ゼロの使い魔SSてすと
アクセス分析を見ると、『ゼロの使い魔+SS』で検索してくる方がけっこういるんですよね。
舞-乙HiMEが終了し、私のSS書きも一段落していたのですが、ちょっと遊んでみようかなという気に。
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舞-乙HiMEが終了し、私のSS書きも一段落していたのですが、ちょっと遊んでみようかなという気に。
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「ぜーぜーぜー…」
ガルデローベ恒例の、100キロ踏破試験の最中だった。
巨大な荷物をどさっと下ろして道端に坐り込み、ハルカは荒い息をついていた。何しろ、シズルのと2人分なのだ。マッチョが売り物の彼女も、さすがにしんどかったらしい。
その横で、涼しげな顔でお茶を飲んでいるシズル。いつもどおり、言葉巧みにまるめ込んで、全てをハルカに丸投げしているため、疲れるはずもない。
ようやく息がおさまったころ、ちらっとシズルを見たハルカが、突然言った。
「ねえシズル」
「ん?」
「前から気になってたんだけど、あんた、もしかしてあたしのこと騙してない?」
「え?な、なぜどすか?」
この不意打ちに、内心どきっとしつつも、すかさずハルカの真意を探ろうとしたところは、さすが元生徒会長の冷静さだった。
「いやユキノが言ってたんだけどさ。ハルカちゃんは純粋なんだから、腹黒いシズルさんに利用されないように気をつけないと、って」
「何やえらい言われようどすなあ。ユキノさんって――ああ、ヴィントブルーム大学院を最年少で、しかも歴代トップの成績で卒業しやはった、あの人」
今は高級官僚から政治家への転身を狙っており、近い将来エアリーズ共和国を背負って立つ100年に一度の逸材と言われている才媛だ。
『そうやわ、ハルカさん本人はともかく、優秀なブレーンが付いてはったんやね。甘くみとおみましたわ、気いつけんと』
「そ、そんなわけあらしまへん。ハルカさんをからかって、何が面白いんどすか」
「それもそうねえ…」
ややあって、
「あんた、自分は非力やからとか言ってたわよね」
「え、ええ、そうどす。ごほごほ、持病の労咳と癪が。ついでに更年いえ女の病も」
「ふうん?」ハルカは首をかしげた。
「でも、あんたがあの七節棍もどきの武器で、シュバルツの巨大スレイブを軽々と振り回したのを見た人がいるんだけど」
しもた、誰かが見とったんか。
シズルは内心舌打ちした。
うかつやった。音も立てずに瞬殺したつもりやったのに。
これはいよいよ、実力行使に持ち込んでワヤにするしかありませんなとシズルは腹をくくった。
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学園長の部屋。
ナツキが、厳しい表情で立っている。その傍には、シズルの姿が。
重大事項を言い渡す時の慣例なのだろう、立会人としてエアリーズ共和国のマイスター・ハルカとユキノ大統領の姿もあった。
ナオの度重なる無断外泊が、とうとうお目付け役のマリアから直訴されたのだ。
ナツキの立場では、もはや放っておくことはできなかった。
「パールオトメ、ジュリエット。おまえに、言わなくてはならないことがある」
ナオは、先刻承知と言うように、余裕綽綽の態度だった。
「へえ?ニナのヤツが告げ口したんだ。あいつ、偉そうなこと言っといて、結局点数稼ぎかよ。ま、優等生ちゃんなんて、しょせんそんなもんだけどね」
「誤解するな、ナオ」ナツキが静かに言った。
「ニナは、むしろお前を庇おうとしたんだぞ。ナオ様の外泊には、ちゃんと理由があるはずです、ってな」
「へええ?」ナオは苦笑した。
「そりゃあ、ますます可笑しいや。優等生ちゃんらしからぬ愚行って奴だね。あたしはじっさい、街に出て思いっきり遊んでたのに、ね。まあ、男の精を受けてオトメの資格を失うようなヘマはしないけど。あの蒼天のなんとかさんみたいな間抜けな真似は、さ」
「彼女のことを言うな!」
ナツキが激怒した。
