« 2017年12月 | トップページ | 2018年2月 »

2018年1月27日 (土)

2018冬期アニメ随感 木曜の深夜(3)

ラーメン大好き小泉さん
老舗洋食たいめいけんの前で、おそるべき惨劇が?
悠ちゃんの病めるストーカーっぷりも板についてきましたね。こういう事態を「板についた」って云っていいのか分りませんが。
映像や音響にもリキ入ってます。不気味です。スタッフもノリノリです。小泉さん最終話は血の饗宴か?
おらワクワク(以下略

社会人になって最初の職場が日本橋だったので、たいめいけんのラーメンは懐かしい。
まあ、洋食はお値段高級過ぎて、高嶺の花だったせいもありますが。
紹介されていた50円のボルシチとコールスローは魅惑的だけど、それのみ単品註文はNGなのです。って誰でも知ってることかw
ラーメンと組み合わせるって盲点でした。私の頃はスタンドラーメンブースは存在しなかったので。
あの、バターをぶち込むちょっと洋風なラーメン、美味しかったなあ。こんど行ってみよう。

イートインのカップラーメンってヤバイっすよね。潤ちゃんじゃなくてもハマりそう。あの中毒性がヤバイです。
コンビニだけに、思い立てば深夜でもすぐ実行できちゃうのが、破滅への序曲。
気をつけよう…。

だがしかし2
駄菓子屋は記憶を呼び覚ます。
まるで、プルースト「失われた時を求めて」のフレーズですが、じっさい、
うちは東京下町なので、路地を歩くと今でも、駄菓子屋の一、二軒はすぐ発見できます。
でも、営業してるのかどうか分らないほどひっそりした佇まいなのも、また共通。はしゃぐ子供たちの姿を見かけることは稀です。
駄菓子薀蓄もすさまじいコワモテ老店主と、駄菓子女王に私はなる!的なほたるちゃんとの熾烈な対峙がおもしろすぎて。
毎日来るわよと宣言した幼ほたるちゃんですが、時の流れは残酷なもの。ご無沙汰しているうちに、店は廃墟と化していました。

駄菓子屋じゃないのですが、イイ感じの老夫婦が相和して励んでいた、これぞ下町醤油味の真髄ともいうべきラーメン店が、先日、ひっそりと閉店していました。
老店主が体調を崩していたのは知っていたので、もっと通っておかないとなあ、と予感はしていたのですが、まさかこれほど早く…。
あの絶妙な醤油ラーメンは、もはや、記憶の中にしか存在しなくなってしまったのか…。
ほたるちゃんの哀しみが響いてきます。

たくのみ。
水曜日の猫。
なるほど、ペールエールタイプのベルギービールなんですね。見かけたことはあります。
ゆるふわで愉しいんだけど、心なしかお話の密度がうすくなってきたのは僻目かな?

ゆるキャン△
アルミホイル+プチプチ+ダンボール=ホームレス
ゆるいキャンプのはずが、厳冬を生き抜くホームレス指南のお話に。って違うかw

お値段高めのボルシチ定食に決死の決断を行うリンちゃんが、とっても愛らしかったなあ。
野クルのメンツたちの初心者っぽい試行錯誤も微笑ましい。
たぶん、リンちゃんがアドヴァイスすればあっという間に解決しちゃう体の初歩のメソッドなのでしょうが、わざと分割し、対比してみせるのがニクい演出です。

このまま、静謐な雰囲気を愛でるのか、それとも、全員が合流したときの女子らしいはじけっぷりを待ち望むのが吉なのか。
いちファンとして、究極の難しい選択です。

| | コメント (0) | トラックバック (13)

2018年1月25日 (木)

【考察】ヴァイオレット・エヴァーガーデン 心の旅路

1-1
これは、心を持たないヴァイオレットに託された、心についての物語。心を育てるための庭の物語。
エヴァーガーデン。永遠(とことわ)の庭。
花の名に表象された「花咲く乙女たち」が奏でる言葉がかたみに響き合う、美しい庭。
だって、そこはevergardenなのだから。緑したたる庭=世界を舞台にした、evergreenな物語なのだから。
彼女たちが紡ぐ光と影の日々は、いま始まったばかりだ。

