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2017年11月30日 (木)

このはな綺譚第9話

お色気担当女神さま出現!
沫那美(アワナミ)だけに、肌の白さや美しさは完璧。しかも、すっごくいやらしい体をしております。

今回は、伊耶那岐・伊耶那美の孫であらせられる沫那美さまにまつわる、「古事記」由来のやんごとなきエピソードでした。
女神も訪れる此花亭って、もはやミシュランガイド五つ星を超えてますね。

最上級の神である沫那美さまは、うたかた(泡沫)を統べる女神さまとのこと。
うちのブログ名は「うたかたの日々」なので、沫那美さまに統べられるべきブログということになります。まことに光栄であります(笑)。
手形をお渡ししますので、当ブログをぜひご訪問いただきたく、その際には、ヘチマタワシでお背中をお流ししたいと愚考いたします。
何でしたら、おなかを流してさしあげても…(ゲス妄想w

わたつみの宮(竜宮城)から来た亀が、宮沢賢治「注文の多い料理店」よろしく、桐さんたちの奸計によって下ごしらえされそうになるエピソードは、実はお話の枕に過ぎず、沫那美さま登場とは直接の関係はなかったようです。
沫那美さまが浴場で無数のチビ泡になったのは、蓮ちゃんのせいではなく、生まれ直しの儀だったのですね。
神の再生という神聖儀式なわけですが、「街を散策していたら催した」って生理作用ですかw

泡のなかで柚ちゃんが視たのは、イザナギ・イザナミの国生みの場面。壮大です。
お菊ちゃんが云っていた「腐った女たちが追いかけてくる」は、黄泉の国に去ったイザナミを追って行ったイザナギが、黄泉醜女(ヨモツシコメ)たちに追いかけられたエピソードですね。

「古事記」は愛読書の一つ。蓮田善明訳で読み、今は池澤夏樹訳で読んでいるところです。
神典なのに、けっこうやばいエピソードが満載で、おもしろいんですよね。
劈頭の国生みエピソードからして、もろに男女のセックスの暗喩が込められています。
イザナギがイザナミに「婚(よばい)の儀」を呼びかけるときの台詞が、何とも直截的ですごいです。
「わたしの余った処を、そなたの足りない処に刺し塞いで、国を生もうと思う」ですからね。

そして、「このはな」名物の名台詞も健在でした。
女神さま消滅の罪を被ろうとした柚ちゃんに、蓮ちゃんが云った言葉。
「黙っててとはいったけど、罪をかぶってくれなんていわなかった。いくら共犯といっても、そういうのは違うと思う!」
「はい、わたし間違ってました。やっぱり蓮ちゃんはステキな女の子です」
「そういう恥ずかしいこといわないの!」

恥ずかしくて素敵な台詞がいえる柚ちゃんも、ステキな女の子だと思いますよ!



次回「姉上襲来」
皐ちゃんの巫女の姉上のことかな?

沫那美(豊口めぐみ)
亀(ヤスヒロ)
咲耶姫(森なな子)
火遠理命(兼政郁人)
猿(白城なお)

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2017年11月29日 (水)

食戟のソーマ餐ノ皿第9話

「いくよプッチン、モモの料理をたすけてね」
プッチンが両手をプッチンされた!そしてミトン代りに装着!

田所ちゃん情報によれば毎回のセレモニーらしいので、プッチン殺戮が繰り返されてきたのですね。
ダストボックスには無慙なプッチンの遺骸が…(怖

茜ヶ久保モモを演じるのは、釘宮理恵さん。ツンな釘宮節は健在でしたね。嬉しいです。

「どいつもこいつもザコだな。おまえらは選ばれなかったんだ。だから従え!それが正しい!セントラルに頭を下げ続けることがおまえらに残された道なんだよ!」
何という清々しいほどのザコ臭w
セントラル十傑予備軍たちの、如何にもド三流っぽいヴィジュアルに笑ってしまいました。
楠連太郎、熊井繁道、梁井メア、小古類。やらかしてくれそうな癖のあるメンツです。

一色センパイは、敢えてセントラルにとどまり、新たな食戟ルールの整備に努めていたんですね。さすがは一色、伊達に極星寮に君臨していません。
もちろん私は信じてましたよ?裸エプロン好きに悪人はいませんからw

一色や久我を十傑から追放した薊が、娘のえりなを外さなかった理由は。
「えりなは必ず私のもとに帰ってくる」
いやはや、内向したコンプレックスを隠そうとして力を誇示する自意識過剰さんは手に負えませんな。

薙切アリスも含めて、セントラルという悪の組織に反抗しようとする勢力が、徐々にソーマの旗の下に集いつつあります。
まさにジャンプ漫画の王道。観ていて心地よい流れです。
この流れのよいところは、「昨日の敵は今日の友」という演出が最大限に活かせること。
十傑を追われた久我も、反セントラルの大義の下に、ソーマに組して共に戦うのかな?
まずは、野性に目覚めた黒木場くんに、ザコ筆頭の連太郎を懲らしめてもらいましょう。

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2017年11月28日 (火)

クジラの子らは砂上に歌う第8話

リョダリ散る
…で、いいんですよね?(笑)
泥の海に沈んじゃったし、もはや復活はなさそうです。

狂気の悪役としてチャクロたちを苦しめたあげく、ラストで天寿を全うしてくれるかと期待したリョダリが、半ばで死んでしまいました。
およそ感情移入しづらいキャラだった彼の哀れな最期に、何となくしんみりさせられたのは、物語の力というやつなのでしょう。

ヌース・ファレナの化身らしいエマが謎の歌を歌ったり、「エルフェンリート」のベクタめいた謎の触手が出現したり、ファンタジーとしても若干の危うさを感じた今回でしたが、リョダリとシュアン団長の決着で、上手くお話を〆た。そんな印象です。

本作の触手は、禍々しいベクタと異なり、「癒し」を齎すものらしい。
どうやら生者だけを癒すようですが、これで死者さえも復活させる力があったとすれば、ファレナの民全員蘇生とか、えらい打ち毀し技になるところでした。ああよかったw
しかし、スキロスの連中は、オウミを「造られた狂戦士」って云ったり、「シルシが短命な理由も知らんのか」と糾弾してもいました。
彼らシルシは「人工被造物」なのでしょうか。いよいよエルフェンリートのディクロニウスを連想します。

今回、リョダリの過去が、ヌースに感情を喰ってもらえず、感情に憧れるあまり、狂気の殺戮者と化すに至った経過が説明されました。
この世界に受容されない。生きるのが苦しい。だから、他人の苦痛を見て「生の実感」を感じたい。
そんな歪んだ人格の彼が、無邪気に戦うシルシの子どもたちに射殺される最期は、何とも象徴的で皮肉でしたね。
なかなか手練れの演出で、巧かったと思います。

一方、「感情?何それ?」って嘯く団長さんが何故こういう人格になったのかは、未だ判然としません。その種明かしもたのしみです。

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2017年11月26日 (日)

ブレンド・S 第8話

神崎ひでりちゃんが、ようやく登場!
OPとか、チラリだけでなかなか本編に姿を現さなかったひでりちゃん。
売りは「アイドル属性ついてます」。そのうえ、男の娘です。
なるほど、アイドル属性のみならず、ちゃんと「ついて」いたわけですね!
なんて下ネタなんだ(考えすぎ

アイドル界を制覇する野望の手始めとして、スティーレでてっぺん獲ろうと入店してきたひでりちゃん。
店長を弄りまくったり、ファッション選びのネタで愉しませてくれたりもしましたが、メインである「男の娘」で、もっとインパクトあるネタが欲しかったかも。
男の娘といえば、「バカテス」のヒデヨシを想い出します。「性別・ヒデヨシ」のギャグ、懐かしいなあ。

今回は駆け足感想で。

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魔法使いの嫁第8話

日曜出勤から帰宅。明日も仕事なので、急ぎ、感想を記します。

今回、あらためて感じたのは、本作が平衡感覚にすぐれているアニメだということです。
破調を予感させつつ破局には至らない。ぎりぎりの地点で戻ろうとする力が働く。生物学でいえば、ホメオスタシス(恒常性)ですね。
エリアスが魔獣と化し、チセは理を捻じ曲げようとして、互いに危うく踏みとどまった。
魔術師カルタフィルスは、不老不死という「呪い」をかけられ、既に自分の行動原理を喪失している「狂える遊星」のような危険な存在。でも、今回は何故か身を引いた。
そして、魔犬のユリシィことルツは、愛するイザベルと訣別したのち、チセに誘われて共に生きることを決意。
「あなたの帰る処が、私の帰る処だ」
象徴的な台詞でした。

「まほよめ」においては、例えばイザベルの無慙な姿で視聴者を慄然とさせても、すぐに救いが訪れる。予定調和のように帰る場所が用意されている。
つまりは、優しい物語なのですね。

でも、せっかく破調を演出するのであれば、いちどは突き抜けてみてほしい。生半可な救いも及ばない地点にまで、いったんは視聴者を連れて行ってほしい。
それでこそ、「浄化」の美しさがいっそう際立つ。輝きを見せる。それが対比の効果、それがドラマだと思うのです。
名作「鋼の錬金術師」には、それがありました。

チセが、破格の魔法力の片鱗を見せました。この力は、彼女にとって諸刃の剣。チセを活かしもすれば、滅ぼしもするでしょう。
一方的に護られる側だったチセが、強大な能力を発動させることにより、主体的に生きる道を見出しかけている?
保護者を以て任じていた魔法使いエリアスは、スレイベガの彼女を何処まで護り切れるのか?
そもそも、二人の関係性はどうあるべきなのか?

