2012年12月20日 (木)

中二病でも恋がしたい!第12話(最終話)感想

東京大反転#12「終天の契約(エターナル・エンゲージ)」

中二病は一生続く!」
これこそ、全編の結論だったのです。

そう、中二病そのものは一過性の「現象」かもしれませんが、その「本質」は、無味乾燥な現実への抗い。何物かへの憧憬。
人が、生涯を通じて追い求めるもの。永遠に見果てぬ夢想。
直前まで手の内を匿してヤキモキさせてくれましたが、すてきな解決を呈示してくれました。

前回の沈鬱をそのまま引きずったような、不安に充ちたアバン。
凸森が、異端双尾娘(ツインテール)を廃して、可憐な美少女に変身してみせるとか。
くみん先輩が、永遠の昼寝少女を卒業して、なぜか邪王真眼を継承するとか。(もちろん、勇太に六花のメッセージを伝える意図があったわけですが)
最終回に至ってなお、さまざまな「揺らぎ」を用意して、視聴者をわざと攪乱。ちょっと小細工を弄し過ぎ?
父を亡くして失意の六花が、ダークフレイムマスター・勇太の姿に憧れる回想場面のダメ押しは、屋上屋を架する感が?

しかし、クライマックスへ向けての、流れるような盛り上げ方は美事でした。
六花が実家に去り、電車もないと知るや、自転車で湾岸を疾駆して追う、勇太の必死な姿。
祖父の怒声や警官の指呼も物ともせず、今度こそ成功した、庇からのダイブと逃亡!
夜の海に、滲むような漁火。六花は、頑なに「綺麗だけど、あれはただの船の火」と寂しく呟く。
そのとき、ダークフレイムマスターが顕現した!
バニッシュメント・ディス・ワールド!」
勇太が叫んだ瞬間、ただの漁火が、「本当の」不可視境界線となった。
そう、勇太が六花のために、六花のためだけに発現した、夢想の力。
そして、六花は、亡き父親との再会を果たして、お別れを云う事ができましたた。
夢想が、現実を侵犯した、喩えようもなく美しい瞬間…。
このカタルシスは、物語にとって、不可欠なものでした。
とても満足しています。

初回冒頭で流れたナレーションが、掉尾に至って反芻されます。
そして、さりげに挿入された、「現実」からの詞(ことば)。
「でも、中二病って、やっぱり恥ずかしい!」
(ノ∀`)
これは、反語というより、制作側の含羞とか衒いと解釈するのが妥当でしょうねw

ずっと、原作つきアニメで、技量を磨いてきた京アニ。
この「中二病」という自社ラノベ原作を経て、2013年からは、満を持してオリジナル作品に挑みます。
京アニの華麗なる挑戦、ぜひに見届けたいと思います!

【追記】
いやもちろん、ムントのことは覚えていますよ?
まあ何というか…。
「たまこまーけっと」をSIGERUは応援します!ww

| | コメント (2) | トラックバック (32)

2012年12月15日 (土)

中二病でも恋がしたい!第11話感想

#11「片翼の堕天使(フォーリン・エンジェル)」

師走ともなると、さすがに仕事が押せ押せになってきました。
「とな怪」「ヨルムン」「K」は、最終話のみの記事になりそうですが、「中二病」については、書いておきたいと思います。

着地点が視えてきましたね。
登場人物たちの台詞が、最終話の方向性を示唆しています。
森夏「あのさ、意地はってるようにしか見えないんだよね。勇太も六花も」
凸森「そんなの、分ってるデス!でも、どうして言えないんですか?俺が不可視境界線に連れて行ってやる、って!」
あるいは、「中二病を卒業した」はずの六花が、部屋を整理しようと試みて、「捨てられる物と捨てられない物がわからない」と呟く場面。
そう、現実とは、「あれか、これか」ではない。不寛容だけが、現実の全てではない。
もっと可塑性のある、もっと融合的なもの。みんなが、自由に呼吸できる場所。
あれも、これも」で、なぜ不可ないのか?
それが「世界」の本当の姿ではないのか?

