2011年12月26日 (月)

境界線上のホライゾン第13話感想

#13「境界線上の整列者達」

ホライゾン2012年夏、Fate2012年春、ギルクラ1月13日、HUNTER1月8日、AGE1月8日。ちはやは1月3日だからまあいいか。
年末年始の休みは仕方ないにしても、分割2期が多すぎる。しかも、ホライゾンなんて「夏まで待て」ですよ?

太宰治「津軽」の冒頭を思い出しました。
死んだ子の歳を数えるように、先達の作家たちの没年を、太宰本人が咒語のように呟いている有名な場面です。
「正岡子規三十六、尾崎紅葉三十七、斎藤緑雨三十八、国木田独歩三十八、長塚節(たかし)三十七、芥川龍之介三十六、嘉村礒多(かむらいそた)三十七」
私も、死んだアニメの歳でも数えようか。死んでないけどww

帰り着くまでが遠足だ!」
インノケンティウスさんマジ引率の先生ww
きっと、「お小遣いは奉納は1000円まで」とか指導してるんでしょうね。
貴様らは歴史を刻め!」カッコいいなあ、この台詞。こうした「見得切り」は「ホライゾン」の独壇場です。

K.P.A.Italiaの戦艦「栄光丸」が、離脱しようとする武蔵に、特攻を敢行!
未来ある若者たちは退艦させるのが、お約束とはいえ、やはり燃える場面です。
しかし、二代が蜻蛉切で割断。
軌道を逸脱させられながらも、なお流体砲による攻撃を継続しようとするK.P.A.Italia。
「悲嘆の怠惰」を起動することによって、ホライゾンが、感情を一つ取り戻した!
感情を得たホライゾンと、術式「上位加護」を駆使するトーリから供給される流体燃料により、出力が上昇した「悲嘆の怠惰」が、攻撃を押し返す!

「どうして、感情とはこんなに辛いものなのですか?」
そう言って泣くホライゾンを叱咤激励する「笑うしかない男」トーリ。
莞爾と微笑む彼の姿が、何故だろう、喩えようもなく悲愴に見えてきます。
「もう、オレは泣くことができねえ。だから、オレの代りに泣いて、叫んでくれ。そして…」
「私に、他の味も教えていただけますか?」
「取り戻しに行くよ、おまえの感情を。そして大罪を、オレとおまえの境界線上に揃えにいこう。いつか、全ての感情をしたがえて、オレと一緒に笑ってくれ、ホライゾン!」

Cパートが、そのまま予告の代行ということで、三征西班牙が登場!
陸上部に野球部?消える魔球?ノックアウト打法もあったようなww
またまた愉快な連中が登場しましたね。娯しみです。
それにしても。
分割とは聞いていましたが、来年の夏期に廻ったとは!Fate同様、春期かと思ってたのに…。
何だか暗くなってしまいそうです。だが敗けない!夏までは生きる

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2011年12月19日 (月)

境界線上のホライゾン第12話感想

#12「平行線上の相対者」

悲しみよこんにちは、生命よさようなら。
トーリは悲しいと死んじゃうんだよ?ということで。

失恋すら許されないのが、術式「上位加護」を得たための対価。いくらホライゾンが忘却していようがトーリの告白を否定しようが、彼としては、全力で勝ちに行くしかないわけです。まさに、命がけ。
第1話で、「ホライゾンに告りにいく」と何気に呟いていたのが、まさかこれほど深刻な話になるとは予想だにしませんでした。
地球の運命を賭けた鬼ごっこといえば、「うる星やつら」。
自らの生命とかいろいろ賭けた、トーリの饒舌。マシンガントークとは、この事だ。

平行線から境界線へ。
トーリとホライゾンの運命が、再び重なり合った瞬間です。素敵です。

追記
ここで擱筆します。もしかしたら、後で補記するかも。

次回「境界線上の整列者達」

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2011年12月12日 (月)

境界線上のホライゾン第11話感想

#11「武蔵の不可能男」

竟に、トーリの術式「芸能神」があきらかに!
流体燃料を他者に「頒ち与える」という、いかにもトーリらしい術式でした。
香菜信者(誤変換乙ww)
悲しんじゃ不可ない、祓われて生命そのものを喪う、という制約は、いかにもトーリに相応しいとも謂えます。