物語の着地点を、ぜひ見届けたいと思います。

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2017年11月25日 (土)

キノの旅第8話

#8「電波の国」
not guilty。罪に非ず。象徴的な英語タイトルでしたね。

安住できる国を探すシズたち一行が立ち寄った国は、経済は安定、移民歓迎、役所は親切という、良い事づくめの理想社会。
穏やかで良い国かと安心したのもつかのま、そこは何と「電波の国」だったのです。
電波が人を狂わせ、犯罪を誘発する。だから、犯人を裁くことはできない。この国に犯罪はあり得ない。

「平和の幻想」ってヤツでしょうか。全ての凶事を電波のせいにしてしまえば、人が人を憎む事もない。
性善説が皮肉られている気もするし、現実を受け入れられない事なかれ主義を揶揄しているとも解釈できます。
政府の全体化施策かと思ったら、署長を初めとして、人民たちは心から「電波塔の寓話」を信じ込んでいるらしい。
ここまで来ると、もはや狂信の域。善にせよ何にせよ、極端に偏る思考は怖いよというアレゴリーなのかもしれませんね。

「電波を最大出力にしてきた」」
シズが署長に仕掛けたフェイクが、吉と出るか凶と出るか。
「明日以降何も起きないとして、電波の影響などないって信じてくれるでしょうか?」
陸の台詞は、「電波の嘘」に人々が気づく契機となることを、あるいは犯罪抑止力となることを期待しているように受け取れますが、さて?
タガが完全に外れて、大量殺人や凶悪犯罪だらけの国になったりしてw
今まで以上に電波のせいにできますからね。人の心は測り難いものです。

国に関するエピソードは、いつもに比べ、あっさりと終わらせて。
むしろ、ティーと陸が心を通わせるさまが、じっくりと描かれていました。
いきなり手榴弾を出すプッツンは健在にしても、ピザやクロワッサンを黙々と食べる姿には、微笑ましいものがありました。
彼女の心象風景は、未だ分明ではありません。心を開いたようにみえて、まだまだ抱え込んでいる何かがありそうです。
黒い影を踏みながら歩き続ける。影が尽きたとき、「」も終わる。
「これで安心だ」
ティーが行ったメルヘンめく心的儀礼は、彼女の心の闇を表象しているのかも。
陸やシズとの交感をとおして、ティーの闇はいつか完全に払拭されるのでしょうか。
その瞬間を見たいものです。

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少女終末旅行第8話

カナザワって、誰だっけ?」

忘却と記憶と
忘却するユーと、記録を続けるちーちゃんが、いつもながら好対照。
ユーの忘却が速すぎる気もしますが、よく考えたら時間経過が不明。
地図のカナザワと出逢ったのって、いつの出来事だったのでしょうか。時が止まったようなこの世界のなかで。

今回は、終末世界の考察と、アクションと、少女たちのひそやかな交情とが、バランスよく綺麗に調和していましたね。実に心地よいエピソードでした。
中でも特徴的なのは、アクションの扱い方。
迂回路をケッテンクラートで進みますが、重量に耐えかねて、足元から崩れていく。
大きく傾く車体を、あの体勢から立て直すユーがすごい。頭文字Dの藤原拓海くんよりドラテクは上と見た!(笑)
ジブリなら、宮崎駿演出なら、このスペクタクルをじっくりたっぷり描き込むところですが。
ミニマリズムなこの作品では、須臾のあいだに事件は終了してしまいます。「反ドラマ」ともいうべき演出が、不思議な効果を生んでいます。

初めてのお酒。
らせんを昇った上には建物が点在しており、二人は壜を発見します。
「これは何て書いてあるの?」
「ビウ、かな」
「すごい、金色の水だ」
「きらきらしてるねえ」
ここは、コップでビールだ!ユーちゃん分ってるねえ。
「まるで月光がとけこんでるみたい!」
「不思議な香りだ」
「苦いような、甘いような…うまい!」
二人でビールをごくごく。ビールが甘いなんて、ユーもちーちゃんもいけるクチですな。

月下で歌い踊る二人のデュエットが、たとえようもなく美しかった。静謐なこのアニメの、ひさしぶりの見せ場です。
踊り疲れて、そっと寄り添う二人の少女。
「ちょっとちーちゃん、髪の毛食べないでよ」
「うまい!」
少女のひそかな愉しみってヤツですね。隠微な感じがステキです。
すべては月の魔力がみせた、一場の夢幻劇だったのかもしれませんね。

愉悦の後には、相応の結果が。
「あたまいたい…」
二日酔いもお酒の醍醐味ということで、オチもつきました。

いやー分る分る。こんな愉しみでもなけりゃ、終末世界でやってらんないよね!
ということで、くそったれの終末世界に生きる私も、うまいビールを飲むとしましょう。冷蔵庫にビールの買い置きを切らしたことのない私ってえらい。
壜じゃなくて缶ビールだけど、プシュッとリングを開けるたのしみは格別です。
乾杯!つまみもあるぞ!サラミとチーズだ!歌え、踊れ、ユーちゃんの髪の毛たべたいぞ!

まだ朝の7時だけどなw

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2017年11月23日 (木)

このはな綺譚第8話

アクロバティックな構成の妙
AパートとBパートとに有機的な繋がりを見出せないまま視聴していたところ、驚くべきサプライズエンディングが!
この結末は全く予測できませんでした。文学史上、ショート・ストーリイのお手本とされているO・ヘンリーの名人芸を想起しましたよ。
こういう驚きがあるから、アニメはやめられないんだよなあ。

Aパート、いきなり海辺のシーンから始まります。いつもの「このはな」と、何だか雰囲気が違います。
水着のコが倒れています。仰向けなので、水着の上からでも、綺麗なおっぱいのかたちが看て取れます。
その子、礼ちゃんは、眼が覚めるや否や、沖で難破したとかはぐれた人魚だとか、次々と空想設定を開陳して、信じやすい柚ちゃんを振り回します。視聴者の我々も、この流れをどう受け取めていいのか分らないまま、お話は進みます。
『おっぱい大きいなあ。このコ、レギュラーになればいいなあ』
礼ちゃんのひそみに倣い、私も妄想空想を垂れ流しながら視聴していたわけですが。
いいオトナが、そんなたわけた妄想ばかりで生きているのは悲しいことですよ?」
そんなふうに柚ちゃんに優しく叱られそうです。
むしろ叱られたいです柚ちゃんお願いプリーズw

さて、現実世界の礼ちゃんは、空想物語を繰り広げ過ぎて、周囲から孤立してしまった孤独少女でした。
誰も自分を認めてくれない。そんな礼ちゃんの悩みに、柚ちゃんは賢者の言葉で応えます。
「騙すというのは、それで物を盗ったり人を傷つけたりすることです。
私は今日一日で、遭難した旅人と迷子の人魚と、そしてあなたに出逢えました。
おねえさんの空想はたのしいです!」

妄想も空想も、全部含めて現実なのにね」
礼ちゃんは、柚ちゃんの言葉によって、ようやく自分を認めてあげることができたのですね。
もしかするとこれは、このはなの作者自身の感慨なのかもしれません
アニメという空想世界に未だこだわっている我々の心にも響いてくる、ステキな言葉でした。

自己承認の欲求。これは、人間にとって根源的な欲求の一つです。
マズローの有名なモチベーション理論「五段階欲求説」によれば、人が自分を承認してもらいたいと求めるのは、第四段階の高次な欲求。
礼ちゃんは、柚ちゃんの言葉で承認欲求が満たされたので、最終の第五段階である「自己実現欲求」(自分の能力を引き出して創造的な活動をしたい)の達成にまで至ることができたのですね。
それは、Bパートのラストで明らかになります。

Bパート。
ショタのカイトくんと、此花亭に長逗留のおっさんのお話。

金髪ショタくん颯爽登場!
いよいよ「腐寄り」に擦り寄ってきたかな?NIYANIYAしながら視聴していたのですが、どうも設定が腑に落ちない。
カイトくんは、里子に出されたりとか、自分にしかできない大事な仕事があるとか、問わず語りに語ります。
やんごとなき坊ちゃんが帝王学を学ぶために在野に出されて、いよいよ実家の豪邸に戻らなければならなくなったとか?
それにしては、高橋さんとかいうおっさんの存在が、豪邸にふさわしくないし…。
些少の違和感を感じつつ、視聴していました。
成長したカイトくんは、家族ができたと報告に。
ああ、誰かいい人と結婚でもしたのかなと思ったら、違いました。

何と!盲導犬
そうです、カイトくんは犬だったのです!

