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2017年9月30日 (土)

2017夏期アニメ随感(最終)

「メイドインアビス」最終話について

「地獄少女宵伽」最終話視聴後、何気に観始めて、そのまま釘付けになりました。
これはすごいものだ。
怒涛の勢いに、衝撃的な映像の連続に、思わず心が震えました。
ナナチとミーティの陰惨な過去。
レグの火葬砲によるミーティの弔い。
ナナチの躊躇いとみせて一瞬のタメをつくり、そのままミーティ消滅。
いや…これは泣けるでしょう。
周到な伏線あればこそ、掉尾における彼らの旅立ちが、その決意の強さが活きてくるのですね。

私にとって金曜深夜は「地獄少女宵伽」一択でした。他のアニメに眼配りする余裕がなかったのは事実。
いやもちろん、メイドインアビスも最初の一、二話は観ましたよ?
作画は頭ひとつ抜けてるし、アニメ作品としての質は高い。それは判る。けど、何だかピンと来ない。
「みつどもえ」っぽいキャラによる、探索&アイテムゲット&錬成系?
単なるゲーム譚?

まったくの思い違いでした。今は、自らの不明を心から愧じたいと思います。
「喰霊‐零」「屍鬼」の最終話に接して驚嘆し、遡って一気観して傑作認定したという前科持ちの私ですが。
敢えて前科を累犯します。メイドインアビスは傑作です。

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地獄少女宵伽第12話(最終話)

Kaedekoroseru
Kaedekorosita
Nisino
Kaedegakuzen

#12「はぐれ稲荷」

「地獄少女宵伽」も、いよいよ最終回。
このエピソードは、地獄少女三鼎第9話に当たります。
「空気」な自分から逃れるために、当時でも古色蒼然、流行遅れだった「コックリさん」にのめり込んだ陰性少女、稲生楓。
偶然から、呪った教師が負傷し、すっかりクラスメートたちの注目を浴びた楓ちゃんですが、彼女にとって必然とも云える破滅が待っていました。

Kage
Syasin

今回、ターゲットの大学生は、写真とシルエットでしか登場しません。
流す理由は「ストーカーだから」だったのですが、ストーカーですらありませんでした。
依頼者の西野ちずるに「あいつ、消えちゃったんだってさ」って云われただけ。最後まで実体が視えませんでした。
楓ちゃん本人だけじゃなくて、対象者まで「空気」と化しているのは、あきらかに演出側の意図ですね。
まさに不条理です。そして、既視感ある不条理です。

地獄少女第10話「トモダチ
クラス全員を呪い殺そうとした詩織と、捲き込まれて赤い糸を引いてしまった主人公みなみの不条理。
地獄少女第23話「病棟の光
流す者が最後の最後まで登場しない。しかも流す理由すらないという不条理。

こうした不条理性は、「殺す者と殺される者」との関係性にまで行き着きます。
たとえば、現代の戦争においては、殺戮する相手の顔はまったく視えません。ただ発射ボタンを押すだけで、何百何千何万の人間を鏖殺できるのです。
通り魔事件もそうです。殺人犯の告白「誰でもよかった」に、思わず慄然とさせられることも、当今珍しくなくなりました。
作品は、その時々の世相を映す「鏡」となり得ます。
「地獄少女」は、「恨む相手を地獄へ送りたい」という人類普遍の負の感情をメインテーマに据えつつ、ヴィヴィッドな事象や事件を扱って、常に新しい。そこが大きな魅力の一つです。

私にとって、2017年夏期の大本命だった「地獄少女宵伽」。
ミチル編の新作6話に、回顧録6話。そして、わたなべひろしによる劇メーション。
十二分に堪能させていただきました。
地獄少女宵伽の記事を書くために、4年間休止していたブログを再開したようなものです。まさに、あいちゃんは私にとって起死回生の女神さまでした。
次の生存目標は、五期まで生き延びること。
地獄少女は私にとって「見果てぬ夢」になりつつあります。

地獄少女は滅びぬ。何度でもよみがえるさ
あいちゃんの力こそ人類の夢だからだ

昨夜放送された「天空の城ラピュタ」から、ムスカ様の名台詞を引用して、感想記事を終わります。

制作スタッフの皆さん、お疲れさま!そしてありがとう!

Kikuri




過去記事の再録】私も久しぶりに読み直しました。顔文字を多用してますねwおまけSSの付録つきです。

稲生楓(ささきのぞみ)空気なコックリちゃんです。
西野ちずる(喜多村英梨)性悪モードの亜美ちゃん@とらドラがここにも。
ささきのぞみって、らき☆すたのパトリシアだっけ?
思わず検索したところ、ハーフっぽい美人の画像が。
おおっ空気ちゃんどころか凄い存在感じゃないですか!あやうくギャップ萌えしそうになったのですが。
ごめん、グラビアモデルの佐々木希とカン違いしてた。(´∀`*)

「あのさ、呪いってできる?」
クラスメートからの頼みが、全ての始まりでした。

小学生の時は、いるのかいないのか分らない空気のような存在。
中学生になり、コックリさんに凝りだしてから、特異なキャラがみんなにも認められました。コックリさんは楓ちゃんの心の拠り所となったのです。

依頼は、生活指導の嫌な先生を呪ってほしいと。戸惑う楓ちゃんですが、軽い気持ちで引き受けます。
『はぐれ稲荷ゴンさま、よろしくお願いします』
ところが、先生は階段から転げ落ちてひどい捻挫。感謝され、尊敬される楓ちゃん。
本人が、いちばん驚いているようです。
「あんなので効くなんて…」

それからは、呪いの依頼殺到です。なぜか、彼女の呪いはことごとく大当たり。次第に自信を深めてきたところに。
とうとう、彼女を馬鹿にしていた西野ちずるから依頼が。ストーカー大学生が怖くてたまらないので呪い殺してほしいと。
殺しの依頼キタ━━━(゚∀゚).━━━!!!
報酬はスイス銀行へ…。( ̄m ̄=)プッ
案じるゆずきたち先輩の諫めにも耳を貸そうとしません。
「みんながあたしを頼ってるんです。もう、昔のあたしじゃないんです!」
階段の上から、きくりの警告。
「人を呪わば穴二つ。イッペン、死ンデミル?」

てっきり、追いつめられた楓が自作自演によって破滅するのかと予想したのですが、結末はある意味もっと陰惨でした。

期待に反して、何度呪ってもひとがたを突き刺しても、大学生は死にません。
いらつく西野から、脅迫まがいの督促が何度も。気の弱い楓ちゃん、必死に呪詛するのですが効き目がない。
「このインチキ!みんなにも教えてあげるわ、騙されないようにって」
「そんな…」
二度と空気には戻りたくない!思い余っての深夜のお百度参りです。
ふらふらになって、アパートまで見届けに。だがしかし、窓にはくだんの大学生の動く影が。
「うそ、まだ生きてるの?どうして死なないのよ!死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ねええ!!!
どうやったら死んでくれるのよお!――そうだ、まだ方法はある、まだ間に合う」
携帯で地獄通信にアクセス、その場にあいと骨女が出現。
あいちゃんの訓戒も聞かず、藁人形をひったくる楓。やった!これで殺せる!
「怨みを晴らしたいと思うなら、その赤い糸を」
楓ちゃん、ヒモを引いてしまいましたよ!?
「みんなみんな見て、あたしが殺したのよ!」
狂気の表情で勝ち誇る楓。

翌日の教室。西野がしれっとした表情で現れ、あいつ消えちゃったんだってさと告げます。
ストーカーが消えてよかったねと返す楓ちゃんですが。
「ああ、あれ嘘。ちょっとキモいだけだったのよ。ストーカーって言った方がリアリティあるでしょ。それよりさあ、友だちがお願いしたいんだって。引き受けてくれるよね?また呪い殺してほしい奴がいるの」
「――!!」
楓のガクゼンとした表情がなんとも悲惨…。

空気のような存在から逃げたいばかりに陥った無限地獄。地獄流しは一回きり。後は……。
こっちの地獄の方が怖いかもです。((((;゜Д゜))))ガクガクブルブル

今回、あいちゃんの決め台詞は強制終了。地獄コントも割愛で、ちょっと物足りなかった。
誰か、代りにやってくれませんか地獄コント?それは無理か。

だけど、ちょっとキモいだけで流されるなんてねえ。世のおたくな方々は、生きた心地がしないでしょうね。
まあボクなんかはぜんぜんOKだけどさ。
え?おまえだって充分資格がある?いやいやいや、あり得ないっすよそれ。こんなにも爽やかGUY(ぷっ)のボクですから。
え?恨みを持った奴が、すぐ近くまで来てるかもしれない?HAHAHA、まっさかあ。
ほら、窓の外を見てくださいよ。誰もいないじゃ

………ん?

街灯の下に人影が……

楓ちゃん

こっち見てるよ。あんなに必死な眼をしちゃって。ボクに気があるのかなあ、罪だなあボクって。
それにしても、手に持ってるアレは何だろう…。

うっそーーー藁人形!!???Σ(゚Д゚;

ちょおまww待てコラあっあっヒモなんか引いちゃだめえお嬢さん待ちなさいってキミ可愛いねボクと付き合わな違うごめん嘘です許してはやまるな話せばわか

恨み、聞き届けたり

(´Д⊂)

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2017年9月25日 (月)

プリンセス・プリンシパル第12話(最終話)

Hutari
Hutari01

カサブランカの白い家が役に立ってよかった!

最終話に向けて、これほど議論が沸騰したアニメも近来稀でした。
さまざまな解釈が為されましたが、いちばん平易な解が選択された感がありますね。
たぶん、二期があるのでしょう。なかったら私が困ります!(笑)

最終話のタイトルは「Fall of the Wall」。壁の崩壊。
プリンセスとアンジェとを隔てていた「心の壁」は、最後のミッションを経て、ようやく除かれました。

視聴前は肩に力が入りすぎるくらい緊張していたのですが。
ドロシーとベアトちゃんが予定調和のごとく現れ、ちせが参戦し、プリンセス救出と陰謀の阻止に向けて、ゼルダらを相手に派手なアクションを繰り広げる。
思いがけず、熱い流れになりました。怖れていた人死には、革命の首魁、というより傀儡だったイングウェイ少佐のみにとどまりました。

アンジェが、お姫様抱っこによってプリンセスと脱出する。
そして、霧のロンドンから一転、陽光まばゆいカサブランカの海で迎える大団円。
この結末を受容します。満足です。
そう思えるような作品にめぐり逢えた幸運。そして幸福。
世には、文学や映画や音楽など、すぐれた芸術ジャンルは数あれど。
アニメを観続けていてよかった!そう感じさせてくれる傑作でした。
「プリンセス・プリンシパル」に注いだ想いを文章という形で遺せる、ブログという名のアーカイブをやってて本当によかったと思います。

アンジェが脱走者を射殺する第1回の衝撃から、スパイの苛烈な世界観を描くタッチが注目されていましたが、それと同じくらい全体に溢れる「遊び心」もステキでした。
英国が舞台なだけに、ルイス・キャロルやエドワード・リア風の言葉遊びも健在。
記事では敢えて言及しませんでしたが、韻を踏んだサブタイトルの工夫も、毎回楽しませていただきました。

悪の元凶であるノルマンディー公もゼルダも未だ健在。
現実の「」も鞏固なままです。
これは、二期がない方がおかしいというもの。生きる愉しみが増えました(笑)。

「モンテ・クリスト伯」の名台詞を引用して、「プリンセス・プリンシパル」感想記事を終わります。

待て。そして希望せよ

Prinakanaide
Anjenamida

Casazenin
Casapri

【メモ】
画像はあとで追加します。文章も追加するかもしれません。
まずは、スタッフお疲れさま!そしてありがとう!



Zelda
Zeldajerico

【追記】
ゼルダに関する二、三の事柄

物語の終盤に至って突如登場し、ある意味あらゆる注目を攫っていったゼルダ。
軍部が掌握したコントロールから派遣され、命により行動していたと思われた彼女。
しかし、ジェネラルはあっというまに失脚し、Lが復帰した。
ゼルダは、ジェネラルの駒の一つではなかったのか?
すると、ゼルダの真の正体は?

彼女が、イングウェイ少佐を鼓舞した台詞が気になります。
「イングウェイ、おまえがなすべきことをなせ。ジェリコのラッパは吹き鳴らされたのだ」
いずれも、聖書由来の言葉です。
後者は旧約聖書。預言者ヨシュアが人々に命じてラッパを吹き鳴らさせ、ジェリコの城壁を崩壊させた故事から。
前者は新約聖書。「行っておまえのすべきことをせよ」という、イエス・キリストが裏切りのユダに向けて放った台詞が典拠です。
「壁を崩壊させた」象徴であるジェリコのラッパの喩えに、ゼルダなりの「壁の崩壊」へ向けた野望を見ることはできないでしょうか。
彼女は事によると、一兵卒のスパイなどでなく、とんでもない大物かもしれません。
それこそ、イエスの如き「人たらし」の異能を発揮し、イングウェイを操作したように人々の心をあやつって、彼女が抱く壮図(詳細は不明ですが)を実現しようとするのではないか。
そんな新たなる妄想が、いま膨らみつつあるところです。

今後待たれる二期でも、アンジェたちを悩ませ追い込むような、華麗なる暗躍を見せてくれることを願います。

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2017年9月24日 (日)

賭ケグルイ第12話(最終話)

Kaiga
Yumeko
Kaityo

決着つかなかったし

敗けた方が学園を去るという、ヒリヒリするような(?)会長と夢子とのタロットカード対決。
夢子は「魔術師」を引いてプラス1。
会長は「世界」を引いてマイナス21。
夢子を勝利に導くには、鈴井が、全てを逆転させるジョーカーカード「愚者」を「正位置」で引くしかない。
全ては鈴井くんの引きにかかった!

