2012年9月17日 (月)

氷菓第22話(最終話)感想

#22「遠まわりする雛」

遠まわりする二人。

謎そのものは、今回も簡明なものでした。「通行止」の標識を利用するのは、ミステリにおいて頻回に使われる手法。
描かれたのは、むしろ、二人の関係です。
前回の、里志と麻耶香の関係は?を受けて、奉太郎とえるの関係は?で収めた構成が、迚も綺麗でした。

アニメの構成は、原作順でいえば、短篇集「遠まわりする雛」の劈頭から始まり、「クドリャフカの順番」まで到達して、再び「遠まわり」に還ってくる。
いわば永劫回帰。この美しい円環には、心地よいものがあります。

「氷菓」の掉尾を飾るのは、地方のビッグイベント「生き雛祭」。
えるちゃんからの電話で、奉太郎は雛の傘持ちを頼まれます。
結婚式で謂えば、ブライダルロードを随伴する父親の役回り?ちょっと違うかw
お内裏さまは、紅をさした入須先輩です。この人、宝塚の男役でもイケますね。奉太郎とは渝らず微妙な関係ですが、賢姉の供恵さんにタイプが似ているからかな?

橋は通行止。
狂い咲きの桜の樹の下を、生き雛のえるちゃんが通るフォトジェニックな映像を撮りたいという、地元のぼんぼんの気まぐれが発端だったようですね。
桜は、古来、象徴的な花で、その蠱惑を表現化した短篇「桜の森の満開の下」や「桜の樹の下には」といった名品があります。
満開の桜の下で、人は気が狂う。小成のぼんの気まぐれも、佯狂ゆえだったのかもしれません。それは穿ち過ぎかw

えるちゃんは、東京の大学に進学し、いずれは地元に戻って、農業経営を継ぐ意思があるようです。
理系といえば、農学でしょうね。もやしもんとか銀の匙とか、ああいう感じです。
古典部の事件を通じて、経営戦略が決定的に欠けていることを自覚した。
だから、画期的な農産物の開発など、理系イノベーションによって、千反田家の経営を維持しようというのです。
卒業、即、農業経営の後継者。
ごくつぶしの異名として「旗本の三男坊」という詞がありますが、地方の名家の長女というのは大変なんだなあ。
そんな使命感が、えるちゃんの可愛いおつむを、いつも悩ませていたのですね。
経営戦略眼というなら、奉太郎が修めればいい?
何という婦唱夫随。偕老同穴w
彼の思いは詞にならなかったようですが、えるちゃんへの秘めた想いは、ひしひしと形を成してきたようです。

開始当初は、フラットな物語を、時に奇矯とも見える映像表現でリカバリーしていた印象があった「氷菓」。
しかし、「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」と、謎の質と人間観察とが深化していくに随い、どんどん作品世界に引き込まれ、考察もさせていただいたのは、いい想い出です。
「氷菓」は、まちがいなく、京アニの里程標作品の一つになったと思います。
スタッフの皆さん、お疲れさま!

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2012年9月10日 (月)

氷菓第21話感想

#21「手作りチョコレート事件」

「覚えてなさい!来年、福ちゃんが満足するような傑作を、その横っ面に叩きつけてやるんだから!」
猛烈に意気込む摩耶花ちゃん。勝利への仰望が、ひしひしと伝わってきます。
中学時代、突き返されたハートのチョコを、いきなり噛み砕く。
「ワイルドだぜー!」って違うかw
リベンジを固く心に誓う摩耶花ちゃんでした。打倒里志
…はて、バレンタインって、そもそも何のための行事でしたっけ…?

心を込めたチョコを里志に拒否られてしまった、中学生の頃の禍根。
だから、彼女は捲土重来を誓ったのですね。
しかし、カカオ豆から精製したチョコでなければ、手作りと認めないとかそれ何ぞ。
もはや料理の域を超えて工業の世界じゃないですか。
現在の日本では、個人がカカオ豆をゲットすること自体、至難だというのに…。

こだわらないことにこだわりたい
さても厄介なのは、青春の心理です。里志はまさに「青春の蹉跌」状態。
摩耶花は好きだけど、彼女にこだわっていいのだろうか。
中坊のころ、競争心が勁かった里志は、勝ちにこだわる事に疲れてしまい、こだわりを捨てることで、安心立命の境地を得た。
摩耶花にこだわってしまったら、自分を保てる自信がない。かつての自分に戻ってしまいそうで怖い。
うーん…。
キモチは分るが、いかにも退嬰的ですねえ。
いいトシだけど未婚の知人が、飲んだ折に、結婚への「ぼんやりした不安」を語っていました。
「結婚や家庭にも惹かれるけど、築いてきた生活スタイルを手放す事になるんじゃないか。夫とか父とかいう役割を担わされた自分は、自分じゃなくなるのではないか。それが怖い」