「お前に、あいつの何が分るんだ!」
「はは、庇う庇う。無理しちゃ美容に悪いよ。彼女がオトメ失格になって、いちばん嬉しかったのは、直接のライバルだったあんたじゃなかったのかな~?」
「きさま――」
「どうしようっていうのさ。あたしを退学にする?どーぞ、あたしは構わないよ。どーせ誰も気にしないさ、あたしがガルデローベを追い出されたからって。だって、優秀なニナちゃんがアルタイ代表でがんばってくれるだろうからね。あたしは、元々ここじゃいらない子だったんだ」
「ナオ、おまえ本気で――」
ナツキより先に一歩前に出たシズルが、音を立ててナオの頬を打った。
その勢いに、ナオは思わずよろめいた。
「何すんだよっ!」
「このお馬鹿さん!」
シズルはとてもとても低い声で言った。瞳には、切るような哀しみがあった。ナオは思わず息をのんだ。
「うちはもう……うちはほんまにもう、知りませんえ」
「シズル……どうか落ち着いてくれ、シズル」
「だって、だってナツキ。この子、うちたちの気持ちを、いっこも分りもしませんで……」
泣いていた。あの五柱の中でも最強を謳われた嬌嫣の紫水晶が、本気で涙を流していた。
ナツキも、いつもの冷静さはどこへ行ったのか、激しく動揺していた。
「分ってる、分ってるから、シズル……」
ナツキは、シズルをぎゅっと抱きしめた。
「ありがとう、ありがとうな。わたしのために」
ナオの方を見て、
「おまえもちょっとは察してくれ。わたしたちは、お前を処分したいなんて、これっぽっちも思ってないんだぞ。どうして分ってくれないんだ、どうして」
シズル、他の部屋に行って休もう。そうしよう。
ええ、ええ……。優しゅうしてな、ナツキ。
ば、ばか、それとこれとは……。
ナオだけが、取り残された。
ぶたれたばかりの頬を押さえて、茫然と立っていた。
とつぜん、ぽろっと涙が流れた。
それまで、呆れたように腕組みしていたハルカが、見かねて声をかけた。
「ジュリエット・ナオ。あなたも、調子に乗りすぎたんですわ。あの二人はマイスター・オトメなんだし、権力はあるんだから気をつけないと。――それにしても、いつも取り澄ましてるぶぶ漬けが、あんなに取り乱すなんてねえ。初めて見たわ、あんなの」
ナオは、ぽつりとつぶやいた。
「ううん、そうじゃないんだ。すごく不思議なんだ」
「ん?」
ナオは、遠くを見るような目をしていた。
「誰かにぶたれて、それでもちっとも痛くないなんてことがあるのかな……」
『はぁ?このコ何言ってんの?』ハルカは首をかしげた。
そしてユキノの方へ振り返った。そんなことがあるのかしら、とでも言うように。
ユキノはしっかりと頷いた。
『そのとおりよハルカちゃん、そんな愛もあるのよ。心が通い合っていさえすれば、そうだったら』
「力いっぱいぶたれたのに、何だか温かいなんて、そんなことが……」
「そうよ」
ユキノは、ハルカと顔を見合わせて、にっこり笑った。そして優しくナオの肩を抱いた。
「そんなことが、本当にあるのよ。心が通じてさえいれば……。だから、ジュリエットさん、今からでも……ね?そうしましょう。私たちが、一緒に行ってあげるから……」
ナオは、こくんと素直にうなずいた。
(後書き)
舞乙では、まっさきにハルカ&シズルを書くはずだったのですが、なぜかナオちゃんSSが出来てしまいました。
実は、あるミュージカルを観に行って、とても感動したんです。
んで、どうしてもその雰囲気を再現してみたくなったのですが、それには、静なつと奈緒のカップリングがぴったりでした。
このSSのラストは、そのミュージカルのを一部引用させてもらっています。
奈緒は、突っ張っているけど、本当は心からの愛情に飢えている。
ありのままの自分を愛してくれる人を、いつも隅っこで待っているのです。
静なつは、そんなはねっ返りの三女を温かく見守るお姉さまたち、というのが私の脳内変換設定です♪
奈緒なお、このSSはお仲間のにーとさんに献呈しております。
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「あら?」静留は小首をかしげた。
