ファントム第8話感想
#8「急変」
クロウディアが、意外な行動に出ました。
ツヴァイをアインから引き離し、自分の傍に引き寄せたうえで、パスポートを見せたのです。
「これはキミのパスポート。本当のキミが、過去が、ここにある」
「!?」
「見ていいのよ、過去を取り戻すのが怖い?」
これはまさに、NOIR#1で、霧香がミレイユに送ったメッセージじゃないですか!
pilgrimage for the past(過去への巡礼)
ノワールの重要テーマのひとつが、霧香の過去探しでした。
ツヴァイの過去探しがいま再び?
しかし、クロウディアの目的が読めません。
そもそも、忠実な手足としてのツヴァイが欲しかったんじゃなかったの?
彼女はツヴァイにささやきます。
意思を持った部下が欲しい。その手を血で染めて、私と重い罪を共有してくれる存在が必要だ、と。
茫然とつぶやくツヴァイこと吾妻玲二。
「忘れたままでよかったのに…」
「言ったでしょ?ただの人形はいらないと。覚めるのよ、夢から。
キミはキミに戻る。過去も罪も全てを受け入れ、そして向き合うのよ、自らの意思と。吾妻玲二!」
ただの人形はいらない、というセリフに、私も懐かしい過去を触発されました。
ノワールファンだった私は、かつてノワール二次創作をweb上で公開していたのですが、それは本編が終了した時点から始まるお話でした。
私なりの新たな視点で、ノワールを語り直したかったのです。
そのとき、重要なキーワードとしたのが、『感情』でした。
久しぶりに自分のHPを覗いてみたら、こう書いていました。アルテナの台詞です。
『真のノワールの条件。
それは、愛も憎しみも知っていることだったのです。
愛で、人を殺せること。
憎しみで、人を救えること。
感情のない人間ではダメなのです』
私の構想では、過去や意思を持たない霧香より、感情出しまくり、自己主張しまくりのミレイユを中心に据えるつもりでした。
ノワール全編のテーマが『罪』とその贖いである以上、人間らしい感情を持つミレイユこそが、新たな主人公にふさわしいと考えたからです。
結局、未完になってるけど…。
ε- (´ー`*) フッ
話をファントムに戻しますね。
これまでの展開では、ファントムは完全なる人形、殺人のための機械でした。
もしかしたら、人形であるがゆえの悲劇で幕引きするのかな、とも思ってました。
でもやはり、罪とか意思とかのテーマに引き寄せましたね。さすがは真下監督。
クロウディアを介して、強引にロミジュリ展開にする演出意図もあったのかも。
先に感情を取り戻したツヴァイが、アインを守るために二人だけの逃避行に旅立った。
彼らの実力をもってすれば、インフェルノの有象無象なんて無問題とも思えるのですが。
でも、リズィがいるしな。クロウディアは、あっさりとツヴァイ抹殺命令を下してましたね。
どういうつもりなんだろう?
ツヴァイが大事じゃなかったの?日本に帰らせる選択肢はどうなったのか。
サイスとアインをはめて急展開にし、ツヴァイを追い込んだとしか思えません。
過去を思い出させ、わざとアインを選ばせて、組織に追わせるよう仕向けた意図が、いまいち見えないのです。
リズィではツヴァイは殺せないと踏んだのか?何か深い企みがあるのか?
もう少し見守らないと、クロウディアの行動というか思想は理解しにくいです。
一方で、サイス=マスターは失踪しています。
あの濃いキャラからして、黙って引っ込んでるとは思えません。何かやってくれるはずです。
ファントムたちの記憶操作をする際に、何かデンジャラスな刷り込みを仕掛けたとか?それが、最終的な悲劇につながるとか?
('A`|||)
次回「名前」
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント