LUPIN the Third 峰不二子という女第8話感想
#8「命日」
他人の「命日」を石板から読み取る事のできる占い師、シトト・チャンドラー。
こうした超常的な設定に接すると、1stの「魔術師と呼ばれた男」のパイカル、劇場版のマモーを想い出します。
マモーはともかく、種も仕掛けもある贋物ということでは、パイカルと同じでしたね。
ただ、シトトが慙愧するには、かつては本物の能力を所持しており、加齢とともに喪われてしまった。
最期に力を取り戻し、読み取ったのが「自分の命日」だったというオチは、何とも皮肉が効いています。
峰不二子に纏わる冒険。
積み重ねてきた断片の堆積が、「梟頭」の語りにより、ようやく円環構造の端緒を顕し始めました。
不二子にふさわしい漢(おとこ)かどうか、試みるのが「かのおかた」の意思。
その名は、ルイス・ヒュー・アルメイダ伯爵。
不二子が、駭きのあまり眼を瞠っていたのが印象的でした。少女の頃の不幸な体験と、深く関係があるようです。
この辺りから、「峰不二子という女」の秘められた素顔が顕かになっていくのかもしれません。
ルパンは、何故、不二子を追うのか?
「俺はまだ、おまえを抱いてない」
「そのときは、銭形に聞いて我慢するのね」
「な、なにい!?」
(ノ∀`)
銭形警部マジ役得っすw
ルパンにとって、不二子はたぶん、ファム・ファタル(運命の女)。
いくら次元に揶揄されても、ルパンにとっては、自らの破滅を賭けるに足るイイ女なのでしょう。
今回のシリーズは、つい、1stと比較する誘惑に駆られてしまいます。
それは制作も織り込み済み、というよりむしろ、狙いの一つなのかも。
アニメ、「ルパン三世」のスタイル(と思われているもの)は、実は2nd以降に確立されたものでした。
ルパン組のみんなでワイワイ賑やかに、っていう、RPGで謂うところのパーティ形式のことです。
1stは、そうではありませんでした。話数ごとの振り幅が大きかった。
スラップスティックの味がある「エメラルドの秘密」「どっちが勝つか三代目。
ひたすらブルージーな氛気が漂う「殺し屋はブルースを歌う」。
シリーズ前半と後半でも、中枢スタッフの降板などにより、大きく作風が変化しています。
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