「あの薬……確かにここに置いたのに。どないしたんやろ」
押収した惚れ薬で、いくつかの微妙な鞘当てが起きた後の、風華の生徒会室。
忘れ物に気づいて戻ってきた静留は、もう用済みやわ、と戸棚に置いた惚れ薬の瓶が、忽然と消えているのに気がついた。
「さっきこの部屋におったんは……ううん、まさかねえ」
同じ頃、遥は腕組みをしたままふーむとかうーむとか唸っていた。
眼の前には、小さなガラスの瓶が置かれている。
「つい出来心で持ってきてしまったけど……どうすればいいのかしら」
もちろん、例の惚れ薬だった。
あれほどインチキだと決め付けていた惚れ薬を、ついつい持ってきてしまったのは、心の迷いからだった。
静留はどうやら惚れ薬を信じているらしい。
反論する自分(遥)に、「うちは恋する乙女の味方やから」とまで言い切った。
「恋する乙女……」
認めたくない。認めたくはないが、自分もそうなのではないか。
だって、そうじゃなきゃ、この気持ちの説明がつかない。
静留に対する敵愾心だとばかり思い込んでいたのだが――。
遥は、これまで気づかなかった自分の想いを持て余し、珍しく懊悩していた。
とうとう、考えることに耐えられなくなって、遥は喚き出した。
「だいたい、この気持ちって何なのよ!ぶぶ漬けのことを考えると、食欲もないし、ため息まで出るなんて。ったく、何か悪い病気なのかしら!訳が分からないわ!……とにかく、これは正義なのよ!そう、あたくしの中の、規律と正義のなせるわざなのですわ!」
そんな遥をひそかに覗いている者がいた。
「遥ちゃん……。あれだけきっぱり否定しておきながら、そんなものに頼るなんて……」
雪之だった。嫉妬の蒼い炎をめらめら燃やしている。
「でも、正義にしてしまえばとにかく理屈は立つもんね。さすがは遥ちゃん」
ひとり、うんうん頷いている。けっきょく遥の全てが好きという、雪之の悲しさだった。
「でもどうしよう。このままじゃ、きっと遥ちゃん、あの薬を使っちゃうよ」
どうしようどうしようとしばらくぶつぶつ呟いていたが、ようやく何事かを思いついたらしい。
「そうだ。遥ちゃんが会長さん相手にアレを使おうとしたら、そのときは――」
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そこには、純白の衣装に身を包んだ静留がいた。
ひとり、呟き続けている。彼女だけの世界で。彼女だけが知っている詩のような言葉で。
そんな でもうつろいやすいゆめのように
いきづまるあまいいとなみにとじこめられて
うちきでむくちなあのひとをみつめ
ふるえる
うちとあのひとのはんぶんずつのうみでいっしょになれればええのに
いつもみちないつき もどかしさだけのよる
でもうちはそんなこわばりがすきつめたさがすき
ひろがるかみのけのなかに ほのぐらいつめのすきまに
みつける
くちびるや あのやさしいくだものをいとおしんで
からだをはげしくつらぬくもの
そしてふたりはこわれる
――ねえなつき うち分ってるんよ こんな邪な恋が許されるわけないって
わかってる……
それでも
それでもうちはあんたが好き
世界のすべてを敵に回してでも うちはあんたを守ります
たとえ この体が砕けても うちはあんたの盾になります
だからなつき なつき――
ふふ うちはじっさい狂い始めているのかもしれません
だってほら あんたの名前を呼び始めたら もう止まらんのどす
ううん 恥ずかしくなんてあらしまへん
何度でも叫べますえ 世界中に向かって 何度でも
なつき なつき なつき なつき なつき…………………………
「静留はどうしたんだ?」
ハムレットの衣装に身を包んだなつきが、落ち着かなげな視線を彷徨わせている。
「そういえば、ずっと姿を見かけませんでした」と演出担当の雪之。
「まったく。オフィーリアがいなければ、ハムレットは成り立たないんだぞ。そしたら、今日の学園劇は台無しになっちまう。わたし一人でどうしろというんだ、静留は」
「ふふん」
小馬鹿にしたような笑いをもらしたのは、遥だった。
「おおかた、役に入れ込みすぎて、ホントの狂女にでもなったのよ。あのぶぶ漬け女のやりそうなことですわ」
