魔法使いの嫁第4話
猫の町を訪れたチセエリが見たものは、禍々しい「ケガレ」だった。
チセエリなんて変な略し方するなよというツッコミはナシの方向でお願いしますw
人語を解する猫たちが跋扈する、田舎の町。
文学で云えば、萩原朔太郎「猫町」や日影丈吉「猫の泉」を思わせる設定です。
猫を虐待し、猫に反撃された陰惨な歴史を包含する町という意味では、むしろ美内すずえのホラー傑作「金色の闇が見ている」の雰囲気でしょうか。
1話完結しなかったので、総合的なレビューは次回に廻し、あらすじを追いながらの逐次感想です。
チセまたしても受難。攫われて、湖に放り込まれます。
「遅れてごめんね」
君を護ると云っておきながら、毎度毎度、隙をつかれてチセを攫われるエリアスに、思わず苦笑。
チセが湖の底で出逢ったのは、不思議な美女でした。
彼女は、チセに囁きます。
「この人を、あたしを、殺して」
青い湖に揺曳する不吉な黒いモヤモヤは、穢れ(ケガレ)。浄化されない魂の淀み。
九つの命をもつ猫でさえも知らないほど遠い昔、猫殺戮者の男がいた。
その男とは、夫のマシュー。
病弱な妻ミナの生を贖おうとして、猫から命を錬成しようとしたのでしょう。愛ゆえの妄執ということか。
初代の猫の王は、男を喰らいつくし、欠片も残さず消滅させた。
しかし、ミナがケガレの核となり、マシューの妄執は遺った。
ケガレを鎮撫するのは、代々の猫の王の務め。それも限界に。だから、チセたちに浄化をしてもらおうというのですね。
浄化の役割を、チセに頼むエリアス。
「きみに浄化してほしい」
「なぜ、あたしに?」
「私の本性は影だから、浄化は向いていない」
それは建前で、何か意図がありそうな気がします。
恐らく、浄化する儀式を通じて、チセを変えたいと思ったのではないでしょうか。
チセに、世界を愛する気持ちを取り戻してほしい。世界は味方じゃないかもしれないけれど、決して敵ではないのだから。
横槍を入れたのは、魔術師レンフレッド。妖精エアリアルを鉄の手袋で捉えます。何かの実験に使おうというのでしょうか。このために、チセたちに「仕掛けた」ということなのかな。
レンフレッドは、チセは実験体なのかと問うた後、エリアスに冷然と告げます。
「彼女に伝えたらどうだ?スレイベガの末路を。遠からず訪れる、その死を」
そのまま次回へ。
いよいよ、スレイベガなるチセの出自が明かされるのかな?
ミナ(沼倉愛美)このはなの仲居頭さん
マシュー(上村祐翔)中島敦
レンフレッド(日野聡)もう日野ちゃまなんて気軽に云えない貫録
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