ソードアート・オンライン第25話(最終話)感想
#25「世界の種子」
そして、攻略は続く。
キリトの謂う二次会とは、仲間たちによる、真のアインクラッド百層の攻略だったのですね。
SAOで、あれほどの悲惨な経験をしたにも拘らず、意気軒昂で挑むエギル、クライン、その他の仲間たち。
どの顔も、活き活きと輝いています。デスゲームの冥い記憶も何のそのです。
かつてのベストセラーの表題を藉りれば、「塀(ゲーム)の中の懲りない面々」ということでw
カタルシスは、全てゲーム。幸福はゲームにあり。
この作者、まさに完璧なるゲーム脳です。
だがそこがいい!
(ノ∀`)
Aパートは、仮想現実の、現実における清算でした。
雪が霏々と降り積むなか、アスナの眠る病院へ駆けつけたキリト。
襲ってきたのは、復讐に凝り固まった須郷!
このクズがあ!とか何とか絶叫しながら、ダガーを振り回します。
しかし、これが大誤算。
リアルのキリト、いや、和人も、実は剣道の達人だったのです。
仮想でも現実でも、非力で無能だったのは、むしろ須郷の方でした。
あっというまに、立場は逆転。喉を掻き切られそうになり、悲鳴を上げる須郷。
ヴァーチャルでのあれやこれやが甦り、危うくマジで殺人を犯しそうになったキリトですが、やっと思い止まりました。
犯罪係数が気になるところですw
現実に還る。
病室で、あれほど思いこがれたアスナとの再会。そして、真実のキス。
学園に復帰。木陰での、アスナとのイチャラブが眩しい。一級ハーレム建築士のキリトくん、リアルでも嫉妬されるのはご愛嬌です。
オフ会は、約束どおり、エギルの店で。
サラリーマンのクラインですが、残業があるのに、バーボンをロックで飲っております。
けっこう女子率が高いのに、すっかりご満悦の模様です。
あれ?SAOって、女子はレアじゃなかったっけ?実は、リアルでもネカマがいっぱいとか?
クラインさん、ご愁傷さまですw
「世界の種子」とは、ダウンロードするだけで誰もがMMOを造れるという、LINUX並のフリープログラムでした。
かくして、茅場の創造した仮想世界は、世界に遍くものとなったのです。のちの、「アクセル・ワールド」の濫觴なのでしょうね。
ひとことだけ野暮をいえば、犠牲者を出したのは、茅場。須郷は、せいぜい、劣化した二代目のボンクラという役どころです。
罪と罰をいうなら、非はむしろ、茅場にありそう。ところが、須郷は極悪人で、茅場は英雄というのが、何とも皮肉な気がします。
茅場は仮想現実の創造者だから偉大だった、という「偏向」なのでしょう。
しかし、偏向も、徹底すれば世界観となる。それがゲーム脳としての思考。
これほどのゲーム脳なくしては、「ソードアート・オンライン」という特異な傑作は生まれなかったでしょうね。
フランスの文豪バルザックは、旺盛な筆力に任せ、短い生涯で、厖大な作品群を遺しました。それは、浩瀚たる「人間喜劇」。「ひとが生きる人生そのもの」に他なりませんでした。
臨終の床で、バルザックは叫んだそうです。
「ビアンション、ビアンションを呼べ!私を救えるのは彼だけだ!」
ビアンションとは、彼の創造した作品に登場する、医者の名前だったのです。
まさに文学脳。偉大なる創造には、強烈な思い込みや偏向は、必須なのかもしれません。
さて、後は、不幸なスグハちゃんの救済を遺すのみです。
オフ会でも、ぼっちだったスグハちゃん。彼女には、SAOという共有体験がなかったからです。
「あたしは、みんなのところまで、行けない!」
飛翔に挑んで墜落しかけたリーファ=スグハを、しっかりと支えるキリト。
眼の前に降臨したのは、あのアインクラッドだった!
「いっしょに、来てくれるね?」
おにいちゃんの、甘い誘いです。
アインクラッド百層攻略までは、まだだ、まだ寝かさんよ?という、力強い意思表示なんですねw
はい、そうです。スグハちゃんは、もう眠れない。ネトゲ廃人まっしぐら確定ですww
最後の最後まで、「ソードアート・オンライン」は、ゲーム讃歌に終始しました。
ゲームよ永遠に!ゲーマーに幸あれ!
スタッフの皆さん、伊藤監督、お疲れさま!
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