しかしそれが、「受け取れないチョコを受け取る」方便として、摩耶花のチョコを偸むという極端な行動にまで至っては、本末顛倒と言わざるを得ません。
今回も、部室を舞台にした準密室事件。自分たちの他は、同じフロアの天文部しかいなかった。
クリスティー謂うところの「機会対動機」の問題ですが、天文部員は、機会はあっても動機が薄い。
だとすれば…。
あとは、消去法の問題ですね。
「全ての不可能を消去した後に遺ったものは、いかに奇妙であろうと、それが真実」
シャーロック・ホームズの推理法でもあります。

里志の駭くべき動機に、省エネ主義の奉太郎も、エネルギー全開で怒っていました。
チョコが偸まれたのは、部室を空けた自分のせいだと思い込んでしまったえるちゃん。
彼女を傷つけたのが赦せなかったのでしょうけれど。
とはいえ、犯行暴露後、里志は電話していました。ようやく決断できたのかな?
不器用な二人に幸あれ。

親しき仲には虚礼なし。えるちゃんは「本当に親しい人」には贈答をしない主義のようです。
これって、もはや告白ですよね?
チョコに無縁の奉太郎には、賢姉さんからののこもった痛チョコもとい板チョコがw
この姉弟って、共依存じゃないのかなあ。何だか心配になってきた。
幸田文(幸田露伴の娘)原作、市川昆監督の名画「おとうと」を想い出してしまいました。
岸恵子演じるあのお姉さんも、相当な弟コンでした。

賢姉の供恵さんが、えるちゃんの存在に気づいたら、全力で愚弟を囲い込みそうな予感がしてなりません。
いや、何でもお見通しの供恵さん、とっくに知ってるような気がします。彼女は最強の小姑になりそうだw

次回は竟に最終話。
変化の季節を迎えた古典部のメンバーたちに、どういう未来が拓けていくのか、今から愉しみです。

次回(最終話)「遠まわりする雛」

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2012年9月 3日 (月)

氷菓第20話感想

#20「あきましておめでとう」

またまた、えるちゃんが閉じ込められた
#1以来だが、此度は、奉太郎も一緒だ!
彼女って、密室事件に縁があるのかもしれません。密室を呼ぶ美少女、なんちってw
変態紳士なら、納屋に閉じ込められるという美味しい状況に遭遇すれば、迷わずコトに及ぶところでしょうが、省エネ紳士の奉太郎は、律儀に脱出の方策を探ります。
もちろん、そっちが当然なんですけどw

お正月です。初詣イベントです。
えるちゃんの艶やかな着物姿や、巫女さんコスの摩耶花や十文字さんを愛でるのもまた眼福なのですが。
そこはミステリな「氷菓」。事件が起こってしまいました。

「脱出」と謂えば、ミステリの分野では、ジャック・フットレル「十三号独房の問題」などの古典作品が思い泛びます。あの作品も、紐に結びつけた巾着に近似の、機械的トリックめいた脱出方法を用いていました。
文学作品で著名なのは、監獄島からの脱出を精緻に描写した「モンテ・クリスト伯」。模倣作が、幾つも輩出しました。
映像作品では、スプーンで穴を掘って独房から脱獄するとか、マックイーン主演「大脱走」のような名画もありましたね。
アニメでは、「ルパン三世1st」の「脱獄のチャンスは一度」が、実に巧妙な脱獄を演出して印象的です。

さて、事件の発端は、バイトの子が、神社の振る舞い用の団子汁と甘酒をぶち撒けちゃったところから始まります。
えるちゃんと奉太郎が、蔵に酒粕を取りに行くのですが、誤って納屋に入り、しかも閉じ込められてしまいます。
大声で援けを呼ぼうにも、二人の仲を誤解されると困るのはえるちゃん。奉太郎も、男の子として配慮せざるを得ません。
彼が提案した四つの脱出方法の映像に吹きましたw
壁をぶち抜くとか天井を破壊するとか、超人的力技ばかりw
ご自慢の思考能力も、今回ばかりは全て筋肉化してしまったらしい。

