2011年9月16日 (金)

うさぎドロップ第11話(最終話)感想

#11「はじめの一歩」

祖父の葬儀に始まり、法事でおわる。
帝都満腔の涙をしぼった?「うさぎドロップ」も、ついに最終回を迎えました。

コウキくんママのお見舞いエピソードは嬉しかったのですが、玄関先で了って(おわって)しまったのは痛恨。
ここは部屋に上がり込んで、あんなこといいなこんなこといいな、という流れにしてほしかった。
奥さん大変ですねオレが看病してあげますよいえそんな結構ですわ遠慮しなさんなってあれそんなところを大丈夫ですって力を抜いてくださいよへへへそんなご無体なあーれー
最っ低な妄想ですなwww

子ども側のエピソードとしては、歯の生え変わりで成長を暗示する手法が取られていました。
りんちゃんの歯が抜けたときの「血がぽたぽた」は、なまなましくて吃驚。

ダイキチの、つまり大人側の悩みも、きちんと剔抉されました。
結婚が決まったカズミが、まあいい人なんだけど、すぐにでも子ども欲しい派なのが一寸…と愚痴る。
いいじゃねえの、と軽く返すダイキチに、カズミさん逆切れ。
もっと飲みに行ったりライブ行ったり旅行いったりしたいのに!
家庭に入っても青春を謳歌したいのですね?成程。

結婚については、さまざまな箴言があります。
結婚とは、臆病な者が生涯に唯一なし得る決断である
そんな皮肉な諺もありますが、結婚が人生の一大転機であるのは確かなところ。
だから「見る前に飛べ!」って鼓舞する勇ましい意見もあるほどです。
私の友人(元オタ)も、そうですね。
結婚は考えないわけじゃないけど、現在の生活(趣味に大金を費消するとか、バイクでふらっと北海道へツーリングとか)が変わることを思うと、どうしても逡巡してしまう。
飲むと、最後はいつもそんな話題に落ちていきました。結果、現状維持のまま、現在に至るwww

オレはりんと出逢ってそれほど経ってないけど、みんなは子が生まれてからずっとだもんなあ、大変だよなあ。
しかし、ベテランのパパママたちは、ダイキチの感慨にきょとん。
「だって、そこらにおとうさんおかあさんが一杯いるからねえ」と泰然自若たるものです。

子育てには、細心さと大胆さが必要。
私の知る限り、子育てノイローゼになる人は、完璧主義とか理想主義の人に顕著なようです。
つまり「子育てはこうあるべき」と思い込むタイプですね。
「私だったら…なのに」と、自分の基準を、頑是ない赤ちゃんにまで当て嵌めてしまう。
でも、赤ちゃんは、自分の子どもだけど個人でもあります。親の思うとおりにならないことの方が多いでしょう。
あのパパ友さんたちのように、春風駘蕩としている位が、いちばんいいのかも知れません。

アニメは、りんちゃん小学生編にて終了。
原作の高校生編は、毀誉褒貶あるようですね。アニメ化は難しいかな。
淡彩で抒情味あふれる映像表現、人間心理への洞察に充ちた脚本。ステキな作品でした。
スタッフの皆さん、お疲れさまでした!

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2011年9月10日 (土)

うさぎドロップ第10話感想

#10「おなかのかぜ」

親はなくとも子は育つ。

この箴言は、精確にいえば「物理的な存在としての親は必要だけど、必要以上に子どもに手をかけることはない」に尽きます。
子育て実践者として、そんな感慨に耽りながら視聴していました。
夏目漱石も芥川龍之介も、「子どもの病気」について、作品を残しています。志賀直哉も。
作品から読み取れるのは、犀利な人間観察家、警抜な批評眼を誇る文豪たちでさえも、子どもの病気に際しては無力。あきれるほど無力。

