マギ第9話感想
#9「王子の責任」
バルバッド国の現状は、失政政府の縮図でした。現代の、何処かの国での出来事のような気さえします。
もちろん「マギ」は空想的なエンターテインメントなので、各人の主張は単純、議論の精密さや実証性はすっ飛ばされています。
でも、政治小説や傾向映画ではない以上、細部のレアリテは、これで充分でしょう。
主張の大要はこのとおりであり、要諦を押えた「ディベート」になっていました。
破天荒さと、(ほどほどの)リアリズムが共存している。そんな「マギ」が好きです。
アリババ(理想肌王子)「おれは、王子として、この人たちを見捨てられない!どうしたらいいんだあ!」(ハムレット的苦悩ですね)
カシム(貧困層代表)「血を吐いて死んでいった!そんなマリアムに、俺は何もできなかった!」(マジで何もしなかったのかw主張だけではダメですよ?)
アラジン(第三者勢力)「考えようよ。ボクも考えるからさ」(国連みたいなゆとり)
シンドバッド(余裕の実力者。磊落で、名君主の器)「霧の団に入れてくれ。ちなみに、俺は世界の趨勢のことも考慮している」(この人セカイ系だったのか!しかも、変わり身はやっ!)
ジャーファル(有能だがアタマが堅い副官)「霧の団に入る?いやおかしいでしょうそれ。自分で、敵だって言ってたのに」
⇒シンドバッド「おまえは、これほどの悲惨を前に、心が動かないのか!」
⇒「わ、私が悪いんですか!?」Σ('∀`;)
(スケープゴートを立てて民心を逸らすのは権力者の常道wシンドバッド、マジ政治家の鑑)
アブマド(無能独裁者)「国民のことなど知らん」(………)
シンドバッドとアリババが連立し、バックにはモルさんと、アラジンが睨みを効かせています。
アブマドにとっては、四面楚歌、最悪の状況でしょう。
弟サブマド「聞いてやろうよ。アリババは話の分かる奴だから…」
意外にも、まったく耳を貸さず、強気を貫くアブマド。
無能で怯懦な国王に、不退転の決意など、元よりあるはずもありません。後ろ盾がなければ、まっさきに逃げ出すでしょう。
すると、その不可思議な自信の支えとは?
「黒い太陽」こと、ジュダル颯爽登場!アラジンも、ヤバイ氛気を察知しました。危険な奴が現れました。
アブマドは、この切り札があったので、泰然自若としていたのですね。
「何かまた濃い奴キター!」
予告ノリノリやんw
次回「その名はジュダル」
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