やはり、六花の傷ついた魂を癒してくれるのは、勇太しかいないようです。
現実と夢想。彼我の世界のはざまに立つ彼こそが、不自然に抑圧された彼女の魂を救えるのです。

ブログを巡回すると「どうしてこうなった…」という悲痛な叫びを散見します。なぜ、ラブコメの儘でいられなかったのかという嘆きが、巷間に溢れています。
この作品の方向性として、一度は、「中二病」をとことん貶める作劇になることは、充分予想されました。
作劇(ドラマトゥルギー)とは、「肯定と否定とのせめぎ合いから生じる葛藤」に尽きます。つまり、この展開は、スタッフの想定内だったのです。
ただ、京アニの表現技術が凄すぎて、視聴者によっては回復不能なインパクトを与えてしまったのは、想定外と謂えるかもしれませんね。京アニ畏るべしw

作画は、まさに、「象徴の森」でした。
「こちら側とあちら側」の境界線上に立ち竦む登場人物たちを描いて、巧みな仕上がりです。
象徴や暗喩が罩められていない場面を探す方が困難なほど、「意味」がぎゅっと詰まっています。
故意に、明度を落した画面。全ての情景が、登場人物たちの心情に噎ぶかのように、沈痛かつ寂寥感に充ちている。
「氷菓」の、最終話の作画を想起させるような、抒情世界。
京アニの、工芸的な技術の粋を、あらためて、見せつけられた思いです。

「象徴と暗喩」の例を一つだけ挙げれば、「抱擁」を描いた場面の対比です。
勇太と六花を抱きしめて去る十花。
凸森を、愛しげに抱きしめる森夏。
二つの抱擁は、いっけん似ているようで、決定的に非なるもの
ユング心理学ふうに読み解くと、こうなります。

十花の抱擁は、支配的な母性。懐柔し、説諭する力。
森夏の抱擁は、受容的な母性。癒し、支える力。

勇太と六花を「説得」し、そのまま旅立ってしまう十花は、現実を代弁する「強者」に見えますが、彼女が必ずしも義しい(ただしい)わけじゃない。説諭では、人は救えない。
その象徴として、実に巧みな表現だったと感じました。

次回は、いよいよ最終話。
びっくり箱をぶち撒けたようなハチャメチャな結末も大好きですが、京アニの輓近の仕事ぶりから推量するに、どうやら、しっとりとした大団円を迎えそうな予感。
それもまた善哉(よきかな)。

| | コメント (0) | トラックバック (10)

2012年12月 6日 (木)

中二病でも恋がしたい!第10話感想

#10「聖母の…弁当箱(パンドラズ・ボックス)」

後夜祭で、訥訥と歌い上げられた、六花の歌。死んだおとうさんが、好きだった歌。
「見上げてごらん夜の星を」。
六花は眼帯を取り去った!そこに邪眼はなかった!

いやズルイっすよこの演出w
もともと「見上げてごらん」は大好きな歌だし、こういう綺麗な演出されたら、もう受け容れるしかないじゃないですか。
ヱヴァ破で流れた「今日の日はさようなら」「翼をください」といい、なつメロを引用するのが流行なのかな?

Aパートは、二人の微妙な距離感から、六花の決定的な告白に至るシークエンスを、丁寧にフォトジェニックに映像化していました。
映像文法の粋をつくした、京アニ技法の極みと謂えます。
念のため申し添えると、制作側が映像文法を駆使して、作品全体の効果を底上げしてみせるのは有用な手法なので、いつでも正当に評価し、支持します。
ただ、「この配置は実は暗喩で」的な、瑣末事をいちいち論う近視眼的な硬直した批評が好きじゃないだけなのですw

Aパートを俯瞰して、すぐ眼につくのは、「対比法」のあざやかな効果です。
教室の窓から、夜空を見上げる二人。ベンチに腰掛け、もじもじする二人。「心理的分割」ってやつですね。
あるいは、羞恥心の暗喩として、傘を小道具に使ったり、六花を勇太の胸(正面)ではなく、背中に凭れかからせる。その瀟洒な味わい。
極めつきは、行き交う車のハイライトが闇に滲む、夢幻的な都会の夜景を、かつて観た夜の海の漁火と重ね合わせてみせる映像。
不可視境界線は、何処にでも見出せる。愛する人と一緒であれば。
本当に綺麗な映像でした。

Bパートは、銀杏祭。学園祭です。
「学園祭の京アニ」と勇名を馳せる京都アニメーションです。
いつもの京アニなら、たとえば、モリサマーと凸森の中二バトルを、克明に、派手に描き込むところでしょう。
そこを、敢えて抑制し、タメをつくったうえで、六花のしずかな歌の効果を高める。
そういう手法なんですね。

しかし、今回特筆すべきは、映像すなわち「外面」に対比するに、台詞すなわち「内面」による「対比法」の冴えです。
鋭く対立する「夢想と現実」。
脚本の花田さんのあやつる台詞には、力が籠っていました。