それが、親といういきものなのかもしれません。

コウキくんママが頼もしい!
いつもは不動心のダイキチは、りんの急病に、狼狽しっ放しでした。
やはり、「子育ては経験」なんですね…。

急病人やケガ人が出たとき、慌てふためき、おろおろし、「大変だ大変だ」を連発することを以て「自分は同情心が篤い」とカン違いしている人がいますが、そういうのは、単に現実対応力の乏しい人に過ぎないのだよ九城。
私は、アクシデント発生時には、まず、どう対応しどう解決すればいいか、道すじを真っ先に考える人なので、場合によっては「あの人は同情心がうすいのではないか?」と誤解を受けることがあります。やれやれだぜ。
でももちろん、「わたし、心配してもらってるんだ」って、相手に伝えられる親和力も大事なので、気をつけるようにはしていますけれどね。

ダイキチも、子どもの頃は、階段二段飛ばしとか早食いイッキ飲みとか、コウキくんそっくりだったとのこと。
だから、埒もない「ごんたくれ」と誤解されがちなコウキを、あたたかく見守れるんですね。
前回も思ったのですが、男性と女性とでは、子育ての心構えが違うのかもしれない。
たとえば、子どもが木登りをしていたとします。
男性(私)は、自身が、子どものころ、木登りとか崖登りで、しょっちゅう遊んでいた。
何がどういうタイミングで危ないのか、経験上知っている。だから、余裕を以て見守っていても平気。いざというとき、すぐ反応できる自信があるから。
ところが、自身が木登りを体験したことのない女性は、ただただ子どもを危険から遠ざけようとする。恐怖心が先に立つから。
でもそれは、子どもから、冒険心や独立心を奪うことにもなりかねない。諸刃の剣です。

どっちが正しいとかいう話ではありません
女性でも、コウキくんママの溢れる自信はホンモノ。それは、無数の修羅場をくぐり抜けてきた経験ゆえ。
百聞は一見にしかず、というお話でした。経験って大事なんだよ?

次回「はじめの一歩」

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2011年9月 2日 (金)

うさぎドロップ第9話感想

#9「たいふうがきた!」

台風12号が接近中なので、タイムリーなエピソードになりました。
まどマギの大厄災じゃないけれど、預言的な作品には良作が多い。って、台風のシーズンだし預言ってほどじゃないかww

Aパートは、教師としての器のお話。
コウキくんクラスの担任は、じゃっかんヒステリー気味の中年女性教諭。
りんちゃんクラスの担任は、爽やか系の若手男性教諭。
子どもたちへの接し方も、対照的です。
かたや、権威的、厳格、狭量。
かたや、融和的、のびのび、包容力あり。
叱ることしかしない教師は私もキライですので、弁護するつもりはありません。
ただ、子どもを「教える」のには、困難が伴うことは確かです。
あの女性教諭も、どこかの時点で圧政的なやり方を覚えてしまい、そこから一歩も抜けられなくなったのかもしれませんね。

Bパートは、台風のお話。
台風って自然災害なんですが、何だかワクワクしますよねってうっかり言うと、九州地方の人に怒られそう。
でも、私自身、小学校に上がるまでは九州在住で台風経験も豊富だったということで、どうかご容赦をww
直撃を喰らった場合、怖ろしいほどの風雨が襲ってくることは不可避です。子どもだと体ごと持ってかれるほどの、強烈な颶風が吹きまくります。
木造家屋だったので、大人たちは窓に板を打ちつけたり、瓦に覆いをかけたり、防御対策に大わらわ。
子どもは、椿事の到来の予感に、けっこうワクワクドキドキしてました。
風雨が強いというのに、わざわざ戸外に出て、親に怒られたり。
今思うと、大人たちも「大変だ大変だ」って口では言うけど、けっこうキモチが昂揚していたと思います。

コウキくんも、そんな感じですね。台風でワクワクタイプ。男の子だなあ。

ママも加わって、美味しいハンバーグを拵え、四人で愉しい晩餐です。
この不思議な親嘴さは、まるで「聖家族」のようですね。
もうキミたちくっついちゃいなよYOU!って記述が、巷に溢れております。
ダイキチはもちろん、コウキくんママも満更でもなさそう。
魅かれるものがありながら、何となく一線を画している感があるのは、バツイチ(?)ゆえの遠慮なのか?
謙虚なコウキくんママに、ダイキチのアタマの中を見せてあげたい!浴衣姿妄想とか、もはやピンク色ですよwww