1-2
乙女たちの名は、それ自体が「象徴の森」。花言葉からも窺える。

ヴァイオレット。謙虚、誠実、小さな幸せ。
カトレア。成熟した大人の魅力、魔力、魅惑的。
エリカ。孤独、博愛、良い言葉。
アイリス。よい便り、メッセージ、希望。

カトレアとエリカの場合は「現在」を。
ヴァイオレットとアイリスの場合は、彼女たちが追うべき「未来」を示唆していることは、自明の理だろう。

1-3
成熟と未成熟。理性と感情。戦争と平和。
矛盾するものを、より高次の次元で統一し、止揚していく。まさに、物語としての醍醐味が溢れるロマンだ。

2-1
映像作品において「言語」の問題を取り扱う至難を、京アニほどの手練れであれば、とっくに知悉しているはず。
だから逆に、映像に注力する。それが、これまでの京アニの試行錯誤だった。
果敢に挑み続ける京アニの新たな挑戦に、心からの拍手を送りたい。
あの「氷菓」も、当初こそ映像表現が勝ち過ぎて、フラットな物語を表現の奇矯さでリカバリーしようとした無謀な試みかと思われたけど、終ってみれば、京アニの里程標的な傑作となったのは周知のとおり。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンも、充分拮抗できる強度を保った物語となり得る。その構えの予兆は、充分に読み取れる。

2-2
ヴァイオレットの奇矯な行動は、まるで幼子のそれのよう。そのイノセントは、人々を攪乱し、困惑させる。
でも、幼子だということは、いわば大いなる特権。
人間の成長段階は、三段階から成るというのが、ニーチェの思想的根幹だ。
ただ忍従する駱駝の精神から始まり、「我は欲す」の強大な獅子の精神を経て、ついには、聖なる肯定を体現する「幼子」となる。
そこに至って、人間は「無限の自由」を獲得する。
(ニーチェ「ツァラトストラかく語りき」)
だからこそ、幼子であるヴァイオレットの無垢な精神は、周囲への波紋を拡げていくのだ。
花咲く乙女たちに、不思議なコレスポンダンス(交感)がゆっくりと拡がっていく。

エリカ。何事にも自信を持てない悩み多き眼鏡っ子は、いつの日か、人の心に響く手紙を書きたいと希求する。いわば、もう一人のヴァイオレット。

アイリス。いつか、有名女優のラヴ・レターを代書してみたい。そんな表層的な虚飾すなわちアイドル(偶像)に憧れる普通の少女。自動手記人形のドールは、「アイドール」のメタファーかもしれない。そんな他愛ない語呂合わせの誘惑にすら駆られてしまう。彼女の成長もこれからだ。

カトレア。
成熟した大人の女性として、濃厚な蠱惑をふりまく彼女。
ホッジンズの愛人(?)として、ヴァイオレットの師にも反面教師にもなり得る両義的な存在。
カトレアの強烈な魅惑は、この清潔なクリスタル・クリアの物語に、性愛の視座すら提供可能なのだ。

ホッジンズがヴァイオレットを庇護するのは、何故だろう。盟友であるギルベルト少佐への義理?それとも?
ヴァイオレットの、シルバーメタリックな義手が気になっている。
直接的には、帰還兵士たちを待ち受ける苛酷な戦後を描いたアカデミー賞9部門受賞の名作映画「我等の生涯の最良の年」を想起させる。主人公の一人、傷病兵であるホーマーの両腕は、金属製の鉤のような義手だった。「プリンセス・プリンシパル」第6話の、あの親仁が装着していた稚拙な義手だ。
それに比べれば、ヴァイオレットの義手は遥かに精巧で、むしろヒトの手よりも美しい。そこに、特異的な美を見出すことだって可能だろう。
「彼女は、無い腕を持っている。だからこそ美しい」。
フェティシストは、そういう幻視的思考のもとに、腕の欠落した女を愛するそうだ。
澁澤龍彦が喝破したように、「人体欠損」はフェティシズムに繋がっていく。ヴァイオレットは、性愛の対象たりうるのだ。あくまで、例えばの話だが。

ゆえに、人の良さそうなホッジンズの、今後の立ち位置が気になる。彼がフェティシストだと云うのでは、無論ない。
ピグマリオン・テーマには、映画やミュージカルでおなじみの「マイ・フェア・レディ」のような物語も包摂される。イノセントな少女を自分好みの女性に育てていく物語。
唯一、少佐の消息を知っている人物として、彼はヴァイオレットに最も影響力を揮える男でもある。
孤児の少女を庇護する、気の良い「あしながおじさん」を演じているうちに、父性的な愛情が、男女の恋情に変化することだって、蓋然性としては考えられるのだから。