直政らに援けられて、トーリたちは再び、ホライゾンが囚われている審問艦へ向けて限りなき前進を継続です。
次に立ち塞がったのは、K.P.A.Italia。
インノケンティウスの大罪武装「淫蕩の御身」は、全ての武装を強制的に解除させてしまう。
確かに教皇さまらしい力だけれど、何処かしら虚飾っぽいところは、現実の教皇が恩赦を振り撒くのと同じなんですね。

ガリレオを斃したノリキは大殊勲ですが、かれの創作術式って、なんか「スクライド」のカズマの衝撃⇒撃滅⇒抹殺シリーズを思わせますね。効果は異なるにしても。

そのころ、ホライゾンは三国志無双演義の読書に余念がありませんでしたとさ。
って、この表紙ッΣ(゚Д゚;
Uryyyyyyyyyy

おや、荒木先生が来たようだwwww

【追記】これから旅行に行きます。水曜の夜までアディオス!

次回「平行線上の相対者」

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2011年12月 5日 (月)

境界線上のホライゾン第10話感想

#10「スタートラインのラッパ吹き」

ゆきゆきて神軍。
じゃなくて、武蔵の進軍が止まりません。

語る刻(とき)は終了。爾後は行動あるのみ!
いよいよホライゾン救出に騎り出したトーリたち。
行く手を阻むは、城塞型密集陣形テルシオを組んで待ち受けるK.P.A.Italiaと三征西班牙合同との混成戦士団、そして、蒼穹の守護には、警護艦が3隻です。
鉄壁の護りに対して、トーリの取った作戦とは。
取り合えず、アデーレを盾にして進撃ww
いくら機動殻が無敵といっても、これは如何なものか。
「支持する」ってのは、「鉄砲玉に使う」の謂だったのか。智将トーリ畏るべし。

浅間神社の力を拝借して、いま必殺の!白砂台座製大弓「梅椿」が炸裂。
流体砲を相殺するどころか、警護艦を落としちゃいました。
ラスエグのミリアの技みたいやだありえなーいww

個人的にツボったのは、マルゴットとマルガの魔法少女双嬢二人と、混成団側の「武神」の空中戦。
この二人って、ドイッチェメッチェン(独逸娘)だったんですね。
ヴァイスフローレンとかシュバルツフローレンとかツヴァイフローレンとか。響きがゆかしく独逸風味。
しかも、テクノ・マギという術式を使嗾する魔女ということで。
16~17世紀といえば、欧州では魔女狩りが猖獗していた時代です。青のエクソシスト辺りでも、描写されていましたね。
だから、二人は出自を匿していた。
しかし、自分たちを生かしてくれた武蔵のために、ひと肌脱ぎましょう!
って、本当に脱いだ!お約束の全裸変身だ!
ちなみに、私の知る限り最もえろい魔法少女変身は、「コレクターユイ」。かつては、NHKもイイ仕事をしていたんですねえ。
いろいろあって、みごと武神を撃破した魔法少女たち。
あとは、美しき愛の時間があるばかりです。百合って素敵。

部隊を分断され、孤立無援に近い状況で窮するトーリ。
そこへ、「地摺朱雀」に搭乗した直正とネイトが、遂に出陣!
今度も戦争だ!

次回「武蔵の不可能男」

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2011年11月28日 (月)

境界線上のホライゾン第9話感想

#9「高嶺の花」

賢姉が賢姉すぎるwww

巨乳のおねーさんへのセクハラ発言によくあるのが、「脳の栄養がおっぱいに行っちゃったんだな」。
しかし、葵・喜美さんの場合、栄養が脳を含めて全身に行き渡っているんですね。才色兼備とはこのことだ。とにかくすごいっす。

トーリと正純が引き分けて、「相対」は延長戦に。
名乗りを上げたのは、トーリの姉、喜美さん。愚弟を護るのは賢姉の役目、ということか。
彼女の能力は、芸能系のマウスを駆使した「高嶺舞」。攻撃性はなく、防御に特化した、いわば絶対防御です。
「舞が奉納されるかぎり、私は高嶺!」
確かに、喜美さんのカラダなら高値で取引されそうだがww
過去に受けた精神的衝撃を超えるダメージを与えなければ、攻撃そのものが通らない。いわばATフィールドなのかもしれません。