当初こそ、ポチでヘタレだった鈴井くんも、逞しく成長したものです。
夢子の運命をいちばん近くで見届けたい!
そのためには、会長が徴(しるし)まで付けて引かせたがった「愚者」のカードを引くことは、沽券に賭けてもできない。
夢子との絆を維持するためには、自ら選択してみせる胆力が、勇気が必要だった。
結局は「賭ケグルイの男」で纏めましたね。
鈴井くん万歳。夢子ちゃんも惚れ直した模様です。芽亜里ちゃんが、何だか気絶しかけていましたけれど。

コスプレサイコがケータイかけてる相手って…。
「蛇喰夢子は思ったよりすごいね。こりゃ、会長もどうにかなっちゃうかもよ。
ねえ、『ももばみ りりか』?」。
この無表情なそっくりさん誰?
会長である「桃喰紀羅莉(ももばみきらり)」の姉妹?それともクローンとか?
謎は謎としてそのままに。

「只今を以て、生徒会を解散するわ」
会長の宣言の下、あっさりと体制が解体されました。
生徒会を神格視していたユメミちゃんやスメラギちゃんは困ると思うのですが、きっと、生徒会とは別の新たなヒエラルキーが形成されるのでしょうね。

運命論とか、ルーレットで黒を27回連続で出す天文学的確率とか、興味深いペダントリーは披瀝されたのですが、さて、どうなのでしょう。
賭け事に淫したのをきっかけに「確率論」を著した数学と哲学の天才、ブレーズ・パスカル。
賭博で負った莫大な借財を返済するために、「罪と罰」を初めとする世界的文学を量産し、ギャンブラーにとっては必読の書ともいうべき小説「賭博者」を物した、文豪ドストエフスキー。
そんな超越的存在も、過去には確かにいたのですが。
ギャンブル好きは、しょせん刹那的。
その才は、いっときの風にすぎない。決して大成はできない。それ、世のことわり。
ともあれ、「賭ケグルイ」アニメは最終話を迎えました。次には、どんな「賭け」が待っているのでしょう。

End

実に可愛らしい画風のエンドカード。二期に向けて、いろいろ含蓄が深いというものです。
「賭ケグルイ」。エキセントリックきわまる表現と物語とで、愉しませてもらいました。
スタッフお疲れさま!次があるといいね!

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2017年9月23日 (土)

地獄少女宵伽第11話

Yuzukiero
Yuzukiero01
Yuzukiero02

#11「籠ノ鳥」

ゆずき「好きって、いろんなかたちがあるって思うの」
明「違う!あの人は逃げたいんだ!」

確かに、奥さんは逃げてしまいました。
明少年の好意からも。

このエピソードは、地獄少女三鼎第2話に当たります。つまり三期です。
大雑把に括ると、一期は流される側に問題があった。ゆえに勧善懲悪。
二期は、前回の「黒の轍」にみられるように、流す側にも流される側にもそれぞれ事情がある矛盾を衝いた。
三期は、流す側にも大きな問題がある。
DV問題を取り扱った「籠ノ鳥」は、まさに典型的なエピソードでした。

ドメスティックバイオレンスが時に複雑な様相を呈するのは、暴力をする側とされる側に、奇妙な依存感情が生まれるケースがあること。
例えば、親に虐待された子供が、親を恨むのでなく、逆に庇うことがある。
おとうさん(おかあさん)は悪くない、きちんと従えない自分が悪いんだ。
小さな子供にとって、酷い親でも親は親。心の何処かで信じている。いや、信じたい感情がある。
暴力側が巧妙で卑劣なのは、「飴と鞭」を無意識的にも使い分けていること。
妻をさんざん殴りつけながら「これはおまえを愛しているからだ」と囁く。
ただ苛めるだけでなく、時に思いがけないプレゼントを与えて喜ばせる。
だから、妻は錯覚させられてしまう。
「このひと本当は、あたしを愛してくれてるんだ」
電器店夫婦のDVも、性的な要素が混在しているだけに、複雑な様相を呈している可能性が。
世慣れていない少年には、そうしたオトナの機微は理解の外でしょう。
いや、もちろんそんな歪んだ関係性を是認してはいけないのですが。

Akiranome
Okusanopai01
Okusanosiri
Okusanwaki
Okusanwaki01

さらに、少年自身のメンタルにも、実は問題があります。
奥さんへの同情なのでしょうが、そこには、思春期特有の、性的好奇心が入り混じった恋愛感情も隠されている。
覗きの場面とか、明少年が劣情を刺戟されている様子が視聴者にもはっきり分るように描かれています。
「明日、いらっしゃい」
少年に云い遺して、そのまま奥さん失踪。
分りやすい解釈は、高校生の明が年上の女性を護るなんて現実的には困難。彼の人生をも狂わせかねない。だから奥さんは姿を消した。
もっとうがった見方をすれば、明少年の「好意」自体が曲者。過度な好意や同情は、過度な保護者意識に繋がるから。

「この人は自分が護ってあげなきゃならない」
⇒「自分だけが護れる」
⇒「自分のもの

奥さんは、苛められる側に固有の鋭い感覚で、明少年の正体を察知し、危惧したのかもしれません。
この少年もまた、夫と同じに、いつか暴君に変貌してしまうかもしれないと。

Ai
Ai01_2

地獄コントはキレッキレでした。おもしろかった。
電器屋だけに、仕置きも電気仕様です。
「電気の使い過ぎだ!」
「これ以上…むり…」
ある意味、電器屋として本望かも。いや電器屋さんこんな死に方したくないかw

女性は征服されたがってるモノだと思い上がった世の男性たちに、ある辛口女性コメンテーターが鋭い舌鋒を飛ばしていました。
「男も、ツッコミされる痛さを一度経験してみればいいのよ!」
納得です。このコンセント地獄には慄然とさせられました。
でも、あいちゃんにツッコミされるならいいかもw(支配されてる

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2017年9月22日 (金)

ナナマルサンバツ第12話(最終話)

御来屋くんとの戦いはこれからだ
まさに少年マンガの王道を驀進するかのごとき最終話でした!爽やかでした!

苑山弟くんの「日曜or月曜」の禁じ手も、既視感ありとはいえ成程でしたし、新名部長たちがぼっち苑原を暖かく迎えようとする包容力もよかった。
苑山姉の「ふつつかな弟ですが」には盛大に吹いたけどw
まあ壁ドンしたからには行くところまで行かなきゃ視聴者(おもに腐)が納得しないしねw

越山くんがキリスト由来のクイズを推論で詰め切れず、御来屋に惜敗!
敗けちゃったけど、後味は爽やかです。
しかも、笹原部長が圧倒的ぶっちぎりで優勝したので、文蔵高校としては万々歳。
「はじめの一歩」でいえば、一歩は伊達に敗れたけど、鴨川ジムのエース鷹村がカリスマ的な強さでチャンピオンになったから口惜しさ帳消しってアレです。

クイズというレアな分野を扱った知的スポコンアニメとして、今期でも異彩を放っていました。
スタッフ、お疲れさま!

来年2月には、豪華男性声優陣をフィーチャーしたイベントの開催告知が。
やはり「男推し」ということで、いろいろ納得です(笑)。

最終回記念SS
「SIGERU、だいじなさいしゅうかいだったのに、いままでかんそうきじをかかなかったのはなぜ?」
「ま、まりりん!いや連夜で、どうしても抜けられない飲み会があって午前様になっちゃってさ。帰宅即爆睡。浮世のしがらみはつらいねえHAHAHA」
「でも、さくらくえすとのきじはかいたわよね」
「ぎく」
「ぷりぷりのこうさつきじまでかいたわよね」
「ぎくぎく」
「いったでしょ?わたし、あなたみたいなくちさきばかりのええかっこしいってだいきらい」
「ごめん謝る!何なら土下座する!だから、平仮名だらけの不気味なしゃべり方やめてくださいお願い」
「ひらがなだらけって、これもあなたがかってにでっちあげたねたでしょ?ばかにするのもいいかげんにして」
「ぎくぎくぎく」
「そもそもあなたは
以下エンドレスでまりりんによる仕置きが続くため、ひとまずこれで終わります。
SIGERU先生の次回作にご期待ください!なんてなw

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2017年9月21日 (木)

【考察】プリンセス・プリンシパル第11話に関する一つの試論

プリンセスがアンジェに投げつけた過酷すぎる言葉は「ダブル・ミーニング」。ダブルミーニングとは、言葉に「二重の意味」をもたせること。この場合は、眼の前のアンジェに向けた言葉と見せて、実は自分自身に向けた「言葉の刃」だった。そんな解釈を敢えて試みた。
プリンセスとアンジェの関係性や心情については、作中で繰り返し描かれたとおり、「壁と嘘の関係」。そのとおりだと思う。しかし、そうしたウエットな側面にばかり固執しては、全体を見誤る虞れがある。この作品は、単一効果のみを狙ったものではない。それほど単純なものではない。私が注目したのは、二人の関係に加えて、「プリンセス自身が内面に抱えた心情、その闇の重さ」だった。

プリンセスが、あまりにも巨大過ぎる陰謀に敢然と立ち向かう勇気を得るには、「跳ぶためのきっかけ」を必要としたはず。そしてそれは、怯懦だった過去の自分自身、すなわち「城の中での孤立無援に怯え続けた街の少女アンジェ」という、未だに引き摺っているだろう心の闇を真っ向からみつめ、勇気をふるって訣別する。そんな心理的必然に繋がった。
だからこそ、あの「さよならアンジェ。二度と姿を現さないで」「プリンセスはわたし!あなたが一人で消えてちょうだい!」が活きてくるのであり、「今眼の前にいるアンジェへの、本心を隠した嘘」としてのみ受容するよりも、より複合的な、より重い台詞となって、我々の心にずしりと響いてくるのだと思う。
プリンセスは、「カサブランカに逃げよう」と懇願するアンジェに、かつての弱い自分自身を見てしまった。だからこそ、視聴者にとっても辛すぎる、あの厳しい台詞が放たれた。プリンセスの勇気ある言葉は、二人の少女を倶に鼓舞したのではないか。救ったのではないか。

ゼルダたちの前に姿を現したのは、アンジェではなくプリンセスだった。運命に立ち向かう勇気をふるいおこした、かつての街の少女だった。それが私の解釈だ。
芸術作品においては、丹念に積み上げられた伏線が、ラスト一発でひっくり返されることだってある。それこそが、論文ではない「物語」の醍醐味。正解を競うのが「物語を読む」ことの本道ではない。
そして、この試論にしても、物語を愉しむために試みた、一つのテスタメント。
「揺らぎ」の愉悦を存分に味わいたい。私自身の予測を軽やかに裏切ってくれるような、あざやかな最終話を鶴首して待ちたい。それが私の望みだ。

【追記】

この記事を書いていて、いろいろ考えをめぐらす時間と余裕ができました。
今までは、四面楚歌な状況において、プリンセスとアンジェが救われる方途は単純に「逃げる」一択しかないと思っていたのですが。だからこそ、カサブランカがダメなら、ちせを頼って「日本に逃げる」なんて離れ業も空想していたのですが。

プリンセスが「消える」。
死んだふりをして、消えてみせる。
そのテは充分アリだなと思いつきました。

ミステリの名手チェスタトンに「サラディン公の罪」という短篇があります。
前後を仇敵に挟まれて進退窮まったとき、逃れるための最善の手段は。
さっと体を外し、勢い余った敵同士を激突させて殺し合わせればいい。そうすれば、おのずと上手くいく。
プリプリでいえば、傀儡として使い捨てるはずだったプリンセスがいきなり「消滅」することにより、大義名分を失ったノルマンディー公と軍部とが、猜疑の果てに互いに殺し合う。この連中がいなくなれば、対立の象徴としての「壁」もなくなる。そしてプリンセスとアンジェは、「無名の人」として、手を取り合って約束の地へと落ち延びる。
あるいはこれが、フェイクと逆説とに充ちた「プリンセス・プリンシパル」の物語にふさわしい結末かもしれないな。
今は、そんな「妄想」を愉しんでいるところです。

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サクラクエスト第25話(最終話)

Ririkonouta

やはり真のヒロインは凜々子ちゃんだった!