事故で失明したあのおっさんと、実は犬だったカイトくんは、現実世界で主人と盲導犬というコンビを組むことになったのです。
そして、部屋にはさりげに絵本が。「うみべのこぎつね 作:まつもと礼」。
空想少女の礼ちゃんは、美術の学校へ行って、絵本作家になったのですね。
ここに至って、AパートとBパートとは有機的な繋がりを見せ、物語として見事に収斂しました。

結末に大いなるサプライズを用意し、しかも人情味まで漂わせてみせる。
まさにO・ヘンリーの塁を摩するような、上質の味わいをもった作品世界です。

現実世界と彼岸世界の「幽冥のあわい」を描く「このはな」。
エンディングのキャストを眺めていたら。
佐々木望さんと天野由梨さん!
幽☆遊☆白書コンビじゃないですか!浦飯幽助雪村蛍子ですよ!
幽冥のあわいから、幽☆遊☆白書へ。何とも粋なはからいです。
お二人は、この物語の中で、いい夫婦を演じています。
こういう視聴者へのサプライズが、また嬉しい。「このはな」の、もう一つの優しい味わいです。

礼(上田麗奈)
カイト(伊瀬茉莉也)
礼の母(天野由梨)
男(佐々木望)

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2017年11月22日 (水)

食戟のソーマ餐ノ皿第8話

インテリヤクザ叡山ざまあ

みんな云ってると思うけど、今回、凄まじいまでの顔芸が印象的でした。
板垣先生リスペクトとかヴァリエーションも豊富で、「勝チグルイ」のMAPPAに対抗する気満々なJ.C.STAFFさんの心意気が嬉しかった。作画のJ.C.STAFFは健在でした。

そして、極星寮のゲバルト吹いたw
叡山が放った愚連隊どもを向こうに回して、極星寮の旗の下に団結した田所ちゃんたちが凛々しかったっす。
寮長のふみ緒さんが「こんなこともあろうかと」的に用意してくれた白ヘルにジュラルミン楯に放水用ホースは、まさに安保闘争。東大安田講堂の籠城戦さながらです。
政治の季節華やかなりし当時を想い出して、しみじみさせられました。って当時を知らないけどさw

さて食戟戦。
ソーマの切り札は手羽先餃子。パルメザンチーズと鶏ガラスープ餡かけとをプラスした「足し算」で、叡山と御用審査員たちを圧倒し全裸に剥いた!
お約束の流れとはいえ、爽快感は格別です。これでこそ、前回の掟破りを補って余りある「食戟のソーマ」ならではのビッグインパクト。食戟の尊厳を賭けた意味があるというものです
(まだこだわってるよこの人w

なるほど、タイトルの錬金術師(アルキミスタ)とは、文字通り「カネ」を造り出すことだったのですね。
コンサルという名の錬金術にのめり込まなければ、十傑上位を窺えた実力の持ち主、叡山。金が彼を狂わせたのか。
かほどに、権力と金とは癒着しやすいもの。
美しい理想ばかりを語る輩には気をつけなければ不可ません。薙切薊が語る理想郷の胡散臭さは、何処かで金権と繋がっていそうな臭みが漂っているからなのですね。
海南鶏飯(ハイナンチーハン)と手羽先餃子、どっちも美味しいですよね。チキンライスやカオマンガイも大好きです。
鶏飯やチキンライスは屋台でも人気の食べ物。手羽先餃子をB級っていうなら、どっちもB級っぽい気がするのは不問に付そうw

叡山の野望を取りあえず阻止。極星寮は安泰を保ちました。
次の、薙切薊の反攻が気になるところです。

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2017年11月21日 (火)

クジラの子らは砂上に歌う第7話

「あたしが誰も通さないって!」
チャクロを勇気づけようと、陽気に叫んだギンシュさん。
不安げに振り返るチャッキー。でも、彼女の笑顔に背中を押されるようにして、前に進みます。
ギンシュさんお願いだからこれ以上死亡フラグ立てないでw

死亡フラグ回収率が異常に高いクジ砂。
サミちゃん亡きあと、元気いっぱいおっぱいのギンシュ姐さんまで失ったら、私たちはどうやって生きていけばいいのか。

「やはりカン違いじゃなかった。泥クジラの民たちは、帝国の人間よりサイミアの力が強い」
リコスが確信したとおり、泥クジラの人々が帝国に疎まれ流された原因は、サイミア能力の強さだったのですね。
そして、チャクロのサイミア能力の特性もさりげに示されました。
彼のサイミアは弱いと初回で語られていましたが、今回を視ると、防御に回ったときのサイミア能力は破格
誰かを護ろうとしたときに、最高の能力を発揮する。ヒーローならではの隠れ属性が今ここに。

もう一つ気になっていたのは、非戦派のスオウ、そして非戦を通り越して自決派の長老を、物語の上でどのように処遇するかでした。
物語の流れとして、サイミアバトルの白熱化は必然。
問題は、スオウらが説く平和路線をどう扱うか。その処遇いかんによって、物語の厚みが全く変わってくる。

今回で、その答えがほぼ出ましたね。
眼の前で、狂気ピンクのリョダリにハクジ長老を無慙に殺されたスオウ。
平和主義を忘れて、精一杯の蛮勇をふるいリョダリに挑むも、あっさりと返り討ちに。
無力を晒すスオウに、リョダリが嘲笑を浴びせます。
「んだよ、そのお人形さんのような眼は。もう飽き飽きしてんだよ。どいつもこいつも死んでるみたいでつまんねえだろ!」
非戦かつ不殺(ころさず)の思想に終止符が打たれた瞬間でした。
スオウの平和主義の復活があるとすれば、まずは現下の危機的状況を脱した上での、ずっと先の話になりそうです。

そして、シュアン団長が颯爽登場!
世界は狂っている。
その一点だけはリョダリに同意。しかし、そこからが一味違うシュアンさんです。
「でもその子、いちおううちのボスだから、もうやめてくんない?あとね、キミは蠅よりもうるさい
火花が散るようなやり取りこそが、アニメバトルの華なんですよね。
やっぱり何かやってくれそうな団長さん、まだまだポテンシャルを秘めたチャクロともども、次回の活躍に期待です!

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2017年11月19日 (日)

魔法使いの嫁第7話

チセの体が貫かれた!
犯人は、ラスボスとおぼしい魔術師カルタフィルスだ!
激昂したエリアスの人型が崩壊!もはや暴走魔獣と化している!

怒りのクライマックスなのですが、ちょっと引っかかる部分もありました。それは後述。

ふらっと迷い込んだ墓地で、カオナシ的な魔と遭遇したチセ。
エリアスの傍をちょっとでも離れると、すかさず魔が寄ってきます。スレイベガ体質もいろいろ大変です。
この危機を救ってくれたのは、あの黒髪美形さん。名はユリシィ。
「おまえはイザベルに似てるな」
正体はブラック・ドッグだったか。いわゆる魔犬ですね。
赤毛のイザベルに面影が似たチセに、シンパシーを持ったようです。

ブラックドッグを渡せと襲ってきたアリス。チセに眠らされ、拘束されて、嫌々ながらも事情を語り始めます。
レンフレッド先生の片腕は、イカレた奴(カルタフィルス)に持って行かれた。
キメラの素材にするためだ」
キメラ?何処かで聞いたような展開ですね。

いきなり、カルタフィルスの襲撃!
口封じのためにアリスを消そうとしたらしいが、チセを誤爆。
ところが。
「モルモットなんでしょ、その子?キミが人間になんて執着するはずないもの」
しれっと嘯く闇魔術師さんに、エリアスの怒りが大暴発したのが、冒頭引用のクライマックスです。

えっと、こんなクソリプ的ツッコミは野暮だとは分っているんですが、一言いいですか?
エリアスさん、チセを護るってつねづね広言している割に、ガードが甘すぎる。文字通りの意味で。
「むやみに歩き回るなよ」とか云って、何の用があるのか知りませんが、忽然とチセの傍を離れてしまう。
お蔭でチセは、墓地でカオナシに襲われかけました。
今また、エリアスの眼前で、致命的に傷つけられて…。

もちろん、これが本作の「作劇法」だということは承知ですよ?
チセ(ヒロイン)が危地に陥り、エリアス(ヒーロー)が救いに行く。恋と冒険の物語における常道です。
ただ、エリアスがいかにも迂闊っぽく見えてしまうのが、盛り上がりとしてマイナスに働いているのは事実。
「まほよめ」を大いに評価している一人として、敢えてオーダーきつめに書いてみました。

ただこれは、私がチセとエリアスの関係性を、「護る」エリアスと「護られる」チセと整理しているゆえかもしれません。
これまでのエピソードが、チセの成長を描きつつも、本流は「美女と野獣」めいた二人の関係性に収斂する描き方をしてきたためです。
今後、チセの成長に重きが置かれる展開になるのかもしれませんね。その点は判断保留しておきます。

チセとエリアス、最後のクエストは、魔術師カルタフィルスとの直接対決。
奴はキメラを造ろうとしているらしい。そのために、実験用の人体を欲し、ブラックドッグを手に入れようとしている。
生命の尊厳を弄ぶなど、人道に悖る所業です。既に人間じゃないかもだけどw
「鋼の錬金術師」の、国家錬金術師ショウ・タッカーと娘のニーナのエピソードを思い出しました。
あの「オニイチャン、アソボウ…」はキツかったなあ。今でもトラウマな台詞です。

カルタフィルス(村瀬歩)急速に力をつけている28歳の若手声優さんです。

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ブレンド・S 第7話

Cパート。
???こと神崎ひでりちゃんが、ついにスティーレへ!
今回もギャグの手数は豊富でしたが、ややテンション低めだったかな。神崎ちゃん登場への前フリって印象でした。

本日はジャングルデー。こんがり小麦色の夏帆ちゃんたちにインスピレーションを得た店長が即決です。
店内がワイルドに。俄か仕立てにしては本格的な密林仕様です。この店長、行動力だけはありますな。

バナナで転んでケチャップまみれの苺香ちゃん。血まみれっぽいカオのまま、唐揚げとオムライスをお客さまにサーブ。
「鶏の唐揚げとふんわり卵のオムライスです」
獲り立て
このホラーギャグは面白かった。

魔夜峰央「パタリロ」の超怖いギャグを連想しました。こんな感じ。
喫茶店で、メニューに「ミカジュー」を見つけたお客さん、さっそくオーダーを。
昔は、ミカンジュースを略してミカジューって呼んでいたんですね。
ところが、ダンディなマスターは、オーダーを聞いた瞬間、ギョッとした表情に一変。
「ついに、この日が来たか…」
立ち働いていたウェイトレスの女の子を呼び止めて。
ミカちゃん、ちょっと
そのまま奥の部屋に連れ込みます。やがて、ドアの向こうから怖ろしい悲鳴が…。