余談ですが、ゆかりさんのことは、コウキくんママと呼称しますが、正子さんは正子さん。
決してりんママとはお呼びしたくありません!(キリッ

次回「おなかのかぜ」

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2011年8月26日 (金)

うさぎドロップ第8話感想

#8「おじいちゃんのだいじ」

正子さん再び。
これほど頻回に描写されるということは、この物語にとって、正子さんは重要、ということなんでしょうね。
前回、春子さんに手加減しちゃったしなあ。正子さんにも格別の温情を以て臨もう。
ってのは冗談ですww
いや私だって、「正子さん、ワシ、あんたを好いちょるんよ」とか、結名ちゃん言語で戯れてみたいですよ。ふだんの芸風からいえば。
でもこれは「信念」の問題なので、どうにもなりません。

今回を視聴する限り、正子さんは何か不可避な事情があって鹿賀の家を離れたのでなく、マンガ家とりんちゃんを天秤にかけて、結果、仕事を選んだようです。言語道断です。
知人にマンガ家もいますので、あの殺人的な忙しさや、後進に追い抜かれる恐怖が、理解できないわけではありません。
すべてを犠牲にしてでも、しがみつきたくなる気持ちも、分らないわけではない。
しかしそれでも、子どもを犠牲にする、ネグレクトするという選択肢は赦せない。
自分がマンガ家としてモノになるまで預かってほしい、独り立ちできたら迎えにくる、というのなら、まだ容喙できます。
でも、そうではないようです。
りんちゃんの誕生日を覚えていたからといって、それが何でしょうか。現に子どもを虐待している親だって、それくらいのアタマはあります。
夫婦間のDVの場合、血が出るほど殴ったあとに、誕生日のプレゼントを与えて悦ばせる、というパターンだってありますからね。

「女の子じゃないもん、マンガ家だもん!」
吹いたww流石は正子さんだ。
子育てとマンガを両立させている女性作家だって、大勢います。その人たちのためにも、正子さんの態度は残念でなりません。
繰り返し言いますが、本然の「悪人」ではなくても、ダメな人、許せない人というのは存在します。それだけは、指摘しておきたいと思います。

現実に、正子さんみたいな人がいたとすれば、このように徹底的に糾弾しますが、しかし、うさドロはフィクション。
フィクションなら、たとえ悪人であろうと、レアリテ(説得力)さえ付与されていれば、つまり、人間としてしっかり描けていれば、無問題と解釈します。
正子さんの場合、その説得力も微妙なのですが、でも、墓参りのエピソードにより、少なくとも宋一さんのことは現在でも慕っている、その片鱗だけは残っている、ということが分りました。
恋人だか助手だかのオトコと一緒にってのはアレですが、まあ同棲してるのだから仕方ないかww
仕事で自分を追い込むことにより、りんへの償いを果たそうとしていることも、評価はします。確かに、今となっては、彼女に残された贖罪の道はそれしかありませんからね。
このうえは、仕事と刺し違えて殉死することを希望しますって、どんだけ正子さん殺したいのかwww

りんに逢わせることはできないが、成長した姿を遠くから見てやってくれないか?
ダイキチの「気配り」がよかったです。
この辺り、ちょっと「マルモのおきて」にも似ていますね。
ただ、マルモは、最終的に母親と子どもたちが一緒に暮らすことを選択したからなあ。
「うさぎドロップ」は、どういう結末を迎えるのだろう。気になるところです。

【追記】
ふと気になって「宇仁田ゆみ」で、初めて検索してみました。
原作者は、まさに、子育てとマンガを両立させた人だったんですね!
年齢を逆算すると、うさドロの連載が開始された当時、作者はちょうど正子さんの設定年齢と同年齢くらいだったようです。
そこに思い至ると、正子さんの悩みは、宇仁田さん自身の悩みそのものの投影だったのかもしれない、と想像できます。
もしかすると、正子さんは、宇仁田さんが選択しなかった生き方、ゲド戦記ふうに謂えば「影」だったのかもしれません

