2018年4月 5日 (木)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第13話(最終話)

一粒の麦もし死なずば


違和感のあった列車活劇を迅速に収束させ、本来のテーマである「手紙」に立ち戻って、静かな感動の裡に終劇(カーテンフォール)を迎えた最終話。
たった1話分にして伏線を綺麗に回収し、微笑ましいエピソードまでも点綴。脚本の腕の冴えを感じました。

ギルベルト少佐への想いと「愛してる」の昇華。それは、「届かなくていい手紙なんてない」というテーマの達成を通じて為されました。
死者への手紙は届かない。でも、魂には届けることができる。魂は何処に在るのか。それは大地。
一粒の麦もし死なずば。
新約聖書のイエス・キリストの言葉です。「一粒の麦もし地に落ちて死なずば、ただ一つにてあらん。死なば多くの実を結ぶべし」。
人の生とは、永劫回帰。個に過ぎなかった一つの生は、めぐり逢いを通じて、永遠の生命を得る。そんな真理を説いた言葉です。

戦争が終わり、平和が戻ってきたけれど、戦地に赴いた息子は二度と帰ってきません。遺された家族がいくら手紙を書いても、想いを伝えることは不可能なのです。
そんな届かない筈の手紙を届けるための、鎮魂の儀式。それが航空祭。戦場から帰らぬ死者たちに手向ける、慰霊のための儀式。
航空機から撒かれた手紙たちは、大地に還りました。そして、大地こそは死者たちの魂が眠る場所。
手紙とは、一粒の麦。愛する人たちに送る、家族からの無限の想い。
そこに込められた愛の心は、今はまだ一粒だけなのかもしれない。大地に埋もれてしまうのかもしれない。
でもやがて、一粒にしか過ぎなかった愛の心は大地から芽吹き、新たな無限の愛を育んでいく。そのようにして、想いは行き場を見つけ、永遠の回帰を通じて人の心を潤していくのでしょう。
そして、ヴァイオレットが生まれて初めて書いた手紙もまた、ギルベルトの魂が宿る大地に還されました。
「愛してる、が、少しは分るようになりました」
ヴァイオレットの笑顔が喩えようもなく爽やかだったのも、無限の生の連環を通じて想いが伝えられたという満足感ゆえなのかもしれません。

ディートフリートとの和解。
和平調印式を見届けて、郵便社に戻ったヴァイオレットを訪れたのは、ディートフリートその人でした。
彼に導かれ、初めて訪問したブーゲンビリア家。そこには、少佐の母であるブーゲンビリア老夫人が。
彼女は齎してくれました。ギルベルトを護れなかった自分を責め続けていたヴァイオレットの心を救う、赦しの言葉を。
「あなたのせいじゃない」
慈愛に満ちた夫人の声を当てているのは、高島雅羅さんです。洋画の吹替えで著名な声優さんですが、高島さんが若き頃に演じた、アニメ「赤毛のアン」のダイアナが大好きでした。

前回の、ディートフリートの乱暴な台詞「死んでしまえ!」を巧みに援用した演出もありました。
「あいつの分も、おまえは生きろ。生きて、生きて生きて、そして死ね。これが、おれからの最後の命令だ」
精一杯生きろ。それから死ね。これは、ディートフリートによるヴァイオレットの肯定そのものです。
そして、ヴァイオレットの返事は。
「もう、命令はいりません」
戦場よさらば。
ギルベルトの二重像であるディートフリートに、ヴァイオレットは自立の賦を伝えることができました。
ディートフリートもまた、弟の悲願だったヴァイオレットの自立を目の当たりにすることにより、戦場にさよならを云うことができたのかもしれません。

そして、微笑を誘うエピソードとは、もちろんエリカ様。
「最近、好きな人ができた」という彼女の意中の人は、あきらかにベネディクトです。彼のことが気になって仕方がないエリカ様のしぐさが可愛いです。
「俺の書いた手紙、知りたい?」
「知りたい…」
「実はさ、ホッジンズあてに書いたんだ」
「ええ!?」
エリカ様、驚き過ぎですw
やっぱり腐女子の素質も備えていらっしゃったのですねw

そして、まだ見ぬ我が子に宛てた「パパの手紙」を書いたホッジンズは、カトレアさんにいいように弄ばれました。彼女のどっしりとした尻に敷かれる将来が、眼にみえるようです。彼の命運いま尽きたって感じです。お幸せに。

Cパート。
風光明媚な丘を上って行くヴァイオレット。
「お客さまがお望みなら、どこでも駆けつけます。
自動手記人形サービス、ヴァイオレット・エヴァーガーデンです」
扉の向こうの相手を認めて、ヴァイオレットが見せた、軽い驚きの表情。
まさか、少佐が?
ブーゲンビリア老夫人も「まだ諦めていない」と語っていたし、何とも含蓄に富んだ含みを残して、物語は大団円を迎えました。心憎い演出です。

「氷菓」の最終話でも書きましたが、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という美しい物語もまた、京アニの里程標作品としての地位を確立したと思います。
新作決定という嬉しいサプライズもありました。ヴァイオレットの旅路から、まだまだ眼が離せません。
スタッフの皆さん、美しい季節をありがとう!お疲れさまでした!

