クジラの子らは砂上に歌う第8話
リョダリ散る!
…で、いいんですよね?(笑)
泥の海に沈んじゃったし、もはや復活はなさそうです。
狂気の悪役としてチャクロたちを苦しめたあげく、ラストで天寿を全うしてくれるかと期待したリョダリが、半ばで死んでしまいました。
およそ感情移入しづらいキャラだった彼の哀れな最期に、何となくしんみりさせられたのは、物語の力というやつなのでしょう。
ヌース・ファレナの化身らしいエマが謎の歌を歌ったり、「エルフェンリート」のベクタめいた謎の触手が出現したり、ファンタジーとしても若干の危うさを感じた今回でしたが、リョダリとシュアン団長の決着で、上手くお話を〆た。そんな印象です。
本作の触手は、禍々しいベクタと異なり、「癒し」を齎すものらしい。
どうやら生者だけを癒すようですが、これで死者さえも復活させる力があったとすれば、ファレナの民全員蘇生とか、えらい打ち毀し技になるところでした。ああよかったw
しかし、スキロスの連中は、オウミを「造られた狂戦士」って云ったり、「シルシが短命な理由も知らんのか」と糾弾してもいました。
彼らシルシは「人工被造物」なのでしょうか。いよいよエルフェンリートのディクロニウスを連想します。
今回、リョダリの過去が、ヌースに感情を喰ってもらえず、感情に憧れるあまり、狂気の殺戮者と化すに至った経過が説明されました。
この世界に受容されない。生きるのが苦しい。だから、他人の苦痛を見て「生の実感」を感じたい。
そんな歪んだ人格の彼が、無邪気に戦うシルシの子どもたちに射殺される最期は、何とも象徴的で皮肉でしたね。
なかなか手練れの演出で、巧かったと思います。
一方、「感情?何それ?」って嘯く団長さんが何故こういう人格になったのかは、未だ判然としません。その種明かしもたのしみです。
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