ハンカチや財布を落として、里志たちに合図を送るも、華麗にスルー。
漸く、お市の方と信長との故事から、巾着の両端を縛って、「袋の鼠」だという窮地を訴えることに成功。
伏線もあり、上手く纏めた感があります。
あきましておめでとう
脱力系のおやじギャグで、締め括りです。

クドリャフカ以降は、短篇集「遠すぎた雛」から採られるようですね。
6月頃だったか、図書館で偶然にこの短篇集を見かけ、手に取ってみたのですが、やはり放映終了後の愉しみにとっておこうと、書架に戻しました。
目次のタイトルだけ、見覚えがあったので…。
原作既読で、アニメとの差異その他を玩味するのもいいのですが、まっさらな状態で視聴するのは、やはり清新な気分です。

次回「手作りチョコレート事件」

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2012年8月27日 (月)

氷菓第19話感想

#19「心あたりのある者は」

登場人物は、奉太郎とえるちゃんのみ。
舞台も部室内にほぼ固定という、会話による推理劇でした。
お話の構成は、ケメルマンの名短篇「九マイルは遠すぎる」を踏まえているようです。リスペクトと謂ってもいいかもしれません。

動きが最小限なだけに、作画や演出に、制作側の工夫が傾注されていました。
とりわけ、奉太郎の推論に「マジメにやってます?」「不自然です」と抗議するえるちゃんが清新で、ステキな蠱惑を放っていました
「愚者のエンドロール」事件のとき、3人の名(迷)探偵の推理に不服そうだった彼女ですが、あのときは、ウイスキーボンボンで酔っぱらっていたという伏線がありました。
裏返せば、今回の反駁は、「奉太郎さんは頼りにならない人じゃありません!」って力説しているわけで、これがまたカワイイ。
堂々と反論ができるのも、それだけ、「二人の距離」が縮まった証左なのかもしれませんね。

きっかけは、些細な事でした。
えるちゃんの「奉太郎さんの推理力は才能です!」という絶賛を浴びて、照れ隠しか、元々の持論ゆえか、偽悪的な態度をとる奉太郎。
「推論の達人なんかじゃなくて、ただの運の良い奴。頼りになんかならない」ことを疎明するために、どんな状況にもそれなりの理屈がつけられる事を証明しようと試みる。
折よく、校内放送が流れます。
「10月31日、駅前の巧文堂で買い物をした心あたりのある者は、至急、職員室柴崎のところまで来なさい」
さて、放送を受けて、奉太郎の推論が開始されます。
「全生徒が揃う翌朝でなく、放課後のいま放送した」
「生徒指導部でなく、教頭先生じきじきの呼び出しである」
「通常なら放送を2度繰り返すのに、1度しか放送しなかった」
「昨日の事を、わざわざ10月31日と読み上げている」
これらの断片的な手がかりから、奉太郎は次のような推論を行います。

緊急性があること。
もはや生徒指導部では手に負えない、管理職レヴェルの大事(おおごと)、つまり犯罪性があること。
10月31日と読み上げたのは、元になる文面(謝罪文)が存在するということ。etc.

推論に夢中になったあまり、二人が最初の目的を忘れ果ててしまうのはご愛嬌ですね。
翌朝の新聞地方版で、奉太郎の推論が正鵠を射ていたことが確認される、というオチがつきました。

原典と目される「九マイルは遠すぎる」の名推論は、話者である「私」の挑戦に、探偵役のニッキイ・ウェルト教授が応じる場面から始まります。
九マイルもの道を歩くのは容易じゃない、ましてや雨の中となるとなおさらだ
たったこれだけの言葉から、教授が、驚くべき推論を展開します。
そして、推論は現実の殺人事件と見事に一致。解決に至ります。
きっかけは、今回の「氷菓」と同じく「推論の否定」の証明のはずだったのに、結局は…というオチも類似ですね。

ミステリの愉しみとは、「論理のアクロバット」。
推論そのものは蓋然性に頼っていても、ロジックの流れをスムーズにつくることで、読者を首肯させれば、作者の勝ち。
「そうかなあ?」「不自然だ」と読者に思わせてしまったら、失敗です。
謝罪文について、疑義を抱いた方が多かったようですね。
逆に謂えば、謝罪文がなくとも、以下のような捜査を経て、神山高校に辿り着くことができるはず、というのが衆目の一致するところなのでしょう。
①小学生相手のお店で、一万円札を使うお客は珍しく、注意を引きやすい。
②神山高校の制服を着た客なら、猶更である。
③ゆえに、偽札事件が発覚すれば、神山高校の生徒を疑うのは容易なはず。
ただの想像ですが、学校には「教育の自立」から派生する「聖域」「警察権力の不可侵」概念があるので、状況証拠だけで警察が踏み込むのはムリがある。
それを不可避に見せるには、謝罪文のような具体的証拠が必要だと、作者が気を廻した結果なのかもしれません。

