2017年6月27日 (火)

【特別企画】ムラマサ先生と世界の中心でアイを叫んだ大団円

Muramasaeroi

紗霧の部屋。
ムラマサはひとりシーツを引っかぶり、顔を真赤にしてもじもじしています。
「やはりおちつかないものだな、全裸待機というのは…。ちくびがシーツにこすれてとってもヘンな気分になってくるし。早く来てくれないだろうかマサムネ君」

ドアが開いて、マサムネが部屋に入ってきました。

「ムラマサ先輩!?どうしてここに?」
「ま、マサムネ君!思ったより早い帰宅だったな」
「…驚いたなあ。おしとやかな先輩が、まさか夜這いに及ぶとは思いませんでしたよ。もちろん先輩のことは好きだし、そこまでされたら男として悪い気はしませんけど…」
「で、でも、これが夫となるべき殿方を迎えるための正式の作法だって聞いたぞ」
「誰に」
エルフに」
あいつか」
Eruhu


苦笑いしていたマサムネですが、不意にハッとした表情をします。

「紗霧は?紗霧はどうしたんですか」
「し、知らない。私が来たときには、もういなかった」
「そういえば、家の中にもいなかったけど…。まさか先輩、邪魔者の紗霧を抹殺したんですか!?めぐみんのときみたいに!!」
「ば、ばか、あれはSIGERUとかいう不逞の輩の妄想SSだろう!現実と混同するな!」
「そ、そうでしたね。でも、だったら、紗霧はどこに」
「にいさん…」
「紗霧!どこへ行ってたんだ!」
「コンビニに行ってたのよ。飲み物とスナック菓子とエロマンガを買いに」
「お、おまえ、外に出られたのか!一人で出られたのか!」

マサムネ、感極まって、紗霧をぎゅっと抱きしめます。

「でも紗霧、よく決心したなあ」
「ムラマサちゃんが家の周りを毎日うろうろしていたの。ああ、そんなにしてまでにいさんに逢いたいんだな。そう気づいたら、自然に体が動いて、外にも出られちゃった。きっと、あたしももう独り立ちしなくちゃって思ったからなのね。だって、にいさんったら、このままだと一生あたしに手を出してくれそうもないし、かといって男色に走られるのも困るし。獅童さんとか」
「おまえ…俺のこと一体どんなふうに…」
「わがままなエルフちゃんや猥褻リア充のめぐみんじゃ困るし、だったら、優しくて可愛いムラマサちゃんがお姉さんだったらいいかな、って。ねえ、にいさん。紗霧はもうだいじょうぶ。だから、にいさんもすなおになって。心の中に住んでいるその人を大切にしてあげて

顔をあかくしながらみつめあうムラマサとマサムネ。じれたエロマンガ先生こと紗霧が、鉛筆とスケブ片手にハッパをかけます。

「さあ、歴史的ベッドインよ!二人とも、思いっきりハッスルして!絵になるような最高の濡れ場をつくってね!」
「…ヨダレたれてるぞ紗霧。まさかおまえ、これが目的で」
「ち、ちがうわよ!にいさんの幸せを最優先にしたわけで、これはあくまでも副産物というか」
「態度が超あやしい!」
「まあいいじゃないか、マサムネ君」
「いいんですか先輩!こんなえろい奴が妹で!」
「本当に不思議な気分だ。私はいま、心から充たされている。ずっと自分の居場所を探してきた。ラノベが自分の世界のすべてだと思ったときもあった。でも違った。人は愛する家族がいるから生きていけるんだ。ここは、私の家なんだな。私はここにいていいんだな…」

場面が変り、あたたかい祝福を受けるムラマサちゃんです。

「おめでとう、今日からのおねえさん」
「おめでとうだわね、ムラマサ。でも、ホントはあたしがそこにいたかったなあ」
「おめでとーございますパイセン♪おにいさんのおちんちんのこと、後でくわしく教えてくださいね~♪」
「おめでとう、ムラマサ先生。やっぱりボクみたいなトシマじゃ、豊乳中学生には勝てなかったね。でもラノベ作家はやめないでね。タカサゴ書店のためにも」

