« お気に入り記事七撰 | トップページ | 異世界食堂第12話(最終話) »

2017年9月18日 (月)

プリンセス・プリンシパル第11話

Pri
Primakikomanaide
Anje

「あなたのそういうところ、大っキライだった!
さよならアンジェ。二度と姿を見せないで」

これはダブルミーニング
眼の前にいるアンジェに語っているとみせて、プリンセスは、過去の自分を否定し訣別しようとしているのですね。

ついに、コントロールから、プリンセス暗殺指令が下った。
もうあなたを護り切れない。カサブランカの白い家に、二人で逃げよう。そう嘆願するアンジェ。
しかし、プリンセスは決然と言い放ちました。
「だめ!私は壁をなくすって!私がプリンセスでいる限り、ここから離れることはできない!
そうよ、プリンセスはわたし!あなたが一人で消えてちょうだい!」
怖れていた、二人の断絶がついに。

プリンセスになろうとした娘。
街の浮浪娘は、孤立無援な城の中で生き延びるため、全存在を賭けてプリンセスになろうと必死であがいた。
そしてついに、プリンセスと「同化」した。
その代償として彼女は、自分の幸福も、命さえも、「プリンセスであるため」に犠牲にする。そういうメンタルに追い込まれてしまったのかもしれません。
ナポレオンがいみじくも喝破したとおり、「制服が人間を規定する」悲劇がここにも。

ついに、共和国は軍部主導と化し、ノルマンディー公の暗躍もクライマックスを迎えました。
王国軍の海外兵という不満分子を糾合し呼応して、戦勝祈願式における英国女王の暗殺をきっかけに一斉蜂起し、プリンセスを女王位につけようというのです。

Yuki

映像表現について
蕭条たる白い雪に覆われた、清浄なクイーンズ・メイフェアの情景。
しかし、プリンセスを取り巻く学友たちは、ノルマンディー公や共和国側の少女スパイ。
無垢な白い雪と、黒い人間模様と。
白と黒。この対比が、映像によって雄弁に語られる。巧みな象徴です。

そして、台詞による象徴もまた。
ご学友(実はノルマンディー公の部下)が、まるで見すかしたかのように、プリンセスに云います。
国を守る。それが、王族の責務ですものね
はっと吐胸を衝かれるプリンセス。故意の暗示かは判りませんが、プリンセスの心を刺したのは確かです。
映像と台詞とによる象徴の森
それこそが、プリンセス・プリンシパルのすぐれた技巧なのですね。


Zelda
Kaibaseto
ゼルダの造形って、誰かに似てると思ったら。
海馬瀬人様でした!

Beato
ドロシーが更迭され、ちせは遠く故国へ去り、そしてベアトは…
ベアトちゃん?ベアトちゃんはどうした?
そうだ、ベアトちゃんがいたじゃないか!
ベアトちゃんを呼べ

アンジェとプリンセスの、心が痛むような訣別のシーンのあと、ちせと堀河公との会話場面を挟み、サングラスをかけたプリンセスが姿を見せます。
ゼルダに問われて、彼女は答えました。プリンセスにチェンジリング(扮装)したアンジェとして。
「プリンセスを暗殺した。彼女は、最後まで自分を信じて死んだ」
でも彼女は、本当はどっち
プリンセスに扮したアンジェ?
それとも、プリンセスに扮したアンジェと見せたプリンセス?

Dotti

リドル・ストーリイという小説ジャンルがあります。
フランク・ストックトン「女か虎か」(1884年発表)が有名。
闘技場に閉じ込められた若者。扉の向こうから現れるのが、女だったら生きられる、虎だったら死ぬ。
さて、現れたのは、女か虎か?
そこで物語は唐突に終わります。結論は宙ぶらりんです。モヤモヤします。

短篇小説ならそれもアリでしょうけれど、「プリンセス・プリンシパル」では、リドルじゃない明確な結末を観たい!
ここまで彼女たちを追っかけてきた視聴者の、切なる願いです。

|

« お気に入り記事七撰 | トップページ | 異世界食堂第12話(最終話) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/103873/65806799

この記事へのトラックバック一覧です: プリンセス・プリンシパル第11話:

» プリンセス・プリンシパル 11話ツイート感想 [Wisp-Blog]
 眼鏡のグラスの色を抜こう(身分隠しを全く考慮しない提案) >拍手返信:雪光さん >正反対だったアンジェとプリンセスの友達関係と、ドロシーと委員長の友達関係を重ねてみるというのが自分すっぱりと抜け落ちていて感涙。  本作は5人の物語を描きつつアンジェとプリンセスに収束していく作りになっていると思うので、一粒で二度味わえるのが良いところだと思います。電車内で2人が話すシーンはもう...... [続きを読む]

受信: 2017年9月18日 (月) 14時08分

» プリンセス・プリンシパル 第11話「case23 Humble Double」感想 愛しているからこそ遠ざける。そんな愛もあるんだね。 [二次元美少女の笑顔を守りたい duple]
Lの失脚と同時にプリンセス暗殺を命じられるアンジェとドロシー。 アンジェはプリンセスを逃がそうとしたけれど、自分の目的を果たそうとするプリンセスは逆にアンジェを飛行船で、他国に旅立たせてしまいました。 プリンセスの目的はかつて本物のプリンセスだったシャーロットであるアンジェの幼い頃の願いそのものですが、前回厳しい環境を生き抜くプリンセスがそれを生きる縁にし、いつしかそれを果た...... [続きを読む]

受信: 2017年9月18日 (月) 17時11分

» プリンセス・プリンシパル TokyoMX(9/17)#11 [ぬる~くまったりと]
第11話 case23 Humble Double コントロールのトップが入れ替わり、司令者も Lからジェネラルに  変更、軍部主体になった。 プリンセスの暗殺が言い渡される。 ドロシーは仲間だと抵抗するがアンジェは了承する。 黒蜥蜴星人だから、命令に従うだけ。 アンジェはプリンセスの部屋を訪れるがコントロールからの  護衛ゼルダに見つかってしまう。 今後の作戦実行は8名構成で指揮官はゼルダとなる。 ドロシーは既に移動させられていた。 ちせも転校になった、困っておることはないか? 我が国には一宿一飯... [続きを読む]

受信: 2017年9月18日 (月) 17時54分

» プリンセス・プリンシパル 第11話「case23 Humble Double」 [いま、お茶いれますね]
第11話「case23 Humble Double」 チェンジリングしたようでしてない? 革命の時に既にチェンジしてるんだが・・・混乱しますね。 [続きを読む]

受信: 2017年9月18日 (月) 19時29分

« お気に入り記事七撰 | トップページ | 異世界食堂第12話(最終話) »