CANAAN第13話(最終話)感想
#13「キボウノチ」
カナンとアルファルド。二人のCANAANの物語も、ついに終結を迎えました。
マリアの死?にも揺るがないカナンの姿に、あせりを増幅させるアルファルド。
カナンは、シャムの教えどおり、共感覚に頼らず、真実を見極めようとします。
約束を守る女、ユンユン!
爆発炎上する列車から、どうやってだか、マリアを救い出した!
この異常な頑張りが、実は彼女の能力なのかもww
想いも後悔も、全てを遺棄したまま逃亡しようとするアルファルド。決着を望むカナン。
アルファルドが茶色だったり白色だったりした理由は。
心が、もう死んでいたから。
アクションと台詞回しで物語をドライブしていくタイプのこの作品。
一つずつの台詞を仔細に見ると、まだ硬質で未消化な部分もありますが、圧倒的なスピードと雰囲気とで押し切った感じです。
列車から吊り下がったアルファルド、こんな形では死なせないと、腕を掴んで支えるカナン。
お決まりのクライマックスかと思わせて。
拳銃を手にしたアルファルドが、いったんカナンに銃口を向ける。
ふっと笑って、自らの腕を乱射。真っ赤な血沫とともに、果てしもない谷底へ落ちていく。
残された片腕を握りしめたまま、うなだれるカナン。
この場面は、ゾクッと来ました。
未来を生きようとするカナンと、過去に呪縛されたアルファルド。そんな構図が見えてきます。
そのまま、余韻を残す結末へ。
まさかのカミングズ復活!お坊さんやってます。ビルマの竪琴みたいです。
「水島!リャン・チーさま、帰ってこいよ!」
(ノ∀`)
上海を去ろうとするミノさんとマリアの前に、颯爽と登場したのは運転手さん@譲治さん。
この人、ただのネネちゃんフリークなのに、妙にカッコイイんですよね。
旅立つ二人へ送るリクエスト曲はネネちゃん、リスナーはシルクロード饅頭さん♪
マリアの写真展。
上海の風景。カナン。そして、アルファルドとカナンのポートレート。
マリアもまた、自分なりの方法で真実を捉えようとしていることが伝わってくるエピソードでした。
狙撃者として、今日も生きているカナン。
アルファルドと同じ髪型です。ここでも、二人のカナンという二重写しの手法が、効果的に使われていました。
そして、夏目女史からの、新たな指令。
ターゲットは、片腕の女。
「了解」
二人の対決は、まだ終らない…。
初回を見たとき、思いました。目指すはジェットコースターアクション?スタイルへの没入?
ある程度の視聴者置き去りを覚悟のうえで、疾走してみよう、感性を追求してみようという意気込みが感じられたのです。
凝ったサブタイの附け方にも、混沌と様式美狙いがあったと思います。
蛇とかウーアウイルスとか国家的謀略とか、様々なガジェットがあったけれど、実は本質ではなかった。
この作品の本質が、カナンとアルファルドの対立にあること、しかも、象徴を駆使した二元論的対立構造だということを早めに明確にしておけば、もっと分りやすかったと思います。
演出に力を傾注したせいもあって、ストーリーとしての計算が行き届いていたかはちょっと気になるところです。
でも、それだけの収穫はあった力作でした。
スタッフの皆さん、お疲れさまでした。
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