イチゴを探して隣町まで。大好きな苺香ちゃんと、ほぼデート仕様です。
ついアツくなってしまい、街中で苺香ちゃんに迫る店長さん。
法の番人(警官)のお世話になって、連行されてしまいましたとさ。
厳しい事情聴取を受けても、信念を曲げない店長さん。警察権力に果敢に抵抗しています。
「黒髪は正義です。反省はしていません」
よく帰ってこられたなw

今日もスティーレは大繁盛。テンパったあげく、ついつい属性接客を怠りがちに。
麻冬さんでさえも、妹属性を忘れて、本音が口に出てしまいました。
でも、苺香ちゃんのドSだけは健在。
ほかのお客さまの迷惑にならないよう、隅っこの席へ
本人的には、テンパり過ぎて失礼な接客をしてしまったらしいのですが、まったく無問題。
「今日も苺香ちゃんキレッキレだな」
常連さんからも、ますます好評です。
評判を得てしまえば、何もかもうまく行くという好例ですね。そこに至るまでが大変なのですが。
人気マンガにも、ありがちなパターン。
いちど名声を勝ち得さえすれば、多少手を抜いた回があったとしても人気はいささかも衰えないという、慣性の法則的なアレです。
「ワ○ピース」とか「ハ○ターハ○ター」とか…(笑)

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2017年11月18日 (土)

少女終末旅行第7話

チト「何も食べなくても生きていけたらな」
ユーリ「そんなの生きてるとは云わないぜ」

何という生の哲学
ディルタイやベルグソンも刮目しそうな、ユーリの簡明かつ深遠なマニフェストです。
今回は、探して見つけて調理のみ。他には何の要素もありません。これで一篇を構成しちゃうんだからすごいです。
もはや、ミニマリズムの極北といえますな。

イシイが教えてくれた食糧生産施設に向かって、一路進む二人の少女。
工場内は暗く、迷路さながら。当然のように迷ってしまいます。
迷っちゃったよと嘆くチトに、ユーリは禅問答のような公理で返します。
「わたしたち、いつも迷ってるようなもんだし」
「いつもとは、ちがう」
「ああ、めちゃめちゃ迷ってる!」
めちゃめちゃいただきましたあ!

先ほどチトが捲き込まれかけた巨大機械は、食糧を粉みじんに砕くための粉砕マシーンでした。
「さっきの機械…」
「ちーちゃんも粉になるところだったね」
チト食糧ってかw
サラッと言い放つユーが怖ろしすぎてw
労働者が、事故でセメント樽に捲き込まれ、粉砕されてセメントの一部と化してしまうプロレタリア文学の名作、葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」のような先蹤もあるけれど、このエピソードもなかなかに総毛立たせてくれますね。

偶然から矢印の道しるべを発見し、無事に食糧生産施設に到着しました。
ナマの芋は一つしかなかったけれど、大量の粉が貯蔵されています。
芋の粉を焼く。砂糖は豊富。塩もある。
チトが、天啓のように思い出した!
芋はレーションの材料!
さっそく、巨大な窯でレーションを焼きます。出来上がりは香ばしく、美味しそうです。
「焼けてる!」
「おいしい…」

おじいさんの元を離れて以来、砂糖にも縁がなかった二人。
糖分は、脳の活動にも不可欠な栄養素。
大量に摂取した二人の脳内には、幸福物質が生成されたはず。
甘いって、幸せだよね
「そうだな」

人はパンのみにて生きるにあらず。
甘いレーションは、心の栄養です。

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キノの旅第7話

時計塔からずっと
ボブ・ディラン「見張り塔からずっと」を、もじってみました。特に意味はありませんw

「テロリストのメルヘン」ともいうべき寓話。
反権力・反体制のために、高い塔に立て籠もって戦い抜き、勝利を収める。
敵が、腐敗し切った警察権力ということもあって、視聴者にとってもカタルシスたっぷりの痛快な物語でした。
今回も、キノ自身の物語ではなく、師匠の過去譚でしたね。前回と趣向は同じで、最初と最後にキノが登場し、お話を纏める構成です。

メルヘンだと云ったのは、仮にも一国を相手にして、たった二人の叛逆者が武力で圧勝してしまったから。
いくら火器や弾薬が潤沢に使えるにしても、です。
実際、二人と警察との対決は、スラップスティックなギャグとして描かれていました。
視聴者の皆さん、ここは笑うところですよ
そんな制作側の意図が透けてみえる演出と作画でした。

もちろん、時計塔の最上階を撰んで陣取り、戦いを挑んだ戦法自体はリアルで、師匠の作戦勝ちです。
古来、あらゆる戦場において、高所に陣を確保するのが圧倒的に有利な戦法とされています。
弓矢や銃、砲撃などを使える場合は猶更です。
最近でも、ラスベガスにおいて、高層ホテルの上階からイベント会場に向けて銃を乱射し、大量虐殺をおこなった犯人がいました。遮る物とてない広場で高所から狙い撃ちされたら、逃げ場のない人々はひとたまりもありません。それと同じ理屈ですね。

「歴史のある国」というタイトルも、大いなる皮肉です。
二人の叛逆者は、時の流れの中で、腐敗した国を正常化した二人の勇者として石碑まで建立され、顕彰されていました。
この国の歴史を誇らしげに語ってくれた老人は、松葉杖を突いています。
目ざといキノは、老人がかつて、師匠たちに脚を撃ち抜かれた警官たちの一人だと看破し、問わず語りに揶揄します。
図星をさされて慌てる老人が滑稽で、しかも哀しい。
人間なんて、こんなもんさ。
そんな声が聞こえてくるようです。

醒めた世界観と、的確きわまる人間観察。それを具体化する演出力とヴィジュアル。
それらが相俟って「キノの旅」の魅力を支えているのですね。

師匠(Lynn)
相棒(興津和幸)
老師匠(沢田敏子)

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2017年11月17日 (金)

食戟のソーマ餐ノ皿第7話

食戟の審査員全員を抱き込んだ!
もはや、食戟自体が機能不全状態に!

さすがは叡山、そこに痺れるって云いたいところですが、これはちょっと…。
だって、このアニメの最も緊要なパーツである「食戟」自体の無効化、全否定ですよ?
この打ち毀し技は、RPGでいえば主人公がラスボス、ミステリでいえば読者が犯人レベルの致命的な反則です。
もちろん、料理に手をつけようともしない審査員を、ソーマの暴力的なまでの美味の威力で陶酔させひれ伏させる演出狙いだということは、容易に想像がつきます。
それでも、こんな裏技が可能という事実を示してしまったら歯止めなし、今後はどんなテだって使えることになりますからね。
この乱暴な展開に、視聴していた私も白けてしまったことも事実です。
新総帥である薙切薊を頂点とし、十傑を司令塔とした組織「セントラル」を立ち上げ、生徒たちを薊が認める味のみに従わせる。奴隷強制的なディストピアワールドも完全に想定範囲内なので、特に驚きはありません。

とはいえ、そこ以外は視聴者を酔わせる物語が用意されており、アニメ「食戟のソーマ」の推進力は健在です。
まずは、叡山の卑劣っぷりを、過剰なまでに演出してみせます。
叡山がぶちかましてきたさらなる奥の手とは。
食戟の三時間、ソーマを会場に釘づけにし、そのあいだに極星寮を手下に襲わせて、仲間たちを強制退去のうえ寮を支配下に置く。まさに悪の波状攻撃です。

四面楚歌な状況ですが、ソーマびいきの遠月十傑第2席、小林竜胆女史が何かやってくれそうだし、姿を消した一色センパイの行方も気になります。
取りあえず、次回は叡山ざまあなシーンを見てみたい。スカッとしたいですね。

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2017年11月16日 (木)

このはな綺譚第7話

「本気になったときのなっちゃんの瞳は、宝石みたいだと思う」

櫓の上で、勇ましく太鼓を叩く棗。
その姿をみつめる蓮ちゃんの瞳こそが、本当の宝石だと感じました。
彼女の棗への慕情は、もはや天国的な美しさに達しています。

夏祭り二題。

Aパート。
夏祭りに浮かれ出た、此花亭の人々。先発隊は、柚・皐・櫻の三人です。
はしゃいでいるうちに二人をロストしてしまった柚が、天然っぷりを発揮。
「わたしのせいで、お二人が迷子に」
「おい、迷子」
むかついてる皐ちゃんが何ともw

盆踊りがたけなわ。
皐「今日は霊たちが帰ってくる日だからな」
盆踊りの輪に加わりたいと云う柚に、皐は、二人で行ってと送り出します。
踊ることに逡巡がある?
巫女である姉への羨望は、まだ吹っ切れていないのかもしれません。

死者たちの行進を幻視した柚が、彼岸に誘われかけて、あの女子高生に救われます。
救われし者が、誰かを救う。これもまた、美しき永劫回帰。
まさに「情けは人のためならず」です。
「ためにならないので、情けをかけてはいけない」と誤用されがちな諺ですが、本来の意味は「人に情けをかければ、いつかは自分のためになる」というものです。
人の情けを忘却する人さえいる、薄情無情な世の中。
そんな世相にあっても、人の心やぬくもりは大事にしたい。そんなメッセージが伝わってきます。

留守居の桐さんたちに、お土産を買っていきましょう。
提案する柚に、黙って指差す皐。その先には、一升樽を傍らに、泥酔しまくる連中の姿が。
柚ちゃん、思いっきり引きました。
「たぶんものすごく喜ばれるでしょうが、もっと情緒のあるものがよいかと」
お酒は人のためならずw

