閃光のナイトレイド第12話感想
#12「夜襲」
「上海に、超弩級の新型爆弾を落とす」
Σ(゚Д゚;
新型爆弾の抑止力による「恐怖の均衡」。
それが齎す世界平和の可能性を示唆してみせたにもかかわらず。
欧米列強はもとより、搾取されているはずの東の国々さえも、動こうとしない。
高千穂勲は、最後の決断を下しました!
帝国と国体の護持、という台詞もありましたが、最終回直前の今でもなお、高千穂の真意を測りかねています。
しょせん、帝国軍人としての思想に掣肘されていただけなのか?それとも?
リットン調査団を瞠目させた新型爆弾は、やはり高千穂が見せた幻影でした。
市ノ瀬によれば、信管の位置などの解が算出できないため、爆弾はまだ完成していないといいます。
けっきょく、爆弾の完成は、預言者に頼るしかない、とも。
新月(月の蝕)と、郊祭式典が重なる日が、決起の日。
(何となくハガレンを思い出すのは気のせいですよね?)
満州国の首都、新京は、風水思想により設計された、魔的都市だった!
預言者の静音が、卑弥呼めいた巫女の姿で地下に入り、神託を受けようとします。
高千穂の真意は?
預言者は、何を告げようというのか?
そして、葵や葛や雪菜の運命は?
仮に、高千穂が、帝国主義の走狗に過ぎない悪人だったとしましょう。
すると、考えられる結末は。
①預言者の静音が、最後の最後で、高千穂の意にそむいた預言を行う。
②高千穂の決断を首肯できなかった葛が、最後の最後で、葵たちと合流して、計画を阻止する。
どちらもアリだとは思うのですが…。
「核と平和」というキーワードで思い出すのは、故・石森章太郎の傑作中篇『大侵略』です。
かなり古い作品で、詳細は忘れてしまったのですが。
ある老科学者が「逆爆発装置」というものを開発し、アメリカを初めとする核保有国に、無条件降伏を迫ります。
応じなければ、アメリカが国内に保有する核を、遠隔操作により爆発させる、というのです。
狂人の戯言と一笑に付したホワイトハウス首脳の眼の前で、じっさいに核を爆発させてみせ、アメリカを、世界中を震撼させます。
結論をいうと、老人の真意は、まったく違うところにあったのです。
CIAのエージェントとなっていた、老人の孫息子ケンが、老人を、世界征服を企図するマッドサイエンティストと誤認して射殺してしまうのですが。
老人の、最期のことば。
「やったぞ、ケン!わしは、世界中の核を無力化することに成功した!」
逆爆発装置の完成形とは、すべての核を遠隔操作で無力化することにより、世界に平和をもたらすことだったのです。
「せめて、希望のかけらを」
暗示的で、いいサブタイですねえ♪
エヴァの「せめて、人間らしく」を想起したけど、それはともかくww
雪菜ちゃん予告によれば、大団円らしい。
これは、単なる希望というか願望なのですが。
どうしても悪人という気がしないのです。高千穂勲のことを。
上海に爆弾を、という高千穂の言葉は、本意ではないのかも?
欧米も東の国々も自分の考えについてきてくれない!という焦燥が為させた、偽悪的発言?
石森の『大侵略』をわざわざ引用したのは、そんな気持ちがあったからなのです。
雪菜ちゃんの兄が、ただの極悪人であってほしくない、という判官びいきめいたものもあるのかもしれませんねww
いずれにしても、最終回を刮目しつつ待ちたいと思います。
次回(最終話)「せめて、希望のかけらを」
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