朗々と歌い上げましたね龍の唄。中の人、田中ちえ美ちゃんの透明な声に癒されます。

伏線を丁寧に回収していった感のある最終話「桜の国」でした。

ナウマン市長に逢うために、「龍の娘」公演開幕を微妙に危機に晒しつつ、金沢へ爆走した会長。
前回記事で「エピソードの点景として静かに収束」とか書きましたが、思ったよりも上手く纏めましたね。
不審者として職質とか、車で入れないので山道を徒歩とか、「小波瀾」ではあるにせよ、盛り上げてくれました。市長も、神輿でWASSYOIにご満悦の模様。姉妹都市提携も軌道に乗りそうです。
これで、合併にかかわらず、間野山の文化は生き残るはず。会長もひとまず安堵。
マジ書きすると、姉妹都市提携は、成立させるよりも維持が難しい。どんな仕掛けをつくっていくのか。交流密度をどう高めていくのか。そちらの方が遥かにハードル高いのですが…。

前半パートで、みずち祭りの大成功と、打ち上げを。
後半パートでは、国王の退任とチュパカブラ王国の解散、そして由乃の旅立ちを。
街興しエピソード以降は王国の影がめっちゃ薄くなっていましたからね。王国の終焉やむなしです。
由乃たちが夢見る桜の国の情景が、甘やかな感傷に花を添えます。

Sakura01
Sakura02


それぞれの旅。
早苗は、商店街でコンサルティング事務所を。
真希は、劇団の次回公演。台本「カッパの殿様」って地味だなw
可愛い後輩女優、萌ちゃんの姿も。地方の小劇団なのにプロ女優の客演ってすごい…。
しおりは、観光協会で安定のお仕事を。今後は、姉妹都市提携に向けての活躍が期待できます。全権大使として体を張って働いてもらえば、提携も上手くいくでしょう。あの豊満なお胸は北欧人にもインパクトなはず!
凜々子ちゃんは、見聞を広めるために世界に雄飛です。
UMA友100人できるかな(笑)

Erikakosuke
ずっと気になっていたエリカちゃんのこれから。彼女の本気の夢は?
浩介くんにさりげな告白。小さな恋のメロディって感じです。カワイイです。

そして由乃は?
「はじめまして!モモンガプロモーションから来た、木春由乃です!」
街の再生請負人として活躍中!間野山の実績を引っ提げて、まさに遍歴のクエストの始まりですね!

P.A.WORKSによるお仕事アニメ。
当初は、空想的なチュパカブラ王国をめぐり、由乃と愉快な仲間たちがおりなすドタバタ劇として企図されたようですが、中途から方向性を切り替えて、間野山の街興しを探っていく真摯なテーマが前面に押し出されました。
制作の舞台裏は我々視聴者には窺い知れませんが、いろいろな模索があったのでしょうね。
丁寧に造られた良心的な佳作だったと思います。
スタッフの皆さん、お疲れさまでした!

Koharuyosino

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2017年9月19日 (火)

異世界食堂第12話(最終話)

英雄たちと人間たちとが紡ぐ、不思議な縁。
異世界食堂にふさわしい最終話でした。

 

Menu23
menu23 とん汁
今日はにくの日!いつもの味噌汁に代えて、具沢山のとん汁がふるまわれました。
メンチカツとエビフライは、とん汁に故郷を想い、感慨に浸ります。
「ひさしぶりに、帰ってみようかな」
とん汁は望郷の味。懐かしい母親の味なんですね。

Menu244
menu24 コロッケ
四英雄の一人アレクサンデルのたっての頼みで、異世界食堂に案内するアルトリウス。
コロッケを愛でながら、神に愛されし英雄だったヨミを追想するアレクですが、アルトリウスから衝撃の真実が!

Yomiwakai
Arek

アレクサンデルを中心に、さまざまな縁の糸が繋がりました。
70年前、悪しき魔王と戦って辛くも勝利した四英雄たち。現在は、それぞれ相応の地位を得て、安穏と暮らしています。
しかし、ヨミ(女性)だけは、死んでしまったのか、何処へともなく消えてしまいます。
今でもヨミを忘れられないアレクサンデル。ひそかに恋慕していたのかもしれません。
何かの予感に駆られたのか、ロースカツ爺さんに頼んで、ねこやに連れてきてもらいます。
傍若無人なアレクの態度に、店主が珍しくむっとしています。この二人、相性がよくなさそうです。
アレクがクロに気づいた!
ドヤ顔は何処へやら、怯えまくるアレクが何とも滑稽。
「あれはやばい。絶対、敵に回しちゃいけないものだ」
英雄の尊厳も形無し。ここは笑ってあげるべきシーンですねw

Soacedobodobo
ソースどぼどぼ…。英雄は「ソース君」だったのか。

絶品のコロッケに感動し、生ビールで流し込む。
そのとき、ロースカツ爺さんから、衝撃の真実が。
ヨミは異世界に飛ばされて、結婚して子供までいた!
そして、店主はヨミの孫、忘れ形見だった!
「魔王を滅ぼすためだけに造られたんだ」と哀しげに自らを語っていたヨミ。
異世界ではきっと、幸福だったに違いない。剣も魔法も使えないけれど、得意だった料理の腕は、夫を通じて孫にまで伝わった。ヨミの遺した味が、今ここに。
今日は飲もう!
彼女の面影に乾杯する英雄たちでした。

そのアレクは、公国の姫君アーデルハイドちゃんのご先祖だったことも判明。
でも、気も体も若々しいアレクさん。アーデルハイドちゃんに、王子シャリーフが恋慕していることを知ったら、どうするかな?
自分は浮名を流しても、他の男には厳しそう。ましてアーデルハイドちゃんは可愛い係累。全力で阻止に行くような気がします。
そうでなくてもヘタレな兄に、強力無比な妨害者の出現。ラーナちゃんの悩みも尽きません。
いや、災い転じて福となす。逆に妹愛を発揮するテもあります。
おにい!イケてないんだから、ああしと結婚しよう!」(笑)

とん汁はサービスなので無料。
「大丈夫なんですか、お店?」
お店の経営を心から憂えるアレッタちゃん。
しかし、店主さんは泰然自若たるもの。
「料理屋のサービスは金ではなく料理で」。
まあ、料理人の気概としては正しいし、私もきっぷの良い店主が大好きです。
でもね、シビアに云わせてもらえば、アレッタちゃんの経営感覚の方が正しいと思うぞw

私の街にも、ねこやの店主さんタイプの、金にこだわらない良心的な店主さんが経営する良店が、いくつもありました。
安くて美味いから云う事なしなのですが、こんなお店にはいつまでも健在でいてほしい。
「もうちょっと値上げしてもいいんじゃない?」
店の将来を心配して、客の我々が意見するのですが、店主たちは、頑ななほどにポリシーを譲りません。
「高くて美味いものなら何処にでもある。あたしは、安くて美味いものをお客さんに食べてほしいんでさ」
結果…その良店たちはなくなってしまい、常連だった我々は寂しい思いをしております。

Aretta
Kuro
Tensyu

Last

もちろん、洋食のねこやは、超常連な顧客たちに支えられて盤石。
ドラゴンの守護もあるし、英雄や王族や騎士さんという貴顕(セレブ)もいる。
ライオン闘士さんはカツ丼のためならいくらでも稼いでくるだろうし、メンチなトレジャーハンターさんだってデカいヤマを当てるかもしれません。
アレッタちゃんやクロという良き伴侶?にも恵まれて、今日もねこやは店を開けるのです。

全12話、物語も料理映像も、たっぷりと味わわせていただきました。
心暖まるアニメを制作してくれたスタッフに乾杯!

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2017年9月18日 (月)

プリンセス・プリンシパル第11話

Pri
Primakikomanaide
Anje

「あなたのそういうところ、大っキライだった!
さよならアンジェ。二度と姿を見せないで」

これはダブルミーニング
眼の前にいるアンジェに語っているとみせて、プリンセスは、過去の自分を否定し訣別しようとしているのですね。

ついに、コントロールから、プリンセス暗殺指令が下った。
もうあなたを護り切れない。カサブランカの白い家に、二人で逃げよう。そう嘆願するアンジェ。
しかし、プリンセスは決然と言い放ちました。
「だめ!私は壁をなくすって!私がプリンセスでいる限り、ここから離れることはできない!
そうよ、プリンセスはわたし!あなたが一人で消えてちょうだい!」
怖れていた、二人の断絶がついに。

プリンセスになろうとした娘。
街の浮浪娘は、孤立無援な城の中で生き延びるため、全存在を賭けてプリンセスになろうと必死であがいた。
そしてついに、プリンセスと「同化」した。
その代償として彼女は、自分の幸福も、命さえも、「プリンセスであるため」に犠牲にする。そういうメンタルに追い込まれてしまったのかもしれません。
ナポレオンがいみじくも喝破したとおり、「制服が人間を規定する」悲劇がここにも。

ついに、共和国は軍部主導と化し、ノルマンディー公の暗躍もクライマックスを迎えました。
王国軍の海外兵という不満分子を糾合し呼応して、戦勝祈願式における英国女王の暗殺をきっかけに一斉蜂起し、プリンセスを女王位につけようというのです。

Yuki

映像表現について
蕭条たる白い雪に覆われた、清浄なクイーンズ・メイフェアの情景。
しかし、プリンセスを取り巻く学友たちは、ノルマンディー公や共和国側の少女スパイ。
無垢な白い雪と、黒い人間模様と。
白と黒。この対比が、映像によって雄弁に語られる。巧みな象徴です。

そして、台詞による象徴もまた。
ご学友(実はノルマンディー公の部下)が、まるで見すかしたかのように、プリンセスに云います。
国を守る。それが、王族の責務ですものね
はっと吐胸を衝かれるプリンセス。故意の暗示かは判りませんが、プリンセスの心を刺したのは確かです。
映像と台詞とによる象徴の森
それこそが、プリンセス・プリンシパルのすぐれた技巧なのですね。


Zelda
Kaibaseto
ゼルダの造形って、誰かに似てると思ったら。
海馬瀬人様でした!

Beato
ドロシーが更迭され、ちせは遠く故国へ去り、そしてベアトは…
ベアトちゃん?ベアトちゃんはどうした?
そうだ、ベアトちゃんがいたじゃないか!
ベアトちゃんを呼べ

アンジェとプリンセスの、心が痛むような訣別のシーンのあと、ちせと堀河公との会話場面を挟み、サングラスをかけたプリンセスが姿を見せます。
ゼルダに問われて、彼女は答えました。プリンセスにチェンジリング(扮装)したアンジェとして。
「プリンセスを暗殺した。彼女は、最後まで自分を信じて死んだ」
でも彼女は、本当はどっち
プリンセスに扮したアンジェ?
それとも、プリンセスに扮したアンジェと見せたプリンセス?

Dotti

リドル・ストーリイという小説ジャンルがあります。
フランク・ストックトン「女か虎か」(1884年発表)が有名。
闘技場に閉じ込められた若者。扉の向こうから現れるのが、女だったら生きられる、虎だったら死ぬ。
さて、現れたのは、女か虎か?
そこで物語は唐突に終わります。結論は宙ぶらりんです。モヤモヤします。

短篇小説ならそれもアリでしょうけれど、「プリンセス・プリンシパル」では、リドルじゃない明確な結末を観たい!
ここまで彼女たちを追っかけてきた視聴者の、切なる願いです。

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2017年9月17日 (日)

お気に入り記事七撰

ぎけんさんのブログ「物理的領域の因果的閉包性」の企画「お気に入り記事10選」に参加させていただきました。

せっかくの機会ですので、記事紹介に入る前に、「私見・アニメレビューとは」を披瀝してみたいと思います。

「うたかたの日々」開設が2005年。休止期間が6年ほどあったので、実質7年。それ以前のアニメ感想含む雑感ブログを加えると、通算9年程度でしょうか。
思えば遠く来たもんだ。けっこう永く、アニメブログ界隈でのたくってきたものです。
それなりに経験を積んできたつもりでも、いつまでも悩ましくて答えが出ない究極のエニグマ。それは。
「アニメレビューの理想形って、何だろう?」

「何でもアリ」でもいいのかな。アニメレビューってそんなに不自由なものじゃないし、「みんな違って、みんないい」で充分なのかもしれません。
じっさい、私自身の記事も、対象となる作品によって筆致や文体を使い分けています。
「プリンセス・プリンシパル」と「はじめてのギャル」では、アプローチの方法は当然変わってきますからね。

それでも、「規範はあるべき」だという想いは消えません。
文芸にしろ映画にしろアニメにしろ、批評をあまり読まない私が信頼している数少ない批評家。それが、すぐれた現代詩人にして芥川賞作家の松浦寿輝です。
彼が、理想の書評について定義しており、まったく同感できる趣旨なので、参考のためご紹介します。

①それがどんな本なのか、読者が分ること。評者の感想ばかりが綴られて、いったいどういう内容なのか最後まで読んでも分らない、そんな書評は落第。ただし、満遍なく要約するのも違う。その本をぎゅっと凝縮して、ほんの数滴のエッセンスを搾り出す作業。それこそが、書評家には必要である。

②内容説明だけではダメ。それはただの「紹介」で、「書評」とはいえない。その本にどんな意味が込められているのか、掘り下げて評定し、読み手に伝わるよう文章化しなければならない。

③読ませる文章であること。書き手の個性が押しつけがましくない程度に滲んで、控えめな洒落っ気が漂う、そんな文章であってほしい。

アニメレビューにもそのまま当て嵌められる定義だと思います。かなりハードル高いけどw
とはいえ、理想はあくまでも理想。そもそも私自身の記事にしても、この定義に必ずしも沿っていないものが見られるのは、ご覧のとおりです。
何しろ理想形なので、完璧に遵守しようとしたら、時間と根気がいくらあっても足りませんからね。他に生業を持っている身としては、そこまで無理はできません。
とはいえ、レビューを書くうえでの規範として、いつも心の片隅には留めています。