次回「たいふうがきた!」

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2011年8月19日 (金)

うさぎドロップ第7話感想

#7「ないしょで家出」

春子さん、家出か…。
正子さんを罵倒しまくった私としては、30歳にもなって「女の子でいたかった」ってのたまう春子さんにも、キツーイ一発をかまさなければ整合性が取れないのかもしれませんが。
御免、けっこう春子さん好きだったりするので手加減しますねww

春子さんが、姑さんに気を使っている描写は、初期からきちんと描きこまれていました。
だから、今回の家出も、それほど違和感はありませんでした。やっぱり、みたいな感じで。
旦那は「いい人」らしいけど、恐らくは、自分の母親に意見も言えない優柔不断さんなんでしょう。
でなかったら、春子さんが、「味方は麗奈だけ」ってまで追いつめられないはず。
じっさい、夫婦喧嘩も絶えない家庭のようですね。麗奈ちゃんがそう証言していたし。
仕事を切り上げて迎えにきたこと自体は評価したいし、春子さんの家庭が円満に運営されることも望みたい。子どものためにも。
ただ、夫がはっきり主張できるタイプに生まれ変われなければ、事態は解決しないでしょう。
そのときは、春子さんも覚悟を決めなければならなくなるかもね。

麗奈ちゃんは、1話目でクソガキ扱いされていたけど、今回のエピソードで、見直したという視聴者が増えたのではないでしょうか?
「いつもの事だから、ふとんの中でやり過ごす」
まだ幼いのに、処世術をしっかり会得しています。私も、子ども時代に似たような体験があるので、よく分ります。
いちばん嫌だったのは、アレだな。夜半にとつぜん起こされて、SIGERUちゃんだけが宥められるから、お願い!って懇願されたことだな。それも頻回に。
アレは、小学生心にもイヤでイヤでたまらなかった。
だから、子どもの頃、親に望んだのは、ただ一つだけ。
「頼むから、放っといてくれよ!(金銭面以外は)庇護なんてしてくれなくていいから!僕は自分一人で何とかできるから!」

いかん、愚痴になってしまったww

だからでしょうね。
親の、幼い子に対するネグレクトに人一倍敏感なのと同時に。
大学まで出してもらってるくせに、金銭を対価にした労働に価値なんてない、って子どもじみた事をのたまい、あまつさえ「親が気の毒だから」言えない、なんて放言してる輩が好きになれないのは。

事ほどさように、子ども時代の体験は重要だというのが結論です。

次回「おじいちゃんのだいじ」

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2011年8月12日 (金)

うさぎドロップ第6話感想

#6「わたしの木」

記念樹をめぐる冒険。

りんちゃんは枇杷を選択しました。
キンモクセイより実利的なところが、流石、りんちゃんですね。

小学校に上がる前まで住んでいた鹿児島の一軒家の庭に、枇杷の木がありまして。
毎年たわわに実るので、その時期が愉しみでしょうがありませんでした。
大粒で、汁気たっぷりで美味しかったなあ。
東京へ来て、枇杷はお店で買うものと知って吃驚。
しかも、小粒で汁も少ないくせに、めちゃめちゃ高価なので二度吃驚。
枇杷は貴重品、というお話でした。

りんちゃん、キミとキミの枇杷の将来が愉しみだ。きっと、素敵な果実を実らせることだろう。

記念樹が縁で、あの正子さんと再会することになったダイキチ。
「もうお会いすることはないと思ってました」
「その言葉、そっくりそのままお返しします」
吹いたww
あれ?以前と違って、なんか佳い雰囲気じゃね?僻目かな?
まさかして、この二人がくっついたら、物語はカオスになりますね。いわゆる母娘丼いや何でもありませんwww