ぱちぱちぱち。拍手が起こります。

「ありがとう、みんな」
ムラマサちゃんは、幸せいっぱいの眩しい笑顔をみんなに向けました。

Muramasaegao


エロマンガ先生に、さようなら。
制作スタッフに、ありがとう。
そして、すべてのムラマサちゃんファンに、ありがとう。

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2017年6月18日 (日)

【特別企画】ムラマサ先生と世界一可愛くない後輩

Megumin_2

「ムラマサパイセン~♪」
「なんだ、爆裂魔法使えない方のめぐみん
「やだあ、ムラマサパイセンったら~ご機嫌ナナメなんですね、更年期ですかあ~♪♪」
「いっぺん死んでみるか?このおちんちん好き猥褻JC」
「あたしって誤解されやすいタイプなんですよね~。あのお、ちょっと参考にお聞きしたいんですけどお、どうすればそんなでかちちになれるんですか?パイセンのおっぱいって、ほとんど動物なみですよね~?」
「人をホルスタインみたいに…」
「でもお、おっぱいの大きさと知能指数って反比例するっていいますよねえ。でもパイセンってラノベ1千万部作家さんですよねえ。脳力すくなめでも、小説って書けるものなんですね~♪」
おまえは私を本気で怒らせた
ムラマサ、怒りの形相も物凄く、右手のバンデージをほどき始めます。
「パイセン、その指って…何だか血を吸ったみたいに赤く染まってますけど…まさかオートカウンターとか物騒なしろものじゃないですよね…い、いやあ、近寄らないでください!きゃあああああ!!!」
(あまりに凄惨な光景のため倫理コードにより描写不可)

「…どうしたんですか。これって何かの殺人現場ですか。猟奇ホラー路線に転向したんですかムラマサ先輩」
「ま、マサムネ君!待ってくれ!これはちがう、ちがうんだ!」
「ちがうって云われても。ここに転がってる真っ赤なトマトみたいな物体って、もしかして、もと人間ですか。警察に通報しなきゃ」
「後生だマサムネ君!何でもする!何でもするから見逃してくれ!君が望むなら、女の子のいちばん大切なモノだって…」

こののち、調子に乗り過ぎたマサムネがどれほど無法無体な要求をムラマサちゃんにしたのかは知るよしもない。

読者「同工異曲のオチですか。ムラマサちゃんが全然幸せになってませんよ。つかド不幸になってますよ。詐称詐欺ですよ。どうしてくれるんですか無能な二次SSの人
作者「問題ない。特別企画はまだまだ続くよどこまでも!」w

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2017年5月30日 (火)

【特別企画】ムラマサ先生と色欲の夜(笑)

Eromuramasa


「マサムネくん、そもそも君はずるい!」
「な、何がですかムラマサ先輩」
「確かに私は、あの有名な妖刀村正からペンネームを取っている。君は、あの名刀正宗からペンネームを取っているのだろう。だが実は、正宗は鎌倉時代、村正は室町時代。正宗の方が日本刀として由緒があるんだ。ずるいじゃないか、後輩のくせに!」
「さすがのウンチクですね。でも先輩は押しも押されもしない1千万部作家。僕はといえば、ようやくラノベ天下一武闘会で勝てたばかりの新進作家。格の差は歴然ですよ」
「それはそうだが…そうかな…えっへん、私のことはゆめゆめ尊敬を怠らないようにするのだぞ後輩君♪」

「して大先輩、今日はどうしたんですか」
「今日は、君にどうしても訊きたいことがあってやってきた」
「何でしょうか」
「どうして私が好んで和装しているのか分るか」
「それは、着物姿は綺麗でおしとやかな先輩に似合うからじゃないですか」
「それもある。しかし、もっと重要な、もっと根源的な理由があるんだ」
「?」
「君も知っているはずだ。伝統的に、着物の場合、ブラやパンティをつけないことを」
「…あ」
「もう分っただろう!このキモノの下に私は何もつけていないんだ!乙女の熱き柔肌そのままなんだ!なのに、どうして君はおさわりをしないんだ!私に女としての魅力が欠けているからか、そうなのか!?」
「い、いや、でも肌襦袢と腰巻くらいは」
「そんなもどかしいモノはつけない!何だったらキモノも脱ぐか?脱いだらすごいぞ私は!」
「む、ムチャクチャですよ!何とかしてよドラえもん、じゃなくて紗霧!」