次回は、お正月ネタのようですね。
えるちゃんの着物姿とか、いろいろ愉しみです。

次回「あきましておめでとう」

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2012年8月20日 (月)

氷菓第18話感想

#18「連峰は晴れているか」

奉太郎とえるちゃんの関係は
そんな副題をつけたくなるような、二人の「気づき」が爽やかに描かれた話数でした。

今回扱われた「謎」そのものは、比較的単純です。

奉太郎は、学校の上を通過するヘリコプターの音に、中学時代の英語の恩師、小木先生を想い出す。
「小木先生は、ヘリが好きだった」
しかし、里志も摩耶花も、覚えていない。
ようやく、摩耶花が、その日先生が、ずっとヘリを気にしていた事実を想い出す。
本当に、先生はヘリが好きだったのか?
何故、自分(奉太郎)だけが、そう思い込んだのだろう?
ふつうの人なら流してしまうような些細な事が、奉太郎は気になって仕方がありません。
徹底した省エネ主義者の奉太郎が、「気になること」を調査するために、自ら動いた!
「わたし気になります」女王のえるちゃんが、何だか嬉しそうですね。
何というか、ようやく百年の知己を得た想いなのかも。

「氷菓」シリーズは、日常の謎を取り扱っています。
謎に対する解もさることながら、動機や真相や解決が、関係者に齎す変化を、丁寧に繊細に描き切ろうとしています。
今回、象徴的なのは、真相を発見した後に奉太郎が洩らした感慨です。
「実際はちがうのに、(確かめもせずに)小木がヘリが好きだったなんて気楽に言えない。それは無神経だってことは分ってる」
そう、非常に「倫理的」なのです。
名探偵が快刀乱麻の推理で事件を解決し、めでたしめでたし。
そんな、かつての「幸福な(自己満足的な)ミステリ」への「異議申し立て」の匂いすら感じてしまいます。原作者のこだわりが看て取れます。

名探偵は、その推理により、人を傷つける可能性を孕んでいる。
真相が白日の下に曝されるのは、必ずしも、関係者の救済を意味しません。
場合によっては、関係者の心の古傷を抉り、誰も幸福になれない事だってあり得るでしょう。
まして、名探偵が事件解決において誤謬を犯したら、たとえ後で修正されたにしても、与える影響は計り知れないものがあるでしょう。
日常の謎ならまだしも、殺人など重犯罪が絡んでいるときはどうでしょうか?
そんな、後味の悪いミステリの系譜があります。いわゆる冤罪ものです。
それも、刑が執行されてしまった後に真相が判明するという、救いの欠片もない暗黒作品です。
ジュリアン・サイモンズ「二月三十一日」や、ラストガーテン「ここにも不幸な者がいる」など。
小説だと分っていても、その読後感は非常に不快なものが沈湎したのを覚えています。
水谷豊主演の人気シリーズ「相棒」で、水谷演じる杉下右京は、人情解決を排し、ときにリゴリスティック(厳格主義的)と見えるほど「正義」にこだわります。
それは、杉下の倫理観もさることながら、誤謬が赦されない名探偵の宿命を、ひしひしと肌で感じ取っているからだと、私などには思えてしまいます。

奉太郎が、小木先生自身に「ヘリが好きだったんですね」と誤謬をぶつけてしまったわけではありません。
にもかかわらず、自ら齟齬の可能性に気づき、裏付けを取ることによって即座に修正した奉太郎に、清々しいものを感じました。
作品は、作者そのものではありません。でも、「文は人なり」と謂われるように、作者の個性は、必ず投影されるものです。
原作者の米澤さんは、きっと誠実な人なのでしょう。

さて、奉太郎とえるちゃんの関係ですが、ふと連想したのが、過日BS放映された探偵ドラマ「シャーロック」の「ライヘンバッハ・ヒーロー」。
モリアーティが、最期の対決で、名探偵シャーロックに投げかけたことば。
君は僕だ
大犯罪者と名探偵との、不思議なシンパシーを、過不足なく表現し得た名台詞です。
えるちゃんは、「気になります」を共有できるようになった奉太郎に、こう告げたくて、うずうずしているかもしれません。
奉太郎さんは私なんですよ?」
親和力に充ちた関係性に気づいた二人の、その後の仲は、どう進展するのでしょう。
もう、いいからくっついちゃいなよYOUたち!そんな感じになるのかな?