コウキくんママは、一眼レフの使い手。かなりの写真好きと見た。
私も、父親からキャノンの一眼レフを譲ってもらったときは、嬉しくてあっちこっち撮影して回ったなあ。東大キャンバスにまで入り込んで、大学職員に不審者として職質されたりもww
あの、手にずしりと来る重みが懐かしいっす。
子ども同士はかなり親密だけど、ダイキチとママの仲はもうひとつかな。
コウキくんママみたいな「いいひと」って、意外と男運が悪かったりもするんですよね。
何でだろう、情が深いとか面倒見がよすぎるからでしょうか。それで、男の方が高を括っちゃうとか。
「うる星やつら」とか「ラブひな」とか「スクールデイズ」とか、ダメ男がモテまくる作品の系譜があるのですが、ヒロインたちは押しなべて情が深い(深すぎる)からなあ。
りんちゃんも気をつけないと…。

「ないしょで家出」

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2011年8月 5日 (金)

うさぎドロップ第5話感想

#5「ダイキチはダイキチでいい」

今回、たいへん感情的な文章で、罵詈雑言めいた言質もあります。服用にはご注意くださいww

りんママ(正子さん)はマンガ家!

正子さんの人格については、ある程度覚悟していたので「まあこんなものかな」だったのですが、マンガ家だったのにむしろ驚いた。
まさかこれ、原作者の体験じゃないですよね?あくまでも、豊かな想像力の産物ですよね?
「女性マンガ家って、こういう人たちなんだ…」って、世間様にあらぬ誤解を受けることを危惧してしまう。
皆さん、マトモですよ?まあたまにはヘンな人もいるけどww

他ブログさまでも、「イラッとした」という意見が散見されました。
正子さん「保護者と姓が違ってたらきっと嫌な思いするから。それだけは約束していただけますか?」
この発言には、かなりイラッときましたね。
私が大っ嫌いなのは、ネグレクトして無関心を決め込んでいるくせに、いっちょまえに口だけ出すという人種。
そういう連中は「タチの悪い親戚」として登場するのが常套なのですが、まさか、実の母親がコレだとは。
しかも、「それだけは約束していただけますか?」だと?何だよそれ。どういう押しつけだよ。ふざけんじゃないよ。どの口が言うか。

「私は女だから、自分の姓に愛着も執着もありません。どうせ、いつか変わってしまうかもしれないし。りんも女だし、同じ気持ちだと思います」
個人の、しかも極端な意見を、一般論にすり替えるな。これも腹が立つ。
じっさい、りんちゃんは姓を変えるのを峻拒してくれました。正子ざまあ。溜飲が下がったよ。プリンでも何でもドカ喰いして死んじゃえ。
「どうせ私はダメ人間よ」
本当のダメ人間は、自分のことをダメ人間なんて卑下しないものです、と言いたいけど、それはあくまで一般論。
彼女のは、ただの言い訳。自己憐憫。もはやダメ人間以下ということで。

「ねえアナタ、虫けらってどんな虫?」
「正子さん、どうしてそんなことを聞くの?」
「りんがね、言ってたのよ。ママは虫けらだ、って」
「…そうだね。正子さんみたいな人間のことを、虫けらっていうんだ」
('A`|||)
(つげ義春「無用の人」より本歌取り)

…いかんいかん、制作側の術中に嵌ってますねww
自己中っぽくて思慮も浅いけど(それだけでも罪悪だけど)、本然の悪人ではなさそうな正子さん。
恐らく、鹿賀の家を離れることについては、事情があったのでしょうね。いや、あったと思いたいwww
そもそも、どういうきっかけで、正子さんとダイキチ祖父がそんな関係になったのか?
合点がいかない事だらけですが、徐々に解明されるのでしょう。
ところで、実写の正子さんって誰?
調べたら、キタキマユさんっていう抜擢組っぽい人でした。コウキくんママの二谷ゆかりさんは、香里奈なんだけどねえ。

ダイキチはダイキチでいい。
養子縁組はありませんでした。二人が親子にならなかったという布石は、たぶん、結末で大いなる結果に繋がると予想。

次回「わたしの木」

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2011年7月29日 (金)