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2018年3月31日 (土)

2018冬期アニメ随感 木曜の深夜(12)

だがしかし2(完)」

吹雪の駅舎で、ひとり絶望に沈むココノツ。
失意の彼の前に忽然と降臨したのは、女神・ほたるさんでした。
しかしそれは、マンガ家の夢破れたココノツが死のまぎわに見た、青春の幻影だったのです。
【最終話あらすじ(大嘘)】

主人公補正、ここに極まれり。
何ですかこの大団円は。皮肉の一つも云いたくなるってもんですよ。だってそうでしょう。

ほたるちゃんは、ココノツが欲しいって恥じらいもなく叫ぶし!
ハジメさんやヨウさんは、シカダ屋店長の座を用意して待ってくれてるし!
紅豊は、バイトリーダーという輝かしいポジションで迎えてくれるし!
そしてサヤちゃんは、ココノツはあたしのお婿さんって云ってるし!(云ってませんw

こういうのを、リア充、人たらし、人でなしって云うんですよね!
ココノツは、あえてマンガ家なんて茨の道を行かずとも、充分幸せになれると思います。そうですとも。

ともあれ、最終話にふさわしい、賑やかな演出でした。
かくも長き不在から帰ったほたるちゃんは、相変わらずのマイペース。再会できたら恨みつらみを述べようと構えていたココノツも、すっかり毒気を抜かれた感じです。
それどころか、彼女提供のスーパーマリオくんコミックガムとブタメンで、身も心もほっこりしました。青春の蹉跌も、これでバッチリ解消さ。
そして、紅豊はほたるちゃんの実のお兄さんだったのです。回収ナシの投げオチもまた善哉(よきかな)。

スタッフ、お疲れさま!次期も愉しみです。

たくのみ。(完)」
最終話にふさわしく、ツッコミ所満載の愉快なエピソードでしたねw
現役社会人なら、苦笑できるネタがてんこ盛り。特にマナー指南のあたりが。
上座、下座は分るとして、ビールのラベルが上か下かなんて誰も気にしてませんよ。そんな瑣末に拘泥するよりも、会話の内容とかに気を使った方がよほど実際的というもの。
まあ、この時期ですから、迷走するビギナー社会人のネタを狙ったのでしょうけど。

そして、アサヒスーパードライについての手放しの神格化も、もはや笑うしかないレベルです。
ドライが売れ始めた当時、あの「美味しんぼ」が、総力を挙げてディスっていたのが思い出されました。
山岡なんて、ドライの味は金属のスプーンを舐めたときのあの酸っぱい味だ、って極言してましたもんね。
当時は、まったく同感でした。そうだよ!ビールはやっぱり、舌の上に豪華な味わいが立つような、本格派のビールじゃなきゃ!ドイツビール万歳!

そんな私も、キリン一番搾りを経て、今やキリンのどごし生で決まり。だって安いんだもん♪

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2018年3月29日 (木)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第12話

生きろ

「もう、誰も殺したくないのです。
少佐の命令は、生きろ、であって、殺せではありません!」
ヴァイオレットは、ディートフリートの差し出す武器を拒否し、彼が浴びせる峻烈な挑発にも、毅然と抗いました。
彼女の意志の力は、よく伝わってきたのですが…。

今回、列車を舞台にした戦闘アクションが、延々と繰り広げられました。これまでの文脈とは背馳した流れに、違和感を覚えたブロガーさんも少なくないようです。前回感想でも触れた「揺り戻し」が、さらに増幅した感があります。
これは何だろう。「見せ場が不足」という意見でもあって、忖度した結果なのだろうか。瑰麗な映像効果を演出したくて「プリンセス・プリンシパル」辺りを意識したのかな?
確かに、驀進する列車という限定空間における濃密な戦闘シーンは、アクション演出の華ですからね。