勇太「お弁当が、ずっしり重くて。いっぱい、つまっているようで」
森夏「愛情が?」
勇太「現実

十花「まともになれって、おまえが言えば!」
勇太「六花は、充分まともです」
(中略)
勇太「なかったことになるのが、嫌なんです。呑み込んだら、全部終わってしまう」
十花「終って、何が悪い?あいつが求めているものは、手に入らないんだぞ!」
そして、止めの一撃が。
十花「肯定するのは…無責任だ

十花さんが、「現実」を盾にとって展開した言葉の鋭鋒については、首肯できる箇所と、反論したい箇所がこもごもでした。
でも、反駁し始めたらキリがないので、ここでは省筆します。次回以降の感想記事で、語りたいと思います。
一言だけ謂うなら、制作側が物語をどう収束させるつもりなのかが、まだまだ忖度し難い。
六花ママのお弁当を、聖母の箱=パンドラの箱と表現した二律背反に、すごく意味深なものを感じました。

ともあれ、今回は、ぎゅっと凝縮した内容が心地よかった。
京極夏彦「魍魎の匣」の名表現を藉りると、まさに「みっしり」でした!

| | コメント (0) | トラックバック (25)

2012年11月29日 (木)

中二病でも恋がしたい!第9話感想

#9「混沌の…初恋煩(カオス・ハート)」

第7話の感想記事で、こう書きました。
『「六花ちゃんは、無事にリアルに復帰して、勇太とむすばれました。中二病でも恋はできたのです。おしまい」って結末では、あまりにも竜頭蛇尾』
竜頭蛇尾の路線まっしぐらやんけw

中二病のうえに恋の病まで発症した六花ちゃん。両方が相俟って、ややこしい合併症状を呈しております。
それはいいのだが、このまま中二病を卒業?更生完了?二人で末永く幸福に暮らしました。そんな童話のようなハッピーエンド?
物語のカタルシスとして、あまりにご無体な…。
いいのか凸森!マスター没落の危機だぞ?放置したら、腐った一般人に堕してしまうんだぞ?
篤実なサーヴァントとしては、マスターをしっかり説諭するべきだろう。
ゼーレン・キルケゴールを引用して、恋の病こそは死に至る病なのDEATH!」くらい言ってやれw

旧態依然のチア部に三下り半を叩きつけた森夏さん。結社の勢力拡大のため、仕切り始めました。
「この部室で、時間だけを食いつぶしていく日々」と、メンバーの怠惰を弾劾します。
放課後ケーキが常態の、某けいおん部にとっては、ひじょーに耳がイタい発言ですねw
森夏さんの結社補完計画が示されました。
学園祭パフォーマンス計画書「邪王真眼VSダークフレイムマスター」。シナリオ・演出は、丹生谷森夏。
勇太は、とうぜん猛反発します。
「断る!」
「いつもやってるじゃない」
「やってない!つか、お前がやればいいだろ。モリサマーで」
呪い殺すわよ!私は卒業したの!
いや卒業してないしw
呪い殺すとか叫んでいる時点で自家撞着を起こしているのに気づかない。まさに中二病です。
お部屋は風水、書棚は占い本ぎっしりの森夏ちゃん。
まだだ、まだ終わらんよ!w
モリサマーよ永遠に。

六花の初心なトキメキっぷりは、可愛らしくて微笑ましい。心が洗われるようです。
森夏の、恋愛マニュアル本片手の危うい恋の指南も、面倒見の良い田舎のおばちゃんみたいな(笑)彼女らしくて、モリサマーファンとしては、思わず笑みが零れます。
でも、家族の複雑な事情やら不可視境界線やらを置き去りにして、リア充の凱歌みたく収束されちゃうと、いかにも興醒めなのです。
何かこう、「想像力が現実を侵犯し、勝利する」みたいな、私好みのどんでん返しはないものか。
海外の幻想短篇(ブラッドベリとかジョン・コリアとか)には、「現実の軋轢に押しつぶされたとみせて実は」の例が幾つもあります。
映画で謂えば、キューブリック監督「時計じかけのオレンジ」みたく、「そして逆戻り」みたいな痛快なヤツね。
お願いしますよ花田大先生w

| | コメント (0) | トラックバック (26)

2012年11月22日 (木)

中二病でも恋がしたい!第8話感想

#8「二人だけの…逃避行(エグザイル)」

十花ガキ六花あ!」
(ノ∀`)