さて、お気に入り記事のご紹介です。
ぎけんさんのツイッターリプでも「どういう記事に興味があるのかが知りたい」とのことでしたので、「私がどういう部分(書き方や個性)に興味を覚えたか」を中心に短コメントを付しました。
私の観測範囲は限定的ですが、それぞれ個性的な方ばかりです。
優劣ではなく、比較ですらなく、あくまでも「私のお気に入り記事」として無作為に列挙しました。
敬称は「さん」で統一させていただきました。
紹介は順不同です。

◆Wisp-Blog(闇鍋はにわさん)
「プリンセス・プリンシパル5話」ツイート感想

考察系。
「2つが1つになる」をキーワードに据えて考察を演繹していく手つきがとても軽捷で、練達を感じます。はにわさんの批評ツールは恐らく「対比」。哲学を修めていらっしゃるかは分りませんが、きっとヘーゲルの「弁証法」「止揚」とかがお好みだろうな、と想像しています。
プリプリ感想にしろRe:Creators感想にしろ抜群の安定度で、どれを撰んでも遜色ありません。あえてこの5話感想をチョイスしたのは、ロジックの切れ味がひときわ快調に感じられたのと、締め括りの大胆ショットが私の琴線に触れたためであります。

◆物理的領域の因果的閉包性(ぎけんさん)
サクラクエスト第18話『ミネルヴァの杯』

考察系。
教授のモデルが文化人類学者の梅棹忠夫だと推測し、フィールドワーク理論と、サクラクエストにおける由乃たちの在るべき方向性とを巧みに結びつけた論旨に、あざやかさを感じました。由乃たちが歩き回って一つずつ経験を積んでいく過程こそが重要で、結果よりも過程を見てあげたい、評価してあげたい。そんな思い入れが伝わってきます。とても好感が持てるアプローチです。
アニメレビューにおいても、広汎な知識は解析に有効。その例証となり得ている記事でもあります。

◆こいさんの放送中アニメの感想(こいさん)
賭ケグルイ第10話『選択する女』皇伊月…何という小物界の大物。

ハイブリッド系。
ウィットに富んだ注記が、まず眼を引きます。「小物界の大物」という表現が巧い。この記事に限らず、ブログ全体に漂う諧謔の味わいが好みです。
ガチな考察もいいけれど、アニメ作品なんだから、愉しく視聴して愉しく感想を書こうよ。そんな遊び心が窺える気がして、大いに共感をそそられます。
さりげに点綴される考察部分も魅力です。

◆アニメガネ(MHさん)
サクラクエスト第24話 悠久のオベリスク 去就感想

短評系。
寸鉄人を刺す。辛口寸評が、もはや芸風になっている感じ。名調子です。
しかも、全編がツッコミかと思いきや、ときおり真顔のネタを挟んでくるので、油断がなりませんw
私もたまに暴発しますが、ブログ全体から見れば刺身のツマ、ちょっとした薬味みたいなもの。その点MHさんは、ブログ全体を通じてスタイルを徹底し、貫いている。そのことに拍手を送りたいと思います。

ここからは、「最近」の軛を外して、過去記事紹介になります。

◆メルクマール(メルクマールさん)
Angel Beats!第6話『Family Affair』感想

考察系。対象アニメによってはハイブリッド系も。
一言でいえば「思考が冴えている人に固有の、明晰かつ視野の広い文体によるアニメ感想ないし考察」。
純粋文系の私からすると、理系知識の博引傍証が驚異的でした。ことにSF系アニメ記事において顕著で、構造力学とか軽々と語る文章に羨望の念を抱いた覚えがあります。
私も当時Angel Beats!の各話感想を書いていましたが、作品の世界構造を説明するのに図示してみせるという手法は、この方ならでは。
そして、この記事に限らず、トラックバックの数が桁違いです。当時と現在とではアニメブログ界の状況が異なるとはいえ、これもまた驚異的。
2014.7を最後に休止されていますが、復活を希みたいブロガーさんの最右翼です。

◆妄想詩人の手記(おパゲーヌスさん)
さくら荘のペットな彼女第12話「愛のパワーin文化祭」

考察系。
この方も休止中。引用したのは、2012.12.26の最後の記事です。
特徴は、どの記事もほぼ考察系であり、長文であること。熱意が文体に反映されるタイプの方。インタビュー記事にも書きましたが、「アニメは芸術」を標榜されていることもあって、いつも気になる存在でした。
コメントのやりとりもさせていただきましたが、あるとき、指摘めいたコメントをいただいたことがあります。
大意、こんな感じ。
「考察を気持ちよく読んでいましたが、ラストでいきなり萌えネタになり、びっくりしました」
これは耳が痛かった。せっかく真摯な考察記事を書いていても、ヘンなオチをつけちゃうクセは当時からありました。リアルでもそうなんですが、マジメな議論をしている自分に気づくと、照れてついつい「打ち毀し」したくなっちゃうんですよね。
理路整然とか首尾一貫が好きな方たちには、奇妙に思えるのでしょう。
耳は痛かったけど、今でもスタイルが変わらないのは、基本的に反省してない証左かも(笑)。
お元気ですか?私はまだブログをやっていますよ?

◆うたかたの日々(SIGERUさん)
まどか★マギカ考察「クリームヒルト、そして」

待って!画面を閉じないで!チャンネルはそのままで!w
インタビュー記事で、「感想は肯定的な意味での自己満足」と書いたとおり、自分の記事にもお気に入りはあります。
地獄少女記事、ピングドラム最終話記事、Angel Beats特別企画記事などが思い泛びましたが、毎回感想ではなく、独立で読める「考察記事」から撰んでみました。
主人公まどかについて、客観的考察以上の「思い入れ」を籠められたのが、自分としては満足です。

最後にビミョーな受け狙いをしたところで、記事を終わります。ご清聴ありがとうございました。
こういう遊びをやっちゃうから、せっせと真摯な考察記事とか書いても、いまいち信用されないんだろうなあ、きっと(笑)。

【追伸】

空と夏の間(Yukiさん)」「二次元美少女の笑顔を守りたい(甘エビさん)」。
更新頻度が凄まじい。これだけアニメ視聴し、これだけ記事を更新している方がいるとは…。
いつも驚きを感じながら、記事拝読しています。お二方の、アニメ愛が伝わってくる暖かみのある文章が素敵です。

ぬる~くまったりと(てぃわはさん)」は、同じココログブロガーさん。
まず、あらすじ。そして感想。このスタイルを厳格に貫いていらっしゃるところに誠実を感じます。
余談ですが、ココログ同士なのにトラックバックがなかなか通らない。ココログの仕様がよく分りません…。

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Re:CREATORS第22話(最終話)

Recrea
Sasayakamete
Daidanen

メテオラちゃんが創造主だった!?
物語は始原に捲き戻って永劫回帰?万物流転?
そこまでメタ設定じゃないかw

でも、彼らの新たな物語が始まるのですね。メテオラちゃんの手によって。

「僕は知っている。物語が、人の日常を変えてくれることを。
ささやかだけど 美しい光景に
村上春樹が訳したレイモンド・カーヴァーの名短篇「ささやかだけれど、役にたつこと」を想起させる、美しい結びでした。

静かなカーテンフォール。
もう、視聴者である私たちが記事に書くべきことは、それほど残っていません。
ただ、それぞれの世界に帰還する彼ら被造物を、見送るのみ。
結界を護持するためには、施術者は外側にいなければならない。メテオラちゃんは、この世界に独り残らざるを得ないのですね。

Utiagge01
Utiageokonnomi
打ち上げは、大阪風お好み焼きで。
「ちゃんと聞いてますか、人の話」
メテオラちゃん、文句を云いつつ「豚玉メガ盛り肉祭りスペシャル、ダブルで」をオーダー。
もりもり食べています。大丈夫でしょうか。美味しい食べ物が溢れているこの世界で、可憐な体型を維持できるのかな。
「一人はさみしいもんな」とか述べつつ、まどマギの杏子みたく過食症になったりしないでねw

自らの「創作」により世界を救った颯太ですが、現実に還ってみると、なかなか厳しいものが。
ともに戦った諸先輩方に伍して、本当の承認力を得るのはこれからだ!

マガネはどうしたんでしょうね
「実はまだ、この世界にいるのです。なーんちゃって♪」
にやにや嗤いながら、しれっと颯太やメテオラの前に出現しそうです。
気紛れで、世界を救う手助けをした彼女。
今度は、気紛れにより世界の破滅を目論むのかも。「面白ければ何でもいい」のだから。
直情径行で目的が明確だったアルタイルよりも、ある意味タチが悪いかもしれません。
そんな危うさを孕みつつ、Re:CREATORSの物語は終了します。

Sasayakasouta

スタッフ、お疲れさまでした!
視聴者の承認力を獲得するのって、大変ですよね。
この物語を通じて本音語りが出来て、少しは息抜きになったのかな?

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賭ケグルイ第11話

Mamoetukita
燃えた
燃えつきたよ

Madaisuki
Makaityo
Threecard
Makudaketa
Mahikouki

豆生田散る!

ユーミンの「ひこうき雲」が流れてきそうな抒情でした。
♪そらにあこがれて そらをかけてゆく
あのこの いのちは ひこうきぐも♪

あどけない飛行機少年だった彼の人生は、どこで狂ってしまったのか。

賭ケグルイというか、積ミグルイ。
豆生田と夢子ちゃんが、選択権を賭けてチップを積みまくります。
皇ちゃんは、完全に夢子台風に捲き込まれましたね。
実家の財産という賭け金が尽きたら、今度は人生計画書を、つまり自分の人生そのものを賭けさせられる。
ビビって当然の状況なのですが、夢子の手札を見た瞬間、皇ちゃんは決断した!
「王になる」再び!
自分の生爪を噛みちぎった!

「爪まで剥いでもらってすまないが、そんなレイズ、認められるわけないだろう」
人生みたいな算定不能なものでレイズできるわけがない。
そもそも、認定可能な唯一の存在である会長が、この場にいない。
豆生田の、冷静で正しい主張です。

仮面副会長が仮面を脱いだ!
そこには会長その人が!
ばあ♪」
会長、意外におちゃめw

会長権限で人生のレイズが公認されちゃいました。
豆生田も、人生レイズ返しで対抗!
でも結局は、手札の強い夢子ちゃんの勝利。豆生田は、「王道」で敗れる結果に。
真っ白に燃えつきた彼は、本望だったでしょうか。
でも矢吹丈はホセ・メンドーサを白髪の老人に変貌させ、一矢報いましたが、この場合夢子ちゃんはノーダメージ。
むしろ意気ますます軒昂。
会長との勝負は、もはやコスモの領域に達していますよ?

Cosmo

Sumehangeki
Sumewarau

まさか、分りやすい皇ちゃんに死んだふりができるほどの演劇的才能があるとは…
これがいっちゃん想定外でした。
どうやら本気で鬼畜メガネ君を好きだったことも。

次回「賭ケグルイの女」。
いよいよ最終話です。会長との決着はつくのかな?
「権力王にわたしはなる!」の皇ちゃんの宿望はかなうのか?

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2017年9月16日 (土)

地獄少女宵伽第10話

#10「黒の轍」

Waanojiken
劇メーションは、きくりの不運から始まり、輪入道による本編への導入語りで終わります。
輪入道「あの事件、やっぱり忘れられねえなあ」

2006.12から2008.11まで、二年間ブログ休止していた時期に放映された話数です。
当時、視聴作品は激減していましたが、地獄少女二籠だけは観続けていました。
二期である「二籠」の#12に当たる「黒の轍」。
ああ、あれか。
すぐ憶い出せました。輪入道の過去が語られる「輪入道回」だったっけ。
「典型」を確立した一期を受けて、地獄少女という作品の方向性を模索していた時期の放映作品でしたね。

Hime

Honeiketeru

海辺の道路開発が進むなか、ただ一軒、ぽつりと残った古びた家があった。
独居老人、亀岡一人は、頑固に立ち退きを拒否している。
しかし、家は道路がヘアピンカーブに差しかかる直前にあり、非常に危険。
トラック運転手の伊藤道郎は、高校生の弟を事故で亡くしていた。
老人は、亡き妻や家にまつわる想い出ゆえに立ち退きを拒否していたのですが、立ち退き料吊り上げのために横車を通していると思い込んだ伊藤は、地獄通信にアクセス、老人を地獄流しにしようと。
しかし、彼が藁人形を手に入れたとき、老人は既に病死していた。
そして、遺された手紙により、老人の赤心があきらかに。
同時に、輪入道の回想も終わります。主人である姫君を護れなかった悔いが、永い時を経た現在でも、輪入道の心に刺さっているのですね。

「汚れたマウンド」の花笠や「昼下がりの窓」の戸高夫人は悪意の塊でした。ある意味流されて当然の悪行をおこなっており、勢い、一期シリーズ総体のテイストは勧善懲悪の趣があったのです。
ところが、亀岡老人は、どう見ても悪人らしくありません。頑迷かもしれないけれど、ふつうの老人です。
しかし、彼に悪意はなかったとしても、弟が事故死した事実は覆せない。行き場のない恨みを晴らすには、地獄へ流すしかない。弟を襲った悲劇を二度と起こさせないためにも。

Watomeru
Watometa

Ojou
Waojiuni

流す相手が死亡した場合、地獄契約はどうなるのか?藁人形は?
そういう意味でも、一つのテストケースでした。
しかし、伊藤の恨みが暴発!家に向かってトラックを驀進させます。
輪入道が止めた
ターミネーターみたいです。三藁パワーすごい。

あるじを喪った古家は、音も立てずに崩壊。あたかも鎮魂のように。
伊藤の恨みをも、静かに消し去りました。

あいちゃん「あるじの後を追いたかった?」
輪入道「そんなことしてたら、お嬢に逢えなかっただろう」
やりきれなさの内にも仄かな光を見せた本編の締め括りにふさわしい、情味の籠ったやりとりです。
幸薄かった姫への想いを遺しつつ、新たなあるじであるお嬢に仕えようという、輪入道の決意が窺えました。

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2017年9月14日 (木)

はじめてのギャル第10話(最終話)

Yameegao
Hajimeteno

はじめての告白

一度ははぐらかして、八女さんからの大胆なキスでした。

Minoruyoujo
Minorubeast
卑劣イケメン相手に善戦するジュンイチですが、多勢に無勢。ボコられてしまいます。
そこに颯爽登場、蘭子さん&童貞組!
イケメンは、逃亡しようとして通りすがりの幼女を突き倒してしまい、稔の逆鱗に。
「キミに触れてしまう罪を許しておくれ。泣かないで、ベイビー」
邪心ありまくりな稔ですが、何も知らない女の子やお母さんに感謝されました。ロリペドはお得だぜ。
ビーストモード発動
「コドモ、スキ、オマエ、キライ」
卑劣イケメン君、蘭子にタマナシにされたうえ、ビーストの生贄にされましたとさ。

さて、ジュンイチと八女さんはどうなったか?
校舎裏のシチュエーションの再現です。
ジュンイチが男を見せた!
DOGEZA再び!

