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2011年11月 9日 (水)

ちはやふる第6話感想

#6「けふここのへににほひぬるかな」

千早は耳のよさに頼りすぎ。太一の精確な指摘です。
聴覚千倍ならよかったのにね。ってそれじゃ12thになっちゃうかww

直情径行も程度問題。
見学している奏を発見したとたんに全速力で追尾するなど、もはやプレデター並みの瞬発力と狩猟本能。
新を自転車ごと引き倒したように、奏ちゃんも引き倒すかと心配しましたよ。残念美人から犯罪美人に堕ちなくてよかった
ここはイケメン太一くん辺りに、諄々と説得してもらうべきだったのでは。
「かなで。音を感じさせるいい名前だ」
奏ちゃんマジ天使ということでwww

かるたの向こう側に見える色と温度。
奏ちゃんとの対話をとおして、かるたの可能性に昧到した千早です。
千早は、「かるた的絶対音感」の持ち主なのでしょうね。つまり、天才です。
でも、いかに天才と雖も、聴覚のみの末梢的反応に頼るだけでは、限界があるのかもしれません。
芸術家も職人も、名人巨匠と呼ばれる人たちは、卓越した技術のみならず、扱う素材についても知りつくしています。
絵画でいえば、画材や絵具について知悉すること。
たとえば、フェルメールの澄明な「青」の素材は、ラピスラズリ。当時の希少財です。
その素材にたどり着くまでに、フェルメールがどれほどの試行錯誤を重ねたか。想い迫るものがあります。
千早が、百人一首自体を知ろうとし始めたのは、「素材を知る」という意味で、大いなる前進といえます。

袴を穿きたいから弓道部とかかるた部というのは、ちょっと邪道かもしれません。
でも、彼女の、和装や古典に対する情熱は本物。
だからこそ、奏の熱さが千早にも伝わったのですね。
科学用語でいえば、触媒反応、ドップラー効果。
仲良しごっこや馴れ合いではない、「切り結ぶ」感覚は大好きです。
彼女たちは、こうして進化していくのでしょう。

以下余談。
和歌は、日本の誇る世界的文学です。
最たる例が、「新古今和歌集」に収められた、天才歌人、藤原定家の一首。
大空は梅のにおいにかすみつつ くもりもはてぬ春の夜の月」(1198年の作)
たちこめる梅の香りがあまりに濃厚なので、春の空が霞んでいるかのようだ、という趣旨です。視覚とにおいの感覚を交錯させた、妖艶にして華麗な一首です。
19世紀になって、フランス象徴派詩人の、とりわけランボーが、視覚と嗅覚など感覚のコレスポンダンスを実践する700年近くも前に、象徴主義を先取りしていたのです。これは誇っていいことだと思います。

そういうことで、古典大好きの奏ちゃんとは、すっごく仲良くなれそう。超接近戦を挑めそう。わくわく。
余談というか猥談のたぐいですねww

次回「ひとこそみえねあきはきにけり」

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