…いや何でもないです。
この感想はフィクションです。実在の劇場作品とかQとかには一切関係ありませんw

「六花は中二病かもしれないが、姉の十花をはじめ、大人たちの態度にも問題がある」
ブログ界隈で、そんな指摘があります。
確かに、六花の立場を推量すると斟酌すべき事情があり、ある意味、指摘は正鵠を射ているのかもしれません。

経過
十花は父親の病状を知っていたが、稚い六花には酷だと判断し、知らせることができなかった。
父親がとつぜん(六花にとっては)死亡。母が家を出てしまい、姉も調理の勉強のため家を出てしまった。
祖父母の家で、骨董品ラジオを心の支えにして、孤独な生活を送る日々。
しだいに、中二病傾向を募らせた。憧れのモリサマーもそうだが、ダークフレイムマスターだった勇太の影響が大きかったようだ。
現在
十花「いつまで下らないことをやっているつもりだ!家族を困らせたいのか!どうすれば満足なんだ!?」
現実を直視しろ、と譴責され、平手打ちさえも飛ぶ。六花、逃避行に至る。

要約してみると、けっこう非道い話ですねw
十花自身の心の傷を考慮したとしても、彼女の、妹への仕打ちは厳し過ぎます。六花にも情状酌量の余地があります。

「不可視境界線はある!」
十花の譴責に、六花は健気にも、叫び返しました。
残念ながらただの反抗にしか見えないのは、「中二病」という「仮面」をかぶっているがゆえ。
だから「甘えの構造」などと、オトナたちの謗りを受けてしまうのですが。

中二病を擁護する気はありません。
でも、苛烈な現実に曝されている貴方も私も、誰もが心のなかに、自分だけのアジール(避難所)を匿しているのではないでしょうか?そう、「心地よく秘密めいた場所」を。

「病気だから治療」。そんな短絡的な物語ではないと思いたい。
まして、中二病を卒業した勇太や森夏が、未熟な六花を導くという成長物語ではない。彼らは、そこまで深みを以て描かれていない。
あくまでも、傷ついた魂の「癒し」の物語と考えたら、どうでしょう?
そう、六花自身が見つけていく「癒しと再生の物語」だとすれば…。

それにはやはり、勇太の力が必要です。
勇太との、はじめての経験。というと、森夏さんが邪推したように、何やら妖しく隠微なのですが。
コンビニおにぎりとか公園ベンチでの食事とかお泊りとかくんかくんかとか、ただそれだけの、無邪気な体験です。
いや、「勇太の匂いがする。くんかくんかは、もはや危険境界線かw

おそるおそる、一歩を踏み出した六花。
「この一歩は小さいが、人類にとって巨大な一歩である」
アポロで月着陸を果たした、アームストロング船長の名言です。
この一歩は小さいが、二人にとって巨大な一歩である
六花と勇太にとって、意味ある大きな一歩になるのなら…。

| | コメント (1) | トラックバック (27)

2012年11月15日 (木)

中二病でも恋がしたい!第7話感想

#7「追憶の…楽園喪失(パラダイスロスト)」

中二病にも理由(わけ)がある
哀しみの「不可視境界線」の秘密が、顕かになりました。

六花の父親は病死。母親は、稚い姉妹を置いて家を出た。
姉の十花も、調理人の仕事のため、やがて家を離れた。
厳格な祖父と、優しいが、孫娘の行動を「海賊ごっこ」としか理解してくれない祖母の家で、六花は育った。
骨董品のようなラジオだけを、心の支えとして。

六花の中二病は、家族という楽園を喪失した、辛い現実からの逃避行動。
勇太や森夏や凸森とは、中二病という現象は同じでも、背負うものの重さが違っていた。
凸森「ツェペリさんに、君には背おってるものがいまいち軽いのだよ、ってお説教されてしまったデス…」
そんな感じw

だから、六花が、ダークフレイムマスターだった勇太に心惹かれ、頼りにするのは、自然の理(ことわり)。
二人が、心をひとつにして力を合わせ、プリーステス十花の掣肘を遁れ、自転車で海辺をひた走る場面は、喩えようもなく美しいものでした。
それだけに、六花があれほど到達を希求した「不可視境界線」の無惨な現実が、彼女と、われわれ視聴者を打ちのめすに充分だったのです。