好きだを連発するジュンイチに、八女さんが究極の口頭試問。これに答えられなければ恋人失格です。
「どこに惚れたか、云ってみ?」

×えろいところ
×やらせてくれそう
これを云っちゃあアウトです。たとえ本音だとしてもw

恋の告白もそうですが、特に就活面接の場面などでは、相手(人事部長)のハートを掴む一言をかまさないと内定はおぼつきません。
こんな感じ。
「志望動機は?」
×「御社なら生涯安泰なので」
○「社畜希望!残業手当と有休不要!死ぬまで働かせてください!」

閑話休題。
覚醒したジュンイチは正解を即答しました!
○分け隔てなく優しい
○無邪気な笑顔
○すねるところが可愛い
○いつでもオレのことを信じてくれる

口頭試問はみごと合格。ようやく、八女さんのご機嫌も直ったようです。

二人きりのデートは、横浜コスモランド。
チュープリ。そんなのもあるのか。野獣空間って…

Miseraremasen
ホントに野獣だ

Yamebitti
八女さんってやっぱりビッチ?弄ばれた?(笑)

Kiss
はじめてのチュウ
八女さんの恥じらい顔がカワイイっす。

Neneokoru
登校時。ジュンイチと八女さんの不審なそぶりに、カンのいい寧音ちゃんがまず気づきました。
香椎さんと、それから蘭子さんも。
蘭子さん、ドスの効いた声で、ジュンイチを恫喝します。
「まだ童貞くんだよね?じゃなかったら、コ・ロ・ス」
「生きてたい…」
蘭子さんの眼がひかっているうちは童貞卒業できないってことか。
まだまだ受難の日々は続きそうですね。

はじギャル、これにて完結です。
贅沢を云えば、も少し質の高い作画で観たかった話数もあったけれど、全編愉しめました。
香椎さんと寧音ちゃんに幸あれ!(そっち?
お疲れさまでしたスタッフ!

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サクラクエスト第24話

Wao

「WAOぐうぜんです 市長はいまサクラを見にニホンに来ています」

サクラクエストにおいて、この偶然はもはや必然!(笑)

サンダルさんの本名はチェリビダッケ。クラシック音楽の某有名指揮者を想起させますね。チェリビダッケはルーマニア出身ですが、北欧系だと思ってたサンダルさんも、実は東欧系なのかな。
彼のご先祖さまは、桜池をつくった人たちの一人だったんですね。功労碑が発見されて。

会長が俄然張り切りました。富蔵市との合併話の切り札として、海外都市との姉妹提携という可能性に賭ける!
このままじゃ、富蔵市に呑み込まれてしまいますからね。
またまたスタンドプレーです。車を飛ばし、市長さんが滞在しているという金沢へ。
「龍の娘」の主要キャストの一人だったのに、また暴走とは…。劇の開幕に間に合うのでしょうか。
とはいえ、スタティックな演出に終始するサクラクエスト。この暴走も、エピソードの点景として静かに収束するのでしょうけれど。

劈頭、「正直…」の雨宮さんが顔出ししてトラブルの予見を告げたときには、これでワンエピソード持たせるのかなと思いました。
きときとテレビの久米が、自社アイドルたちを「龍の娘」にねじ込もうというのです。テレビ生中継のバーターとして。
会長の決断によりすぐ立ち消えになりましたが、これって何なんでしょうか。
物語の刺戟にすらならない泡沫エピソードですが、ここまでこだわるのは、「サクラクエスト」の制作側に持ち上がったリアル話だったから?ともよちゃん以外にいろいろあったとか?
全ては「藪の中」ということで。

Erikakousuke
Erikaganmi

Erikamaturi

みずち祭りは無事にスタート。
浩介くんたちの太鼓でオープニングセレモニーです。
「間野山には好きな人なんていない」って豪語してたエリカちゃんも、浩介くんをガン見してますなw
商店街への「ベレン」の出店をきっかけに、あの熊野さんも、フレンチトースト専門の二号店をオープンする模様。
徐々に、イノベーショナルなコンテンツが揃ってきました。

熱量少なめとはいえ、大団円に向かって、物語は進んでいきます。

次回「桜の王国」。
もう最終話なんですね。どう着地するのかなあ。
由乃ちゃんの来し方も、どうなるんだろう。
「どこにいても、自分で探せる刺戟もある」って云ってたけど。

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2017年9月13日 (水)

ナナマルサンバツ第11話

苑原クンが女装化して再エントリー!
ギャラリーの注目を一手に集めた!特に腐女子連中!

えー
先送りじゃなかったのか…

こんなの絶対おかしいよ!
敵前逃亡は重罪。原隊復帰したからといって、罪が赦されるわけじゃない。軍法会議にかけるべき!軍隊じゃないけど
でもでも、性別ちがくて参加するなんて、規定違反じゃないの!?
そんなのあたしが許さない!

いや女装しても性別変わってないから問題ないかw

ヘンな負け惜しみはこの程度にして。
確かに苑原クンの攪乱により、試合は熱く盛り上がりました。
特に、彼を媒介として、他のキャラに脚光が当たったのが大きかった。
いちばんお得だったのは、開城のボスゴリラこと大倉です。
苑原クンの弄り回しにより、ただ謹厳実直なだけで面白みに欠けていた大倉のキャラが立ち、苑原のちょっかいにいちいち反応する「マジメユカイ君」としての存在感を示すことができました。

どうせゴリラネタを使うなら、さらに悪乗りして、パロディにしてもよかったかも。
「ゴリから減点!」
「ウホッ?」
さすがに不味いかw
スラムダンクリスペクターは星の数ほどいますからね。うっかり弄って炎上したら大変です。なんてね。

ヒロインたるべき深見真理ちゃんが早々に離脱。戦場は男の園に。
残る一席を、御来屋と越山くんで争う、理想の流れになりましたね。

引きの「五・一五事件」問題は、おもしろかった。
ここで「推論」の要素が入ってきたからです。
事件について書かれた記述を元に、越山くんが推論を展開します。このプロセスが結構スリリングだったのです。
クイズは、共通する曜日を問うもの。
越山くんは、事件当日、犬養夫人が帝国ホテルに招かれていたことを思い出します。
独りで出かけているので、公式レセプションではなく、何かプライベートな催し?
犬養首相が自宅にいたことを考え合わせると…。

すぐれた推論は、読者(視聴者)の知的昂奮をかき立てます。昂奮こそは、物語の重要な要素。
その特徴を最大限に生かしたのが、ミステリというジャンルです。
一例をあげると、シャーロック・ホームズ「白銀号事件」。
侵入者がいたが、番犬は吼えなかった。それは何故か。
ホームズ「あの晩の、犬の奇妙な行動に注意する必要がある」
警部「でも、犬は何もしなかったんですよ?」
ホームズ「だから奇妙なんだ
これは比較的単純な例ですが、こうした要素が豊富に鏤められていることこそ、ホームズ物が永遠の人気を誇る理由の一つだと思います。

知的競技であるクイズをテーマにした本作品。
単に博覧強記を競うだけでなく、今回のような知的昂奮をかき立てるエピソードを、もっと観てみたいですね。

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2017年9月12日 (火)

異世界食堂第11話

Kurozennra

クロちゃんのサービスショットがまぶしい!
もう随喜の涙です!
ドラゴンなのに!(笑)

ねこやで愉しく働くクロちゃんですが、店主たちの視線や言葉に、何やら心乱すものを感じている模様。
「その眼になぜか、不快ではないが、あまり長く考えたくないものを感じる」
意味深な台詞です。
聴きようによっては否定ともとれるニュアンスですが、その真意は、カレーパン編のラストに繋がると思われます。

赤とは、35688年前からの知り合い。
彼女が不在のあいだ、ねこやを守護してほしいと依頼されたクロ。
店主とアレッタは、ドラゴンからすれば、きわめて脆弱な存在。いつ何時、危機に曝されてもおかしくないというのです。
ねこやを訪れた者は、人間だろうが魔物だろうが妖精だろうが、味に魅了され、恍惚となる。悪意など発生する余地はないと思われたのですが。

Menu21
menu21 カルパッチョ

セイレーンの恋人たちが、キマイラ殺しことアルフォンスの無人島を訪れ、手記を解読して、ねこやの存在を知ります。
彼が残しておいた金貨銀貨を手にして、二人は扉を開け、そして…。

Menu22
menu22 カレーパン

カレー大好きなクロちゃんのための、短めですがピリッと美味しいサイドエピソードでした。

まずはカルパッチョ。本日のメインエピソードです。

Iris
ロリきたあああ
!(歓)


Torinoasi
でも鳥の脚
…(泣)

アーリウスとイリス。二人はセイレーンです。
巣を造るって云ってますね。もちろん愛の巣ですよね。こう見えて、二人は夫婦なのか?
姿こそ愛らしい少年少女ですが、軽く100歳とか超えてるんだろうなあ。
そして生魚を頭から丸齧りするに至っては…。

カルパッチョは確かに美味しいけれど。
日本人なら刺身だろ!素材を大事にした最高の調理法だ!サシミ食えサシミ!
日本人でもないし和食のねこやでもありませんでしたとさw

Uta
セイレーンがゆうわくのうたをうたった!(いまいち上手くない

耐性のない店主とアレッタは、危うく誘惑されるところでしたが、クロの制止で事なきを得ました。
なるほど、これが赤の心配していた「ちょっかい」だったのですね。
セイレーンの歌程度ならカワイイものですが、いずれはもっと怖いモノがねこや侵略を企むとか?
互いに贔屓のメニューを譲らず、第一次ねこや戦争が勃発するとか?
いろいろ空想がふくらみます。

Arettaoihii

そして、カレーパン。
カレーパンって、曠大無辺なカレー界においても唯一無二の特異点。独自の存在感を主張していますよね。
ああカレーパン、サクサクピリリのカレーパン!さめても美味しいのに、揚げ立てときたら、もう垂涎ものです。
アレッタちゃん、アツアツのカレーパンを頬張って、あたふたしています。魔族だけど猫舌だったのか。
「でも、おいひいです
おいひいいただきましたあ!
清楚系のクロに敗けてはいられません。アレッタちゃんもどっこい生きてます。

Kuropan

Siroiekitai
カレーパンのお供に、あやしげな白い液体を、こくんこくんと飲みほしたクロちゃん。
か、かわいい…。
思わず性的妄想が。
「どうだ、うまいかクロ?」
「○○、おいしいです。わたし、○○が大好きです」
こ、ここでエロマンガ?無垢な美少女をいたぶる系の鬼畜物?(おちつけ
ラッシーでしたw

アレッタに「気をつけてくださいね」と声をかけられたクロ。
彼女は魔力無双のドラゴンで、住まう空の涯には害する者などほぼ存在し得ない。
アレッタの言葉は、実は意味をなさないのです。だから、「不快ではないが、あまり長く考えたくない」と表現したのですね。
でも、ありがとう
クロにとって、案じてもらうこと自体は無意味。それでも、案じてもらえるのはとっても嬉しい。
ささやかだけれど、大切なこと
それは、人を思いやる優しい心なのですね。
作品「異世界食堂」は、メニューのみならず、心に沁みる人情の機微も、よき隠し味となっています。
人情というか、この場合ドラゴンなんだけどw

Iriswaki

本日のベストショ
(ほとんどビョーキですな

次回はとん汁とコロッケ。
最終話です。

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2017年9月11日 (月)