もちろん、制作側が込めたであろう意図も、推察はできます。
不殺を標榜しても、結局は戦場に戻らざるを得なくなる。それが戦士の宿命。某るろうにではないけれど、戦場と日常の物語においては、当然に近い帰結です。そこを押えておきたかったのかも。
さらに、「手紙が人を救う」という光の部分を描き続けてきた物語においては、影の部分をも描いておく必然があったのかもしれません。インテンスの残党たちのように、その狂信ゆえ、言葉が届かない相手もいる。それが現実なのだから。

めざましい映像効果を演出したい。物語の影の部分も描いておきたい。そんな欲張りな要請から生じた第12話だった可能性はあります。

しかしながら、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という、すぐれて内面的な物語における「戦い」は本来、精神的なものだったはず。つまり、ディートフリートとヴァイオレットの精神的闘争こそが、今回のメインとなるべきであり、もっと稠密に、きちんと描かれるべきでした。
そう、ヴァイオレットにとっての真の「敵」は、メルクロフ准将やイシドルといった連中などではなく、ディートフリートなのだから。

終盤に至って俄かに存在感を増してきたディートフリート。ヴァイオレットの魂の成長を頑なに認めようとしないディートフリート。
一方で彼は、ヴァイオレットを最初に見出した人間であり、ギルベルトに彼女を譲り渡した男。彼ら兄弟の深刻な関係性から云えば、ディートフリートはいわば「否定者としてのギルベルト」と云えるのではないでしょうか。
ゆえに、彼こそは、彼女が新たな生を生きていくために、必ず超克するべき相手。彼との和解は「世界との和解」にも等しい重みをもつ。それほどの存在なのです。
ところが、物理的な戦闘描写に注力し過ぎて、肝心なディートフリートとヴァイオレットとの「精神の闘い」が粗雑に扱われた感があります。「まだ命令がほしいのか」「死んでしまえ!」など、乱暴で単調な言葉に終始し、二人の心の襞を十全に表現できなかった憾みがありました。

ともあれ、公開和平調印式の実現により平和を齎す、というミッションが提示され、大団円への道すじは視えました。
遺された尺では、あらゆる妨害や軋轢を乗り越えて、カトレアの代筆による調印式を成功に導く。その一点に向けて物語を収斂させていくしかありません。
あとは、これまで紡いできた「手紙」というテーマを、どう象嵌させるのか。脚本の腕の見せ所と云えるでしょう。

次回、いよいよ完結です。
ヴァイオレットの心の旅路は、どのような帰結を迎えるのだろう?
手紙、すなわち言葉を通じて獲得した人間性の復権が、どのように高らかに謳われるのか?
ギルベルト少佐への想い、「愛してる」の昇華は、どのように為されるのか?
そして、ディートフリートを通じた「世界との和解」は可能なのか?

すばらしいカタルシスを期待したいと思います。

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2018年3月24日 (土)

2018春期アニメ(4月~)について

「食戟のソーマ 餐ノ皿」
安定のソーマ。長い付き合いだし、感想記事もたぶん書きます。

「メガロボクス」
あしたのジョー連載50周年企画という触れ込みだがこれは。リスペクト感はバシバシ伝わってくるんだけど、世界設定が何ともいえん。
劇場版ジョーの作画をきちんと追ってはいるので、何はともあれ観ます。

「銀河英雄伝説 Die Neue These」
「ゴールデンカムイ」
いずれも重量級枠。
いまここで銀英かあ。どうなるのかなあ。

「ひそねとまそたん」
ボンズで岡田麿里でオリジナルでこれって…。
キナ臭さ随一、今期地雷枠ナンバーワンかもw
怖いもの見たさでまずは。

「ルパン三世PART5」
ルパンなので、観るだけは観ます。

「シュタインズゲート ゼロ」
シュタインズゲートなので以下略

「奴隷区」
一期にひとつは欲しい暗黒枠だが、作画がちょっと不安。吉と出るかさて。

あと、「ピアノの森」とか「魔法少女俺」とか「ペルソナ5」とか「フルメタル・パニックⅣ」とか観てみます。

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2018年3月23日 (金)

2018冬期アニメ随感 木曜の深夜(11)

ラーメン大好き小泉さん(完)」

名古屋
「小泉さんを見間違えるはずがない!」
言い切る悠ちゃんが漢(おとこ)らしすぎて引きましたw
台湾ラーメンは台湾にないのか。ナポリにはないナポリタン的な何かだったのですね。
「HANABI」などが有名ですね。新宿は大久保にある支店、いつ通りかかっても行列なので避けてしまうのですが、いつか行きたいなあ。
「いつかではダメです。今でしょう」って小泉さんにキツーく叱られそうだけどさw