いつもなら、ここでエロマンガ先生の乱入があるはずなのですが、用意周到なムラマサは、紗霧を既に無力化していたのです。実は病んでるムラマサでした。
「邪魔者はいない。君のことは、この1千万部作家のムラマサが責任を取って一生養ってやる。だから君も、責任を取って私を奪ってくれ。私を君のモノにしてくれ♪」

二人の、色欲に溺れる夜々がどれほど永く続いたかは知るよしもない。

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2017年4月30日 (日)

【特別企画】エロマンガ先生VSエルフ先生

部屋の中では、エロマンガ先生こと紗霧と、意気揚々と乗り込んできた山田エルフ先生の息づまるような会話が続いています。ドア越しに聞き耳を立てているマサムネは、もうドキドキです。

「…窓から侵入するなんて、反則だと思います…」
「はあ?だってあなた、ドアから入ろうったって絶対開けないでしょ?メールの返信すらよこさないんだから」
「そうです。絶対あけません
「くっ…。まあいいわ。今日はだいじな話があって来たの」
「絵のお仕事なら、受けませんよ」
「それはもういいわよ。単刀直入に訊くけど、あんたあの売れないラノベ作家のこと、本当はどう思ってるわけ?」
「にいさんは立派な作家さんです!それに、あたしたちは二人で夢をかなえるんです!あなたがどう画策しようと、和泉先生は絶対に渡しません!」
「ふふーん。アイツなら、とっくにあたしの虜よ。春の妖精の全裸スープを、おいしいおいしいってガツガツ食べてたわ。オトコは料理で落とす。これ恋愛の鉄則ね」
「何だかおばあちゃんみたいですね。おばあちゃんの知恵袋とかに載ってそう」
(こ、このコ、おとなしそうなフリして毒舌キャラだったのね。さすがのあたしも負けそうだわ)
「へえ、アイツの夢って作品のアニメ化だったんだ。そんな夢なら、あたしが即座にかなえてあげるわよ。テレビ局にも制作会社にも、いくらでも顔が利くんだから。何しろ、あたしがライトノベルなんだから。超絶美少女ラノベ作家のあたしが頼めば、大人なんてイチコロよ♪」
「そんなオトナなんて修正してやります!あなたの穢さで、あたしたちの夢を汚さないでください!あなたみたいな淫乱女に、にいさんは絶対渡さない!」
「い、淫乱ですってえ?云うに事欠いて何てことを!あたしは身も心もキレイなんだから!だったら勝負よ!血の祭典がいま始まるわ!覚悟なさいエロマンガ先生!」
「死んでも敗けない!」
「ふ、二人とも早まるな!」
もう一刻の猶予もなりません。意を決したマサムネは、ドアを蹴破って部屋に飛び込みました。
ところが、彼の眼に映ったのは、全裸紗霧全裸エルフ先生だったのです!
「な…」
茫然と立ちすくむマサムネ。二人の全裸美少女の、絹を裂くような悲鳴が響き亙ります。

二人にボコられて虫の息のマサムネ。やっとの思いで、二人に訊きます。
「いったい、何をしてたんだよ」
「比べてたのよ。どっちのカラダが綺麗かってね。もちろんあたしの圧勝だって、アンタも思うでしょ?」
「敗けたくなかったの。だって、紗霧はもう大人なんだから。ちゃんと恋だってできるんだから。それを証明したかったの」
「キレイなカラダったって…(思わず苦笑)。そんなの比べてもムダだよ。まだまだ成長途上のおまえたちじゃ、どんぐりの背比べ五十歩百歩に決まってるじゃないか」

「なんですってえ!」

「にいさん!ひどい!」

 

その後のマサムネの行方は誰も知らないw

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2011年7月31日 (日)

もし花咲くいろはがカオスだったら?(SS)

ある日、花いろメンバーたちは、忽然と気づいた。
この世には、「HOMO」と「YURI」という素晴らしい愛のかたちが存在することに。

さっそく、幾つものカップリングが、次のとおり実現した。(緒花ちゃん除く)

