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2011年10月 1日 (土)

輪るピングドラム第12話感想

#12「俺たちの巡る輪」

「セイゾンセンリャクシマショウカ」
「これで世界はピースされる」
ピースって…。('A`|||)

高倉兄弟の父親は、その「組織」の指導的幹部だった。
1995年に発生したのは、同時多発地下鉄テロ。桃果は、その擾乱にまきこまれ、命を落とした。多蕗は、運命の悪戯により生き残った。
「桃果ちゃんが死んだなんて、信じない!」
嗚咽する多蕗少年の掌には、生々しい傷跡が…。
彼の決意とは何だろう?クイーンの「ヤツを止めろ」が気にかかります。

さらに畳み込まれる隠喩に充ちた寓話の数々。
そそのかす闇ウサギ。無垢なメリーさんの羊。松明の灰で再生する林檎の樹。
「メリーさん」は、不条理な運命に抗うために、「プロメテウスの火」を偸んだのか?
子羊たち(高倉きょうだい)をないがしろにしてでも、救いたかった林檎の樹とは?

宮澤賢治、村上春樹、太宰治(「グッド・バイ、ね」)など既存作品からの眩めくほどの引用と、魔術的な映像に演出技法、ひっくり返った玩具箱よろしく散乱するガジェット。
幾原監督が、アレゴリーで語り始めましたね。
寓話を多用するのは、性急に語りたいときの常套手段
語るべきことが充盈し、溢水するのは、作品にとって吉兆です。
巷間では「判りにくい」という意見もあるようですが、ここは大いに支持したいところ。

アニメ界の金字塔となるべき、果敢な挑戦になるのか。それとも、ただのキワモノに終るのか。
運命の至る場所の意味づけに、「いと深きもの」の揺曳が感じられるまでにこぎつけました。もう一息だ。
最後まで、運命の至る先を見届けたいと思います。

それにしても、冠葉とクイーンの「生存戦略」ですが、あれってカラダは陽毬のものってことになるの?
気になるお年頃なんですww

以下余談。

世界同時革命の夢、もしくは悪夢について。
想い出すのは、フォーク歌手の森田童子です。歌手であると同時に政治的人間だった彼女は、安保闘争が完全に終焉したあともずっと、新宿で、池袋で、至るところでゲリラライブを展開していました。しかし、ついに力尽きて、活動を閉じることになりました。
吉祥寺の前進座で行われた、ラストコンサート。私も、その場にいました。
コンサート劈頭、森田は、あのかなしいほど透明な声で、囁くように語りかけてきました。
僕たちは、ずっと革命の夢を追ってきました。それも、もうおしまいです。僕たちが滅びていくさまを、どうか見て行ってください

70年代の世界同時革命の夢は、森田童子のしずかな歌声によって鎮魂されました。
90年代~ゼロ年代の同時多発テロの悪夢は、誰が鎮魂してくれるのでしょうか。

♪風の中にぼくたちがいる
 みんな夢でありました
 みんな夢でありました
 もういちど やりなおすなら
 どんな生き方が あるだろうか♪
(森田童子「みんな夢でありました」より)

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