次回「心あたりのある者は」

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2012年8月13日 (月)

氷菓第17話感想

#17「クドリャフカの順番」

すべての鍵は、嫉妬だった

えるちゃんの、体を張った放送出演が功を奏し、古典部の部室にはギャラリーが蝟集。
ところが、衆人環視の中、「校了原稿」が燃やされた!
そして、現場には、十文字からのカードが。事件は完遂されたのだと。
奉太郎と田名辺先輩の会話を里志が立ち聞きし、十文字事件の真相が顕かに。
さらに、奉太郎は、事件を終幕させることと引き換えに、文集の30部引き取りを提案。双方の利害が一致したため、交渉成立。
河内先輩と摩耶花の対話。先輩は「夕べには骸に」を、自恃にかけても認めたくなかった。才能に対する、複雑な想いが語られる。
それは、十文字に扮して陸山にメッセージを送った田名辺も、同じだった。
河内先輩が、回廊の手すりに描き遺した「ボディトーク」のイラストに、思わず涙する摩耶花。
文集は無事に完売。めでたしめでたしと思いきや。
えるちゃんの、真相が気になります攻撃が勃発!
意趣返しなのか、里志も煽りを入れ、奉太郎が思わぬ窮境に立たされて…。
お約束の大団円でしたねw

視聴を終えて、さまざまな感慨が去来しました。
ここでは、謎解きと人間劇と、二つに絞ってみます。

謎解きについて
本命である「ク」の意味は「クドリャフカの順番はクガヤマムネヨシから失われていた」。
そして、犯人である十文字の動機は、やはり「メッセージ」だった。
うんうん、なるほど。自然であり、納得の解です。
それにしても、アジムタクハにも、犯人特定の手がかりが包含されていたとは…。
いや徹底してますね。この緻密さというかこだわりは、原作者の米澤さんならではなのか。
関係者全員が犯人というような、クリスティの某名作のような処理でも別にいいかなと思っていたのですが、ちゃんとタナベを特定できるようになっていたのか。
カンヤ祭のパンフからも、犯人が総務委員だと特定する道すじがあったのも好印象です。

人間劇について
各エピソードで、何かしらの余韻を遺してきた「氷菓」ですが、「クドリャフカ」も、謎解きはすっきり畢ったものの、モヤモヤ感が纏綿しております。
里志や摩耶花、河内先輩の心情に、つい感情移入してしまうからなのでしょう。
こういうエピソードに接したとき、いつも想起するのが、アンデルセン「絵のない絵本」の一節です。
「彼は深い情熱をもって芸術を愛したが、芸術は彼を愛さなかった」
あるいは、モーツァルトとサリエリの確執を描破した名画「アマデウス」とか。

摩耶花や河内先輩、田名辺たちが余計に辛いのは、肝心の陸山が(たぶん安城も)、自分の才能に恬淡としており、活かすつもりがないという事実。
ことに、摩耶花の行く末が気になります。
彼女にとって、一連の出来事は「試金石」であり「踏絵」でした。
「夕べには骸に」に端を発した、越えがたい才能の壁の問題。
そして、人間関係に軋轢が生じてしまった漫研において、今後どういう立ち位置で活動を続けるのか、それとも別の選択肢を取るのか。

それにしても。
天才は幸福なのか才能とは絶対なのか
「天才とは、自ら困難を設定し、自らハードルを上げていく才能である」
「才能は安住し、天才は刻苦する」
そんな箴言が、脳裡をよぎります。
「儂にあと5年の命があれば、本物の絵描きになれるのだが」
数え年90歳で薨去するまで生涯現役だった葛飾北斎の、最期の詞(ことば)です。
恐らく、真の才能にとって、ゴールなど無縁なのでしょう。

漫画の神様、手塚治虫は、後進への面倒見のよさで知られていましたが、ライヴァル心の強烈さでも、つとに有名でした。
手塚が経営していた漫画専門誌「COM」において、その当時人気を博していた、石森章太郎の詩的作品「ジュン」に嫉妬し「あんなものはマンガじゃない」と讒言しました。
ストーリーマンガを確立した手塚にとって、ストーリー性を放擲したかに見える「ジュン」のような実験作品は、容認できなかったのでしょう。
しかし、後に石森に謝罪し、和解した顛末が、石森の短篇作品に遺されています。
若い才能への嫉妬心ゆえに、周囲とトラブルを繰り返した事は、手塚自身も自伝で告白しているところです。
驚嘆すべきは、押しも押されもしない大家となっても、絶えず自分を叱咤し、嫉妬心すらも創作へのエネルギーに変えてしまう手塚の情熱と執念です。