Bパート。
蓮と棗の、抒情的なエピソード。あふれる慕情に癒されました。
肩車からの蓮ちゃんの太腿にハッとさせられ、思わず「棗ちゃん、ちょっとその頭どけて!」って叫んでしまったのはヒミツだけれどw
夜空に煌めく花火のように、蓮の想いがいつか耀くことを祈りたいと思います。

櫻ちゃんがお土産に選んだのは、ガラス細工みたいに繊細な、飴細工のキツネ。
でも、いそいそと此花亭に持ち帰ってみると、キツネは溶けてしまい、何やら得体の知れないものに。
桐「イカ?え、ちがうの?」
せっかくのキツネをイカ呼ばわりされ、ふくれる櫻ちゃんが可愛かったですねえ。
二人で、一つの飴を嘗め合うシーンが、何とも知れん色っぽかった!
イカよりも何よりも、もっとやばいものに視えたのはナイショですw

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2017年11月14日 (火)

クジラの子らは砂上に歌う第6話

私はいま驚いています。
あの団長が何と妻帯者だったからですw

だって、あのテのKOOLなタイプって、ふつうみんなHOMOじゃないですか!(大偏見)

とはいえ、クールなお方は、奥さま(美人)に対してもやっぱりクール。
「自決の用意をしておきなさい。死体が醜いのはいけない」
「あなたの心は何も感じないの。気になるのは、妻の死に方が醜いかどうかだけ」
感情に乏しい、むしろ感情を否定するシュアン団長さんは、感情豊かな人々が集う泥クジラでは特異点。
オウミとやり合った時の台詞も気になります。
「キミはちょっと厄介だから」
厄介とは、誰に、何に対して厄介なのか。
もしかすると、彼はアパトイアと何か関係があるのかもしれませんね。
スキロスの襲撃に際しては、あやしい行動をとってくれそうな予感が満々です。好きだなこういうキャラw

一方、感情に眼覚めたリコスは、チャクロに急接近。
古着を縫い直してプレゼントです。戸惑うチャクロに、気持ちを害した模様。
「嫌だったら着なくていい」
リコスちゃん、いきなりデレた!しかもツン入っています!
『やっぱり、心なんかジャマだ』
これぞ正しいツンデレ。正ヒロインの座も間近かな?

でも、われらがチャッキーは、死んだサミちゃんが忘れられない。
砂戻りの儀式から、彼女の面影に想いをはせます。
「サミ、忘れたことはないよ。これからもずっと覚えている。傍で見守っていて」
去る者は日々に疎し
死んだ人々は忘れられていくのが常道なのですが、場合によっては、ますます存在感を増していくこともある。
チャクロにとってのサミがそうです。
リコスの表情が曇りがちです。死んだ恋人には、どうやっても勝てませんから

やがて襲ってくるスキロスに、徹底抗戦を誓った新市長のスオウと泥クジラの人々。
しかし、長老会のラシャさまが、スオウやクチバを挑発していました。ただの仇討ちじゃないのか、と。
「おまえたちは戦えない。犠牲になるのはシルシの子供たちだけなんだよ」
確かに、子供が戦わなくてはならない戦争こそは「最悪の戦争」ですからね。
不吉なことしか云わないラシャさまですが、クチバの檄にかすかに微笑んだその真意は那辺にあるのか。気になるところです。

サイミアの強い者たちが、突撃隊に選ばれました。
ミッションは、艦内に潜入してヌース・スキロスを破壊し、スキロスを沈めること。
荒れ狂う砂嵐に紛れて、殺しが静かにやってきた。
スキロスとの戦いは、不穏な予感しかしません。
死亡フラグ立てまくってたキャラがいますからねえ。
ニビとかトクサとかw

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2017年11月12日 (日)

魔法使いの嫁第6話

「エリアス」
「ん?」
「わたしはいつ死ぬんですか」
「何もしなければ三年くらいかな。策は考えてあるから、心配しなくていいよ」
「死なないようにする実験ですか」
「無尽蔵の魔力の貯蔵庫であるスレイベガを傍に置いたらどうなるか…」

チセとエリアスの関係性が、映画や舞台でも知られる「マイ・フェア・レディ」であることが、改めて明確にされました。
つまり、人生経験のない少女を手元に置いて、自分好みの魅力的な女性に育て上げるというアレです。
スレイベガの本質など、物語の要諦についての説明が為されたのはありがたいのですが、全て台詞でというのが残念かな。
台詞で説明する演出はもはや、まほよめという作品の「語り」のスタイルそのものなんですね。個性だというなら仕方がありません。

片腕を失っていたレンフレッド。魔術の対価にでもされたのか?名作「鋼の錬金術師」の影がちらついております。
マシューを籠絡したろくでもない魔術師もいましたね。お話にしっかり絡んできそうな予感です。

Bパートは、妖精の森へ。
眠れる森のチセ殿。この森は、妖精たちの領分らしい。
妖精女王ティターニアが、重厚な感じで登場します。おっぱいが、たぷんたぷんに揺れています。一応、お色気担当さんらしいですが、気品がありすぎて近寄りがたい感じ。
ボクはもうちょっと庶民的な巨乳さんが好みなのですが、それはともかくw

妖精王オベロンも登場。威厳の欠片もないお子様でした。ツノが生えていて、フォーン(牧神)みたいな姿です。
とはいえ、妖精王としての魔力は流石で、眠れるチセを目覚めさせました。
そのあと、チセにちょっかい出しまくるのが限りなく鬱陶しかったけれど。山口勝平さんの軽みのある演技はさすがでしたが。
あまりにうざいオベロンを見かねて、お付きのスプリガンに命じ、猛犬をけしかけさせる妖精女王。
悲惨な仕置きと思いきや。
「歓んでるし…」
「ああ、そういう趣味の人か」
ぼそりと呟くチセちゃん、なかなか云いますねえ。
もはや、妖精王の威厳も何もありませんなw

家に帰れば、時期外れのクリスマスプディングがテーブルに。
シルキーさんの心づくしです。チセ、嬉しそうに食べています。
英国のプディングはお菓子に限りません。蒸した料理の総称がプディング。
いわゆるプリンは、「カスタード・プディング」というお菓子なんですね。
食事を通じての心のふれ合いとか、さりげないシーンを描かせると、まほよめは天下一品だと思います。

ラストには、またまた謎めいた引きが。
「イサベル…」
墓石の前にたたずむ長髪の男は?

次回、最後の旅とのこと。早くもファイナルエピソードになるのかな?

オベロン(山口勝平)なるほど勝平さん!軽さを演じさせれば天下一
ティターニア(大原さやか)あらあらまあまあは、ここでも健在
スプリガン(安元洋貴)

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ブレンド・S 第6話

お酒は入稿が済んでから
これ、絶対!(笑)

さすがは美雨さん、よく分ってますね。まさに同人屋の鑑です。プロです。
入稿デッドラインの重圧に耐えかね、前夜祭とか称して酒に逃げた過去を持つ敗残者たちは、美雨さんに慙愧すべきです。
いや、私じゃないですよ

「成人済」を標榜する割には、ポロリすらない温順しい水着回でしたが、小ネタが効いておもしろかった!

Aパートは、川でバーベキュー。
元気なのは店長と苺香ちゃんだけ。インドア組はどんより淀んでいます。
思い思いの食材を持ち寄りますが、苺香ちゃんは大マグロ!
店長さんにいちばん美味しい部分をあげたいと、マグロの眼をぐりぐり抉る苺香ちゃんがドSに怖かったっすw

次回は海へ。そう提案する店長さんに、苺香ちゃんが云います。
「でもわたし、スクール水着しか持ってないんですよ」
それ!それですよ!(昂奮)

店長さんと水着を買いに。
お姉さんからの手土産は、ジャパニーズハードクッキー(激堅煎餅)。
店長の心というか歯を折りにきましたね?ドS家族は健在です。

可愛い水着はゲットできたのですが。
海辺で、苺香ちゃんの愛らしくも稚いプロポーションをつくづく眺め、店長が洩らした感慨は。
「やっぱり苺香さん、スク水の方がいいのかも」
いい!断然!(大昂奮)

皆のスマホアイコンにも個性が。
夏帆ちゃんのスーファミボタンはお約束としても。
美雨さんの「〆切」アイコンに吹いたw

Bパ-トは海。
「海だーーー!」
インドア派は、海だと何故かテンションMAX。やはり水着だと燃えるというか萌えるんでしょうね。
夏帆ちゃんの水着おっぱいがフルオープン。揺れに揺れております。ブラからはみ出ております。壮観です。

巨大浮き輪のせいで過呼吸により失神した店長さんは、海辺の幼女たちに遊んでもらっていました。
丁重に埋められてるともいうがw

海は男女を大胆にします。店長さんと苺香ちゃんが急接近。
お姫さま抱っこに胸がときめく苺香ちゃん。お店では心もとない店長さんが、海では頼もしく見えます。
「店長さん、今日は何だか大きく見えますね」
ど、どの辺がってツッコミ入れそうになったボクは、心が汚れているんですよねw

「ウブな苺香ちゃんが、ひと夏の火傷を負うんですね!」
ひと夏のやけどw
名言いただきましたw
店長さんの傷の手当てが大袈裟過ぎて、苺香ちゃんが包帯グルグルに。
「大やけどじゃねえか!」

愉快なオチもついたところで、水着回が終了です。
たのしかったなあ、またやってくれないかなあ。

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2017年11月11日 (土)

キノの旅第6話

この少女奴隷を虐め抜いて手足を撃って腹を断ち割って殺したい!
人を殺すのに躊躇しないように!男は強くならないと!