気になったことがあります。彼女の逃避行動が、中二病を志向した理由です。
現実逃避だけなら、引き籠りとか、退嬰的な行動に向かうのが通常ではないでしょうか?
やはり、モリサマーという存在が大きかったと考えるしかありません。
ラジオをとおして、彼女はモリサマーと出逢い、中二病という眩めくような想像世界へ導かれた。そこは、新たな楽園だった。
ところが、偉大なる導師モリサマーは、神性を捨てて、丹生谷森夏として下界へ墜ちます。
今や、現役中二病にして六花のサーヴァント、凸森と、低次元の諍いをするほど零落していたのです。
「バカ森」「ニセサマ」
哀しいほどに程度が低い二人w森夏さんの、血の滲むような更生の努力って、いったい…。
凸森は、はなっから「ニセモリサマー」って決めつけて恬然としていますが、六花ちゃんは、森夏さんをどう思っているのでしょう?
小鳥遊家の夢の跡である空き地も、すごく哀しい。
でも、モリサマーの転落も、六花にとっては結構な衝撃になるのでは?なんて妄想してしまいました。
その辺は、脚本上、見事にすっ飛ばされてるけれどw
実は面倒見もいい森夏さんが贔屓なので、いま一度、活躍の場を提供してほしい!
現状では、ただのヨゴレさんなので不憫すぎる。花田大先生お願いします。
(ノ∀`)

プリーステス十花に、現実を突きつけられた邪王真眼さん。
涕泣しながら、必死で叫びます。
バニッシュメントディスワールド!」
そして世界は…渝らなかった!
('A`|||)

夢破れた六花は、現実に復帰するのか?それとも?
中二病を擁護する気は全くないのですが、実は私は、想像力を発条にして、軽やかに飛翔する物語が大好きです。
現実に隷属する物語よりも、「越境する物語」に、いつも惹かれるのです。
「六花ちゃんは、無事にリアルに復帰して、勇太とむすばれました。中二病でも恋はできたのです。おしまい」って結末では、あまりにも竜頭蛇尾。
ジョン・ミルトンの「楽園喪失」の後には「楽園回復」が書かれています。
六花ちゃんも、借り物ではない、自分自身の「楽園」を回復してほしい!

| | コメント (0) | トラックバック (22)

2012年11月 9日 (金)

中二病でも恋がしたい!第6話感想

#6「贖罪の…救世主(イノセント)」

一色誠は男でござるw
男はつらいよを地で行ったような、誠の悲喜劇でした。

誠へのラブレター事件に端を発して、クラスの女子ランキングという不祥事が発覚。
委員長の森夏による弾劾が始まります。
追いつめられた誠は、起死回生の一策として、全責任を被った!
殉教者を演じて、この場を切り抜けようというのです。
男子生徒たちは感動のあまり落涙し、拍手まで湧き起る。
女子のしらけっぷりと対蹠的な光景です。
軽い気持ちで宣言したのに、詰め腹を切らされて、誠は本当に坊主アタマになるはめに。
親の遺伝で、禿げるまでにあと20年。中学で、既に3年を浪費した。髪の毛を好きにいじれるのは、もうあと僅かだというのに…。
誠の嘆きに、思わずほろりとしました。分る人にはわかる苦悩ですw
指定された樹の下で、ラブレターの主をひたすら待つが、現れたのは、誠を讃える男子軍団!
結局、偽物のラブレターだったのか、本物だけど翻意されちゃったのか、判然としないオチでした。
くみん先輩が、坊主アタマを嬉しそうにすりすりしてましたが、まさか…?

森夏さんの正体が、誠にもバレてしまいました。
いきなりストンピングをかまして、口外したら呪い殺すと、猛烈な嚇しをかけます。職業的恐喝者のような巧みさです。
かくして拡がるモリサマーの輪w

凸森と森夏さんの絡みも、渝らずおもしろかった!
ねっとりと腥(なまぐさ)く生温い白濁液」を凸森にむりやり飲ませようとするモリサマーの逆襲に吹いたw

映像表現について語りたいと思います
六花が、暮色の立ち罩める踏切で、電車の通過を待つ場面。
「何となく雰囲気がある映像」って感じとるだけでも充分なのですが。
私は、六花の「意識の流れ」の映像化としても、出色(しゅっしょく)のものだと直観しました。
いま少し、犀利な分析を加えてみます。