「……そんな言い方ないだろう、珠洲城」
気色ばむなつき。
「な――なによ。ちょっとした冗談じゃないの。行くわよ、雪之」
取り残されたなつきは、校庭に少しずつ忍び寄り始めた午後の影を、不安そうにみつめていた。
「本当に、わたしを置いていかないでくれよ、母さんみたいに。約束したんだからな。本当だぞ、静留」
そのときだった。
パシン
何かに罅が入る音。
なつきは、はっと振り返った。
目に飛び込んだのは、一振りの薙刀だった。
生徒会室に置き去りにされた、静留のエレメント。それが。
パシン
もう一度、ものの砕け散る音がした。
(後記)
ノワール仲間で舞-HiME仲間、武士沢さんのテキストに触発されました。
ブンガクっぽい文章を書くのはひさしぶりかも。
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最近、静なつサイトに出入りする機会が多いのですが、これが凄い。
何が凄いって、その漢らしいエロっぷりが。
皆さんまだうら若い女性作者さんらしいのですが、イラストといいSSといい、いや~眼福眼福♪
対照的に、舞衣は人気ないですね。
某サイトで「不人気」なんてあだ名つけられていましたよ。それはともかく。
ひさしぶりに、ミレ霧でブイブイ言わせたくなりました(死語)。試しにちょっとSS実験を。
(ネット上でてんこ盛りの18禁静なつイラストとかSSを前にして茫然とするミレイユ)
「……すごいわね。そう思わない?霧香」
「ん?」
「あたしたちの時も、ここまで凄かったのかしら。そんなはずないよね。うーん、最近の若い娘さんってコワいわね」
「ん……。ミレ霧ネタもすごかったみたい。2chとか……」
「えええ??霧香、あんたあんなデンジャラスな場所に出入りしてたの?このあたしにもナイショで?!」
「別に内緒にしていたわけじゃ……。だってミレイユ、コトが済んだら、いつもさっさと先に眠っちゃうでしょ。あたし、寝つかれなくてパソコンで毎晩遊んでいたの。絵板にイラスト投下したこともあるのよ。よかったわ、ミロシュさんに絵を教わっといて。ね、見てみる?ミレイユが総受け、あたしの鬼畜攻めなんだけど♪」
「………………霧香、あんたってやっぱり得体の知れない……(///∇///)」
(おしまい)
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「ふう」
でぼちんこと遥は、昼休みの学園内をうろうろしていた。いつもなら忠実につき従っている雪之の姿はない。設計事務所を経営している父親の手伝いで、やむを得ない用事があるとのことだった。
「雪之がいないと、身の置き場がない感じがする。あたくしって、こんな弱い人間だった…かな?」
気がつくと、生徒会室の前だった。
「何となく来てしまいましたわ」
恐る恐る覗く。やっぱりいた、しかも、何やら食事中だ。
「ぶぶ漬け生徒会長、お昼は何食べてるのかしら」
興味津々で、身を乗り出す遥。
ときおり、ずずっと啜りこむような音。それは紛れもなく……。
「うっそ~。昼からマジでぶぶ漬けえ?!」
静留がゆっくりと顔を上げた。
「珠洲城はんやないですか。何したはりますのん、そないな所で」
「え?い、いや別に」
「遠慮せんと、入んなはれ。それとも、うちが怖おすか?取って食いはしませんよって」
あのアルカイックな微笑を浮かべて、まるで誘っているようだ。後に引けなくなった遥は、わざと肩を怒らせて生徒会室にずんずん入っていった。
呼び入れたくせに、こちらを見もしないで食事を続ける静留。所在なさげに、静留の箸の動きをみつめる遥。
よほど物欲しそうな様子だったのだろうか。やっと、静留は気づいたようだ。
「お腹すいとるんちゃいますか。ぶぶ漬け、いかがどす?」
え、静留にお昼をよばれた?彼女は耳を疑った。
これまで、どう挑発しても、どう突っ込んでも、まったく相手にされない日々が続いていた。執行部長としての自信もぐらつき気味で、このひとには一生かなわない、歯牙にもかけてもらえないと、半ば諦めかけていた。
それなのに、突然のお誘い?