ほざく小僧が鬼畜すぎて吹いたw
死んでざまあと思える連中は久しぶりです。これも描写力が齎す功徳ってやつですな。

狂信の国から来た奴隷少女メインのエピソードでした。キノは、通りすがりの傍観者さんに徹していましたね。
この少女、商人たちに非道な目にあわされているのに、達観しております。誰も恨もうとしないのです。
美しきイノセントさんなのか?しかし、眼には狂気が光っています。

女たちが摘んできた草をスープにして、全員でお食事。
少女は気づきます。それが怖ろしい毒草だということに。
皆に危険を伝えようとして失敗した少女は、自分も毒草スープで死のうとしますが、例の鬼畜小僧の邪魔によって、それもかなわず。
偶然に偶然が重なり、結果、商人キャラバンは綺麗さっぱり全員死亡。唯一生き残ったかに思われた護衛のおっさんも、少女の手を借りて自死しました。

人間万事塞翁が馬、因果応報、天網恢恢疎にして漏らさず。
こういうときに便利な諺が、世の中には沢山あります。

独りぼっちになった少女に話しかけてきたのは、モトラドのソウ。緒方恵美さん、懐かしいです。
「教えて。どうやったら、わたしは死ねるの」
「簡単さ、生きればいい。生きれば、生き物はいつか死ねる」
ソウの至言が転機となって、一人と一台の旅が始まります。

そして○年後的な画面に切り替わって。
牧歌的なカントリーハウス。陽を浴びた室内で、モトラドのソウが、満足げに語りを終えます。
カメラマンになった少女には、フォトという名がついていました。

「あいつほど数奇な運命をたどった人間を知らない」
ソウのナレーションを聞いた瞬間、彼女がのちのキノだったかと早とちりしそうになったのはヒミツですw

フォト(水瀬いのり)
ソウ(緒方恵美)

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少女終末旅行第6話

♪ふんふんふーん ぜつぼー ぜつぼー ぜつぼーは ぜつぼーで♪
ユーリが歌う呑気な絶望の歌がむしろ怖い
w

カナザワの次はイシイ。
地図に淫しているカナザワと、飛行機に淫しているイシイさん。眼鏡さんなのが共通です。
不思議なのですが、この終末世界で生き残っている人間の條件って、何なんでしょうか?
何かに一途に徹していると、意志の勁さで生存力が高まるのかな。
それともアレか。眼鏡が本体で、あとは人形ってやつか(笑)

絶望が静かにやってくる。
「もっと絶望と仲良くなろうよ」
「いいじゃん。もう、何処にも行かなくてもさ」
ユーリのこの台詞、脳天気さんの脳天気な発言にみえて、実は怖ろしい。
何処にも行かなくなったら、旅は終わりです。おそらく、チトとユーリの人生も。
「あきらめたら試合終了だよ?」って云ってくれる安西先生は、ここには居ないのですから。

孤独に飛行機制作を続けていたイシイは、二人に出逢ったことを喜びます。
「誰かが見ていれば、それが歴史になる」
裏を返せば、どんな偉業も、誰も見ていなければ偉業たり得ないということ。
「イシイは、人類最後の飛行者かもね」
チト、何気に不吉な預言をしております。
いよいよエンジン始動。
「さて、行くか。歴史の末端にきざむ飛行だ」

ところが。
成功かと思われた瞬間、飛行機の翼が折れて、墜落。
イシイはパラシュートで無事に脱出していました。
彼女は笑っていました。全てを賭けて全てを失った人の笑いです。
「あっけないもんだな。永いあいだ、一人で頑張ってきたのに。でもまあ、失敗してみれば、気楽なもんだな」

チト「笑ってる。なんで?」
ユーリ「分らないけど、仲良くなったのかも。絶望と」
チト「何それ」

本当に怖い「絶望」は、不幸のように突然やってくるものではなく、ゆっくりと近づいてきて、そっと寄り添ってくるものなのかもしれません。

死に至る病、それは絶望である」(ゼーレン・キルケゴール)
二人の終末旅行が、静かな絶望へと向かう「死に至る旅」にならないことを祈るばかりです。

イシイ(三石琴乃)三石さんの寡黙な演技が新鮮でした。いや、いつもは五月蝿いって意味じゃなくて(笑)

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2017年11月 9日 (木)

このはな綺譚第6話

「おまえが送った彼女、あれがお化け、悪霊」
「それ、三途の川よ」
柚ちゃん気づいてなかったのかw
でも、気づいてないからこそ、不幸な悪霊さんを最後まで看取ろうとした柚の優しさが輝くのですね。

EDのキャスト眺めてたら、いきなり「文豪さん」(天乃咲哉)が。
原作者のご降臨!だけど、どのシーンに?
いえ、ごちそうさまです」ってあの台詞か?
蓮ちゃんと棗(お化け)とのキスシーンにいきなりキツネ面で登場した、あの人?
確かに、百合百合でおなかいっぱいですからね。

第6話「此花亭怪談」は、メインの怪談譚に絡めて、百合風味濃厚なAパートと、柚と比丘尼さまのなれそめ、此花亭への奉公のきっかけを描く過去回との混淆でした。

Aパート。みんなで怪談をしていたら本物のお化けが。
百物語の趣向ですね。百話目に本物の「怪」が現界するというアレです。
友だちが欲しいのに、誰からも相手にされない孤独な少女。
自分を消して、好きになってもらえる「他の何か」になろうとして、結局、お化けになってしまった。

お化けが巻き起こす騒動が、百合百合で愉しかったなあ。
棗のお化け「蓮、ボクのこと、好き?」
蓮『この背徳感がまたいいかな』
蓮ちゃんの心の呟きが、何とも知れん色っぽかったっす。

櫻ちゃんのダブル(分身)まで登場。もはや片手にハサミが常態と化しています。ジェイソンみたいです。悪霊より怖いです
さらに桐ねえさんのダブルまで。本物はどっち?
「脱がせば分るんじゃない?自分の体にイタズラするのもまた一興」
「おまえが本物だ」
本物判定に吹いた(笑)

過去譚の、柚と比丘尼さまとの心の交流が素敵でした。

口の悪い与平さんを大キライな柚を、比丘尼さまは優しく諭します。
「言葉ではなく、その裏のまごころに気づけるとよいですね」
「はい…」

桜の樹が美しい花を咲かせるのは、生殖のため。でも、花は人々の心をなぐさめ、感動させている。
「あの花は役立たずだと思いますか?」
比丘尼さまのこの台詞は、フェリーニ監督の名画「」ですね。
自分は役立たずだと泣く主人公のジェルソミーナを、仲間のサーカス芸人がなぐさめる有名なシーン。
「ほら、道端の石ころだって何かの役に立ってる。空の星だって役に立ってる。君だって、きっと」

柚の賢察は、比丘尼さま譲りなのですね。

お化けの少女「わたしを好きになってくれる?」
柚「あなたは誰が好きなんですか?」
少女「わたしは…」

真実の愛とは、愛されることでなく愛すること。
孤独な少女も、「好きになってほしい」ではなく「あなたが好き」って発想を転換できれば、もっと幸せになれたのかもしれません。
柚の心を覗いた少女は、全てを見て、全てを知りました。みんなの優しさや、花の美しさを。
「次は、わたしも花を咲かせたいな」
少女は、微笑みながら三途の川を渡っていきました。
柚ちゃんの浄化力すごすぎ。このまま、スレイベガにもなれそうですw

次回「夏祭りの夜」

文豪さん(天乃咲哉)原作者!
少女(白城なお)
比丘尼(大原さやか)元祖あらあらまあまあ

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2017年11月 8日 (水)

食戟のソーマ餐ノ皿第6話

家なき娘のえりな様が極星寮に匿われた!
城一郎の面影を宿したソーマと超接近遭遇!デレている!
田所ちゃんの妻の座が崩壊の危機に!

寮のお風呂で見せた豊満ボディのご入浴とか、寮長への慎ましやかな敬語とか、えりな様の可愛らしさが最高に輝いた回でした。
神の味覚ゆえの傲慢も、実は、父親である薊の洗脳だったという哀しい過去が判明し、ますます好感度アップです。
アリスとの姉妹愛も美しかったし、薙切ーズの人気は大沸騰。
控えめで健気(けなげ)なのが売りだった田所ちゃん、おっぱいでも好感度でも完全に劣勢に立たされました。
今頃は、えりなお嬢様を寮に案内したことを、心から悔やんでいるでしょうね。
よほど思い切ったアタックをかけないと、正妻の座から転落してしまいますよ?
田所ちゃんの、体を張った猛反攻に期待です。夜這いとかw

しかし、物語にググッと推進力を与えてくれた立役者は、何といっても薙切薊の存在感。ひいては速水奨さんの声。速水さん、さすがの貫録です。
名悪役の条件は、壮大きわまる野望、いかにも妖しげなヴィジュアル、むやみに悪意を撒き散らすのでなく、大物っぽい余裕ある態度。
薊は、条件のいずれをも備えています。
彼のプロジェクトには、娘えりなが欠かせないパーツ。今は行方を突き止めようとしているだけですが、隠れ家が極星寮だと分ったら、とんでもない攻撃を仕掛けてくるのは必然。
対する寮のメンバーは、ソーマ以外はいささか不安です。
いや、一色センパイがいた!
センパイにはクーデターの根回しはなかった。つまり、薊はセンパイを籠絡し難しと見て、忌避したのでしょう。
薊のような理詰めのタイプは、一色センパイやソーマのような、感性と直感で動くタイプが苦手なのかもしれません。
ソーマの闊達自在なキャラと、センパイの全裸褌とで迎え撃てば、薊なにするものぞです。

