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2017年10月28日 (土)

少女終末旅行第4話

静謐な作風の「少女終末旅行」。
しかし、今回のミニマリズムっぷりには、記事を書こうとする手が止まりました。
何しろ、描かれたことといえば。
いちばん明るかった建物寺院
カメラで映像記録
この二つのみ。
これで1話保たせるんだから、どうして凡手じゃありません。
ヤワな感想など峻拒する勢いです。純文学や芸術映画でも、ここまで切り詰めた作品は、なかなかないでしょう

「記録」がキーワードの本作。
記録魔のチトがカメラを入手し、映像を記録することができるようになって、撮りまくる。そんな彼女の姿が象徴的でした。
「やっぱりボケてる」
「だめだ。またボケてる」
ボケるという現象から、映像論的に何が読み取れる?
この現実の「揺らぎ」を表象した?
実は仮象の世界だから?この世界はやはり夢幻の空間?
いずれも正鵠は射ていなさそう。単に、チトの撮影技術がまだ稚拙だからだったのかもねw

「食べ物は減るのに、撮ったら残るなんて」とユーリ。
素朴きわまる感慨ですが、映像の意味論として、なかなか示唆的です。
エントロピー増大の法則により、全ての存在(熱量)は徐々に滅していくが、映像として保存することによって、「エントロピーの呪縛」に抵抗してみせる。それが映像の、「撮る」という行為の意味なのかもしれません。

カメラで撮影以外はひたすら食べるのが、二人の日常。
「チーズねえ。何なんだチーズ」
ぽつりと呟くチト。チョコも知らずチーズも知らない。本当に、文明の終焉から数百年が経ってしまったのか。

二人が辿りついた明るい建物は、寺院でした。
寺院とは、神様がいるところ。石像は神様。
いつもの如く、壁の文字を解読するチト。

400年前、三人の神を祀った
極楽浄土。寺院は、あの世を再現したもの。ちーちゃん似の巨大石像は、死後の世界を明るく照らす存在。
床まで光っている。蓮の花池。池の中には花と鯉の模造品が。ガラスの中に閉じ込めている。
あの世は暗闇。安心するために、神を造り、明るく照らすようにした。

大意、そんなことが記されていたようです。人の願望が、明るく照らす寺院と神像を造り上げたのですね。
しかし、人は消え去り、神様の像だけが残った。そんな皮肉。

巨大石像は、変顔のチトに似ていました。
「ちーちゃんが神さまなのでは?」
「神には食べ物を貢がなきゃいけない。くれよ」
「やだ」
即答して、もしゃもしゃ食糧を平らげてしまうユーリ。
「はっ、むしろ私が神なのでは?」
食べ物をとおして、「神性の認識」に至ったユーリ。
ユーリかく語りきってかw
なるほど哲学的。ニーチェもビックリです。

世界を探索し、再発見していく物語。それが「少女終末旅行」。
次回は、何を発見するのかな?

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受信: 2017年10月28日 (土) 11時51分

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受信: 2017年10月28日 (土) 14時50分

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