よく考えれば大したことでもないのだが、でぼちんの妄想力によって、完璧な脳内変換シミュレーションが瞬時に完成していた。
ぶぶ漬け食べはります?→ついでにうちも食べはります?(笑)
そのまま――
珠洲城OS起動!
藤乃静留のコールを確認!モード・エマージェンシー、全拘束式を解除!アンチなつきライザーエントリー!モード、イエローグリーン!!(おいおいおい)
そのまま、天空まで舞い上がりかけた。思わず、即答しようとして。
「食べ――」
はっと、我に返った。
『待てよ、これが噂のキョウトトラップ?ぶぶ漬けを勧められて、遠慮もせずにハイなんて言おうものなら、一生アホの子扱いされ、累は子孫三代に及ぶというアレなのね?ひ、ひっかかるもんですか』
「い、いえ、遠慮しておくわ」
「そうどすか」
残念そうな静留。遥は、はやる気持ちを必死に抑えながら、自分に言い聞かせていた。
『つかみはオッケーですわ。この後、2回勧められたら、それではいただきます、と言えばいいんですわね。そのときこそ……』
「静留いるか、静留?」
なつきが、風を巻くようにして飛び込んできた。
「相変わらず、いきなりどすなあ。なつき」
「それどころじゃない、大変なことになったんだ」
「どうしたんどす」
「昼に食べるものがない。わたしはお昼を抜くと死んでしまう体なんだ」
「お昼って――。うちが作ってあげた愛人(?)弁当はどないしやはったん」
「あんなの……とっくに早弁しちまった……」
「しょうがおへんなあ、なつきは。このぶぶ漬けでも、あがります?」
「いいのか?」
すぐに飛びつくなつき。
『ふふふ、来た来た来た、トラップキタ━━━━ヽ(゚∀゚ )ノ━━━━!!!!!(笑)』
遥は黒い笑いを隠しきれなかった。
『これで、玖我さんと藤乃さんの甘い仲もおしまいですわ。強化人間、もとい京都人間完全体の彼女が、これを許すはずないもんね~♪』
なつきの没落がどうしてこんなに嬉しいのか、実は遥自身にも分っていなかった。
ただ、甘やかな期待が体の中に満ちてくる。下半身がとろけそうになる感じ。思わず身悶えを抑えかねる遥だった。
ところが。
「サンキュー、静留。……うん、なかなかいけるぞ、このお茶漬け」
がつがつ啜りこむなつきを、愛しそうにみつめる静留。
「そうどすやろ?玉露と特製ツユをかけ回してあるよって、そこらのぶぶ漬けとはモノが違いますえ」
ガ━━(゚д゚;)━━ン!!
(_△_;ガァーーーン!!
ガク ━━━━ ||||||(。_ _)||||||━━━━ リ !!