閉じ込められたお姫さまがえりな。
それを救い出す王子さまがソーマ。
まさに物語の王道ですが、王道こそが一番強いのです。
この勢いで驀進してほしい「食戟のソーマ」です。

寮長のふみ緒さんは横尾まりさん。
すっかりBBA(ばばあ)が板についてしまった彼女ですが、私的には、ザブングルのエルチとか味っ子の法子ママが懐かしいっす。

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2017年11月 6日 (月)

クジラの子らは砂上に歌う第5話

スオウ「力を貸してくれるのですか」
オウニ「そうだ」
泥クジラの民「おおーーー!!!」
オウニ目立ち過ぎw
スオウ市長のデビューが、すっかり持っていかれました。これがヒーロー属性の強さなのか。

リコスの話によって、ようやくファレナの民の原罪が顕かになりました。
ヌース・ファレナは他のヌースとちがう。感情を食べられない。民がそれを望んだから。
帝国は、異端である泥クジラ=ヌース・ファレナを、砂の海に閉じ込めておくつもりだった。それがファレナの民の原罪。
リコスたち兵士は、ファレナは生き地獄だと教えられていた。非情な兵士に徹するための洗脳ってヤツですな。

さらに、この世界に関する有力情報が。
帝国の船は八つ。スキロスはその一つに過ぎない。
帝国と敵対する国の存在。彼らはファレナの存在すら知らない。
敵の敵は味方?

世界の総てが敵というわけではない。スオウは、そこに希望を見出そうとします。
私たちは生き延びられますか?この世界に仲間が見つかるまで?
リコスは、出来る限り協力すると云ってくれました。

Aパートは、泥クジラの内紛に終始し、目前に迫っているはずのアパトイアさんたちの襲撃なんて忘却の彼方、絶賛放置プレイ状態でした。
Bパートの、スオウ新市長の就任演説で、ようやく思い出してもらえたのです。
スオウ「(そういえば)四日後、再び襲撃があります
ないがしろにされたアパトイアさんたちの恨みは怖ろしいですよ?(笑)

リコスの話を踏まえて、スオウはさらに、帝国の陰謀についての洞察を働かせます。存在感を主張し始めたスオウ頑張れです。
「私たちの存在は、帝国にとって、消したい以上の意味が?」
特異点であるヌース・ファレナは、民の意志によって生まれたこと。
結果、感情を失うことなく、兵士なみのサイミアすなわち戦闘能力を駆使できるシルシが誕生したこと。
帝国が脅威を感じた真因は、その辺りにありそうです。

ユカイだったのが、態度のでかいクチバさん。スオウ新市長をディスって、「無能なら速攻解任」とか云ってますよ?
脳筋のマソオと仲良くケンカしてます。トムとジェリーみたいです。愛するタイシャ様を失った痛手から早くも立ち直ったのですね。善きかな善きかな。

薄情者め…(笑)

次回「明日、人を殺してしまうかもしれない」
不穏かつ意味深でイイですね。こういうハッタリは大事です。

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2017年11月 5日 (日)

魔法使いの嫁第5話

魔術師「知ってるかい、猫には九つの命があるんだ」

悲劇の誕生

チセが、呪われし存在と化したミナとマシューを、スレイ・ベガの魔力で消し去るのでなく、エアリエルの風の力も借りて「帰るべきところへ帰した」場面が美しかった。作画も劇伴も、力が入っていました。

放浪の魔術師にたぶらかされ、愛が妄念と化したマシュー。
猫たちの惨殺シーンがキツかったっす。名作「鋼の錬金術師」にもこのテの陰惨な描写がありましたが、それを連想させてくれるインパクトでした。
虐殺の果てに、不気味な霊薬が完成。魔術師の目論見では、不死さえも実現できる薬だったはずなのですが。
ミナさん崩れてドロドロに!
「あーあ、失敗か、形が崩壊しちゃった」
世界の美しさを思い知らされたエピソードでした(泣)

「みんな帰り方を忘れてしまった。だから、あなたに消してほしいの」
チセは、エアリエルの風の力を借りました。
魂を、風に乗せて。
ミナとマシューの迷える魂は、たんぽぽのように、何処かでまた花を咲かせるのでしょうか。
猫殺しから、いきなりイイ話になりましたね。サブタイトル「最後に愛は勝つ」が、ここで活きてきました。

去りゆくミナが、チセにエールを送ります。
「小さな魔法使いさん。できれば、あなたがまだこちらに来ないよう祈ってる」
エリアスの姿をみつめながら、チセは呟きます。
「やっと止まり木をみつけたかもしれないのに。わたしはいつ死ぬんだろう」
チセ殿、気持ちは分るけど、ダウナーな台詞ばかりでは、それこそ失調してしまいますよ?作品全体としてもw

前回、総合的なレビューは次回を待ってから、と書きました。
ここから、エピソード全体の感想になります。

美しいお話であることは間違いありません。間違いないのですが、「愛」という観念が先行し過ぎている感があり、アニメ作品としてのカタルシスが弱まってしまったことも事実です。
つまり、ミナとマシューの愛情や、猫のモリーの献身は確かに美しいけれど、肝心なところがほぼ全て言葉で説明されており、観念的に視えてしまうのが、映像作品として弱いのです。
モリーが二人の先導を務めるために命を賭そうと試みる場面を、いったん映像アクションとして挿入してみせ、後から説明を加えるという手法はどうでしょう?
例えば、モリーが、消されそうになった二人を救いに飛び込んでくるとか。
そうすれば、サプライズを演出することができます。視聴者をひきつけるアニメは、サプライズ技法を随所に取り入れて、物語を盛り上げるのに成功しています。

今のように、丁寧に説明しながら物語を進めていく手法は堅実ですが、その一方、予定調和感が強まって、視聴者の感銘を削いでしまう結果にもなりかねません。
「まほよめ」は、きわめて質の高い作品なので、期待値も高まります。
アニメとしての勢いをつけるためにも、映像や演出面のさらなる工夫を期待したいと思います。

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ブレンド・S 第5話

本日はポニーテールデー。
苺香ちゃんのポニテは鞭のようにしなって、店長を撥ね飛ばしました。もはや独立した武器です。ドSに凶器を持たせちゃいけませんw

Aパート。
苺香ちゃんのポニテネタと、お店に閉じ込められた秋月くんと夏帆ちゃんのエピソード。
ポニテはお客の話題を呼んだけれど、常連さんはやっぱりパッツン黒髪を求めています。
苺香「(お客さんの要望に応えられなかったわたしは)最低ですね
常連「す、すみません!調子にのりすぎました」
お客さんから「ぞくぞく」いただきましたあ!
苺香ちゃん無敵状態。何を呟こうが、ドS効果によりクリティカルヒット連発です。
もはやスティーレ不動の№1ですね。指名料取った方がいいかも。

冒頭、いきなりダイバーシティの某コミケ会場が。やはり某アニメを潰しにかかってますなスタッフ(笑)
美雨さんの新刊は大評判。取材の成果がさっそく出ています。
でも、表紙絵はモデルのお二人そのもの。プライバシー権、大丈夫なんでしょうか。
「実在の人物やお店とは無関係です」ってちゃんと表記しているのかな?

Bパート。風邪ひき苺香ちゃんのお見舞いに。
桜ノ宮家の和風建築すごすぎ。黒髪天国のキモノ一族が、おもてなしです。
姉の愛香と兄の香一も、ある意味ドSでした。
前回の水責めに続いて、今回は茶責め。とどめは激堅煎餅。店長はギブ寸前に。
しかし、本家本元のドSである苺香ちゃんの前には、姉や兄もしょせんは無力だったのです。
お店でも実家でも無敵な苺香ちゃん。海外留学できる日も遠くはなさそうです。

今回は、ちょっとテンション低めだったかな。こんな日もあるさw

次回「水辺にまつわるエトセトラ(成人済)」
ついに水着回か?「成人済」に熱く期待です。

桜ノ宮愛香(松嵜麗)
香一(佐藤信希)

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2017年11月 4日 (土)

少女終末旅行第5話

結びの、雨音による素朴な音楽からEDに流れ込む演出が、あざやかに光っていました。
大好きなビートルズの名曲をふと想起して、何だか嬉しくなったり。

言葉が流れていく 紙コップに流れ込む終りのない雨のように(ビートルズ「アクロス・ザ・ユニバース」)
 
水の入ったコップを楽器として奏でる音楽があります。箱根のガラスの森美術館で実演を聴きました。
自然そのものから抽出したような音色は、心を豊かにしてくれるようでした。
今回のエピソードは、最少のものから最大の歓びを引き出す、チトとユーリの「生活術」が丁寧に描かれていましたね。

行間を読む
眼光紙背に徹する
そんな言葉があります。
前回、ミニマリズムと書きましたが、今回も簡潔きわまる構成の「少女終末旅行」を愉しむには、行間ならぬ「映像間」を読む視聴態度が必要なのかもしれません。

廃墟めいた何もない部屋に落ち着いた彼女たちは、ここにあってほしい物について語り合います。

二段ベッド
本棚
食糧棚
暖房とお風呂

二人は、そのまま眠ってしまいます。
「マッチ売りの少女」なら、幸福な夢をみたまま天に召されるところですが、チトとユーリは現実に引き戻されます。
夢から覚めてみると、現実が待っている。補給して移動して。これがあたしたちの生活。
夢想と現実とが、ここで的確に対比されています。

さすがに単調に陥る懸念を感じたのか、Bパートは映像表現で観せてきました。
ユーリの巨大化幻想から、巨大魚幻想へ。涎がすごい。滝のようです。
「だって、サカナだし。ちーちゃんだって、食べられるならあたしがいいでしょ?」
超現実的なチトの夢ですが、ユング風に夢を解読すると。
ユーリの潜在意識に、チトを「食べちゃいたい」願望がある?それは愛情表現の裏返し?

