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2011年1月23日 (日)

魔法少女まどか★マギカおまけSS「奇跡も、魔法も…」

【まえがき】
ごめん、自分自身が耐え切れなくなって、書いてしまいました。GOOD ENDバージョンです。

「ありがとう、まどかちゃん、開けてくれて」
「せん…ぱい」
あたしは、息もできずに、優しげな先輩の笑顔を、みつめるばかりだった。
ゾンビでも首なし死体でもない、綺麗なマミ先輩が、そこにいた。
「ほんとに、ほんとに、先輩なんですか?」
「どうして?あたし、何かヘンかしら?」
「だって、足音が…。呼吸だって…」
「生き返ったばかりですもの。体が慣れてなくて。いきなり元気いっぱい、ってわけにもいかないでしょう?」
「そうだけど…」
「ダメですよ先輩、この子、気がついちゃったみたいです」
いつの間にか近づいてきたのは、さやかだった。
まさか!?
咄嗟に逃げようとしたあたしを、後ろから、猛烈な力で押さえつけた。さっきまで、親友だったはずの、さやかが。
「さあ、先輩、はやく!」
「ありがとう、さやかちゃん。気がきくわ」
「えへへ、あたしも立派な魔女になれますか?」
「苦しませるのは罪だよ。一気にやっちゃって!」
けしかけたのは、キュゥべえだった。この淫獣!やっぱり、油断するんじゃなかった!
マミ先輩の笑顔が、ゆっくりと迫ってきた。
いつもは慎ましやかな口が、信じられないほど、おおきく開かれた。甘たるい吐息が薫った。
「うふふふ、食あべちゃうぞ~♪」
「ひっ…」
微かな悲鳴を上げるのが、精一杯だった。
世界がふっと遠くなり、あたしはそのまま喪心した。

「ひどいよ、ひどいよ、みんな!」
次に気がついたとき、あたしは、泣きじゃくっていた。
みんなが、心配そうに見下ろしていた。マミ先輩、さやか、そしてキュウべえが。
「ごめん、ごめんよ、まどか。まさか、お芝居がこんなに上手くいくなんて」
「ごめんなさいね、まどかちゃん。ただ帰ってくるだけじゃ芸がないから、サプライズをプレゼントしようと思っただけなの。お礼のつもりだったのよ」
「いやー、こんなに見事にハマるなんてね。ほんっと、まどかって、分りやすいよなー」
「許してね。ぜんぶウソだったのよ。さあ、機嫌を直してちょうだいな」
「ほんとにほんと?そんなこと言って、またみんなであたしをだましてるんじゃ…」
「だいじょうぶだって、まどか。これは、虚●玄の脚本じゃないんだから。そんなダマシはないの
「ごめんネ、おどかしたりして。ちょっと調子に乗りすぎちゃったかな。だって、まどかちゃんが、あんまり可愛いものだから。
さあ、ケーキを買ってきたわ、みんなでいただきましょう。モンサンクレールのショコラプランスに、ミルフィーユフランボワよ」
「さすがセレブなマミ先輩。奢りましたね♪」
「ごちそうも、忘れないでね!」
「キュゥべえったら、食いしん坊ね。これだって、あたしの魔法少女の代償なんだから、心して食べなさいよね!」
「まどか、その調子その調子。やっぱり、まどかは元気ハツラツじゃないとね」

ささやかなパーティ。談笑は、いつ果てるともなく続いた。
でも、愉しいときは、いつか終わりが来る。そろそろお開きね、と立ち上がったのは、マミ先輩だった。
もう、魔法少女には戻らない。先輩は、断言した。
どこか遠くの街で、静かに暮らしたいって言い残して、去っていった。
エレガントな後姿と、馥郁とした残り香を漂わせて。

でも、あたしを待ち受ける、魔法少女の運命は変わらないんだ。
考えたら、手が震えだした。
そのとき、誰かの手が、やさしく重ねられた。
「だいじょうぶ、あたしも、なるから。魔法少女に」
「さやか…」
「でもさ、ケーキなんかじゃあたしは売れないわよ?さーて、どんなでっかい願い事、しようかな」
「もしかして、上条くんだったりして?」
「ば、ばかやろー!そんなはずあるか!」
乱暴に否定したが、真っ赤になったさやかの嬉しそうな表情が、ことばを裏切っていた。
「ほら、夜が明けるよ」
キュゥべえが、紅い瞳を、眩しそうにぱちぱちさせた。
「ね?こんな奇跡もあるんだよ。だから、怖がらないで。きみたちが信じさえすれば、魔法だってきっと、きみたちを護ってくれるんだ」

本当に、そうだったらいいな。
あたしとさやかは、寄り添いながら、運命に抗うように、昂然と蒼穹を仰いだ。

ゆっくりと、朝の曙光が耀きはじめた。

【あとがき】
すっごい甘い結末になってしまったけど、PTSDが、やっと回復基調になりました。
マミ先輩には、やっぱり笑顔が似合う…。
キュゥべえ「先輩は胡散臭いとか、さんざん述べてたのは、誰だったかな~?」
SIGERU「問題ないwww」

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コメント

良いですね、その結末。
マミさんマジで可哀相だったから4話はそんな感じの話になって欲しいです。

ただ、3話終了からお祭り騒ぎになっている人達は納得しなそうですね(笑)

投稿: ミップン | 2011年1月23日 (日) 18時32分

うん。私も良い結末だと思います。
4話がこんなお話ならいいのに。
「マミさんかわいいよマミさん」な私としては納得してしまいました。

投稿: ひろし | 2011年1月23日 (日) 19時13分

ミップンさん、はじめまして!
コメント、ありがとうございました!良い結末って言ってもらえると、本当に嬉しいですね。
もちろん、虚淵路線からは懸隔があるかと思いますが、あまりにもマミさんが不愍なので、あえてGOOD ENDにしてみました。
また何かありましたら、よろしくお願いします♪

投稿: SIGERU | 2011年1月23日 (日) 20時59分

ひろしさん、ようこそ!
>4話がこんなお話ならいいのに
援護射撃、ありがとうございます。そう言っていただけると、作者冥利につきるというものです。
そちらの記事も拝見していますので、後ほど訪問しますね。
お元気そうで、何よりです。

投稿: SIGERU | 2011年1月23日 (日) 21時00分

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『こんな幸せな気持ちで戦うの初めて…   [続きを読む]

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