青い花第11話(最終話)感想
#11(最終話)「冬の花火」
夏期深夜アニメの良心?『青い花』も、最終話を迎えました。
同性愛少女のカミングアウト物語、と大雑把に括ることも可能なこの作品。
しかし、そうした乱暴な接し方を峻拒するような、静かな気稟に溢れた物語でした。
1話感想で、私は次のように記しています。
『しばらく、静かに視聴してみようと思ってます。
私の芸風は萌えツッコミ。だから、感想を書こうという意識があると、どんな作品にも無意識にツッコミ所を探してしまう。
それは、この作品にふさわしくない気がするのです。ARIAと同じにおいがする青い花は、見守って楽しむのが、私にとっては正しい態度のように思えます』
正しかった気がします、結果的に、多分。
杉本先輩は、イギリス留学。
千津からは、引越し葉書が。
あーちゃんは、いつでも傍にいてくれる大事な存在。
ラストは、雪のちらつく廃校前の小学校に佇む二人。
最初に好きになった人は誰?という杉本先輩の言葉を思い出したふみ。
脳裡に浮かんだのは、幼い頃の…。
この気づきが、ふみとあーちゃんの関係をどう変えていくのか、それは分りません。
あーちゃんはニュートラルなので、引っ込み思案のふみちゃんは、そっと心に秘めたまま想いを終らせるのでしょう。
そして、少女たちは成長していく。
欲を言えば、そんな余韻のある終わり方だと、なおよかったかな。
様々な別れを通じて、ふみがもっといろんな事に気づいて、世界がどんどん広がって…。
そう、萩尾望都の名作『トーマの心臓』のように。
ともあれ、鎌倉と少女たちと恋愛という、川端康成めいた美しい日本の抒情をしっかり描いてくれた『青い花』に感謝したいと思います。
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コメント
全編を通じて良い作品でした。
ふみとふみの周りの少女の心の機微を丁寧に映像化してくれたと思います。
私もこの作品に感謝したいです。
主題歌「青い花」をitunes music storeで購入してしまいました。
投稿: ひろし | 2009年9月13日 (日) 16時31分
ひろしさん、ようこそ!
おー!ひろしさんも青い花ファンだったとは嬉しいです!
良作でしたよね。この番組枠(ノイズ枠)は最後らしいけど、良い作品で締めくくってくれました。
>主題歌「青い花」をitunes music storeで購入してしまいました
さすがひろしさん、お眼が高いです。原作が続いているので、二期もあるかもしれません。楽しみです。
投稿: SIGERU | 2009年9月13日 (日) 22時13分