TARI TARI第5話感想
#5「捨てたり 捨てられなかったり」
まひるママとの想い出に充ちたピアノを、捨てて(売って)しまった和奏ちゃん。
「どうせ使わないし、誰かに使ってもらえれば」と、哀しいことを呟きます。
パパも戸惑いを匿せませんが、愛する娘の頼みを聴き入れます。
亡きひとの想い出は、物に宿ると謂います。和奏ちゃんにとっては、ピアノでした。
消去することで、辛い想い出から逃れたかったのかもしれません。
けれど、彼女の行動の結果は、「苦痛な心」が「からっぽな心」に置換されただけでした。
ピアノが搬出された後のがらんとした部屋は、彼女の空虚な心象風景そのものです。
和奏ちゃんの回想話数でした。彼女の過去が、ようやく顕かになりました。
音楽科受験のために、ナーヴァスになっていた和奏ちゃん。
のんびりしたママの言動がいちいち癇に障り、反抗的な態度を取ってしまう。
しかし、受験面接のさなか、ママが斃れて…。
ママの死後に届いた合格通知も、後悔に苛まれる彼女にとっては、心に突き刺さるものでしかありませんでした。
そして、音楽科を辞めて普通科に移り、表面上は平穏な日々を送ります。
仲間にさえも距離を取っている、温順しい印象の和奏ちゃんですが、ママが存命だったころは、結構アグレッシブで意欲的に見えます。
現在の醒めた態度は、やはり「心の傷」のせいだったのか。
渡辺美里の曲に「死んでるみたいに生きたくない」ってタイトルがあります。
無気力を託つ和奏ちゃんは、まさに、そんな状態です。
でも、「ミンキーモモ」最終話じゃないけれど、「夢は、誰かに見せてもらうものじゃない。自分で見つけるもの」。
失くしてしまった和奏ちゃんの夢は、いつかまた見出される時が来るのでしょうか。
捨てられなかったのは、あのマスコット?
和奏ちゃんがまだ稚いころ、ママが手作りしてくれたものです。
クジラだというのですが、和奏ちゃんには、金魚にしか見えません。
折衷して、イルカに落ち着きました。
…造形がちょっとヘンなので、クジラというよりも「海から来たまつろわぬ邪神」に見えるのはヒミツだw
和奏ちゃんパパの茶店は、外観からいって「島の茶屋あぶらや」がロケーション元のようですね。
抹茶アイスに黒かん?が、美味しそうでした。
ママからの封書は、和奏ちゃんの抽斗にしまわれていました。
まだ開封していないのかな?
田中の夢は、バドミントンのプロになること。
高校生ベスト8は立派ですが、プロを目指すなら、全日本レヴェルでないと厳しい。
本人がいちばん分っている事でしょうから、辛いでしょうね。
日暮れて道遠し。
でも、「明けない夜はない」とも謂いますので、田中くんにも捲土重来を期待したいところです。
紗羽ちゃんの夢は、騎手(ジョッキー)。
女性騎手は絶対数が尠いし、それを目指すのは荊棘に充ちた道ではないかと漠然と思っていましたが、検索したら、やはりキビシイようです。
1968年にアメリカで登場した、海外初の女性騎手は、男性騎手たちのストライキにより、一度も出場できないまま引退を余儀なくされたとか。
現在の日本では、地方競馬で活躍している方がいるようですが…。
乗馬の才能はともかく、体型的に騎手に向いているのは、小柄な来夏ちゃんの方でしょう。
馬の負担を最小限にするために、騎手は小柄で軽量であることが必須だからです。
紗羽ちゃんの、あの豊満なおっぱいが、騎手になるについて、隘路にならなければよいのですが。
でも紗羽ちゃん!
だからといって、お胸の減量とか、よからぬことを考えTARIしたら、おぢさん赦さないからね?
(ノ∀‘)
次回「笑ったり 想ったり」
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