プリンセス・プリンシパル第10話

Iintyoutu
Iintyosenketu
Iintyosibou

「友だちって云ってくれたお礼に、クリスマスプレゼントをあげる。あなたが友だちを撃たなくてすむチケット」
さようなら、ドロシー

委員長が、自らこめかみを撃ち抜いた!ドロシーの手を汚させないために。
鮮血が飛び散る衝撃的なシーンに、度肝を抜かれた視聴者も多かったはずです。

昨夜のツイッターに「映画の名作を観ているかのよう」と記したとおり、このシーンに、シドニー・ポラック監督の名画「ひとりぼっちの青春」(1969年)を想起していました。頭を撃ち抜かれたヒロインのクローズアップショットが鮮烈で、委員長の悲惨な最期と二重写しになったのです。
この名画と今回のエピソードの連関については、後ほど詳述します。

エピソードとしては、スパイ養成所の同期生である委員長エレノア、ドロシー、そしてアンジェによる「スパイ悲話」。
委員長が手引きする城に潜入するミッションの真の目的は、委員長の二重スパイ疑惑を暴くこと。
疑惑が真実なら、親友でも抹殺せねばならない。
そして、悲劇は始まります。

私のアニメレビューには、映画や文学や演劇との比較論が頻出します。
これは畢竟「アニメは(最終的には)総合芸術になりうる」という持論ゆえであり、文芸批評でいえば「比較文学」に当たります。
あくまでも理想。そんなアニメ作品にそうそうお眼にかかれるわけではありません。
しかし、私の渇を癒してくれたのが「プリンセス・プリンシパル」。
この作品には、はっきりと「アニメとしての文法」、それを援用する「明確な意思」が感じられます。いわば「構え」のある作品。
だから、普段はおっぱいとか腋とかようじょとか騒いでいる私も、プリプリを前にしては、襟を正して語りたくなるのですね。

唐突な比較ですが、スパイはサラリーマンと似たところがあります。
ともに無名の存在のまま、組織の歯車として働き続け、歯車としての用をなさなくなれば弊履のごとく捨てられる。
世界のスパイ文学は、007やミッション・インポッシブルなどのエンタメと違い、リアリズム文学として進化してきました。
文豪サマセット・モームが自らの諜報員体験を元に発表した「アシェンデン」(1928年)から始まり、エリック・アンブラーやグレアム・グリーンを経て、ル・カレ「寒い国から帰ってきたスパイ」という画期的なリアリズム名作により、頂点を迎えます。
プリンセス・プリンシパルは、過去の貴重な財産であるエンタメ路線とリアリズム路線とを巧みに取捨選択して、効果を上げているといえます。今回は、リアリズム路線における見事な達成でした。

Kanpai

Iintyomayaku
Iintyomayaku01

Yuuenti
Yuuennti01

天涯孤独な少女たちをスパイに仕立て上げる養成所「ファーム」での日々。
主席を争う委員長とアンジェ、二人の真摯さを生来の明るさでまぜっ返すドロシー。
個性が異なる三人は、いつか奇妙な友情で結ばれていた。
ミッション自体は、ベアトちゃんの「犬笛」による活躍もあり、あっさり成功。
三人だけ残った同期生+ベアトちゃんで、同期会を兼ねてパブで打ち上げです。
未成年の二人を帰したあと、21回めの乾杯。酒豪のドロシーとタメを張るとは。さすがは委員長ですね。
しかし、委員長は、トイレに立ってこっそり皮下注射。眼の下に隈ができています。
麻薬っぽいけれど、この時代だとモルヒネかコカインかな?
彼女が寝返ったのは、心の隙を衝かれて、麻薬で籠絡されたのでしょうね。
ここから、物語は一気にカタストロフを迎えます。

さて、「ひとりぼっちの青春」です。
映画の原作は、ホレス・マッコイの小説「彼らは廃馬を撃つ」(1935年刊)。
アメリカ大恐慌時代に流行した過酷な「マラソン・ダンス」に勝利して、優勝賞金で人生をやり直すことを夢見た二人。しかし、全てはやらせであり、「嘘」だった。
賭けに敗れ、人生に絶望した女は、パートナーを務めた主人公に「あたしを殺して!」と叫ぶ。
主人公は女を射殺し、罪を認めて従容と連行される。
「なぜ彼女を撃ったんだ?」
詰問する警官に、主人公はぽつりと答える。
だって、ダメになった馬は殺すだろう?」
彼らは廃馬を撃つ。そのタイトルに込められた真の意味が、ラストに至って氷解する、あざやかな構成の名画でした。
アンジェと主席を争い、風のように自由なドロシーに憧れ、でも結局はスパイとしての熾烈な生存競争に敗忸。
そんなエレノアを「廃馬」だとは思いたくない。思いたくないのですが…。

Korositehosii
Anjekorositemorau


「スパイとサラリーマン」について。
コントロールに何が起こったのだろうか。直属の上司であるLが左遷され、後任は、見るからにタカ派の軍人ジェネラル。
文民統制から軍部による統制へ?王国側のグランド・フリート計画といい、なんとも硝煙臭いにおいがしますな。
「みごとにやりとげた君たちには、さっそく次の任務についてもらう」
いい仕事をしたあとの最高の報酬は、次の仕事
これ、サラリーマンの掟。仕事は続くよどこまでも。
諸君、これが人生です(笑)。
それでも、廃馬にはなりたくないなあ…。

個人的な感慨は擱いて、ジェネラルの指令は意想外のものでした。
「プリンセスを殺してもらう」
軍部の暴走?王位継承権第四位のプリンセスを弑する意味は?
影の実力者となりつつある正体を知られてしまったのか?

もう第10話。そろそろ、結末が気になるところです。
時系列をシャッフルする手法でスタートした本編。ふつうに考えれば、物語の冒頭に回帰し「そして今も、アンジェたちはスパイを続けているのです」で纏まりそうな感じなのですが。
「虚実の皮膜」を描くことに注力するこの作品。
少なくとも、あざやかな「裏切り」は用意してくれている気がします。愉しみです。

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2017年9月10日 (日)

Re:CREATORS第21話

Hutari

「セツナに優しい世界がないのなら、新世界を造ればいいじゃない!」

いやビックリしました。あらゆる意味で。
「パンがなければケーキを食べればいいじゃない」という名言を遺したマリー・アントワネットも唖然としそうなコペルニクス的転回の大団円でした。
まどマギでいえば、まどかの因果地平にほむらが到達して二人で永遠を謳歌するような、何とも知れんハッピーエンドでしたね。
アルタイルちゃんの鎮魂を、こういうかたちでやってのけるとは…。
「ホロプシコンは、因果を捻じ曲げるだけでなく、無から有を造り上げる無限の能力!」
そ、そうだったのか!!w
殆ど「打ち毀し」に近い荒業です。

Setuna00
Ressya
Setuna01
Aru
あの、運命の駅頭での、アルタイルとセツナの語らい。
「私はずっと、私はずっと貴方に逢いたかった!」
声までがオトメになってますよアルタイルちゃん?
「アルタイルはずっと、私のために怒ってくれていたよね。ありがとう」
「当然よ。貴方のためだもの。貴方の痛みとひきかえて、あたしは生まれ落ちたんだもの!」
このあと、二人の切なくて優しい「口説き」が延々と続きます。

歌舞伎や浄瑠璃における口説き(クドキ)とは、主人公や登場人物たちが切々と心情を訴える「劇中最大の見せどころ、聞かせどころ」をいいます。
今回のエピソードは、まさにクドキの独壇場でした。アルタイルは、今まで逢うことがかなわなかった創造主のセツナに、自らの心情を切々と訴え続けます。
「セツナにとって、世界はあまりに強大で自動的で残酷。だから、そんな世界を憎んだ。根こそぎ消し去ってやろうと決めた。あなたを世界から退場させた、そんな物語が赦せなかったから!」
理が勝ってますが、つまりはアルタイルちゃんによる壮大な愛の告白です。

さて、どんじりに控えしは、颯太とセツナのクドキです。
昨夜のツイッターにも書きましたが、レクリエイターはまた、颯太とセツナの「二人の物語」でもあったのですね。
「東男に京女ってのは古来あったけど、メガネ男にメガネ女だったか。颯太はセツナに追いつきたかったし、セツナは颯太に見せたいから創作したんだね。物語の結論は、ベストカップル万歳ということで」

Sikidou
Kekkonaru
Kekkonsetuna

颯太よりも、アルタイルちゃんとセツナの方がベストカップルになったけどねw
♪ふ~たりの~ため~ せ~かいはあるの~♪(佐良直美)
懐かしすぎてトシとっちゃいそうな、かつての結婚式定番ソングを髣髴させるサブタイでした。

エリミネーション・チャンバー・フェスもこれにて終幕。
アルタイルちゃんとセツナの二人だけの新世界における「結婚式」を、まずは言祝ぎたいと思います。そうします。

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賭ケグルイ第10話

Sumeragiouninaru

「見返してやる!私こそが王になる!」

皇ちゃんから破滅の音が!
夢子の強運に賭けたはいいけれど、相手は「さあ皇さん、賭けグルイましょう」って逝っちゃってる女ですよ?
王になるとか野心とか、ふつうの人間のふつうの感情などアウトオブ眼中、問題外の外である最強サイコさんですよ?
こんな魍魎女王に付き合っていた日には、命がいくらあっても足りません。
中の人、若井友希ちゃんは芳紀21歳。その稚い容姿から、合法ロリとかJCとか弄られまくっているらしい。
皇ちゃんの思い切った行動には、声優さんの怨念が籠っているのかもしれません。なんてね。

仮面副会長がディーラーとなって、公式戦が開始されました。
ゲームは、チョイスポーカー。通常のポーカーと異なり、ベット(賭ける)とレイズ(賭け金をつりあげる)しか認められない。
特殊ルールは「ストロンガー・オア・ウィーカー」。賭け金の多い方が、勝ち札を「強い役」にするか「弱い役」にするか選択できる。やり方によっては、ブタでも勝利できるわけです。
事前情報から、夢子が常軌を逸した賭けグルイであることを知悉している豆生田は、彼女の奇矯なプレイに惑わされず、冷静に王道を貫きます。
鈴井や皇ちゃんの願いにもかかわらず、あっさりと敗忸してしまいました。
夢子ちゃん、ついに詰んだ?

Yumekosumeragisan
Yumekokamiijiri
Yumekokurui

ところが。
「いくらまで出せますか?」
資金源として皇ちゃんをご指名だ!夢子ちゃん、敗北すらも想定内、織込み済みです。さすがです。
皇ちゃんにとって、究極のデッドオアアライブ。
豆生田につけば、生徒会に戻れて実家を継げる。
だが、彼女は安寧を捨てた!ともに頂点を目指すという共犯幻想を抱かせておいて、いざとなれば弊履のごとく自分を捨て去った豆生田に報復するために!

「皇は無能」と断じる豆生田に、反論する夢子ちゃん。一見、皇ちゃんの肩を持っているように聞こえるのですが。
「あらあら、ずいぶんな物言いですね。皇さんに実力がない?いったい誰がそんなことを決めたのでしょう
おまえだろ夢子
おまえが皇ちゃんをズタズタに負かしたからだろ!(笑)

Mamearigato
プレイ前に「ブタの強弱」を確認していた夢子ちゃん。
これが次回、勝敗の帰趨をきめる決定打になるのかな?
「踏み台になってくれてありがとう」
ああ、豆生田くん死亡フラグ立ててるしw

Seele_2
Seelekaityou

熾烈な公式戦を余所に、和服の生徒会長さんは何やら暗躍している模様。
「さて、はじめましょうか」
これってゼーレ?人類補完計画?

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2017年9月 9日 (土)

地獄少女宵伽第9話

#9「零れたカケラ達」

放映当時、はっきりとは視えていなかったことが、今回クリアに視えました。
cheppoこと深沢先生ですが、完全に茜ちゃんを誘導しているじゃないですか!
あのころは、茜ちゃんの自由意思による無理心中かと錯覚していたのですが、これ、cheppoによるマインドコントロールですよ!
罪が深いですcheppo…
だからこそ、三途の川で、あいちゃんが深沢をなじったのですね。
「先生、自分のしたこと、わかってる?」
物見遊山で地獄を覗こうとしたこともさることながら、結果として、茜ちゃんの人生すらも変えてしまった。
その罪は、重い。あまりにも…。

そして、新たなるコペルニクス的大発見。
茜ちゃんこそは、最高最良のメガネっ娘美人だったのです!(笑)
彼女って完璧ですよね。顔立ちが端正なので、笑ってよし、怒ってよし。かけてもよし、かけなくてもよし。
こっち方面には御無沙汰だった私ですが、眼鏡っ娘ジャンルにあらためてハマってしまいそう。

…だが不幸なアクシデントにより録画キャプ失敗、画像はなかったのです。
地獄より地獄的とはこのことだw



閑話休題(それはともかく)
以下、本放映当時の記事再現です。少し推敲しています。
地獄少女第12話に当たります。

これはもう、ドラマ「高校教師」路線を狙った心中ものですな。
アネモネこと沢井茜。ひっきーです。友情もないくせに漫然とつるんでいるクラスメートたちの偽善者っぷりに絶望し、登校拒否。
cheppoこと深沢先生。毎日のように茜を訪問し、ドアをドンドン叩いております。熱血金八先生というよりストーカーっぽいです。うざい先生をいっそ地獄送りにしようと、アネモネさん、あいちゃんを呼び出してしまいます。
しかし、アネモネは何となく分るとしても、cheppoって何ですか。
中の人の千葉進歩さんのハンドルだとか?