再会
最終話なので、感動的なエピソードか用意されてるのかと思いきや、風邪をひいた小泉さんの、二週間ぶりのラーメンとの再会エピソードでした。
いや、これはこれで感動的なんだけどw
病み上がりの小泉さんに、春木屋ラーメンはベストマッチかも。体にやさしそうなスープですしね。
「よいラーメンを」というメッセージで〆。
幸うすかった悠ちゃんだけど、いつか幸せになれるといいね!
いや彼女の幸せって犯罪的っぽいので、成就しない方がいいのかも。

ゆるキャン△(完)」
アバン。キャンプでお酒を酌みかわす彼女たちの映像から始まります。
え?未成年なのにいいの?って思ったら、いつのまにか時は流れていて。
みんな大人です。なでしこに至っては、大学在学中に起業して、いまやアメリカに本社を構えるセレブなCEOです。
これは何?少女たちのアドレッセンスを描破した、アメリカン・グラフィティもビックリの、青春アニメ巨編?
…全てはなでしこちゃんの妄想だったのですね。見事に意表をついてくれました。

最終話なので、正座して待機しましたよ。全裸待機とまではいかないけど、半裸待機ということでw

まずは、お約束の温泉シーン。ほっこりです。
火おこしのお兄さんは、火おこしのおねえさん(鳥羽先生の妹)だったのか。てっきり弟さんかと思っていたので、ちょっとしたサプライズでした。
でも、シビレ湖の悪魔=グビねえの正体は、未だUMAレベルの闇に沈んでいます。リンちゃんのトラウマにならなければいいのですが。

お揃いのしまりんだんご、可愛い!
春コミケが、おだんごコスプレで溢れ返りそうな悪寒、いやさ予感がしますw
日本の朝御飯。焼き鮭に、野菜と納豆の味噌汁。したたか飲んだ翌朝、疲れ切った体に沁みてきそう。アウトドアの清冽な朝なら猶更です。

そして、彼女たちの年末。年賀状バイトも無事に決まったなでしこちゃんへの祝杯シーン。そこにEDがかぶさって。
さりげな演出で、一篇は終ると思いきや。
Cパート。本栖湖での、第1話以来のなでしことリンの感動的な再会が用意されていたのです。
グルキャンの愉しさを思いっきり描いたあとの、ソロキャン×2が素敵でした。綺麗な結びです。

キャンプに興じる女の子たちの愛らしいしぐさ、大塚明夫さんのシブいナレーション、そして美しい背景映像とが渾然一体となった、幸せなアニメでした。
スタッフの皆さん、浄福の時をありがとう!

だがしかし2
駄菓子屋アニメの筈が、「バクマン」のノリに。いいなあ、青春だなあ。
にしても、持ち込み原稿なのにカラー表紙って一体w

ハジメさんの予言どおり、編集者に弱点を指摘され、落ち込みまくりのココノツ。
雪の駅舎。「青春の蹉跌」って感じの映像が流れて。
『向いて…ないのかな』
「あら。ココノツくんじゃない。何してるの、こんなところで。おひさしぶりね」
失意のココノツの前に、女神降臨です!
これはもう、ホタルさんのおっぱいに慰めてもらうしかないっしょ!次回に続く!

たくのみ。
大七の純米。燗酒ノススメ的なエピソードでした。
きちんと造られた日本酒って、味が濃いんですよね。寄せ鍋に抜群に合うのも分ります。
イケてる東京人を目指すみちるの明日も気になるところですが。

今は桜の季節。近所の緑道を散歩していたら、場所によっては満開に近いものもありました。
花見のお酒もいろいろあれど、やはり日本酒に限ります。
週末は、恩賜公園で花見かな?一升壜が大活躍しそうです。
少女終末旅行ならぬ、野郎終末花見になりそうな予感。

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2018年3月22日 (木)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第11話

武器よさらば」は、ついに叶わぬ夢だったのか?

故郷へ手紙を送りたい。そんな一兵卒の願いを叶えようと戦場へ赴いたヴァイオレットを待っていたのは、無慈悲な現実でした。
戦場における自分は、未だ「ライデンシャフトリヒの少女兵」。畏怖されるべき殺戮人形。
背を向けた筈の戦場は、決して彼女を忘れてはいなかったのです。

