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2011年10月 1日 (土)

ダンタリアンの書架第12話(最終話)感想

#12「まだ見ぬ明日の詩」

白ダリアン(仮)が、「もうひとりの私」って呼びかけていましたね。
黒ダリアンと白ダリアン(ヒューイの「夢の女」)とは、表裏一体の存在のようです。
あちらの世界での書架の番人(ミノタウロスみたいな奴)と、現実世界でのゾンビたちもまた、二重写しと解釈できます。
彼我の世界の運命は、一蓮托生、繋がっているのかもしれません。

新聞という新興メディアを幻書に仕立てて、世界中に大量流通させるテロゾンビ計画。
着眼点がすごい。「言霊」で、世界を破滅させようというのか。
ひそやかに書架に封印されていた幻書は、いまや水爆以上の最終兵器になってしまったのですね。
言霊の、ことばの行きつく先がこれかと思うと、慄然とさせられます。

「敗戦国から賠償金をうばっておいて、復興会議ですか」
やはり、教授とラジエルは、敗戦国である独逸側だったんですね。
第一次大戦後、独逸は、巨額の賠償金の圧迫もあって、未曾有の経済危機にみまわれました。
マルクの大暴落。戦前の1兆分の1にまで価値が下落し、小額紙幣が100万マルク、500万マルク切手もあたりまえで、買い物するにも、荷車に紙幣の山を積み上げて運ばねばならなかったほどの惨状を呈しました。
敗れた者たちのルサンチマンは深く…。

大量出血しながらも、ヒューイも頑張りました。ゾンビなみのしぶとさだ。
でも、焚書官のハルが、美味しいところを全て持って行った感がありますね。
「本を焼く者は、人間も焼きますよ?」
「人間なら、すでに焼いた。大切な人をな」
ハルも、闇の力に捉われているようです。磊落なフランと一緒だから、救われているところもあるのかも。

読姫同士の、低次元の言い争いに吹いたww
バカってゆー方がバカなんだぞ!って、「一騎当千」のおバカ代表、孫策なみのバカっぷりじゃないですか。
ぺったんこやらガラクタに至っては、もはや論外です。
万巻の書を読破している知の選良のくせに…。(ノ∀`)

おしまいに、われらがカミラちゃんについて語っておこう。
かろうじて、終章に間に合いました。活躍といっても、ヒューイの看病だけだったけどww
そしてそして、殆ど脈絡のないキモノサービス!あなたは異国迷路のクロワーゼですか!まあ可愛いからいいけど。

ダンタリアンも、二期がありそうな予感。期待を繋ぎましょう。
「待て、しかして希望せよ!」(「モンテ・クリスト伯」より)

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