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2010年3月27日 (土)

デュラララ!!第12話感想

#12「有無相生」

セルティの首を弄びながら、饒舌に語る折原臨也。
神谷さんの独壇場ですね。
北欧神話の、戦士の魂をヴァルハラに導く女神、ヴァルキュリア。
デュラハンは、彼女たちが地上を彷徨う姿だという説がある。
首は、目覚めを、いくさを起こす戦士を待っている。自分は、その戦士になりたいのだ。
「地上に落ちた天使を、自分たちの手ではばたかせてやろうじゃないか!」
それが望みだというのです。
かつての革命家やテロリストの思想に通じるものがありますね。
恐らく、臨也は自分自身を知りつくしているのでしょう。人望を集めるリーダーのタイプではないことも。
フランス革命でいえば、首魁のロベスピエールより、美貌と冷徹さとで『死の大天使』と呼ばれたサン=ジュストのような存在になりたいのかもしれません。トップではなく、最高のセカンドとして。
だからこそ、セルティの首という超自然の存在を仮想リーダーにして、この日常的な世界に椿事を起こそうと企図しているのでしょう。

臨也は、帝人に興味を持っているようですね。ダラーズの創始者である帝人に。
メンバーを増やしたのは、やはり臨也のしわざでした。曲がりなりにも事を起こした帝人に、ある意味『愛』を感じているのかも。
非日常も、じきに日常になってしまう。アンダーグラウンドに沈潜しても、そこも日常になってしまう。
進化し続けるしかない。上を目指すにしろ、下を目指すにしろ。
相変わらず、誘惑者として大活躍の臨也くんです。
カラマーゾフの兄弟でいえば、スメルジャコフ。シェイクスピアのオセローでいえばイアーゴーの役回りですね。
誘惑者は、人間通でなくてはなりません。人間を知らなければ、操ることも不可能だからです。
帝人にも、セルティにも、波江にも、積極的に関わっていく。
人間が好き、と豪語するのも、満更ウソじゃなさそうです。

ナイフで襲いかかった誠二の前に立ちはだかったのはセルティ。
愛のためなら痛みも感じない、と妄想愛に立て籠もる誠二を、殴り続けます。
まるで、ディオを殴るジョジョのように。
「君がッ!泣くまで!殴るのをやめないッ!」
(ノ∀`)

セルティの首の方が、核であり本質だったんですね。
だから、首を傷つけられでもしたら、自分を喪失してしまう。そんな恐怖に怯えていた日々。
しかし、衆人の前に首なしを晒すことによって、吹っ切れたセルティ。
岸谷新羅との、新たな愛の生活が始まりそうな予感です。

「彼女はストーカーなんかじゃない。君たちは似ているんだ」
張間美香と矢霧誠二が似ている。なるほど。
帝人くんったら、上手く纏めましたね。口先の魔術師。さすがはダラーズのトップを張るだけはあります。
二人は、それぞれの思惑から、元の鞘に納まってしまいました。
誠二は、自分にセルティの影を見ているだけ。それでも、美香にとっては、傍にいられるだけで嬉しい。
歪んでいるにせよ、これも愛のかたちなのでしょう。

チャットメンバーの正体も明かされました。
セットンはセルティ、甘楽さんは臨也。大方の予想どおりです。

張間美香って、玄人なドロボウさんだったんですね。あの器具すごい。
女子高生が何でそんなモノ持ってるの、と言いたいところですが。
歌舞伎町辺りのちょっとヤバめのショップで売ってそうな感じです。

まずは、セルティ編の終了。
次回から、新たな人物と展開があるようです。

次回「急転直下」

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コメント

TBありがとうございました!
SIGERUさんの感想 とても興味深く
読ませて頂きました。
史実やカラマーゾフと対比しての文章、
しかもジョジョまで・・・素晴らしいと思いました。

とても面白かったです!

投稿: もっちー | 2010年3月27日 (土) 21時10分

もっちーさん、ようこそ!コメントありがとうございます!
>史実やカラマーゾフと対比しての文章、しかもジョジョまで・・・素晴らしいと思いました
ありがとうございます、そう言っていただけると嬉しいです♪
記事の特徴づけとして、意識的に引用を使っているのは事実です。
ただ、これ見よがしの濫用になると見苦しいので、あくまでも全体の論旨に溶け込むように、心を砕いてはいます。
お互い年期の入った社会人として、もっちーさんの記事には、共感できるというか身につまされることが多々あります。
ぜひ、今後ともお付き合いをお願いします。
後ほど、こちらからも訪問させていただきますね。

投稿: SIGERU | 2010年3月27日 (土) 23時10分

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