3-1
人は、望むものを手に入れられるとは限らない。
ヴァイオレットは、少佐の「愛してる」を理解できる「言葉」を手に入れることはできるだろう。
でもそれは、彼女の望みをかなえてくれるとは限らないのだ。

3-2
「心の旅路」の果てに彼女を待つものは、未だ予断を許さない。
この物語における最大の謎は、もちろん、少佐のゆくえ。
ホッジンズの「戻ってこない」しか手がかりはない。生死すらも不明。
それでも、ギルベルトが、辺境伯という貴顕の家の出自であることは示されている。
ヴァイオレットとギルベルトを隔てる隘路は、いくらでも考えられる。
波乱万丈が売りの、英国ロマン文芸の伝統から類推できる、いくつかのパターン。

(1)すでに死んでいる。
(2)生きているが、失明などの致命的な障害を負っている。体の自由が利かない。
(3)すでに婚約者がいる。あるいは妻がいる。
(4)名家ゆえに、恋愛の自由はない。孤児であるヴァイオレットが受け入れられる余地はなく、想いは届かない。

3-3
ヒトならざる者として出発したヴァイオレットが、ヒト、つまり感情豊かな女性として、ささやかな幸福を得る。そんな愛すべき「感情教育」の物語になるのだろうか。
あるいは、彼女が得た言葉は、既に死んでいる少佐へ手向ける挽歌にも似た手紙として結晶し、昇華されるのだろうか。
そんなカタルシスも悪くはないのだが。

3-4
私としては、さらに一歩を踏み出す、深化した物語を期待したい。
可能性の一つは「戦う乙女」。手紙すなわち言葉の力によって、彼女とギルベルトとを隔てる困難きわまる現実に挑み、変革していく。言霊の力を信ずる私としては、そんな積極的な物語をこそ観てみたい。
そう、凛々しいヴァイオレットには、想いを成就した「花咲く乙女」より、むしろ「ワルキューレ」を望みたい。
ワルキューレ。戦う男たちを、神々の館ヴァルハラに導いて、魂を憩わせる女神。
なってほしい。物理的な武器の代りに、言葉という精神的な武器によって、人が生きていくには厳し過ぎる世界を浄化する、力強い「生のワルキューレ」に。
そのとき、物語の地下水脈を流れるもう一つのテーマ、「戦場と日常」とを止揚する救世(ぐぜ)の祈りは完結するのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第3話

おにいちゃん、生きていてくれてありがとう。嬉しいの
ヴァイオレットのしたためた簡潔きわまる手紙は、ルクリアを救うとともに、自分自身をも救いました。
この一歩は、ヴァイオレットにとってささやかな、しかし大きな一歩となるはずです。

「奇跡の人」三重苦のヘレン・ケラーは、稚い時の病気が元で、視覚・聴覚・言葉の三つを失いました。
そんな彼女が、言葉を認識し、覚醒するきっかけとなったのは、清冽な井戸の水。
その水を浴びたとき、彼女は、失っていた言葉を取り戻したのです。
ウォーター!」
あまりにも有名な台詞であり、感動的なエピソードです。あの「ガラスの仮面」でも、マヤと亜弓がダブルキャストで演じる屈指の名場面として描かれていましたね。
ヴァイオレットにとっての「ありがとう。嬉しいの」こそが、ヘレンの「ウォーター!」」に呼応する。そう感じました。

美辞麗句を連ねる饒舌体も悪くはないけれど、本当に人の心を搏つのは、実は簡潔な表現。
「巧言令色すくなし仁」(「言葉巧みに愛想をふりまく者には誠実な人間が少なく、人として大事な仁の心が欠けている」)なんていう、中国の故事もあります。

戦場における冷厳な報告体の言葉と、人の心に伝わるべき真実の言葉とを巧みに結びつけた今回のエピソードは、この物語にとってとても示唆的でした。
日常テイストに移行したヴァイオレット・エヴァーガーデンの物語は、すごくいい感じで推移しています。いよいよ期待感が高まります。やはり、今期アニメの白眉といえます。