結論は、こうです。
嫉妬自体は負の感情かもしれないけれど、その人の考え方や姿勢次第で、正に転換することもできる。
里志や摩耶花には、負の感情すなわちルサンチマンに溺れることのない、未来を見据えた生き方を択んでほしいと思います。
そう、あの奉太郎ですら、入須部長や、賢姉である供恵さんから見れば、「お釈迦様の掌の上」状態なのだからw

次回「連峰は晴れているか」

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2012年8月 6日 (月)

氷菓第16話感想

#16「最後の標的」

「く」を飛ばして「け」へ。
軽音部の弦が偸まれた!
そうか、犯人は「けいおん!」のファンだ!
わらしべプロトコルの応用で、弦と引き換えに、けいおん部に何かを要求するつもりに違いない!
例えば、律ちゃんのヘアバンドとか!とんでもない話だ、ボクだって欲しいぞ!

頑張れ奉太郎!怪盗十文字の野望を打ち砕け!
(ノ∀`)

閑話休題。

供恵姉によって、奉太郎に「夕べには骸に」の現物が齎されました。
欠けていたミッシング・リンクが、徐々に補完されてきましたよ?
十文字事件と、漫研の「夕べには骸に」が有機的に繋がってくるという、嬉しい流れが来ました。佳いミステリは、こうでなくっちゃ。
それにしても、完璧超人供恵さんは、いつもイイ仕事をしますねえ。
「愚者のエンドロール」のときも、愛する弟の奉太郎を誑かした?入須部長に、さりげにクギを刺していましたし。
ふと思ったのですが、奉太郎の事なかれ主義って、完全体である供恵ねえさんへの、無意識の反抗心理だったのでは?
だとしても、姉>>>>>>奉太郎という立場や情況は、まったく改善されていませんがw

十文字事件は、「言葉遊び」の要素を包含しているようなので、「く」となると、「クドリャフカの順番」が、非常に気になってきますね。
そして「夕べには骸に」の作画は、陸山(くがやま)生徒会長です。
さらに「クドリャフカ」は、クリスティの代表作に一捻り加えたものだったらしい。
ついでに(推理と無関係に)クリスティに「く」から始まる作品ってあったかなー?
あった!「雲をつかむ死」だ!
…はい、カンケイありませんね。ただの自己満足でしたw

原作は、転校したというA(アンジョウハルナ)さん。
あとがき担当は、合作の筆名ともなっている安心院(あじむ)さん。手伝っただけと謙遜しておりますが、もしかして、画の上手い河内先輩?
文中で、次回作は「クドリャフカの順番」と予告されていたが、原作者が転校したことにより、果たすことができなかった?

奉太郎の整理により、かなり事件のポイントが明確になってきました。
せっかくなので、一つの試論を。
「く」は飛ばされたというより、既に畢(おわ)っているのでは?
十文字事件の核心が「本命の隠蔽」トリックであると考えれば、「部活からアイテムを偸むと見せた一連の事件」に、本命を紛れ込ませた可能性も。
本命なら、「く」に該当するのは、必ずしも部の名称である必要はない。
「クガヤマ」というのはどうでしょう?
そして、「クドリャフカの順番」という作品は、予め「失われて」いるので、「く」の事件は既に完了している。
さらに敷衍すると、実現できなかった作品の代わりに、十文字事件として顕現させた、という解釈も成り立ちます。
動機は…そうですね。クガヤマ生徒会長と、転校してしまったAさんとに関わる何か、というのはどうでしょうか。
クガヤマ会長が、Aさんに向けて発信したメッセージだとか。

しかしこれだと、④と⑤の説明がついていませんね。
④については、犯行カードとカンヤ祭パンフがセットで遺されていることから、パンフ中の何処かの箇所を指し示している「手がかり」なのかもしれません。
⑤は、園芸部であることに意味があるのでなく、映画研(入須部長)でないことに意味があるとか?