本多・二代は、スピードスターなわけですが、喜美さんの絶対防御の壁を崩せない。
蜻蛉切の割断(名前切り)を使うが、偽名があたりまえの喜美さんには通じないのであった。
(ノ∀`)
二代さんの神格武装も、制限つき武器ってのが面白いですね。

喜美さんの完勝!決め手は、やはり喜美さんのディベート力でした。罵倒力ともいうけれどww
武道馬鹿に近い二代さんでは、百戦錬磨、口から先に生まれたような喜美さんには、抗するべくもありませんでした。

約束どおりなら、トーリが王になる筈ですが。
ヨシナオの決断も、きわめて政治的です。巧妙ともいえます。
聖連から派遣された武蔵王の立場は堅持する。聖連への「建前」として。
ただし、トーリとホライゾンを副官に任命し、王権を制限する。つまり「三頭政治」。古代ローマの政体です。ソ連のトロイカ体制ってのもあるか。

目指すは、聖連代表会議であるヴェストファーレン会議。半年後に開催されます。
ドイツ三十年戦争の果てに、1648年に締結された講和条約を思わせますね。これにより、ヨーロッパの宗教戦争は、一応の終結を見ました。
極東と他国は、果たして融和できるのか
そして、トーリ謂うところの「ホライゾンが自分の夢を持つことができる」という無何有郷(理想郷)は実現されるのか?

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2011年11月21日 (月)

境界線上のホライゾン第8話感想

#8「全域の支持者」

西欧には「議論小説」の伝統があり、ドストエーフスキイの諸作や、トーマス・マン「魔の山」などは、その典型です。
しかし、わが日本には、なかなか議論小説が根づきませんでした。和を以て貴しとなし、議論を避けたがる感性ゆえかもしれません。
今回の「ホライゾン」は、徹頭徹尾ディベート場面に終始。しかも、作品としての魅力を聊かも損なっていません。
ここで議論小説の要諦を満喫できるとは思いませんでした。望外の歓びです。

トーリの奇策により、ホライゾン擁護側に廻った正純。持てる弁舌の全てを駆使します。

トーリが取り出だしましたるは、小西・正信によるカンペです。
小西「戦争による犠牲予測は?」
正信「聖連への大義名分は?」

正純に難題をぜんぶ答えさせるのかYO!大人って狡いね。

元信死亡時に、ホライゾンは嫡子ではなかった。ゆえに彼女に責任はない。
そして、三河を航空都市艦として存続させれば、聖譜に書かれたような消滅はなくなる。ゆえに、三河消滅の責任を問われる必要もない。

正純いいぞ!詭弁と紙一重だが、古今東西、弁論術なんてすべて詭弁なのだ。

しかし、「相対」に、インノケンティウスが乱入。正純を徐々に追いつめていきます。
インノケンティウス曰く。
ホライゾンの中にある大罪武装「焦がれの全域」は、全ての大罪武装の制御OS。
大罪武装を全て集めた者は末世を左右することが出来る、という元信の言葉。
その大罪武装を制御する力を娘に与えた、という事実。
このことから、聖連は「極東の世界支配への反乱」と看做すと断言。
したがって、ホライゾンを救うこと=他の大罪武装所有国を従える企図がある。そう、結論づけます。
あまつさえ、正純の襲名失敗(男性化手術を受けたこと)を暴露し、皆の信頼を喪わせようと。

正純ピンチ!しかし、トーリが断固支持を表明!理屈じゃない、信じる力だ!
それはよかったのだが、正純が女性であることを証明するために、お胸をむにゅっとなww

力を得た?正純が宣言したのは、大罪武装の正当な所有権主張と、大罪武装の回収による末世解明の約束。
解明と解決は、他国の利益になるのだから。
これ以上、聖連が大罪武装をめぐる抗争を激化させるなら、相対によって対応する。
旗幟を鮮明にしたわけですが、これにより、聖連と武蔵との軋轢は決定的となった。
インノケンティウスは、ガリレオを正純の誅滅に送り込む。
移動術で襲いかかろうとするも、間一髪、二代が止めた!さあ戦闘だ、乞う次回!