予定しているヴァイオレット・エヴァーガーデンのガチレビューでは、哲学者ウィトゲンシュタインの言語と映像をめぐる認識論を引用するつもりでしたが、いざ纏めてみると、長文の中では煩雑に亙り過ぎていることが判明したので、すべて削除しました。
その削除部分の断片を、ここに再現したいと思います。

ヴァイオレット・エヴァーガーデンの物語は、言語の問題を映像化するという、京都アニメーションの野心的な試みの結晶化。
映像の魔術師として夙に知られる京アニには、言語と映像と認識の問題を極限まで追究した哲学者ウィトゲンシュタインの次の言葉を贈って、ささやかなエールに換えたい。
・「ある事態を思考することができる」とは、その事態について映像を描いてみることができる、ということである。
・すべての映像は、論理映像である。
・論理映像は、世界を模写することができる。

閑話休題。本編の感想に戻って、締め括りますね。

「伝えたい本当の心をすくい上げること。あなたはその一歩を踏み出したのです」
小公女セーラのミンチン先生みたく謹厳な学院長が、ヴァイオレットの前途をあたたかく祝福してくれました。
彼女の、「愛してる」を探す心の旅路は、ようやく緒についたのです。

| | コメント (0) | トラックバック (14)

2018年1月20日 (土)

2018冬期アニメ随感 木曜の深夜(2)

ラーメン大好き小泉さん
一蘭が紹介されていましたね。半個室感覚で本場トンコツラーメンが愉しめるのがウリの人気店。
わがエリアだと新宿三丁目店や歌舞伎町店ですが、たまにしか行ったことないなあ。いつでも中国人観光客が行列しているので、萎えちゃうんですよね。
歌舞伎町の博多ラーメンなら、「わ蔵」が好き。これぞ博多ラーメンだ!といわんばかりの意地の一杯が堪能できます。
24時間営業ということもあって、夜は泥酔したホストとホステスで溢れてるのが難だけどw

眷恋の小泉さんにまったく相手にされず、幸うすい人生を送ってきた悠ちゃん。
宅呑みならぬ宅ラーメンで、小泉さんの心というか胃袋をしっかりゲットしました!よかったね!
インスタントラーメンのイノベーションって、けっこう楽しいんですよね。
サッポロ一番系とか、プロトタイプでも勿論いけるけど、無限のバリエーションがあるので工夫のしがいがあります。
小泉さんのぶっかけ系も超強力。ポテチを散らすラーメンとか、今度トライしてみよう。

ゆるキャン△
幸福なアニメ。
今期、癒しアニメ枠の極北として、しっかりと立ち位置を確保しましたね。
観ているだけで、あたかもキャンプ場に居るかのような錯覚へといざなう、精密な美術による臨場感の巧みさ。
さらには、深閑とした夜の森から一転、日の出が暖かく滲む富士山へと移り変わる情景の、たとえようもない美しさ。
基本ゆるふわアニメの筈なのに、アーティフィシャルな映像美が薫る一篇です。
これは人気でそうだ!3月発売予定の円盤の売り上げも、一歩抜け出しそうですね。

だがしかし2
野球盤やポンポン船ももちろんよかったけれど、今回のご入浴によって、ほたるちゃんの豊満なお胸こそが駄菓子の最高傑作であると再認識しました!
いや、ほたるちゃんのは駄菓子といっては失礼だ。ミシュラン五ツ星級の極上スイーツです。甘くてふかふかです。ココノツの煩悩が心から理解できます。男はつらいよ。
駄菓子風味といえば、むしろサヤ師のお胸ですよね。慎ましさが好ましいというヤツです。
あっ待って!ケロリン盥を投げつけないでねサヤ師wあれ結構痛いんだw

たくのみ。
チューハイと下町酒場に関する二、三の事柄。って感じのステキエピソードでした。
東京の下町では「ボウル」といえば有無を言わせず焼酎ハイボールを指します。あと、珍しいところでは、薬くさい味のホイスや、シソ風味のバイスがあります。変化球だけど結構いけます。
ポテサラは、下町酒場の実力を測るのに最適なアテですが、私としては、アジフライなどの揚げ物がイチ押しです。何故かどの酒場で食べても美味しいんですよ。揚げ物こそは、下町酒場の華です。お試しあれ。

とーとつですが、予告です。
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」について、本格っぽい批評を書いてみたくなり、鋭意準備中です。明日の夜までには仕上がるかな。

| | コメント (0) | トラックバック (9)

2018年1月18日 (木)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第2話

「気に入らないから代金を支払わないのは違法行為です。
どこがどう気に入らないのか、具体的で適切な指示をすみやかにしてください」
いいぞヴァイオレットちゃん、もっと云ってやれ!