いずれにしても、「最後の事件」となるはずの「こ」=古典部で、全ての解が顕かになるのでしょう。
私の試論なんか軽やかに裏切ってくれるような、清冽な解を心待ちにしたいと思います。

わたしにも教えてください!
瞳をキラキラさせて迫ってくるえるちゃんに、困り果てた奉太郎が捨て身の一撃。
ものすごく卑猥な話だが、いいか?」
いきなり、眼の光が失せるえるちゃんがカワイイ。やはり初心(うぶ)なんですねえ。
これが腐女子なら、もーっと眼をキラキラというかギラギラさせて喰いついてきそうです。
「卑猥ってBL?鬼畜攻め?誘い受け?奉太郎さんはどっち?やっぱり受けですか?」
ある意味これもたまらんw

文化祭も、愈々最終日。
そうだ、「氷菓」の在庫はどうするの?
Σ(゚Д゚;
わたし気にしてください、えるちゃん!

次回「クドリャフカの順番」

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2012年7月30日 (月)

氷菓第15話感想

#15「十文字事件」

やはり「十文字(じゅうもじ)」で、「あいうえお…」ですか。
クリスティー「ABC殺人事件」の例示もありました。

原作未読の身としては、前回まで、あまりにも五里霧中感があったので、事件の方向性について推論を試みてみました。
今回で、ある程度の方向性が示されたので、安堵しました。
今後は再び、ワクワクしながら作品自体を愉しんでいきたいと思います。
この流れだと、さらに背負い投げがあるか、もしくは「十文字」の正体や動機部分に、瞠目すべき工夫があるか。
幾つかの例示から、「本命説」も放擲できないように思わせるレッドヘリングが撒かれています。
想像の雲がどんどん拡がりますね。この蠱惑感が、ミステリの醍醐味!

前回の「ワイルド・ファイア」で、京アニ名物とも謂える文化祭を存分に描き切り、今回は、事件の解明に視点が定められた感じ。
想像ですが、原作既読者さんに評判がよくないとすれば、アニメファンならむしろ随喜の涙を流す「映像表現に引き摺られたかたちの改変」でしょうか。
映像に特化するのもいいけれど、やはり「ミステリとしての氷菓」にこだわってほしいと思うのは、ミステリ好きとしては自然な感情なので、理解はできます。

奉太郎は推理し、里志は張り込みに奔る。
壁新聞部は、えるちゃんの売り込みにより、「古典部か工作部か?」とセンセーショナルに煽る。
そして、奇術部から「キャンドル」が偸まれた!

文集「氷菓」の売り上げの件を考えると、摩耶花を救いたいと考えているはずの、里志の動静が気になります。
あるいは、十文字事件を文化祭のイベントと捉えれば、「オリエント急行」的な解も考えられますね。
その辺はどちらでも構わないのですが、このうえは、漫画部での「夕べには骸に」の件と「十文字事件」とが、有機的に絡み合った「華麗な解」を見てみたい!
原作に当たる「クドリャフカの順番」は既に完結しているので、もはや願望の域なのですがw

ボカロ組の誹謗中傷から、河内先輩と湯浅部長は、摩耶花を庇ってくれました。
「夕べには骸に」の作者さんも、先輩の友人らしい。
それ以上は口を濁すところが、「愚者のエンドロール」の脚本さんの場合と同じく、何か裏事情がありそうなモヤモヤ感を醸成しています。
奉太郎が「客寄せパンダなぞやらんぞ!」って騒いでいましたしね。入須部長による心的外傷が、まだ尾を引いているのかw
「夕べには骸に」紛失事件にも、きっと合理的な解があるのでしょうね。
摩耶花が弁解していた「現物は実家に置き忘れた」が真相ならともかくも。
そうでないとしたら、何か錯誤とか錯覚があったのでしょうか?
実は、自宅の部屋で読んだのではなくて…という錯誤トリックなんかだと、事件に拡がりが産まれて嬉しいのですが。

次回「最後の標的」

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2012年7月23日 (月)

氷菓第14話感想

#14「ワイルド・ファイア」

摩耶花は、「夕べには骸に」を発見できなかったんですね。
先輩たちは、題名は知っているようなので、架空の作品じゃないことは分ります。
気になるのは、この事と、一連の盗難事件とに、ミッシング・リンク的な連関性があるのかどうかですが…。
優れたミステリほど、無関係に見える事件や手がかりに有機的な関連を与えるテクニックに長けているものです。
ぜひ、驚倒するような解を期待したいと思います。

犯行声明文には「十文字」の署名が遺されていました。
占い研の、十文字かほさんの事ではなさそうです。
「十」という数字に意味があるのでしょうか?