次回「高嶺の花」

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2011年11月14日 (月)

境界線上のホライゾン第7話感想

#7「武蔵の騎士」

トーリたちが武蔵側、正純たちが聖連側として、ホライゾン奪回の是非を賭けて「相対」を行う!

シロジロ(商人)VS直政
鈴VSネイト(騎士)
トーリ(昼行燈ww)VS正純

皆さん、ジョブどおりの行動を取ってましたねww
特にシロジロ。直政の重武神・地摺朱雀を受け切りますが、商業の神との契約で、警護隊150人の労働力を一括払いで借り受けたからだとか。
まさに商人の鑑です。武蔵側がまず先勝しました。

鈴は、いわば「泣き落とし」。女性崇拝を旨とする騎士は、女性の窮地に弱いのですよね。騎士返上で対抗しようとするネイトですが、躓く鈴を抱きとめて、何やら妖しい雰囲気に…。
一応、ネイトの勝ちということで。

一勝一敗。
トーリは、正純にディベートで挑みます。
正純は政治家志望ということで、弁論術には長けているはず。じっさい、交渉事なら正純ということで、皆に一目置かれています。
無謀なチャレンジかと思いきや、先行を取ったトーリは、正純を「ホライゾン救出賛成側」に誘導しましたね。上手い!
昨日、東京MXで放映されたゴダール監督「女は女である」に、類似の場面がありました。ジャン・ポール・ベルモンドが、店員に賭けを提案する場面です。
「君が俺の問いに、いいえ、と答えたら俺の勝ち。その場合は、俺に金を貸すこと。はい、と答えたら俺の負けだ。君の言うとおりにしてくれていい。
それじゃ始めるぞ。『金を貸してくれ』」
結局、店員は絶句したままなので、ベルモンドはやれやれと肩をすくめます。
「よし、金は借りた。明日返す」
そのまま店を出ていきます。エア借金にエア返済ということでww

正純も、政治家を目指すからには、トーリの駆け引き程度は想定内ではないでしょうか。鵺(ぬえ)が跋扈するような百鬼夜行の政界では、こんなことは日常茶飯事でしょうから。
次回、正純がどんな反撃に出るかが愉しみです。レトリックの限りを使嗾してディベートしてくれるのかな。
でも、いくら政治家に倣うといっても「ホライゾンのことは記憶にありません」とかは頂けないけどねwww

シロジロによると、外燃拝気の蓄積により極東の燃料庫となった武蔵が、飛び続ける限り金が集まるらしい。
ヤマトが飛び続ける限り金が…。(ノ∀`)
おっと、誰か来たようだ。

次回「全域の支持者」

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2011年11月 7日 (月)

境界線上のホライゾン第6話感想

#6「告白場の代弁者」

革命か反抗か」といえば、有名なカミュ・サルトル論争。
服従か反抗か。それが、トーリの、ひいては極東の選択。

これまでどおり、聖譜をなぞっていくのが保守なのか。
聖連に反抗して、聖譜を書き換えていくのが革新なのか。
どちらが、たった一つの冴えたやり方なのだろう?
必ずしも分明ではないのですが、トーリたち若い世代の選択肢は、もう見えているような気がします。
若者は、常に不利な勝負に賭ける。乾坤一擲を狙う。それでこその若さ。若さの価値。

鈴のエピソードは泣けましたね。
もう、自分の脚で歩いていける。あたしの事はもういい。ホライゾンと一緒にいるトーリが好きだった。だから、ホライゾンを救ってあげて。
彼女の言葉は、トーリの背中を、そっと押してくれました。

蜻蛉切の返還儀式は究極の踏絵。試金石。
受け取る(服従)
奪取する(反抗)
二代は見抜いていたのですが、宗茂に妨害されてしまいます。
ロマサガ1の、ガラハドのアイスソードイベントを想起しました。
初プレイのとき「殺してでもうばいとる」を選択したら、えらいめに遇った記憶がwww