電車が通過するたびに、スカートの裾が、翩翻とひるがえる。
六花は、その風を愉しんでいます。空想のなかでは、「魔術師に吹く風」なんでしょうね。
やがて、彼女の心の中にも、やさしい風が吹きはじめる。
線路脇の花が、宵闇に匂い立つように、微かに揺れている。
ごく自然に、傍らの勇太に手を重ね合わせる。二人で爽やかな風に吹かれる。それはもう、現実の風。
空想から現実へ
六花の、ひそかに移り変わる内的独白の視覚表現化であると倶に、彼女の進む道をも暗示していました。

もうすぐ夏休み。
今年は、単身赴任の父親が帰国できないので、勇太たちがジャカルタへ行くことに?
SR班に合流して、ココ組とやり合うんですね?分りますw
しかし、真摯な表情の十花が、「六花といっしょに来て」と囁く。
深刻な事情が出来(しゅったい)?
案外、肩すかしな予感もしますが…。

| | コメント (0) | トラックバック (19)

2012年11月 1日 (木)

中二病でも恋がしたい!第5話感想

#5「束縛の…十字架(ハード・スタディ)」

「さすが偽モリサマー、牛乳が腐ったようなにおいがするデス!」
いや腐ってるのは「ぶっかけ」かましたアンタだろw

森夏さんが、女神の座を転落したとたん、どんどん汚れキャラに…。
今回は、言葉弄りがおもしろかったデス!
凸森と、くみんさんは、けっこうな毒舌さんだったのですね。

六花ちゃんが、数学で2点という地獄的な点数をゲットしたため、次のテストで赤点を回避しないと、結社の存続の危機。
このエピソードを軸に、お話が進みます。

六花ちゃんに数学を教える勇太。そのやり取りのさなかに、判明した恐るべき事実。
凸森は、高等部に推薦が決まっている学年トップの優秀者だった!
中二病のうえに、ぶっちぎりの秀才だとは…。
何という完璧リア充!(違

さすがに事の重大性を察知したのか、別の意味での点数稼ぎのため、体育教師からプールの掃除を請け負う六花。
それが、却って墓穴を掘ることになるとは。

ホースの力とともに
フォースじゃないのねw
さすが現役中二病、プールというフィールドにおいても、ホースを武器に換えられるのですね。
想定外だけど嬉しい水着回でした。
深夜アニメで巨乳爆乳奇乳を見慣れていると、凸森の微乳が眼にやさしいw

プールで3時間遊びまくり、掃除はまったく進まず、体育教師の不興をかって、赤点⇒平均点クリアとハードルを上げられてしまいました。
そして、結果は52点!でも、平均点が50点という僥倖により、結社は存続です。

昼寝部担当のくみんさんも、イイ仕事してました。
「モリサマーちゃん、見た目よりぽっちゃりさんだよねえ」
何という寸鉄人を刺すような寝言w
「寝言は寝て言え」って悪口があるけれど、彼女の場合、寝言自体が鋭い舌鋒と化すんですね。
けいおん!」のムギちゃんのカオスな寝言「うふふ、ゲル状がいいの~♪」を想い出し、ほっこりしました。

| | コメント (0) | トラックバック (24)

2012年10月25日 (木)

中二病でも恋がしたい!第4話感想

#4「痛恨の…闇聖典(マビノギオン)」

モリサマー、おまえもか
(ユリウス・カエサル。ウソですw

やはり、森夏さんにはオモシロ設定があった!
かつて凸森を心酔させたカリスマ魔術師、闇の聖典マビノギオンの原型を著したモリサマーは、森夏さんだった!
クラスでダントツの男子人気を誇り、チアガール部でも美しい肢体を恣(ほしいまま)にする彼女もまた、高校デビュー組だったのです。

華麗なる転身を遂げた森夏さんにとって、中二だった過去を知る者たちは、不倶戴天の邪魔な存在。
まず、凸森を殺し、六花を殺し、目撃者の勇太も惨殺し…。
そんな虚淵脚本にはなりませんw
中二卒業時に、必死で過去ログを削除したのですが、凸森はプリントアウトを遺していたのですね。
青春の痛恨の象徴「マビノギオン」の惆滅を画策する森夏さんの挙動不審っぷりに思いきり吹きました。
マビノギオンの名を聴いたときの、あの夜叉のような形相。
ブツが勇太の部屋にあると知るや「あなたの部屋に行っていい?二人で話したいって思っただけ」と、チアコスですり寄るとか、腹黒すぎる。
勇太の部屋で、恥多き青春のかたみ「マビノギオン」を読み返して、含羞と悔恨とで、バタバタ身悶えする彼女。
それほどまでに、認めたくないものなのか。若さゆえのあやまちはw
凸森が駆けつけたとき、聖典は既に燃やされていました。
てっきり、衝撃のあまり卒倒するかと思ったら。
問題ないコピーがある!」
どこの職業的恐喝者ですかw

しかし、凸森は、森夏=モリサマーを信じません。
Web上で丁寧に優しく接してくれたモリサマーと、眼前で忿りを顕わにしている森夏さんとのギャップが受容できないのでしょう。
かくして、退役中二と現役中二との、妄想バトルが勃発!現役の凸森が勝利した!
弟子は、竟に師を超えたのか?

