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2006年8月14日 (月)

ゲド戦記感想

「ゲド戦記を大事にしない奴なんて、大ッ嫌いだ!」(´∀`*)

巷でいろいろな評判を取っている「ゲド戦記」を見てきました。
奥さんと一緒に行ったのですが、場所が新宿だったせいもあり、若いペアか家族連れが主流で、我々はちょっち浮いていました。
ちらほらと、いい年のおじさんが散見されましたが、関係者か何かでしょうか。

結論から言うと、悪くありませんでした。監督のというより、安定した力を誇るスタッフの手柄かもしれませんが。
たださすがに、宮崎駿作品の盛り上がりやカタルシスにまでは到達していませんでしたね。
あと、評判を下げた原因の一つである『説明不足』は感じました。
ゲド戦記の1巻目「影との戦い」は以前に読んでいたので、世界観を把握している状態でやっと理解できる程度だったと思います。

アースシーにおける魔法使いや『竜』の位置。
アレンを追う『影』の正体。
真の名を告げることの、呪術的な意味づけ。
魔女テナーや宿敵クモとの過去の因縁。
事前の情報でもなければ、この辺りは分りにくかったのではないでしょうか。
そしてそして、テルーは何と○の化身だった!(ネタバレ回避です)
これには驚きました。だったらどうして最初から…。

中途半端な原作既読組で、アニメについては何の情報もなく視聴したため、いろいろとんちんかんなカン違いもあったり。
「影との戦い」は魔法学園からスタートする物語なので、今回のゲド戦記もてっきりその辺から始まるものと思い込んでいました。
つまり、テレビの予告編で登場する少年をゲドだと思い込み、ハリポタみたいなお話を予想していたのです。
実際には、ゲドは大賢人の称号を得た壮年のハイタカであり、少年はアレン王子でした。
私と同じような誤解をしたお客さんは、他にもいたと思います。ゲド少年が主人公のハリポタ話を期待して来たお客さんが。
キャラクターですが、傍役はいつものジブリ風なのに、アレンとテルーの顔にはジブリの面影がうすく、むしろ懐かしの東映アニメへの先祖返りを感じました。
実際、宮崎吾朗監督のインタビューによると、ゲドは漫画映画の線を狙っており、仕上がりは「ホルスの大冒険」でいいと思った、とありました。
ところで、アレンが父王を暗殺したのはアニメオリジナルらしいのですが、その事実はエンディングでもすっかり忘れ去られてます。いいのか?

EDの歌は新居昭乃さんで、これは抜群。
挿入歌「テルーの唄」は谷山浩子さんで、ファンですからこれもオッケーでした。
ただし、曲調と寂しい歌声に、能登の歌う不気味な「か~ごめ かごめ…」「その子の七つのお祝いに」とかを連想したのはナイショです。(笑)
音楽は全体によかったと思いますよ。



Gedo01 Gedo02 Gedo03

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