マギ第4話感想
#4「草原の民」
「延々と子どもを産ませるんだ。その方が儲かる」
Σ(゚Д゚;
トーヤたち黄牙一族の女性たちを略取した、煌帝国の人攫い隊長が、彼女を弄りながら洩らした台詞です。
こういう酷薄な台詞を、さらりと、しかも確実な重みを以て伝えられるのは、傑作の証左。
同じ日5で謂えば、「鋼の錬金術師」の魂を伝えている気がします。
かつて、騎馬民族の雄として覇権を恣にしたが、いまは衰え、ひっそりと家族的に暮らしている草原の民、黄牙一族。
ドルジとか馬乳酒とか、モンゴル民族を措定しているのかな?
現在は、煌帝国が草原の覇権を握り、さらに国力を拡充しようとしている。
草原の村が侵略されている噂に動揺する黄牙一族の前に現れたのは、中国ふうに装った美女、練白瑛。
今を時めく煌帝国皇帝の第三子にして、第一皇女です。
帝国の傘下に入らぬかという和平を申し出ます。
まっすぐな信念の持ち主のようですが、ウーゴくんの挙動不審が気になるところ。
そもそも、タチの悪そうな武将が、皇女さまの御前で、その言を裏切っていますよ?
将がいくら理想を語っても、大多数の部下たちが陋劣なら、理想は腐敗せざるを得ない。
実に巧みな描写です。
魔法の絨毯で、いきなり帝国本陣に乗り込むアラジン。第一皇女さんの真意を問い質します。
誰ひとり死なずにすむ国を造る!だから、誰も殺さない!
理想の覇道を熱く語る皇女さんに、アラジンも得心しました。
「おねえさんのルフは、痛いほど迷いがないね」
痛いほど、というのが、危険な伏線…?
馬車を追撃するドルジたちの騎馬が、なかなか見せてくれました。
射かけられた矢を躱すために、馬に貼りつくようにして逼り、白兵戦に持ち込む辺り、騎馬民族の面目躍如でした。
かつて勇猛を讃えられた騎馬民族、匈奴などは、馬の腹に吊り下がりながら疾駆したという伝説も遺されています。
「婆さまの教えのとおり、一人も殺さず取り戻した!」
「何という友愛じゃ!」って叫んだらもうナウシカだったのですが、流石にそこまでのリスペクトはなかったかw
再び、焚火を囲み、和やかな宴が催されます。
イイ氛気のドルジとトーヤ。婆の眼が、いやらしく光ります。
「男になれよ、ドルジ」
ドルジ、DT(童貞)捨てろってアレですかw婆さま捌け杉w
さりげに人の輪を離れ、もっと生きて、孫の顔を見なければと決意する婆。
しかし、飛んできた矢が、婆さまの背を貫いた!
Σ(゚Д゚;
「おばあちゃん、まだかなあ」
焚火の傍で、無邪気に呟くアラジン。
こういう緩急の妙がすごい!やっぱり「マギ」には期待しよう!
次回「迷宮(ダンジョン)攻略者」
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