伝説の勇者の伝説第11話感想
#11「悪魔の子」
腐りきった貴族たちの粛清を、教唆し続けるミラン。
その必要は百も承知で、しかし、敵対する貴族でさえも殺したくはないと、あくまでも峻拒するシオン王。
他国からの侵略の脅威により、亡国すらも現実のものとなりかねない喫緊の情勢において、頑なに高邁な理想主義を貫こうとする。
その姿勢を良しとしながらも、かすかな憫笑さえ浮かべながら、それは血みどろの道ですよ?と不吉な予言を行うミラン。
ミランは、その冷たく整った容姿といい、全てか無かという峻厳な論理といい、フランス革命において「死の大天使」と畏怖された美貌の革命家、サン=ジュストを想起させます。いや好きなんですよね、サン=ジュスト♪
そして、アルファ・スティグマを遥かに凌駕する存在だった、ライナ。
化物と罵られ、迫害され続ける苛酷な運命に翻弄されてきた彼は、フェリスという決して揺るがない同志を得て、与えられた運命を受容し、自らの足で歩き始めました。
両親を眼の前で惨殺されたアルアを伴い、ライナはどのような荊棘にみちた宿命を生きていくのか。
その宿命の道は、果たしてシオンと交わるときが来るのか?
「男子三日会わざれば、刮目してこれを見よ」という諺があります。(三国志の、呂蒙の台詞が由来です)
この伝勇伝という作品が、これからどう変化していくのか、どんな世界を見せてくれるのか、刮目して見届けたいと思います。
次回「大掃除の宴」
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