うさぎドロップ第4話感想

#4「てがみ」

ツイッターを眺めていて、うさぎドロップに触れた呟きに接し、思うところがあったので、まずそれを書きます。
言うまでもないことですが、うさぎドロップは「作品」です。フィクションです。
ということは、ダイキチとりんの交情が、どれほど濃やかに丁寧に理想的に描かれていたとしても、あくまで、現実そのものではありません。
フィクションである以上、ある意味「いいとこ取り」をしているのです。どれほどレアリテに充ちていたとしても、必ず「作者の眼」というフィルターを通過している。現実そのものではない。視聴者は、そこは弁えながら視聴しないといけません。
したがって、うさぎドロップをあげつらって、「やはり子どもには二親が必要だ」とか「いや、ダイキチとりんのカンケイは理想的。親子である必要なんてない」とか議論してもイミがないのです。

「ダイキチカコイイ!」
「りんちゃんは素直で可愛い、こんな「叔母さん」ならMy妹にしたい!」
いくら萌え叫んでくれても構わないのだけれど、冷静さを何処かで保持しておいてほしいな。
これは、萌え一辺倒の「そのテの作品」とは、豁然と一線を画している良作なのだから。

とはいえ、レアリテの醸成にかけて、うさドロは、やはり上手いと思います。
たとえば、送別会での、同僚たちのやっかみというか讒言。
「あれだけの実績残して消えるとか、勝ち逃げだよな。やりにくいったら」
肯定的なエピソードがあれば、必ず否定するようなエピソードを組み合わせてくる。いわば弁証法的な手法を駆使して、緊張感をきちんと保持している。しかも、後味のよさを少しも損なわない。
この塩梅が絶妙だというのです。群を抜いた腕の冴えです。
イイ話、爽やかな物語、というだけでは完結させないのが、この作品の見事なところ。
文学では、こういう「何でも見ることのできる眼」を「複眼の視点」と呼んでいます。
単眼の視点しか持たない作品は、どれほど深刻な内容に見せかけたとしても、しょせんは浅瀬をかき回しているだけ。
うさドロが、いっけん淡彩の物語に見えて、そのくせ深く訴えかけてくるものがあるのは、そこに秘密があるのですね。
だからこそ、子育ての経験がある社会人さえも虜にする魅力があるのだと思います。

さて、カタイ話はこれくらいにして、やわらかい話を。
コウキくんママは、美人さんで性格もすごくよさそう。何より、子ども同士が親密になっている。
親にとって、子どもの話題以上に盛り上がる話題はないのです。ことに、女親にとっては。ダイキチには、千載一遇のチャンスかもしれません。
これは、りんちゃんもうかうかしてられないぞ?
神ドルの詩緒ちゃんみたいにツンしないと、ダイキチを攫われてしまいますよ?

次回「ダイキチはダイキチでいい」

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2011年7月22日 (金)

うさぎドロップ第3話感想

#3「ダイキチの決めたこと」

♪私にできること。あなたに伝えたい♪

ストライクウィッチーズのOPにのせて。
ダイキチの決めたこと。それは。

残業のない職場への配置転換を願い出た!
俺がいなくても、職場は廻っていく。でも、りんは…。
確かにそのとおり。組織は、いち個人の力だけで廻っているわけではないので、ダイキチの判断は、その意味では正当です。
ただ、同じ社会人としては、老婆心ながら、ダイキチの将来を憂慮してしまいます。
会社という組織は、いったん降りてしまったら、再び這い上がるのは至難のことなので…。

ダイキチが手本として思い描いたのは、後藤さんという女性社員。
かつての営業のエース、やり手のセンパイだった後藤さんは、出産とともに、自ら降格を願い出た。
今は、作業着姿で、単純作業に勤しんでいる。
「後藤さんは、子どものことで犠牲になったって感じたことはありますか?」
「…あったとしても、言葉にしたくないな
含蓄のある台詞ですね。
この作品は、言葉がよく磨かれ、択び抜かれています。言ってしまえば文学的。そこが大いなる魅力だと思います。

ダイキチの両親も、腹を割って話し合ってみれば、洞察力に富んだイイ人たちでした。ダイキチの親和力は、遺伝のチカラもあるのかも。
「傍若無人な仕上がり」のカズミさんだけが浮いてましたね。当て馬、他山の石か。お気の毒にwww
ダイキチが、スルメを焼いて缶ビールのアテ(つまみ)にしている場面とか、妙にリアリスティックです。
こうした、瑣末だけど精確な描写の積み重ねこそが、作品の質を保障しているのでしょう。