【やらないか組】
①徹⇔蓮さん(板前はゲイ人)
②縁⇔次郎丸(似た者同士)

【花咲く百合組】
①スイ⇔皐月(母と娘は理解し合えた)
②なこち⇔みんち(可愛い同士)
③崇子⇔結名(コンサルの一環)

【例外組】
①豆じい⇔巴さん(あぶれた者同士)

あまりのカオスっぷりに絶望した緒花は、孝ちゃんに慰めてもらおうと上京するが、やんぬるかな、孝ちゃんは既に覚醒し、日渡洋輔くんと情を通じていたのであった。
仕方ないので、残された緒花は、同じく取り残されていた五十嵐さんとくっついて、愛を育みましたとさ。おしまい。

【あとがき】
私が如何に花いろをリスペクトしているか、分っていただけた事と愚考いたします。
褒めてください岡田さん
wwwwww

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2011年4月21日 (木)

まどか★マギカおまけSS「最後に残った道しるべだって超えてやる!」

【自分の予想と無理心中する勢いの、意地のSSですww
それは冗談ですが、最終話直前記念ということで、残しておきますね。
私なんかの予想を遥かに超えるような、赫奕たる最終話だったらいいな。
なお、このSSは、以前に予告した「どうして、マミさんは殺されなければならなかったのか?」の、解でもあります。】

地球を覆う、大いなる影。
それは、ワルプルギスの夜だった。
いまや、人類の黄昏は、すぐそこまで近づいていた。

「わかった…。やっと、わかった…」
「まどか?」
「ほむらちゃん、あたし、分ったんだ。
どうして、マミ先輩が、あれほど惨酷な死を迎えなければならなかったのか。
どうして、ああまで酷く陵辱されなければならなかったのか。
やっと分った!
マミさんは、あたしたちにとって、おかあさんだったんだ。
綺麗で、ふくよかで、頼りになって、それでいて、とっても弱くって…。
寂しさを隠さずに接してくれるマミさんは、あたしたちの、優しいおかあさんだったんだ!
やさしい、やさしい、おかあさんだったんだ!

『ワルプルギスの夜』は、それが許せなかったから、マミさんをあんなやり方で喰い殺させたんだ!
そうよね、あなたは、ずっと勁かったから。
あたしたちを寄せつけないくらい、勁かったから。
パパだって、あなたには、一目もニ目も、置いていた。
だから、専業主夫に甘んじていたんだ。
そう、あなたは、鹿目の家の、女王さまだった。
そんなあなたに、憧れたときもあったけれど。
一緒に、お酒を飲みたいって、願ったときもあったけれど。
いま、分った…。

あなたこそが、魔女だったんだね
あたしたちを支配する、巨大な魔女だったんだね?
人類さえも、世界さえも、捨てて顧みない、「かつての最高の魔法少女で、最悪の魔女」だったんだね?
そうか。
あたしは、あなたの血を、ひいたんだ
キュゥべえが言っていた、最高の魔法少女って、そういうことだったんだ…。

でも。
あたしは、あなたを超えなきゃならない。
あたし自身が、生きるために。生き延びるために。
全てを支配し蹂躙するようなあなたじゃない、「本当の大人」になるために。

さあ、隠れてないで、出てきなさいよ!
あたしと、戦いなさいよ!
だって、あたしはもう、知っているんだから。
あなたの正体を、知っているんだから。

ママ……。

ゆらり。
そのとき、巨大な影が、ゆっくりと蠢動し始めた。

【END】

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2011年2月26日 (土)

魔法少女まどか★マギカおまけSS「ほむみて、もしくはまどみて」

この百合SS、2週間ほど前に完成していたのですが、もう少し推敲しようかな?とあたためていたところ。
今回、まどかLOVEなほむらちゃんが、はしなくも暴露されてしまいました。
やっぱりなーって、思わず納得です。
ということで、後出しジャンケンっぽくなっちゃったけど、公開しまーす。

【まえがき】
書いてみたくなりました、ちょっと百合風味のSSを。
ほむらが見ている。略してほむみて。
まどかだけを見ている。略してまどみて。
そんな感じ♪

「いったい、何度忠告させるの?あなたはどこまで愚かなの?」
「愚か者が相手なら、あたしは手段を選ばない」
(/_<。)
「ほむらちゃん、どうしていつも冷たいの?」