ある朝のこと。強引に部屋に入ってきた先生に問いつめられ、茜は本心をぶつけます。
「先生があたしを登校させようとするのは、自分のためなんでしょう?」
そんな彼女の非難に、先生は意外にも全てを認めます。
教頭から叱責され、とても辛いこと。不登校を放置する位なら、いっそ退学に持って行けとまで言われていることを。
本音でぶつかってきてくれた先生に心を動かされ、ひさしぶりに登校する茜。
不幸な偶然から、彼こそが、唯一心を許していたメル友のcheppoだと判明。
同時に、茜ちゃんが彼を呪おうとしていたことも分ってしまいます。

しかし、先生の反応は全く思いがけないものでした。
「俺を地獄送りにしてくれないか?」
壊れていたのは先生の方でした。崩壊しているクラスにも、教頭の叱責にも、もう耐えられなくなっていたのです。
弱い、弱いなあ…。
そんな先生に、茜は心を動かされます。
同情?それとも愛情?
背中を押されるようにして、ついに人形の糸を解いてしまいます。
「恨み、聞き届けたり」って、えー?
いや別に恨みじゃないのでは。この辺、輪入道の仕事もやっつけでお役所っぽいですなw

三途の川の渡し舟で、地獄少女から茜の覚悟を知った先生、ただ涙を流します。
「後からわたしも行きますから、待っていて下さい」
まさに後追い心中です!
「高校教師」のテーマ曲「ぼくたちの失敗」が流れてきそうなイイ場面でした。

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2017年9月 8日 (金)

ナナマルサンバツ第10話

深見真理ちゃんが敗退…

止め絵による真理ちゃんの涙顔が美しかったですねえ。
ここだけ画像引用したいところですが、やんぬるかな、ナナマルサンバツは録画していなかったのです。残念なり、無念なり。
ちなみに、こういう止め絵って、作画スタッフではなく実は美術担当の人が描いていると聞いたことがあるのですが、今でもそうなのでしょうか?

それにしても。
笹島部長が名門開城の出身であり、兄の深見誠司とライバル同士だったという事実が、真理ちゃんにとって、それほどショックだったとは。
畏敬する兄がクイズを離れてしまった原因が、笹島との過去の因縁にあった、のかもしれない。だから真理ちゃんは動揺してしまった。蓋然性としては理解可能なのですが。
残念なことに、真理ちゃんの感情を激しく波立たせた心理の葛藤が描き切れていないので、過度な動揺っぷりが何だか不審者めいて見えてしまう。
ゆえに、彼女の敗忸がもたらす悲哀が、視聴者に伝わりにくい。
この辺りも、演出上の課題かもしれません。

台風の眼かと思われた苑原弟くんが、いきなりの敵前逃亡!
急に女装したくなったらしい。気紛れにも程がある。
これが新撰組だったら、隊規により「局ヲ脱スルヲ許サズ」ということで、切腹ものですよ?

冗談はともかく、演出意図からいえば、こんな感じでしょうか。
相手の裏狙いのフェイク合戦になるであろう苑山明良との勝負は、外連味が強すぎるので、いったん先送り。
まずは、正統派で真っ向勝負な御来屋とぶつける単純明快な味を優先したのかもしれません。

にしても、先送りということは、二期を見据えているのでしょうか。気になるところです。

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2017年9月 7日 (木)

はじめてのギャル第9話

End

来週、最終回だよ
え!?

総作監の古川博之さんによる寧音ちゃんエンドカード。
まさかの「次回!!最終回だよっ!!」でした。
10話で終了かあ。カドカワの壁ってやつですか…

NTR(ねとられ)はつらいよ。
ジュンイチ受難のエピソードでした。

Mitaraiikemen
Mitaraiwarui
とつぜん現れた御手洗大は、八女さんの中学時代のクラスメート。
見るからに爽やかなイケメンです。八女さんとすぐ仲良くなり、仲間と一緒に遊ぶ約束まで取りつけてしまいました。
でも、人の見てないところでは、悪い顔に。
中の人は鈴木達央さん。Freeの橘真琴くんが、こんな悪いヤツになるとは…

Junititoumei
愉しげな二人をよそに、蚊帳の外のジュンイチ。
失意の彼は、念能力を発動!
「路傍の石のように、風景に溶け込むんだ」
本当に風景に同化して消えた
ハンターハンターのメレオロン「神の不在証明」もビックリの驚異の能力ですな。
中学生の八女さん、何だかいろいろあったみたいですね。
実はダサイ系眼鏡ちゃんだったとか?次回に判るのかなあ。

Junitiraise
勝手に邪推して勝手に落ち込むジュンイチに、八女さんも哀しげです。
喫茶店で談笑する彼女とイケメンを目撃したジュンイチは、云ってはならないことを。
「こんな思いをするくらいなら、一生童貞でいい!」
生涯童貞宣言きました!
ジュンイチオワタね。
羽柴ジュンイチの来世にご期待ください」吹いたしw

Kasiiikari
Neneikari
Kasiiboa

心配した香椎さんが相談に乗ってくれるというので、屋上で苦悩を打ち明けるジュンイチ。
香椎さんがキレた!
「自分勝手なことばかり云って!八女さんのことも考えて!」
やっぱりいいなあ香椎さん。腹黒でエキセントリックだけど、本当に優しいコなんですね。
ボクの心の嫁は香椎さん体の嫁は寧音ちゃんでキマリです(ぬかしおるw

「こんな自分勝手な男のことを…。今の羽柴くんは、私の召使い失格だから!」
言葉を濁して去る香椎さん。
「…」の後には「好きだなんて」って心の呟きが入るのでしょうね。
でも、深夜のボア様モードでは、全世界に向けて、好きな男への想いを切々と語ります。
「私の召使いにふさわしい男になって!」
香椎さん流の、決死の告白ですね。
それを聴いたジュンイチは自らの非を悟り、翻然決意した模様。

Mitaraituppari
Junnitiikari

ファミレスでじゃれ合う童貞組のもとに、蘭子さんが殴り込みです。
しかし、ジュンイチはすっかり立ち直っていました。
自分のどうしようもない童貞っぷりを認めたうえで、八女さんとしっかり向き合っていく!
公衆の前で男を見せたジュンイチ。
折から、どやどや入店したのは、あの御手洗一派です。いかにもワルそうな連中ですね。
イケメン君は卑劣なナンパ男。ギャルなんて楽勝と嘯きます。
あいつ殴ってやると息巻く蘭子を抑えて、怒りのジュンイチが立ち上がった!
一触即発。事態は風雲急を告げます。

次回(最終回)「はじめての…」
はじめての?はじめての何?
はじめての修羅場とか?はじめてのスクールデイズとか?
ジュンイチが御手洗に返り討ちにあって死亡狂乱した八女さんが包丁で御手洗を刺すとか
いいぞもっとやれ!
おら、ワクワクしてきたぞ(ありえません

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サクラクエスト第23話

Ougonryuu

「これで三種の祭具コンプリートだね!」

黄金の龍を玩具のシャイニングドラゴンで代用するとはw
気は心、とはいってもねえ。まさか、祭具クエストを中途放棄とは。
これ以上、引っ張る意味がないと判断したのかな。
黄金の龍の祟りなのかは分りませんが、丑松会長からとんでもない爆弾発言が。
「間野山市は消えてなくなるやもしれん。隣の富蔵市との合併話が本格的に進んどるらしい」

こ、これは…
これまでの脱力オチ狙いの引きと違って、かなり深刻ですね?
千登勢商店会長が、及び腰の商店会に喝を入れるためにぶちかました商店会解散宣言と同じ意図…ではなさそう。リアル合併話のようです。
みずち祭の復活に向けて、真希座長による劇団旗揚げ公演「龍の唄」や、野毛さんのブックカフェの準備が着々と進んでいるなか、またまた不協和音が兆してきました。

さて今回。
間野山より遥かに都会の富蔵市へ出向いた由乃としおりちゃん。何やら好条件のオファーが来たらしい。
洋菓子ベレンの青年社長さんは間野山二中のOBで、閉校式にも参加してくれた。
町興しのプロジェクトに感銘を受け、地元に恩返しをと、洋菓子店の新規出店をぜひ間野山で、と提案してくれたのです。
実は、ここだけの話なのですが。
「ベレン実行計画書」なるものが出てきたとき、とっさに「詐欺じゃないか?」と思ってしまいました。出店話をもちかけて資金を出させるってアレです。
それは私の邪推。立派な社長さんで、立派な企画のようですね。
やれやれ、儂も疑り深くなったものじゃ。トシは取りたくないわいw
パステル・デ・ナタを調べたら、「ベレン」は地元ポルトガルの実在の超人気店で、エッグタルトが名物なんですね。
Yougasi

美味しそうなランチ。食べ物画像はなごみます。
Lunch




「私だけなんだよね、何にもないの」
地元組のしおりや凜々子や真希はもちろん、外様組の早苗もウェブデザインやコミュニケーションのスキルを活かして活躍中。
でも、自分だけ手に職もなく、技能も資格もない。任期が切れたあとの身の処し方が不安だというのです。
そんな弱気国王も、商店会の臨時総会では、視聴者も瞠目するほどの大活躍を見せてくれました。
今回のエピソードの眼目は、有名洋菓子店の出店という商店会にとってはまたとないイイ話が来たのに、秋山さんは店舗貸しを峻拒したこと。
過去にもアクセサリー屋に店舗を貸したことがあるから、今度も快く応じてくれるかと期待したのに。
何故、秋山さんは頑ななのか?

千登勢さんの解散宣言に、総会は大紛糾。町興しに積極的じゃなかったくせに、商店街を閉じるのはイヤだというのです。
あげく、商店会のためという錦の御旗を振りかざし、秋山さんに多数決を押しつけようとします。
そんな流れに、敢然と異議を唱えたのが他ならぬ由乃ちゃん。
「そんなの町興しじゃありません、ただの開発です!」
弱気国王が堂々たる正論を吐いた!
迷走由乃ちゃんもオトナになったんだねえ。暖かく見守ってきてよかったよ。をぢさん嬉しくて涙が出ちゃうw

過去の店舗貸しが問題だったのですね。夜逃げされて賃貸料を取りっぱぐれただけじゃなくて、何と融資の保証人にもなっていた。
それは人がよすぎるよ秋山さんw
アクセ屋の若者に悪気はなかったのかもしれませんが、殆ど詐欺ですな。
町のためとか何とか、口当たりのいい話にはやっぱり要注意です。今の日本政府や総理にも要注意。これは余談でしたw
カスタードの匂いを懸念していた店主さんが反省し、店舗貸を快諾してくれました。めでたしです。

Ryuunouta

みずち祭実行委員会から、ついに(仮)がとれた!
晴れて仮免卒業ということで、プロジェクトに弾みがつく、はずだったのですが。
合併話の行く末はどうなるのでしょうか?
サクラクエスト最大のクライマックス、みずち祭の復活は成就するのか?みんなが笑顔になれる日は来るのか?

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2017年9月 5日 (火)

異世界食堂第10話

Joouoppai
Joouoppai01

さすがは妖精女王!
花の蜜だけで、これほど豊満なお胸を誇るとは…

世の貧乳さんには朗報です。
花の蜜詰め合わせを特別価格でご提供。今なら3割引きで、クレープ生地のおまけつき。
これであなたもGカップ!今すぐお電話を!(笑)

Menu19
menu19 クレープ
 
花の国に忽然と出現したモノリスならぬ不思議な扉。
妖精女王の沽券に賭けて、怖じるわけにはいきません。
敢然と扉をくぐる女王たち。そこには…

Menu20
menu20 納豆スパ
 
エルフのファルダニアちゃんは、味の蘊奥をきわめるために武者修行中。
父の紹介で逢ってみたクリスティアンは、発酵食品を研究中。彼のお勧めは納豆スパだったのですが、味の鬼才ファルダニアちゃんが、意想外の提案を。

Jooukurep
Jooukutiiru
Joouoisii

扉の向こうには、おなじみの異世界食堂ねこやが。
女王さま、まずは「円」の念能力で客をサーチ。
メンチなトレジャーハンターや肉食人魚は問題外。唯一、ハーフエルフのヴィクトリアがお眼鏡に叶いました。
威儀を正して、ヴィクトリアに店のお勧めを問う妖精女王。
ヴィクトリアも、妖精たちの好みを斟酌しつつ、真摯にメニューを選びます。
本当ならプリンアラモード推しなのですが、妖精が苦手なニガいものが入っているので却下。
フルーツたっぷりのクレープを推挙します。
ティアナ女王、毒見役を申し出る部下を退けて、御自ら試します。
きっと、誰よりも先に食べたかったのでしょうね。実は美味しんぼさんと見た。
大歓喜の美しい表情。
「すばらしい!何と美味な!」

その後、希望者を選抜して、ねこやに通い詰める妖精さんたち。もはやクレープ依存状態かも。
どのクレープが美味かをめぐり百家争鳴、かしましい。妖精さんたちって高等遊民っぽいので、これしか考えることがないのかもしれません。
花の国が、クレープゆえに頽廃し、傾国の道を歩まなければいいのですが…。

Nattourice
Falloisii

次のエピソードは、究極のメニューを探し求めるファルダニアちゃん再び。
父の親友クリスティアンは、発酵の研究をしています。チーズをサンプルにして、エルフ豆で発酵食品を発明しようと日々邁進中。
中の人は小西克幸さん。レクリの松原さんですな。

発酵大好きな彼のイチ推しは納豆スパ。
確かに美味しい!ファルダニアちゃんも納得のお味です。
スパにふりかけられた海苔がまたいい!
「黒い紙のような、海で採れる香ばしい草」
こう表現されると、あまり美味しそうな感じがしませんねw

しかし、味皇を目指すファルダニアちゃんは、先達であるクリスティアンのさらに上を行く発想をしました。
「納豆を、ライスといっしょに食べてみたい!」
日本人なら誰もが「納豆ご飯が最高って、あたりまえだろ」ってツッコミ入れるところですが、エルフさんたちにとっては革命的なイノベーションなのです。
クリスさん、潔く敗北宣言。ファルちゃんの軍門に下りました。
青は藍より出でて藍より青し」(「荀子」)
弟子は既に師を超えたのですね。

豪華絢爛な料理を極めたグルメも、美食の果てにはシンプルな味に還っていくと云います。
納豆ご飯もそうですが、卵かけご飯なども、シンプルイズベストの逸品ですね。
ああ、無性に食べたくなってきました!
辛抱たまらん!もどかしいから、もう納豆飯に卵をかけちゃおう!
おかかと海苔もかけるぞ!(反則

Joouwaki01
Joouwaki02

今回のベストショット。
妖精女王さまの高貴な腋ですw
まさに、花の香りに匂い立つような美しい腋ですな。

次回はカルパッチョとカレーパン。

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2017年9月 4日 (月)

プリンセス・プリンシパル第9話

Kabu

「白いカブを投げつけると聞いたが」
「それは決闘!それにカブじゃなくて手袋です!」

カブを投げつける?手袋のかわりにカブ?
これって、どういう思い違いなの?

