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2010年12月29日 (水)

おとめ妖怪ざくろ第13話(最終話)感想

#13「おわり、燦燦と」

年末番組編成の余波により、12話で終了するアニメが多い中で、『ざくろ』は13話までしっかり放映。
あとは、大晦日の31日払暁までねばる『海月姫』を残すのみ。
2010年10月期アニメの総括の意味も込めて、『ざくろ』について、ちょっとだけ書いてみます。

物語自体については、まずまず文句のつけようもありません。
伝統的な「母恋もの」と、「人と半妖との恋」にテーマをしぼったのも、着眼としては悪くないし、やむを得ない選択だったと思います。
さまざまな制約に掣肘される商業アニメにおいて、何を選択し、何を振り捨てるかは、制作スタッフが最も心を砕くところであり、腕の見せ所でもあります。
あえて振り捨てた部分について云々しても始まらないし、結果を見れば、感銘と余韻を残せたのだから、まずは成功だったと言えるのではないでしょうか。

母である突羽根には、ユングの太母神(グレートマザー)の面影を感じました。
また、沢鷹が、骨と化した母の真実の姿に驚愕する場面は、マザコン作品の典型であるヒッチコック映画『サイコ』を思わせる鮮やかさでした。
ざくろが亡き母を超克するきっかけが母自身の言葉だったのも、説得力ある巧みな演出だったと思います。
母恋ものというのは、名作『山椒大夫』をはじめとする日本文学や、能や謡曲といった古典芸能でも、根強い人気を誇っています。父恋ものは影がうすいですww
日本人の集合深層心理自体に、ユングが説いたような「神話的背景」があるのかもしれません。
いずれにしても、日本の芸術において、母恋ものが特権的な地位を占めているのは間違いのないところ。
時代設定に伝統の味わいを感じさせる『ざくろ』に、母恋というテーマが採用されたのは、まさに必然と言えるでしょう。

さて、ここからが、実は本題です。
『ざくろ』は、始まったときから良作の予感がしていましたし、終わってみれば、実際に良作でした。
J.C.STAFFは、相変わらずいい仕事をするなあ。率直な感想です。
なのに、感想記事には至らなかった!優先されたのはイカ娘で、ざくろは見捨てられた!何故だ!!
「お坊ちゃんだからさ」(シャア)
まあそうなんだけどねこの私がwww
平日は夜まで仕事が押すので、手が回らなかったというのが、いちおうの建前です。
しかし、本音をいってしまえば。
やはり、少女マンガの香り漂う画風よりも、いわゆる「アニメ絵」の作品を、無意識にも優先させた、というのが本当のところです。
ざくろの場合、少女マンガ独特のクセをかなり修正しているし、薄蛍や鬼灯・雪洞も愛らしいとは思うのですが、結局は他作品の後塵を拝するような扱いをしてしまいました。
ところが、そんな『ざくろ』において、強い「フェティッシュ」を感じた瞬間があったのです。
それは、エピローグの「みんなでお茶を」の場面でした。
チビキャラたちが、いっせいに登場!
思わず身を乗り出しかけた自分がいた!
単純に「これはカワイイ!好きだ!」という、電流のような感覚が、身裡を奔ったのです。
何という愛らしさだろう。そして、何という安堵感…。
不思議にほっとする感覚を味わいつつ、あらためて悟りました。
自分は、つくづく「アニメ絵」が好きなんだなあ…。

アニメにおける少女マンガ絵とは?について考察しようかと思っていたところ、こちらの記事の「少女マンガと聞いて避ける理由」部分が、簡明にして要を得た解説をされていたので、考察に代えて引用させていただきます。
「こいさんの放送中アニメの感想」
http://riksblog.fool.jp/public_html/mt5/anime/now/2010/12/-13.html

最後に、ツッコミの本能が疼いた、最終回のツッコミ所にも触れておきます。

母が護持(妖力封じ)のために授けてくれたペンダントを引きちぎった瞬間、月までが柘榴色に!
天体にまで妖力を及ぼすとは、どこの加藤保憲@帝都物語ですかww

いきなりの妖人省解散!
年の瀬を控えて、このリストラは痛い。半妖派遣村が必要かもww
もともと、沢鷹=花館中尉がざくろを狙うために設立したので、トップの消失により「仕分け」されたものかと。
「かあさまがそんな事を望んでいるか、よく考えるのね」なんて、冷たく突き放すべきではなかったのかも知れません。だって、よく考えたら自分のボス(社長)なんだし。
組織維持のためには、社員は何を為すべきかという教訓なんですね?分りますwww

佳作だったので、ひそかに2期も期待したいところです。
スタッフの皆さん、お疲れさま!

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