ごめんね、まどか。いつも辛く当たって…。
あたしだって、涙を流しているのよ。心の中で。
佐倉杏子が磯村さやかに言ったことで、真実があるとすれば。
その人のすべてを手に入れたかったら、方法はひとつ。徹底的に思い知らせること。自分が無力だということを。
もちろん、手や足を潰したくはない。だからあたしは、心を潰すの。
そうすれば、まどかは、身も心もアタシのものだって…。
あたしはキュゥべえを殺すことだってできたのだけれど、そうしなかった。
キュゥべえを生かしておけば、あなたが追いつめられるから。
追いつめられたあなたは、必ずあたしを頼るから。

…ううん、ちがうちがう、そうじゃない!あなたを独占したいからじゃないの!本当よ!
あたしにとって、いちばん大事なことは。
あなたが、魔法少女という苛酷な運命に、もう二度と飛び込まなくてすむこと。
だからこそ、あたしはそれを願いにして、魔法少女の契約を受け入れたの。
そして、あなたは幸せになった。
なったはずだった…。

あたしの能力は、時間をあやつる能力。時間を巻き戻して、もう一度ここに還ってきた。
未練って言われても、仕方ないかもしれない。
でも、もう一度、もう一度だけ、あなたに会いたかったの。
あなたの幸せを、この眼で確かめたかったの。
あたしの事をすっかり忘れて、幸せそうなまどかを見て、ちょっぴり胸が痛んだけど、でも嬉しかった。
あなたはもう、戦いの世界に戻ってくる必要はない。いえ、戻ってきちゃいけないのよ。
ねえ、あたし、確かめたわよね?
「鹿目まどか。あなたは自分の(いまの)人生を尊いと思う?家族や友だちを大切にしてる?」
あなたは言った。
「うん」
それでいい、それでいいんだ、って、あたしは何度も自分に言い聞かせた…。

ワルプルギスの夜は、あたしが何とかするわ。
佐倉杏子と組んでもいい。あの子なら、容赦なく捨て駒にできるしね。
でも、あなたはダメ、あなただけは…。

まどか…。
ホントに、あたしのこと忘れちゃったの?
愛も死も、結局はひとつなんだ、って、抱き合いながら涙を流したあの日は?
死ぬときは一緒だね?って約束した朝を、忘れちゃったの?

…ダメだ、混乱してる、あたし。
忘れてほしいって言ったばかりなのに…。

いつまでも、家族や友だちを大切にする、無邪気なままのまどかでいてね。
思い出す必要なんてないの。辛いことや、苦しかったこと。
あたしとの、秘めやかな想い出さえも…。
そう、それがあたしの、最後で最大の希みなのだから。

あたしだけの、まどか…。

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2011年2月13日 (日)

魔法少女まどか★マギカおまけSS「もしママ」

【もしまどかのママがキュゥべえだったら】

「あたし、どうしたらいいの?」
「たとえ、キレイじゃない方法だとしても、解決したいかい?」
「うん」
「なら、魔法少女になればいいさ」
「え?」
「正しすぎるその子の分まで、誰かが魔法少女になってあげればいい」
魔法少女になる?」
「どうしようもない程どんづまりになったら、思い切り魔法少女になっちゃうのもテなんだよ」
「それが、その子のためになるって、分ってもらえるかな?」
「その子のこと諦めるか、魔法少女になるか、どっちがマシだい?あんたはいい子に育った。いつでも正しくあろうとしてがんばってる。子どもとしちゃ、もう合格だ。だからさ、大人になる前に、魔法少女もちゃんと勉強しときな」
「勉強、なの?」
「若いうちは、ケガの直りも早い。今のうちに、上手な魔法少女を覚えといたら、後々役に立つよ?」
「あたしも早く、ママと魔法少女してみたいな♪」
「さっさと魔法少女になっちゃいな!辛い分だけ、愉しいぞお、魔法少女は!」

(; ・`д・´)