目的を達するまでは、森夏さんも魔術結社を離党できなくなりました。
想定外の組ヲ脱スルヲ許サズという新撰組状態にw
勇太も含めた中二どもを、清く正しく導く女神になるはずだった森夏さん。
かつての崇拝者にも囲まれて、再びダークサイドに堕ちてしまうのか?回心はムダだったのか?
人は、どれほど更生を願っても、結局はまた罪の道に戻るしかないのか?
森夏さんを救え!w

…でも、気のせいかな、良い子を演じていたときよりも、ずっと生き生きしていますよ?

| | コメント (0) | トラックバック (31)

2012年10月18日 (木)

中二病でも恋がしたい!第3話感想

#3「異端の…双尾娘(ツインテール)」

一色誠、けいおん部へ
Σ(゚Д゚;
いや、そこじゃなくてw

六花が召喚したサーヴァント、双尾娘こと凸森早苗(でこもりさなえ)。
凸森さんとは…。中二というか、松竹新喜劇みたいな名前ですねw
一番弟子だけあって、言動がぶっ飛んでいます。ポテンシャルだけなら、六花ちゃんを凌駕するかもしれません。
主要武器は、自縄自縛(ボンデージ)もできる超絶ツインテール。セーラームーンも吃驚です。

チアリーダー部や演劇部にインスパイアされたのか、六花ちゃんの新たな野望は、部の新設!
その名も「極東魔術昼寝結社」。
五月七日くみんちゃんが、お隣で開いていた昼寝部を、あっというまに吸収合併しました。
ヘンなノリで、くみんちゃんも加わり、勇んで部の申請に押しかけます。
猫のキメラが容れられないと悟るや、五人目の部員として、もう一つの人格キャサリンを召喚するが、七瀬先生に英語で折伏され、キャサリンあえなく消滅w

承認の条件は、埃まみれの教室の大掃除。やたら張り切る双尾娘の御蔭で、床の塵埃が濛々と舞います。健康に悪そうです。
モップとデッキとくれば、恒例の、京アニのエンペラータイムが開始。
大魔法合戦です。エフェクトがハンパありません。もはや快感レヴェルです。
掃除の甲斐あって、同好会に推薦してもらえることになりました。

すっかり暮色の立ち罩めた街角で、愉しそうにはしゃぐ結社さんたち。
おや?公園の暗がりから、じっとみつめる真摯なまなざしが。

丹生谷森夏(にぶたにしんか)ちゃんが入部
新たなる鳴動?
「お弁当、あーん」のイベントのときも、森夏ちゃんの喰いつきが激しかったし…。
他人のモノなら簒奪したくなる性悪さん?いや、彼女に限って、そんな筈はありませんよね。
このたおやかな美人さんが、六花ちゃんをも凌ぐオモシロ設定の持ち主なら、もう絶句なのですがw

森夏ちゃんに敬意を表して「の夏」が付加されました。
でも、六花ちゃんの表情が、心なしか不穏に?

| | コメント (0) | トラックバック (22)

