鋼の錬金術師第59話感想
#59「失われた光」
マスタングの、人体錬成レイプキター!
リザとのアイコンタクトによって、人体錬成を回避できたかに見えたのですが。
やはり現れたプライドとブラッドレイによって、錬成陣に貼りつけられ、金歯医者をヨリシロに強制的に人体錬成させられ、対価として視力を失ったマスタング。
何という理不尽!
冗談抜きで、マスタングがゆりっぺに転生したとしても、私は責めませんよ?
(ノ∀`)
エド、アル、イズミ、マスタング、ホーエンハイムという、5人の人柱が揃いました。
お父様の望む「神に至る錬成陣」がついに発動するのか?
とっても気になった、お父様の台詞があります。
「母のぬくもりを求めた者は手足を失う、子を求めた者は子を産む機能を失う」
エドやイズミが、禁忌である人体錬成で犯した「罪」を抉る言葉です。沈黙するしかない二人。
まさに、裁く者としての神、律法者としての神、ですね。
人間たちが驕り昂ぶらないよう、絶望を以って律する、復讐と正義の神。
それが、お父様のいう「神」だったのか?
おかしい。
本能的に、おかしいと思う。
人の希望を潰して回る神なんて、信用に値しません。
お父様の言い方はもっともらしいけれど、どこか詭弁のニオイがしますね。
まるで、無知者を言いくるめる、似非宗教家のようです。
彼の言葉には、愛がありません。そこが問題。
オリヴィエの峻厳は、部下に対する愛に充ちています。だからこそ、慕われるのです。
ところが、お父様の神は、裁くためだけの神、無慈悲な神。独裁者としての神です。
ヒトは、心のある生き物。法則で動くだけの、機械的な存在ではありません。
だからこそ、元は人間であるホムンクルス・ブラッドレイは「人間とは度し難い生き物だ」と言ったのでしょうね。
マスタングを制御するという意味だけでも、ホムンクルスたちの目論みは成功したのかもしれません。
人類の発明した最強の武器は、炎。
原爆も水爆も、ある意味、炎の応用と言えるでしょう。
リザの父親である師匠を通じて、炎を自在にあやつる要諦を手に入れたマスタングは、お父様ほかホムンクルスにも、一目置かれていたようです。
彼から視力を奪うことによって、最強の錬金術を無力化しました。
その意味でも、エドたちは、真の危機を迎えました。まさに、正念場。
アルの魂が鎧に残ってるのなら、アルの体として返事をしているのは誰?
素朴な問題提起をしたのですが。
魂と肉体との対話編、と定義すればいいのかもしれません。
中原中也の有名な詩「骨」でも、死後の魂と骨との対話が見事な効果を挙げていましたしね。
魂、精神、肉体の三位一体?
プラトンの「引き裂かれた魂」とは、イデアとアガペ。
男と女とに分れて、互いを慕う存在になったと言います。
さて、スカーVSブラッドレイも、最高潮を迎えました。
互いに、「背負う重さ」を知りつくしている、究極の意地っ張り同士、力押しのガチです。
これで、盛り上がらないはずがありません。
輝け、おっさん対決!
次回「天の瞳、地の扉」
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