………………………………………………………………
夕暮れ。
長い影を引きずりながら、学園内をとぼとぼ歩くでぼちんの姿が。
「遥ちゃん、遥ちゃんじゃないの?」
駆け寄ってきたのは、雪之だった。用事が早く終わったらしい。
「ど、どうしたの、遥ちゃん。顔色悪いよ」
「雪之……、悪いけど、いまあたくしに話しかけないで」
肩を落として歩き去っていく遥の後姿を見送りながら、雪之はさみしそうだった。
『あたしじゃダメなの、遥ちゃん――。ううん、そんなことない。遥ちゃんの心の中にいる人のことは知ってる。でも、私たちには、いっしょにいた長い時間があるはず。それは、誰にも負けないわ』
雪之は、必死で声をはげました
「待ってー、遥ちゃーん!」
(一応おしまい)
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そして、舞衣は叫んだ。
「あたしのやりたいこと……酒盛り!!」
というわけで、HiMEメンバーは、居酒屋に全員集合していた。
舞衣「飲みはひさしぶりよねー碧ちゃん。シスターも飲んで飲んで♪」
(シスターは、すでにチキン丸焼きをかじりながらぐいぐい飲んでいる。あきれる舞衣)
紫子(にっこり微笑んで)「神もお許しくださるでしょう」
大ジョッキ片手に、仁王立ちで対峙しているのは静留と遥。
静留「執行部長さん、もう刻限も近うおすな。決着、つけなあかんよね」
遥「それで勝ったつもり?あいにくあたしは珠洲城遥なのよ!」
雪之(ハラハラしながら見守っていたが、イッキ対決が始まりそうなので)
「飲っちゃダメだよ、遥ちゃん!」
静留「下がりおし、あんたの出る幕やありまへん。ぎゃあぎゃあやかましいわ」(怖)
舞衣「み、みんな、仲良くやろーよ。あたしのムネに免じてさ」(謎)
詩帆「嘘つき!!」
舞衣「詩帆ちゃん――」
詩帆「だって、お兄ちゃんたら、あんた(のチチ)ばっか気にするんだもん。皆あなたのせいよ!だからお願い」(エレメントを取り出して)
「消えて」
収拾がつかなくなった周囲の騒ぎをよそに、独りがつがつ飲み食いしているのは命だった。
命「うまい……うまいな、あたりめは」
なつき、バイクで飛び込んでくる。
静留「相変わらずいきなりどすなあ」
なつき「私はお前を止めてみせる! 私自身の、すべてをかけて!」
静留「そんなにうちが嫌い?なら……清姫!」
なつき「デュラン、ロードシルバーカートリッジ!」
(あーもうどうすれば)(゚Д゚≡゚Д゚)?
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テレビを前に、ふーむとかうーむとか唸りっぱなしのミレイユ。
霧香が傍に寄ると、ミレイユは、珍しくアニメを熱心に見ていた。
タイトルは、「鋼の錬金術師」。フランス語版再放送である。
「へー錬金術師でも国家公務員になれるのかー。んなら、国家暗殺者ってのがあってもいいわよね。うん、身分保障もよさそうだし、年金の率も悪くなさそうだし。どう思う?霧香」
霧香、黙って懐中時計を取り出し、みつめる。ガクゼンとするミレイユ。
「そ、それはっっっ??まさか……」
霧香、黙ってうなずく。
「霧香、あんた、国家暗殺者だったの?い、いつの間にそんな――」
「ソルダと、アルテナの強い推薦があったから……」
「コネね、コネなのね?!あ、あたしの師匠が一匹狼のフェデー叔父さんだったから?ちくしょー、ソルダにだって、あたしの腕を買ってくれてる人(オジサンだけど)はいるのよ。そうだ、今からでも就活(就職活動)に行こう!行くわよ、霧香!」
(つづく……のか?)
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全てのHiME同士の諍いが終わった午後。風華学園女子寮の一室。舞衣手づくりのお茶漬けを、黙々と食べているなつき。心配そうにみつめている舞衣。なつき、箸をとめて、ぽつりとつぶやく。
なつき「うまい…うまいな……ぶぶ漬けは…………」
舞衣(嬉しそうに)「でしょ?だからもう、彼女のことは忘れようね。なつきは何も気にしなくていいんだよ。だって、あれは事故みたいなものだったんだから。なつきにとっては、さ」
顔をまっかにするなつき。
「……そうだ。そうだな。わたしは何も知らなかったんだ。だから、なんとも思っちゃいないよ舞衣。そうさ――」
一人うなずくなつき。しばらく黙って食べ続ける。
うつむいたまま、突然ぽとりと箸を落とす。
舞衣「ど、どうしたの?」
なつき「やっぱりおいしくない……。静留のぶぶ漬けが食べたい……。つーか、静留を食べたい!」(笑)
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