【あとがき】
間違う」を「魔法少女」に置き換えるだけで、ほらこのとおりwww
実は、キュゥべえとまどかママの言ってることには、さほど懸隔がないんですよ。
漠然とした希望だけを提示するという方法論も、総論だけで具体的な指示を行わないことから生じる危険性も。
でも、何となく子どもは説得されちゃうのです。その結果は、見てのとおりです
オトナって…。

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2011年1月23日 (日)

魔法少女まどか★マギカおまけSS「奇跡も、魔法も…」

【まえがき】
ごめん、自分自身が耐え切れなくなって、書いてしまいました。GOOD ENDバージョンです。

「ありがとう、まどかちゃん、開けてくれて」
「せん…ぱい」
あたしは、息もできずに、優しげな先輩の笑顔を、みつめるばかりだった。
ゾンビでも首なし死体でもない、綺麗なマミ先輩が、そこにいた。
「ほんとに、ほんとに、先輩なんですか?」
「どうして?あたし、何かヘンかしら?」
「だって、足音が…。呼吸だって…」
「生き返ったばかりですもの。体が慣れてなくて。いきなり元気いっぱい、ってわけにもいかないでしょう?」
「そうだけど…」
「ダメですよ先輩、この子、気がついちゃったみたいです」
いつの間にか近づいてきたのは、さやかだった。
まさか!?
咄嗟に逃げようとしたあたしを、後ろから、猛烈な力で押さえつけた。さっきまで、親友だったはずの、さやかが。
「さあ、先輩、はやく!」
「ありがとう、さやかちゃん。気がきくわ」
「えへへ、あたしも立派な魔女になれますか?」
「苦しませるのは罪だよ。一気にやっちゃって!」
けしかけたのは、キュゥべえだった。この淫獣!やっぱり、油断するんじゃなかった!
マミ先輩の笑顔が、ゆっくりと迫ってきた。
いつもは慎ましやかな口が、信じられないほど、おおきく開かれた。甘たるい吐息が薫った。
「うふふふ、食あべちゃうぞ~♪」
「ひっ…」
微かな悲鳴を上げるのが、精一杯だった。
世界がふっと遠くなり、あたしはそのまま喪心した。

「ひどいよ、ひどいよ、みんな!」
次に気がついたとき、あたしは、泣きじゃくっていた。
みんなが、心配そうに見下ろしていた。マミ先輩、さやか、そしてキュウべえが。
「ごめん、ごめんよ、まどか。まさか、お芝居がこんなに上手くいくなんて」
「ごめんなさいね、まどかちゃん。ただ帰ってくるだけじゃ芸がないから、サプライズをプレゼントしようと思っただけなの。お礼のつもりだったのよ」
「いやー、こんなに見事にハマるなんてね。ほんっと、まどかって、分りやすいよなー」
「許してね。ぜんぶウソだったのよ。さあ、機嫌を直してちょうだいな」
「ほんとにほんと?そんなこと言って、またみんなであたしをだましてるんじゃ…」
「だいじょうぶだって、まどか。これは、虚●玄の脚本じゃないんだから。そんなダマシはないの
「ごめんネ、おどかしたりして。ちょっと調子に乗りすぎちゃったかな。だって、まどかちゃんが、あんまり可愛いものだから。
さあ、ケーキを買ってきたわ、みんなでいただきましょう。モンサンクレールのショコラプランスに、ミルフィーユフランボワよ」
「さすがセレブなマミ先輩。奢りましたね♪」
「ごちそうも、忘れないでね!」
「キュゥべえったら、食いしん坊ね。これだって、あたしの魔法少女の代償なんだから、心して食べなさいよね!」
「まどか、その調子その調子。やっぱり、まどかは元気ハツラツじゃないとね」

ささやかなパーティ。談笑は、いつ果てるともなく続いた。
でも、愉しいときは、いつか終わりが来る。そろそろお開きね、と立ち上がったのは、マミ先輩だった。
もう、魔法少女には戻らない。先輩は、断言した。
どこか遠くの街で、静かに暮らしたいって言い残して、去っていった。
エレガントな後姿と、馥郁とした残り香を漂わせて。