アップルジュース(アカペラ部)
タロット「運命の輪」(占い研)
碁石(囲碁部)
おたま(料理研)

こうした連続事件の場合、考えられるのは、
①本命の盗難を紛れ込ませるための隠蔽トリック
②盗難品を総合すると、何らかの意味が生じる
本命トリックの方は、ちょっと無理筋なので(「夕べには骸に」が本命だったらある意味凄いけどw)、盗難品が十個に達したときに、何かが判明するのか?
②の応用になりますが、この盗難は文化祭のイベントであり、漫研その他も全てかかわっているという可能性も。
穿っていえば、古典部の推理力に、何者かが挑戦してきたということだって考えられます。
例えばですが、偸まれた品物のアタマの読みを一文字ずつ辿っていくと、「あたごお」…。
アタゴオル物語」?マンガ作品ですが、強引かなあ。

アタマの一文字繋がりでいえば、もう一つ。
アカペラ部から「(ップルジュース)」がなくなる。
占い研から「(んめいのわ)」がなくなる。
囲碁部から「(し)」がなくなる。
お料理研究会から「(たま)がなくなる。
これもアリでしょうか。
ん?待てよ?
これで「映画研究会(いがけんきゅうかい)」が加わると…。

原作に当たる「クドリャフカの順番」も意味深な題名です。
クドリャフカは、スプートニク2号で地球の衛星軌道を初めて周回した犬の名として報道されました。
ただし、犬の名は他にも幾つも報道されており、結局「ライカ犬」で統一されたため、個体名は未だに不明とされています。

一方で、奉太郎のわらしべ長者イベントは、無事に「上がり」を迎えました。
コンテストは文化祭の華。料理コンテストは、燃えつきるほどヒート!していますw
優勝して名を上げたい古典部にとって、千載一遇のチャンスです。
ところが、料理上手なえるちゃんが、夢中になるあまり、材料をほぼ使い切ってしまうアクシデントが!
大将の摩耶花が駆けつけたときには、野菜が少々と、小さな玉ねぎが一つ。
奉太郎が大声で里志を呼び、手渡した材料で、摩耶花はかき揚げ丼を完成させることができました。
水鉄砲と交換した小麦粉が、ここで生きてきたのですね。
待望の優勝を獲得です!

天文部代表で、映画研のホラー大好き沢木口さんが出場していました。
料理の出来も、何やらホラーなものが…。

おたま盗難の現場には犯行声明文も遺されており、次回は愈々、「事件発生」ですね。
ところで、摩耶花の本日のコスプレって何だろう?ひみつのアッコちゃん?ちょっと違うかw

次回「十文字事件」

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2012年7月16日 (月)

氷菓第13話感想

#13「夕べには骸に」

アップルジュース
タロット「運命の輪」
碁石

偸まれた物の、因果関係は?
うーん…。
わからん
(ノ∀`)

事件の因果関係を推理するパターンを、ミステリでは「ミッシング・リンク」と謂います。
断片的な手がかりに、どのような連関があるのか。それを「失われた輪探し」と呼称するのですね。
文化祭風景を娯しく紹介しつつ、徐々に「事件」も進行しているようです。

「運命の輪」は、木星を表象しているらしい。
なるほど、星つながりもあるのか?
興味を抱いて調べてみたところ、タロットで土星に当たるのは「世界(The World)」なんですね。
m9(゚д゚)
そうか!ジョジョか
奉太郎が映像を介してあらゆる場所にユビキタス(遍在)する謎OPの説明も、これでつくぞ!
そして真犯人はDIOさまだ!
な、何を言ってるのかわからねーと思うが(以下略

「夕べには骸に」は、マンガ作品だったんですね。
凄い題名ですが、表紙絵は繊細です。
河内先輩と摩耶花との漫画論争がガチですね。文化祭というより、気分はもうコミケですw
「名作は、生まれたときから既に名作!」。
自らの論拠を闡明しようと、鍵になる作品を探しに戻りますが、部屋で探すも、見つからない。
これだけ、きちんと整頓されているのに、発見できないということは?
これも偸まれたとなると、本格的な犯罪になってしまうので、人に貸したのを失念したとか?
その失念に意味があるとか?
字義どおり「失われた輪」になるのか?
「わたし、(やっぱり)気になります!」

長崎尚志(浦沢直樹と組んだ漫画編集者、漫画原作者)のミステリ「闇の伴走者」(2012)を読了したところです。
漫画編集者が探偵役なのですが、マンガ原稿そのものの解析から、犯人の正体を類推するという推理が、斬新でした。

この「氷菓」でも、三嘆これ久しいような、マンガに関する名推理が見られるといいなあ。

次回「ワイルド・ファイア」

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