その他のカテゴリー

エロマンガ先生感想 | アリスと蔵六感想 | サクラクエスト感想 | 武装少女マキャヴェリズム感想 | 俺の妹がこんなに可愛いわけがない感想 | 地獄少女感想 | 深夜アニメ感想 | SS | 009-1感想 | Angel Beats!感想 | ARIA感想 | DARKER THAN BLACK感想 | Dororonえん魔くん感想 | Fate/Zero感想 | HUNTER×HUNTER感想 | IS <インフィニット・ストラトス>感想 | K感想 | LUPIN the Third 峰不二子という女感想 | NHKにようこそ!感想 | NOIR(ノワール) | STEINS;GATE感想 | TARI TARI感想 | UN‐GO感想 | WORKING!!感想 | WORKING'!!感想 | あそびにいくヨ!感想 | あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。感想 | うさぎドロップ感想 | うぽって感想 | うみものがたり感想 | お兄ちゃんのことなんか感想 | かなめも感想 | かんなぎ感想 | けいおん感想 | けいおん!!感想 | この中に1人、妹がいる!感想 | これはゾンビですか?感想 | ささめきこと感想 | さんかれあ感想 | じょしらく感想 | そふてにっ感想 | そらのおとしものフォルテ感想 | そらのおとしもの感想 | それでも町は廻っている感想 | ちはやふる感想 | ちょこッとSister感想 | つり球感想 | でぼちん | とある科学の超電磁砲感想 | とある魔術の禁書目録感想 | となりの怪物くん感想 | となグラ!感想 | とらドラ!感想 | はなまる幼稚園 | ひぐらしのなく頃に感想 | まりあ†ほりっく感想 | みつどもえ増量中!感想 | もやしもんリターンズ感想 | アクエリオンEVOL感想 | アクセル・ワールド感想 | アニメ | アマガミSS感想 | アマガミSS+感想 | イクシオンサーガDT感想 | ウィッチブレイド感想 | エウレカセブンAO感想 | カオスヘッド感想 | カンピオーネ!感想 | キディ・ガーランド感想 | ギルティクラウン感想 | クイーンズブレイド感想 | グルメ・クッキング | ゲーム | ココロコネクト感想 | サイコパス感想 | ジョジョの奇妙な冒険感想 | ストライクウィッチーズ2感想 | セキレイPE感想 | ゼロの使い魔感想 | ソラノヲト感想 | ソルティレイ感想 | ソードアート・オンライン感想 | ダンタリアンの書架感想 | デュラララ感想 | トータル・イクリプス感想 | ドルアーガの塔感想 | バカとテストと召喚獣 | バカとテストと召喚獣にっ感想 | バクマン。感想 | バクマン。2感想 | パソコン・インターネット | パンプキン・シザーズ感想 | ファントム感想 | フラクタル感想 | フリージング感想 | ブラックロックシューター感想 | ブラック・ラグーン感想 | ペルソナ4感想 | マギ感想 | モーレツ宇宙海賊感想 | ヨスガノソラ感想 | ヨルムンガンド感想 | ライドバック感想 | ラストエグザイル―銀翼のファム感想 | ラーメン | リトルバスターズ!感想 | レベルE感想 | ロボティクス・ノーツ感想 | 一騎当千XX感想 | 世紀末オカルト学院 | 中二病でも恋がしたい!感想 | 伝説の勇者の伝説感想 | 侵略!イカ娘感想 | 侵略!?イカ娘感想 | 偽物語感想 | 僕は友達が少ない感想 | 君に届け2ND感想 | 君に届け感想 | 咲-Saki-感想 | 咲-Saki-阿知賀編感想 | 坂道のアポロン感想 | 境界線上のホライゾンⅡ感想 | 境界線上のホライゾン感想 | 変ゼミ感想 | 夏目友人帳参感想 | 夏目友人帳肆感想 | 夏色キセキ感想 | 夢喰いメリー感想 | 大正野球娘感想 | 宇宙をかける少女感想 | 戦姫絶唱シンフォギア感想 | 探偵オペラミルキィ・ホームズ第二幕感想 | 文化・芸術 | 日常感想 | 映画・テレビ | 書籍・雑誌 | 未来日記感想 | 機動戦士ガンダムAGE感想 | 氷菓感想 | 海月姫感想 | 涼宮ハルヒ感想 | 灼眼のシャナⅢ(Final)感想 | 狼と香辛料感想 | 生徒会役員共感想 | 異国迷路のクロワーゼ感想 | 祝福のカンパネラ感想 | 神のみぞ知るセカイⅡ感想 | 神のみぞ知るセカイ感想 | 神様のメモ帳感想 | 神様ドォルズ感想 | 絶園のテンペスト感想 | 聖剣の刀鍛冶感想 | 聖痕のクェイサー感想 | 舞-乙HiME感想 | 花咲くいろは感想 | 輝きのタクト感想 | 輪るピングドラム感想 | 這いよれ!ニャル子さん感想 | 鋼の錬金術師感想 | 閃光のナイトレイド感想 | 電波女と青春男感想 | 青の祓魔師感想 | 静留×なつき | 魔法少女まどか★マギカ感想 | 黒神感想 | Aチャンネル感想 | Another感想 | B型H系感想 | CANAAN感想 | GOSICK感想 | NO.6感想 | WHITE ALBUM感想