カブ(turnip)
手袋(gloves)

単語としては似ても似つかない。これを、どうやったらカン違いできるのか。
おそらくですが、グラブ⇒カブの聴き違いから生じた、ちせちゃんの誤解に由来するのかと。
もしかすると、明治期に実際にあったエピソードなのかもしれませんね。

英語の発音をカン違いすることによる滑稽な笑い話は、幾つもあります。
いま思いつく逸話で有名なのは、シェイクスピア「ハムレット」の台詞由来のもの。
to be or not to be   that is the question」。
これは「生きるべきか、死ぬべきか。それが問題だ」と訳されるのが通例なのですが。
まだ翻訳が未発達だった明治時代には、こんな訳文が実在していました。
あります、ありません。それは何ですか?

Mazuimesi
Kuriketto
Horagai
Ukiyoe

さて今回は、クイーンズ・メイフェアにおける、ちせちゃんの波乱万丈エピソード回。
授業では、クリケットの球を豪快な居合抜きではじき飛ばし、笛が吹けないのでほら貝を吹き、美術ではベアトちゃんを浮世絵ふうのジャポニズム化してしまう。
フェンシングの他流試合でも、イヤミな男子生徒キャメロンとの決闘でも、破格の行動力を示す。
英国と日本との、彼我の文化の違いから生じる笑いを単純に嗤いつつ、ちせちゃんの可愛らしさを愛でるだけで充分かと思います。
しかし、何もないところにも「考察」を見つけてしまうのがブロガーとしての矜持(笑)。
トライしてみますね。

文化人類学のタームを用いると、英国におけるちせは「異人(ことびと)」。
遥かな極東から来たちせは、秩序がすべての英国社会において、異質な存在。
メイフェアでの彼女は、決して歓迎されてはいません。特に、英国階級差社会を代表する頑迷固陋かつ東洋人を侮蔑するキャメロンとは、はっきり敵対します。
ゆえに、まつろわぬ者という意味で「まれびと」とも云えます。

彼女はまた、「トリックスター」でもあります。
「世界の秩序を混乱させ、物語を牽引していく」神話的な存在。それがトリックスター。
日本でいえば、「古事記」に登場する素戔嗚尊がそれに当たりますね。
ちせちゃんは神ではありませんが、このエピソードにおいては、メイフェアを攪乱する神に等しい働きを示しています。

本来のトリックスターの役割は、融通無碍にして破天荒な行動により、世界を変革する。
いわば「進歩」を演出するものです。
しかし、ちせちゃんの齎した波紋にもかかわらず、クイーンズ・メイフェアは、つまり英国社会は変化しないでしょう。
この頑なさによって、大英帝国はその後、斜陽の一途をたどることになります。

Dohyoutaiko
Dohyouodori
Dohyouhime
Dohyoudoro

考察はここまで。

旧約聖書のダビデの石投げを髣髴させる、ちせの投擲により、決闘に大勝利。傲慢なキャメロンも悲鳴を上げつつ降参です。
そして、プリンセスたちチーム白鳩が、ちせの勝利を祝ってへんてこな土俵入りを披露してくれました。アンジェの和太鼓伴奏つきです。
何とも珍妙な情景ですが、気持ちが嬉しいってヤツですね!
真心さえあれば、文化の違いを超えることもできる。ほのぼのするラストでした。

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2017年9月 3日 (日)

Re:CREATORS第20話

Sirius

Siriusunohazu

!!

Aruodoroku
Setuna

!!!

因果を自在にあやつるアルタイルさんに、もはや物理攻撃は通用しない。
だから精神攻撃を、というのは正しい選択です。無際限なインフレバトルを帰結させるには、これしかないでしょうね。
物語は、外面世界から内面世界へ
それにしても、みっしり詰め込んできましたね。驚いてるヒマもありませんでしたよ。

まず、「適用淵源」とやらで、ひかゆが初期値化され、ただの傍観者に引き摺り下ろされた。
切り札としてチームが現界させたのは、シリウス。
アルタイルと同値同質の能力を付与されたレプリカント、というかそっくりさん。
金谷のギガスマキナに施された特別術式と、メテオラちゃんの術式詠唱によって生まれた。
そっくりさん登場にアルタイルさんが怒りまくってます。
いったんは、彼女の滅却に成功するも、すぐに復帰してしまう。
存在を消せないのなら、存在自体を乗っ取ってしまおう!
何だかイノセントなアルタイル=シリウスちゃんが誕生し、全員がホッとしたのもつかのま。
圧倒的に内面が不足していたシリウスは、あっさりとアルタイルさんに乗っ取り返された!

落ちていた軍帽をかぶったとき、「制服が人間を規定する」ってナポレオンの箴言どおり、シリウスちゃんに邪悪な意思が宿ったのかとカン違いしたのですが、そういうネタではありませんでしたねw
弥勒寺、翔も、為すすべもなく次々と斃れた。

残るは「私はそもそも主人公ですらないのだが」とぼやくブリッツのおっさんのみ。
そのブリッツが、「タイバニ」などを支持する「おじさま好き」腐女子たちの無限大の承認力によりチートに無敵化するという熱い設定を期待したのですが、ちょっと残念w

承認力を得られないはずのキャラを呼び出す。それが、颯太とマガネのたくらみ。
「嘘の嘘。それはくるりと裏返る」

アルタイルの創造主、シマザキセツナが現界
この衝撃力により、無敵軍服さんの内面世界を切り崩せるのか?
しかし、マガネが颯太を「怪物」と云ったのも、分かる気がします…

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賭ケグルイ第9話

Aogeba
Aogebatte

ガチンコ歌唱対決は、夢子ちゃんが「仰げば尊し」で98点!
これって、ある意味出来レースですよね

だって、歌唱力で芹澤優が早見沙織に勝てるわけないやんw

次の極限ババ抜きも、あっさりと夢子の勝利。
ユメミが、最初はわざと敗けて、劇的逆転勝利のシナリオを描いたのです。
さすがは一流アイドルといいたいところですが。
歌唱対決で素人に敗けてる時点でレッドカーペットどころかインディーズアイドルだって終わってますよw

ここで、いつもの制服姿に戻った夢子ちゃん。ツインテよりも、やっぱり艶やか黒髪のこっちの方が似合います。
さて、「利きファン」ゲーム。
サイコロの目どおりのシートナンバーの客を選び、誕生月を当てるというもの。
観客のすべてはファンクラブ会員。そして、ユメミは全員の誕生月を把握しており、余裕綽々だったのですが。
サイコロの目さえも自由に操れる夢子ちゃん。さすがの博才(ばくさい)です。
選ばれたのは、ファンクラブ会員ではない、芽亜里でした。
「誰だよおまえは!?」
ガクゼンとするユメミちゃん。

夢子の完全WIN!賭け金の支払い代償として、くだんの録音が再生され、ファンたちが耳を疑うユメミの罵詈雑言が会場中に響きます。
アイドルの正体が白日の下に曝された!何もかもが終わった!
「あたしの人生、何の意味もなかった」
夢破れて俯くユメミですが…

「ユメミちゃんが好きだーーー!」
ファンクラブ会長の熱い雄叫びに、他のファンたちが呼応します。
雨ニモ負ケズ風ニモ負ケズ、ファン道を貫く彼らはもはや尊くさえありますって、んなわけないしw
想定どおりの流れですが、この連中、もはや家畜?あるいはドルオタ畜?
オチが茶番に堕してしまったなあ。何だかなあ。
おちつけ、これはフィクションなんだ。実在の人物や団体とは無関係なんだ。
って何の慰めにもならんけどw

Ed00
Ed

決着がつき、ユメミもアイドルを続けるという、何とも知れんハッピーエンドに。
EDも、芹澤さんと早見さんのデュエットバージョンです。笑えます。

ここで夢子は、ユメミを陥れた犯人捜しを提案。
生徒会会計の豆生田がステージに引っ張り出されるも、あくまで犯行を否認。
賭けでお互いの主張に白黒つけましょう。そんな夢子の挑発も馬耳東風とばかりに聞き流し、相手にしない豆生田。

Meganekousiki
Yumekokousiki

ついに、夢子が家畜札をはずした!
公式戦をしましょう!」
鬼畜俺様メガネくん、ぴーんちです!

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2017年9月 2日 (土)

地獄少女宵伽第8話

#8「昼下がりの窓」

Soune

「納得できない!」
「そうね。でも、だから私がいるの
初期あいちゃん超クール!

今回の劇メーションでは、きくりの謎はついに分らずじまい。
本編のイントロとしての役割を果たしていましたね。

「昼下がりの窓」は一期の第6話。
以下、本放映当時の記事です。

Siawwaseoyako

Rape01
Rape02
Rape03

放送コードに引っかかって深夜送り(笑)にされたといういわくつきの回です。
安田ママレイプシーンもなかなかでしたが、それよりも、戸高ママの黒下着と一目連との濡れ場の方が数倍えろい感じでした。
三途の舟での大股開きも、もう(*´Д`)/lァ/lァもの。確かに、トシの割にえろえろな体ですしね。

Ero01
Ero02
Mamakowai

Haruka00
Haruka01

愛欲の地獄に向けて、戸高ママいやな精神崩壊状態でした。
ラストには、遥ちゃんの清純シャワーシーンのオマケ付。
…今回、えろいしか言ってませんね私。

しかし、遥ちゃん可哀そすぎ。
ママに笑顔が戻ったのは嬉しいけど、リバウンドが過ぎて、何だか戸高さんの後継者となってしまった気配。
ユリアちゃんいじめられまくりっぽいです。遥ちゃんはともかく、もと子分の二人組ならやりそうですよね。
この結果を得るために、自らの地獄行きを賭けたのだろうか。
『たぶん、今は幸せなのでしょう。ひょっとすると、一生このまま幸せなのかも』と自分に言い聞かせる姿が実に痛々しいです。
同じ遥でも、でぼちん遥なら地獄少女に頼らなくても戸高組なんか一撃で壊滅させたろうに。残念です。
団地(社宅)での怖い隣人ものって、以前に高橋留美子劇場にもあったけど、画風の違いもあって、こっちの方が数段コワイです。

遥ちゃんの中の人は斉藤千和。見事なまでの被害者声です。
安田ママは伊藤美紀、おっかない戸高ママは篠原恵美。時代を感じますな。

いろいろ当時のことを思い出させてくれる、懐かしいエピソード話数でした。
新たに画像キャプを追加
また思いついたら追記しますね。

追記

地獄よりも地獄的

芥川龍之介「侏儒の言葉」のエピグラフ「人生は地獄よりも地獄的である」に典拠するこの表現が好きで、たびたび引用しています。
今回の「昼下がりの窓」は、まさに「地獄よりも地獄的な」エピソードでした。

地獄流しや仕置き自体、もちろん怖いのですが。
何よりも恐ろしかったのは、戸高さんの取り巻きである母親たちと、その娘たち。
かれらモブの、見事なまでの無定見な付和雷同っぷりに、髪の毛が一本立ちするような恐怖を感じました。
大衆の悪意は方向性を持たず、限度がない。
ゆえに、悪意や暴力が、どういうきっかけで、いつなんどき自分にふりかかってくるか、全く分らない。これほど恐ろしいことはありません。

さらに恐怖を覚えたのは、優しかった安田ママが、当然のようにして戸高ママの後継者にすりかわっていること。取り巻きママたちもまた、当然のごとく後ろに控えて、戸高ママのときと同じ悪意を発散しています。
まるで、悪夢の二重像のように。
ママの笑顔を取り戻すために自らの地獄行きを賭けた遥ちゃんも、これでは救いがありません。物語は苦い味をのこして終わります。

「地獄少女」の人気が不滅なのは、ホラー要素のみならず、人間性の深淵を剔抉する容赦ない筆致にあるのだと、あらためて確認できた、鬼気迫るエピソードでした。

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