でも、あたしを待ち受ける、魔法少女の運命は変わらないんだ。
考えたら、手が震えだした。
そのとき、誰かの手が、やさしく重ねられた。
「だいじょうぶ、あたしも、なるから。魔法少女に」
「さやか…」
「でもさ、ケーキなんかじゃあたしは売れないわよ?さーて、どんなでっかい願い事、しようかな」
「もしかして、上条くんだったりして?」
「ば、ばかやろー!そんなはずあるか!」
乱暴に否定したが、真っ赤になったさやかの嬉しそうな表情が、ことばを裏切っていた。
「ほら、夜が明けるよ」
キュゥべえが、紅い瞳を、眩しそうにぱちぱちさせた。
「ね?こんな奇跡もあるんだよ。だから、怖がらないで。きみたちが信じさえすれば、魔法だってきっと、きみたちを護ってくれるんだ」

本当に、そうだったらいいな。
あたしとさやかは、寄り添いながら、運命に抗うように、昂然と蒼穹を仰いだ。

ゆっくりと、朝の曙光が耀きはじめた。

【あとがき】
すっごい甘い結末になってしまったけど、PTSDが、やっと回復基調になりました。
マミ先輩には、やっぱり笑顔が似合う…。
キュゥべえ「先輩は胡散臭いとか、さんざん述べてたのは、誰だったかな~?」
SIGERU「問題ないwww」

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魔法少女まどか★マギカおまけSS「もう何も恐くない、のか?」

【まえがき】
第3話のPTSD(心的外傷ストレス障害)から、まだ立ち直れないでいます。
リハビリも兼ねて、小ネタSSでも書いてみよう。
懐かしい巴マミさんに、愛を込めて捧げます。

「先輩、帰ってこなかったね…。今日中にって約束だったのに。ダメだったのかな、願い事」
「まだ分らないよ!夜中の12時までは!」

あたしとさやかは、待ち続けていた。
そう、私は、魔法少女になることと引き換えに、キュゥべえに願い事をしたのだ。
どうか、マミ先輩を生き返らせてください』って。

そのときだった。
家の外で、微かな足音が聞こえた。さやかが、弾かれたように立ち上がった。
あたしたちは、同時に叫んだ。
「先輩だ!」

でも、先輩の足音って、こんなだった?
こんなに、重たげに歩く人だっけ?
こんなに、引きずるような歩き方、してたっけ?

玄関先に、誰かが立った気配。
「…まどか、ちゃん?」
マミ先輩の声だ。
でも、何故だろう。声が、こんなに、くぐもっているのは?
息が、ひゅーひゅー漏れているような、この奇妙な音は?

「先輩!先輩ですよね?あたしもいるよ!」
「その声は、さやかちゃん…ね?」
「いま、開けますから!」
さやかは、玄関に飛んで行こうとした。
「ダメ!!」
あたしは、彼女の腕を乱暴に掴んで、引き戻した。
さやかは、びっくりして、振り返った。あたしは、必死で訴えた。
「ダメだよ、開けちゃダメ」
「どうして?」
「どうしても!」

扉の外から、暗い声が響いてきた。
「ねえ、あたし、嬉しかったのよ?
まどかちゃんが、あたしのこと、生き返るようにって、お願いしてくれたこと。
だから、あたしは戻ってこれたの。
開けてちょうだい。ここ、さむいのよ。とっても、さむいの…」

「どうして、開けてあげないのさ?」
あたしたちは、不意をつかれて飛び上がりそうになった。
キュゥべえだった。無心な紅い瞳が、じっとこちらをみつめている。
「…本当に、先輩、なの?」
「もちろん!きみたちの先輩の、巴マミさんだよ」
そして、キュウべえは、にっと笑った。
「願い事の結果は、きちんと受け止めなきゃ、ね」

そうだ。
あたしは、受け容れなきゃならない。
魔法少女としての、苛酷な運命も。願った結果である、今このときの現実も。
だって、あたしはもう、選んでしまったのだから。
「いま開けますね?先輩」
あたしは、大きく息をすいこんだ。震える手で、錠を外した。

それから、思い切って、扉を開けた。

【あとがき】
しまった。ネタの選択を誤った。
もーっとウツになってしまったようだwww
先輩が幸せになれるGOOD ENDバージョンも、書けたら、いいな。

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