ラノベ原作のアニメ作品では、本当の意味での大人が不在な場合が多い。あるいは、居たとしても、揶揄されるべき道化となり果てている。(「とらドラ」ほか)
しかし、ホライゾンは截然とちがう。忠次にせよ元信にせよインノケンティウスにせよ、あまりの勁さゆえに、若者たちへの巨大な桎梏となるほど、大人たちが盤石です。
こうした「大人たち」が仕掛ける権謀術数うずまく世界において、トーリたち若者は、如何に生き抜くべきか?
「鋼の錬金術師」の世界観に通底するものがあります。軽妙さと重厚さがないまぜになった、可能性に充ちた物語世界です。

次回「武蔵の騎士」

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2011年10月31日 (月)

境界線上のホライゾン第5話感想

#5「月下の卒業者」

三河消滅!

簡易感想です。
元信は、このまま日常が推移すれば、確実に末世が到来すると考えていた。
故に、聖譜の記述を覆すため、地脈炉を暴走させ、三河を消滅させた。
ホライゾンから生まれた大罪武装。元信が、各国に配付した。
大罪武装をめぐって国家的騒擾が生じるのは必須。それでも、戦争状態さえ、「末世」よりマシということか。
末世とはなんだろう?
たとえば、エントロピー?熱死状態?
もしそうだとすれば、戦争などの大きな「動き」「捩れ」を人為的につくりだすことにも、意味が生まれてきます。

そのホライゾンは、三河の当主と認められ、三河消滅の引責により、自害を命ぜられる。
トーリはどう動くのか?次の物語の「軸」ですね。

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2011年10月25日 (火)

境界線上のホライゾン第4話感想

#4「夜天下の暗躍者」

この「過剰さ」には意味があるはずだ。

たとえば「ベン・トー」は分りやすい布置をあらかじめ敷いているので、万人受けしやすい。確かに、効果的な手法だ。
一方で、単純に前衛的な作品も、ある程度集客できる。一知半解の輩を呼び寄せてくれるので。いや悪口じゃないですよ?
アニメ作品において、最も理解が得られにくいのは、情報が溢れすぎて決壊しかけている(ように視える)、過剰な作品なのかもしれません。
ただ言えるのは、経験上、「過剰な作品」には、可能性がある。最後まで見届ける価値がある蓋然性が高い。
あくまで、蓋然性の問題ですがww

「地脈」と謂われると、反射的に「竜脈」「風水」を連想し、そこから奔走するイメージは、荒俣宏「帝都物語」に行き着きます。
そして「創世計画」。連想するのは、旧約聖書の「創世記」あるいは「ジェネシス」など、巨大なイメージです。ジェネシスは「猿の惑星」シリーズ最新作でも使用されていました。
言葉とは不思議なもので、特に何も感じさせない薄い言葉と、イメージ喚起力に溢れた言葉があります。言葉自体の力もそうですが、使用者の「言葉の的確な置き方」にもよりますね。
だからこそ、わが倭国には「言霊」という表現があるのでしょう。

物語の設定上、戦国武将の名が多く点綴されるのも、好みの分かれるところでしょう。ペダントリーととるか、煩雑ととるか。
設定の巧緻さや登場人物の多さもそうですが、こうした「過剰」を愉しめるかどうかが、「ホライゾン」の評価の分岐点の一つかもしれません。
私についていえば、日本の古典作品は好きですし、時代小説も少しは読むので、むしろ興がれる方です。

余談ですが、ロシア文学が好きで、英米文学愛好者が多数派だった友人たちからは珍しがられました。あの煩雑な露西亜人特有の名前、イワン・イワーノヴィチ・イワノフとかが、苦にならなかったためもあります。ほんとに余談でしたww

「ホライゾン」は、スペクタクルの一種としても観ることができます。
スペクタクルの本来の意味は、ラテン語で「壮観なもの」ですが、ヨーロッパでは「史劇」をも指しています。
この、全貌が未だ見えず、そのくせ贅沢きわまりない作品を、「イメージ喚起力に溢れたスペクタクルなおっぱい」ともども、愉しんでいきたいと思っています。
言いたいのはそこだったかwww

次回「月下の卒業者」

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