正子さん(りんママ)の探索については、先送りになりました。
判ったのは、お手伝いさんだったこと、PCを使っていたこと、いつもりんの事を怒っていたこと。
まあ、じっさい、お手伝いさんだったのでしょうね。明治大正の頃だったら、二号さんだの愛人さんだのを、外向けには「お手伝いさん」として秘匿していたこともあったでしょうが、流石に昭和平成の御代では、それはないでしょうし。

ドラマ「マルモのおきて」では、愛菜ちゃんたちは、いったんはお母さんに引き取られたものの、ひょっこりマルモの許に帰ってきました。続編狙いという噂も頻りですww

正子さんの正体こそが、「うさぎドロップ」という物語の「結末そのもの」になるのかもしれませんね。

次回「てがみ」

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2011年7月15日 (金)

うさぎドロップ第2話感想

#2「ゆび切りげんまん」

また、置いていかれるのかな…。

ダイキチを見送るりんの、切ない表情。
たぶん、ダイキチの後を追って縋りつきたいほどの不安と哀切が、あの小さな体のなかに蟠っていたのでしょう。

視聴していてすぐ判るのは、りんの、くるくる変わる表情。頻回に使われる「デフォルメ」。
「君に届け」などでも多用される、ほとんどギャグに近い「崩し顔」です。
しかし、キミトドと豁然と異なるのは、「うさぎドロップ」では、ほとんど、りんだけに適用されていること。
りんの可愛らしさ。大人っぽいしぐさのなかにふと覗く、子どもらしさ。
そんな微妙な「揺らぎ」を表現するのに、あのデフォルメは、神品といってもいいほどの効果を挙げています。
作画上のデフォルメは、いわばアニメ(やマンガ)の独壇場。実写では困難な技法です。
私は、「マルモ」で、すっかり芦田愛菜ちゃんファンになり、彼女のりんちゃん役に期待しているのですが、アニメのこのデフォルメばかりは、流石の名子役さんも真似できないでしょうね。
まあ、あんまり言うと、ひいきの引き倒しに堕するので、この辺でww

さらに特筆したいのは、ダイキチの親和力。シンパシー能力の高さ。
りんちゃんの不安感に気づいてあげられるダイキチも、ステキです。
「気づき」の能力は、「体験値」によるところが、圧倒的に大きい。
もちろん、優しさや洞察力によって、後天的に身に着けることも可能ですが、むしろアプリオリ(先験的)な能力といえます。
30歳の、くたびれた「オトナ」であるダイキチが、りんの気持ちを「わかる」。というより、「わかってしまう」。
もしかすると、彼自身が子どものときにさんざん味わった「寂しさ」ゆえなのかもしれません

画風と同じく、淡彩のように流れていく物語。
大事件が起こるのでなく、それでいて、緊張感を失わない作劇は、お見事のひとことです。
前田家に嫁いだ、妹の春子さんも、苦労が絶えないようです。
天麩羅揚げながら、ダイキチの相談に応じながら、娘の相手をしながら、姑にも気をつかわなくてはならない。
専業主婦もつらいよ、ですね。この辺の描写も、よく眼が効いています。

今回は、ダイキチの職場での働きっぷりが、じっくり描かれていました。
丁寧な仕事は、上司や同僚にも、評価されています。
後輩にも慕われていて、ダイキチが落ち込んだと見るや、すかさず飲みに誘ってくれる。これも、ダイキチの人徳ゆえ。
悪い、明日もダメなんだ、と断るダイキチに、後輩くんカン違い。
「なあんだ、よかったじゃないですか♪」
まあ確かに可愛いカノジョができたんだけどさww「叔母さん」だけどなwww

今週のMVP。
電車に駆け込み、荒い息を吐くダイキチ。
野郎のハアハアに怯えるOLさんGJ!しかもあの巨乳!惚れたwww

次回、ダイキチはついに、りんママの正子さんを探索するのか?

次回「ダイキチの決めたこと」

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