 

マリオ崩れのおっさんや、頭悪そうな私だって愛してたのよ姐ちゃんなど、悪質クレーマーにも毅然として対応できる。しかも、戦場で鍛えた実戦能力はきわめて高度。
一社に一人は欲しい逸材です。ドールなんかさせておくのは惜しいよまったくw

それにしても、あのねえちゃんのカオスな思考までを忖度できるようになったら、「愛を知りたい」ヴァイオレットちゃんに悪影響を及ぼすんじゃないかなあ。
言葉には裏と表がある。口に出したことが全てじゃない。そんな「裏腹」までを理解できるようになったら、ギルベルト少佐畢生の「愛してる」でさえ、疑ってかかる悪いクセがついちゃうかもしれません。

寡黙な眼鏡っ子のエリカさまは、いろいろコンプレックスを抱えていらっしゃるようです。ヴァイオレットちゃんと倶に、彼女の成長も観てみたい気がします。
でも、ホッジンズの会社って、ドール未経験者の代筆した手紙を検閲もせずに出しちゃうガバナンスの欠如とか、給料の遅配も日常茶飯とか、かなりやばくてブラックっぽいので、彼女たちの将来が心配です。
ヴァイオレットちゃんとエリカさまなら、ボクが雇ってあげてもいいかな。
(無根拠にえらそうw

Cパート、髪を結い上げたヴァイオレットちゃんが、セイバーに視えてしまいました。いやホント、このまま聖剣エクスカリバーを揮っても違和感ない凛々しさです。
少佐は戻ってこないようだし、これからはマスターを探す旅にもなりそうな予感が。
って違うかw

| | コメント (0) | トラックバック (14)

2018年1月12日 (金)

2018冬期アニメ随感(2)木曜の深夜

木曜深夜が大変なことに

「ラーメン大好き小泉さん」
「だがしかし2」
「たくのみ。」

ラーメンに駄菓子にお酒。加えて、「ゆるキャン△」も、カレーめんといいキャンプ鍋といい、野外飯テロ要素がてんこ盛りです。
飯テロアニメがこれほど集中したシーズンがあっただろうか?
いや、ない!これは怪しい!陰謀の匂いがする!

日本人の高血圧症患者が、30年前に比べて170万人⇒2700万人つまり15倍という驚異的な増加を示したのも、厚生労働省が高血圧の基準をわざと厳しくしたためという説があります。つまり、薬を売りたい製薬会社との談合の結果だという国家的陰謀説なのですね。
同じ理屈で、木曜アニメの飯テロ化は、制作会社とメーカーとの談合の結果だといえます。
すなわち、われら善良なアニメおたくをアニメ映像による飯テロ漬けにして、ラーメンや駄菓子やお酒の購買に走らせようとした。そう考えるしかないじゃないか!
みんな、踊らされるな!こんな亡国アニメを見てはいけない!
自分の体は自分で護れ!専守防衛!

ボクは見るけど!!w

閑話休題。

ラーメン大好き小泉さん
小泉さんがひたすらラーメンを食いまくるアニメかと思ったのですが、いや実際そうなのですが、臨場感が上手く演出されていて嬉しいですね。
シンプルな画ヅラながら、なかなかどうして、表現技術的にも手の込んだアニメです。
スクイズ風に病んでる悠ちゃんの「あれえ~?」からの不気味音響エフェクトとか、小泉さんと高橋さんの「つまらない話をしてしまって」からの、どんどん距離を置かれる見せ方も、映像表現として巧みです。京アニの超絶技巧も好きですが、こういう小味で粋な演出も大好物です。

だがしかし2
だがしかしは健在!ペペロンチーノのパスタ風とラーメン風、最強ですね。
正体は烏賊なビッグカツも美味しそうでした。
ほたるとサヤ師も、変わらず愛でたいほどの可愛らしさです。

たくのみ。
お酒好きツマミ好きとしては、どストライクな作品。ビールにおける泡の大事さは知っていましたが、エビスビールの三度注ぎテクは眼からウロコでした。休日は、こんなアニメを観ながら朝から飲んだくれたいものです。
実はもうやってるけどw