「あまりに愛しすぎると、今度はそれを毀したくなる。もう二度と失わないために」(ブラッドベリ「霧笛」)

何気ない日常表現のうちに「不穏」を匿している。それが少女終末旅行のひそかな魅力なのかもしれません。
心を静かにして観るべきアニメは久しぶりです。

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キノの旅第5話

Aパート。「旅人の話
モトラドの深き孤独。

エピソードは、記念館から始まります。
この国を救った偉大な旅人のメモリアル。旧い歪んだ政治体制を打倒して初代大統領になった彼は、まさに立志伝中の人物というわけです。
記念館には、彼の偉大さを示す陳列品の数々が。女性の案内人が、得意げに説明を披瀝します。
「彼が使っていた園芸用のスコップ。花を植えて廻っていたのでしょう」
スコップはトイレ用。
「彫刻入りのすばらしいナイフ」
お土産用の大量生産品。チープな幸運ナイフ。
伝説って、こうやって捏造されるのですねw

喋るモトラドはレジェンドのあかし。
しかし、エルメスの問いかけに応えて、老いたモトラドは意外な台詞を。

ここは地獄だ。モトラドは、走るために生まれたのに。
ここから連れ出して走らせてほしい。さもなければ、破壊してほしい。

キノは静かに告げます。
どちらもできない。この国の人に憎まれて、僕が壊されちゃうから。

まさに、地獄よりも地獄的な状況です。でも、不幸なモトラドに、一掬の救いが暗示されました。

キノに憧れる少年。宿屋を継ぐのでなく、外に出てみたい、旅人になりたい。どうすればなれますか?
「記念館のモトラドに同じ質問をしてみるといいですよ。ひょっとしたら、答えをくれるかもしれない」
少年は、記念館を訪ねたのか?モトラドに話しかけたのでしょうか?
結末は明示されませんが、視聴者の心に委ねられた「開かれた結末」がすてきでした。

案内人(櫻井浩美)ABのゆりっぺが懐かしい
モトラド(斧アツシ)レクリのブリッツさん。相変わらずシブいな

Bパート。「嘘吐き達の国
嘘の幸福。幸福の嘘。

城門の外で、旅に出たという恋人の帰りを待つ男は、元革命派の実行部隊リーダー。本来なら建国の英雄なのに、うらぶれた姿は何故?
男は、革命の日に、逃亡を図る国王一家の馬車を手榴弾で爆破した。
ところが。
死んだ王女は、農家の娘に身をやつした恋人だった。男は、恋人を自らの手で殺してしまった。
以来、気がふれた男は、森の小屋で家政婦に扶けられつつ、恋人が帰ってくるのを待つだけの日々を送っている。
しかし、家政婦こそは、実は恋人である元王女だったのです!

素朴な疑問。
彼女が家政婦として雇われ、初めて再会したとき、どうして恋人だと判らなかったのか?別に整形したわけでもなさそうなのに?

その疑問は、すぐに氷解しました。
彼もまた、佯狂のふりをしつつ、嘘をついていた。家政婦の彼女が恋人だと知っていて、気づかないふりを続けていたのです。
彼も彼女も、互いに嘘をつきながら、死ぬまで暮らすのでしょう。それが幸福。嘘の上の幸福。
エルメス「嘘吐きだね。ここの国の人たちは、みんな嘘吐きだ」
されど、優しさゆえの嘘は赦されるのではないか?

真実は耳に痛い。真実は人を傷つけたりもする。
我々もまた、ささやかな嘘をつきながら、何とかかんとか日々を送っているのかもしれません。

キャスト、盤石の二人です。
男(石田彰)
女(名塚佳織)

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2017年11月 2日 (木)

食戟のソーマ餐ノ皿第5話

内容充実の第5話でした!おもしろかった!
特筆すべきトピックを3つ拾ってみました。

(1)十傑第1席は、気弱な強迫神経症さん。お客さんの反応のいちいちが気になって、居ても立ってもいられない。ただし、味には絶対の自信あり。
(2)えりなの父親登場!いい意味で妖しさ満載の黒紳士さん。十傑のうち6人を、しかも上位者を抱き込んでクーデターを起こすという、華麗なデビューを飾りました。ソーマの父とも因縁が?
(3)セレブな山の手エリアでも全裸で褌!ぶれない一色センパイです。でも風紀大丈夫なの?

皆さんは、どのトピックがお気に入りですか?
個人的には、(3)がダントツかと思われw

「段違いじゃねえか、第1席!」
司瑛士いわく。僕の作業は、皿から自分を消すこと。素材の味を引き出すこと。ついた二つ名が「食卓の白騎士」です。
さすがのソーマも脱帽、いや脱衣させられちゃいましたw貴重な主人公全裸ですが、それほど嬉しくないのが何ともw

月饗祭、結果は中央エリア通算第2位。食戟に持ち込むことはできませんでした。
久我はその気になっていたのにね(笑)
ソーマって、妙なところが生真面目ですね。
第2席の小林竜胆センパイに見込まれたソーマ。主人公補正により、さらに女の子廻りが充実か?
しかし、竜胆センパイには、彼を取り込もうという魂胆があったのです。

Bパート。いよいよ「翳りゆく食卓」の意味があきらかに。
闖入した黒紳士、薙切薊。えりなの父親です。女王様のえりなが委縮するほどの特異点キャラのようです。
畏敬するソーマ父のためにリザーブしていたテーブルに傍若無人に坐り、料理を要求。
そこへ闖入したのが、我らがソーマ。思いっきり嬉しそうな秘書子や、ひそかに嬉しそうなえりなちゃんがカワイイっす。
これも主人公補正ってヤツなんですね。いいなあ畜生w
いかにも不愉快そうに睨んでくる薊に、屈託なく声をかけるソーマ。
「相席とか、どうっすかね」
「興を削がれた」
黒紳士の自主退場により、事なきを得ました。しかし、店外ではいきなり修羅場が。

遠月を追放された男が、遠月を正しにきた!
対峙する現総帥、仙左衛門に突き付けられた「新たな総帥に薊を」という決議書。
十傑評議会のうち、6人が反旗をひるがえした!竜胆センパイや司センパイも名を連ねている!
評議会の意志は、そのまま学園の意志。さすが傲岸な仙左衛門も、力を失って崩折れました。
遠月を食エリートのためのエリート学園に変えようと企む薊に、どうやって対抗すればいのか?
そしてソーマはどうする?

司瑛士(石田彰)
小林竜胆(伊藤静)
久我照紀(梶裕貴)
薙切薊(速水奨)

千俵なつめ(日笠陽子のWキャスト)
千俵おりえ

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このはな綺譚第5話

機(はた)音はお囃子の調べ。

人形のお菊から機織りの少女まで、どちらかと云えば淡彩のエピソードで構成された第5話。
「梅雨送りし」のタイトルどおり、蕭条と降る梅雨を背景に、水墨画めいた画面が続きます。
それは、お菊や機織りの少女の心象風景を象徴するための技巧です。

寒色の情景から、少女がはためかせた虹の布が煌めいて、一転夏の空へ。
今回のエピソードは、この一瞬の映像美を演出するために構築されたといっても過言ではありません。
梅雨も、もう終わりです

梅図かずお先生もビックリの人形ホラーで始まった今回。
「地獄少女」なら、一期17話みたいに、人形の呪いまっしぐらのお話にするところでしょうが、そっちには行かないのが「このはな」たる所以。
櫻ちゃんを経て、蓮の卓越したシザーテクニックと着付けにより、匠が造り上げた典雅な日本人形が、プリキュア風いまどきドールに生まれ変わりました。
供養というか、完璧キャラ変ですな。
お菊ちゃんは、瓜乃介とともに此花亭のマスコット的存在になってくれそうです。

Bパートは、天津神に仕える機織りの姉妹エピソード。
庵に籠って、一心不乱に機を織るメガネ美少女。名前はまだないw
彼女も、皐や蓮と同じに、姉たちにコンプレックスを抱いている。

上の姉さまは私より速く織った。下の姉さまは私より綺麗に織った。
だから私は、姉さまたちよりもっと速く綺麗に織らなくてはならない。

あのお、そこ突っ込んでよかとですか?
それって、スピードとテクニック双方において姉さまたちを完全凌駕して圧倒して機織り女王に私はなる!って意味になりますよね?
ささやかなコンプレックス解消というには、あまりに巨大すぎる野望だと思いますw
いや、私が云わなくても、柚ちゃんがさりげに軽いツッコミ入れてましたね。さすがは此花亭の賢者さんです。

機織りの少女は、食事を殆ど摂りません。
心配した仲居頭さんの好意で、おむすびが用意されました。
サンドイッチは、カードゲームの手を止めたくないサンドイッチ伯爵が、プレイしながらつまめる食事として考案したもの。機能的なファストフードの元祖。
そして、おむすびは。
「あまり根を詰めないでくださいね。おなかが空いたら食べて。疲れたら休んで」
そう、おむすびこそは、忙しい貴方への優しい贈り物。子を思いやる母親の心遣いが籠った、日本が誇るあたたかいファストフードです。

次回「此花亭怪談」。
お菊ちゃん以外に怪談噺のネタが?

お菊(渡辺明乃)
機織りの少女(高本めぐみ)ハガレンのウィンリィですね

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