ゆるキャン△
いや、やっぱいいわコレ。
Aパートの野クルをめぐる賑やかさと、Bパートのリンちゃんによる独りキャンプの静謐さとの対比が心地よい。
何よりも、富士山や夕焼雲など、背景美術が贅沢のきわみです。風雅です。侘び寂びの感覚に近い、日本人の感性に訴えかける美しい映像です。
次回のキャンプ鍋、愉しみです。

| | コメント (0) | トラックバック (10)

2018年1月11日 (木)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第1話

愛してる、を知りたいのです!」
心を持たない自動人形ヴァイオレットの、心を探す旅が始まりました!
京都アニメーションが満を持して放つ、英国ロマン文学風味が横溢する野心作の開幕です。

さすが京アニ、冒頭シーンから瑰麗な映像で見せてくれます。
しかも、ただ美しいにとどまらず、ヴァイオレットの書いた宛先のない手紙が風に舞い、線路や街を飛翔していくという、この作品のライトモティーフまでを端的に表現し得ている。心にくい演出ですね。

自動手記人形、つまり代筆の仕事となれば、手紙に込められたさまざまな感情に出逢い、心を育てていく展開が予想されます。
気になるのは、ホッジンズ元中佐がぽつりと洩らした言葉。
「学ばない方が、知らない方が楽に生きられるかもしれない」
「いや、燃えているんだよ。いつか、俺が云ったことが分るときがくる。そして初めて、自分がたくさん火傷をしていることに気づくんだ」
戦争中は、ただギルベルト少佐の命令にしたがって、戦場を駆け抜けるだけでよかった。それが、心を持たない彼女の存在理由の総てだった。
でも、心を持ってしまったら、過去の自分の本当の姿に気づいてしまったら…。
今後、ヴァイオレットが直面しなければならない厳しい現実と葛藤とを、巧みに暗示しています。

人形が感情を持つ物語は、爾来、ピグマリオン・テーマとして流布しています。手紙をめぐる物語の傑作も枚挙にいとまがありません。しかし、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」も、それら傑作に伍する品格を感じます。
可愛らしい自動手記人形の仲間たちもいますし、次回以降は、もしかすると日常物のテイストになるやもしれません。
それはそれで愉しみなのですが、でもやはり、本筋であるヴァイオレットの心の成長を主軸にして、感動的に描いてほしい。第1話のような、品格と緊張とを持続させてほしい。
京アニの手腕に熱い期待を寄せたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (14)

2018年1月 6日 (土)

2018冬期アニメ随感

順調に初動した感がある、2018年冬の陣。まずは随感を。

宇宙よりも遠い場所
今期、期待の一作。それだけに、苦言を少々。
フィクション作品を観るときには、蓋然性とか気にしないタイプです。偶然だって、虚構作品の醍醐味の一つですからね。
されど。
女子高生がふつうに百万円落とすとか拾っても警察に届けないとか学校のトイレで偶然に落とし主に遭遇するとか。
さすがに気になる!
市井のいち女子高生が南極を目指すという設定自体は、夢に充ちて清新なのですが、こうしたドリーム物の大いなる虚構性を支えるためには、ディテールを揺るがせにしてはいけません。細部がふわゆるではダメなのです。軌道修正が必要かと思われます。
ともあれ、大いに期待を寄せたいアニメには違いありません。頑張って!

ゆるキャン△
ツイートで「少女終末キャンプ」なんて戯れに呟いたけど、そういう方向性ではもちろんありませんね。
ありませんが、この静謐感はやはり心地よい。是非に保持してほしいステキな雰囲気です。
初見から、きわめて触感がよいアニメです。巷の評判も上々のようで、まさに慶賀の至り。
この調子で、今期のダークホースを目指してほしいと思います。

ラーメン大好き小泉さん
先に実写ドラマを観ており、結構好みだったので、アニメ化についてはお手前拝見と斜に構えていたのですが、これはこれでもらっておきたいアニメでした!つまり褒めてます!
小泉さんは典型的なアニメ造形だけど、ワキを支える悠ちゃんがストーカー気分たっぷりのリアル女子感が出ていて、とっても好感です。
実写では不足気味だった、ラーメンを食するときの独特な臨場感を、アニメならではの技術で巧く演出してくれたら嬉しいな。

| | コメント (0) | トラックバック (7)

« 2017年12月 | トップページ | 2018年2月 »