今回、「手紙」の扱われ方が気になりました。

「息子を返してくれて、ありがとう」
「いいえ、いいえ、いいえ。護ってあげられなくて、ごめんなさい。死なせてしまって、ごめんなさい」
エイダンの母親が息子からの手紙を読み、涙を流しつつヴァイオレットに感謝する。これまでの流れで云えば、ここでテーマは完結したはず。
ところが今回、ヴァイオレットは自らの行動を否定しました。護ってあげられなくてごめんなさい、と。
このとき、彼女の脳裡に去来していたのは、おそらくは少佐の面影。護れなかったゆえの忸時な想いが、深い後悔の言葉を云わせたのでしょう。それは想像に難くありません。
しかしながら、彼女の言葉を字義通り受け取るなら、「手紙では人を救うことはできない」という事になります。これまで積み上げてきたテーマの全否定にも繋がりかねません。
これは一体どういうことなのか。

全否定ではなく、一つの「楔(くさび)」なのかもしれません。綺麗すぎる物語に打ち込んだ、脚本側の戒めの楔。いわば自己批判。
いったん手紙の無力を謳っておいて、物語をさらなる高みへと止揚させるための「揺り戻し」の技法?
ロラン・バルトが頻回に使った「前言取り消し(パリノード)」のメタ手法?
そう解釈したいところです。

ともあれ、ひとたび疑問を抱いてしまったヴァイオレットは、今後どうするのか。どう生きていくのか。
少佐を護れなかった悔いを払拭するため、再び戦場に戻り、敵兵を殺戮するのか?
第7話において「私は誰かの、いつかきっと、を奪ったのではないですか」という苦悩を表明した彼女ですから、そんな行動は矛盾であり、何の解決にもなりません。

残りは2話分。どう纏めるのか。
もう、誰も死なせたくない
ヴァイオレットの平和への祈りは、どのように具現化され、どのように昇華されるのでしょう。
これまでの流れに準拠するならば。
戦場の兵士たち一人一人に家族の手紙を届ける?
ヴァンダル社の航空機の手を借りて、平和へのメッセージを込めた手紙を戦場に撒き、戦争終結を促す?

物語の着地点が気になる処です。



映像について
Aパートは、暗い色調に終始。戦場という非日常を重く描くことに、ひたすら注力していました。
「脆弱だな」
「穏健派は腰抜け揃いだからな」
エイダンたちを襲撃したのは、敵兵ではなく武闘派の兵士たち。つまり内戦だと示唆しているのも、悲惨さを煽っています。
「死にたくない」「置いていかないで」「俺は帰るんだ」
少年兵エールの死から、這いずり廻って生き延びようとするも、狙撃されてしまうエイダン。
絶望へと叩き落とされた彼の末期の眼に映じたのは、大天使のように舞い降りてくるヴァイオレットの姿でした。
この辺りの映像は、重苦しいエピソードにおいて、一掬のカタルシスと成り得ています。
至近距離から浴びせられた弾丸の雨をことごとく避けてみせたのは、アニメならではのご愛嬌ということで。

余談ですが、マリアさんの豊満過ぎるお胸が気になって仕方ありませんでした。
物語のトーンからいって、視聴者サービスしている場合じゃないと思うのですが、これは何なのだろう。
エイダンがあれほど帰りたがった故郷の象徴、母性的なるものの映像表現だと思いたいのですが、制作側の意図や如何w

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2018年3月16日 (金)

2018冬期アニメ随感 木曜の深夜(10)

ラーメン大好き小泉さん

「おいしいラーメン」のエピソードがおもしろかった。病んでるにしろ何にしろ、悠ちゃんが何かやってくれないと、このアニメ、作劇が巧く機能しない感じです。
なるほど「神座 新宿店」。歌舞伎町ど真ん中というディープなゾーンの立地でありながら、いつ通りかかっても、ここだけ行列ができてるという奇跡のお店です。行列が苦手な私はつい、お向かいの「つるかめ食堂」に日和ってしまうのですが。
大阪ラーメンの事情が丁寧に語られていましたね。いま大阪が熱いのか。
「お断りしまっさ」吹いたw

次回はもう最終回。「名古屋」「再会」です。
さんざんお断りされてきた悠ちゃんも、ラーメンなら小泉さんを餌付けできると気づいたからには、最後に何か仕掛けてくるかなあ。
サイコにふさわしく、とんでもないダシを使ったラーメンとか。どきどき。

ゆるキャン△
ラスト、夜の山道を疾駆しながら、ふっと微笑みました。ソロキャン女王のリンちゃんが、グルキャンの愉しさに目覚めた瞬間でした。

それはとっても嬉しいな、なんだけど。
孤独少女を愛する癖のある私は、ソロキャン主義者のリンちゃんが、とっても好きでした。
「孤独のグルメ」の井之頭ゴローちゃん畢生の名台詞を、リンちゃんにも語ってほしかったなあ。
「キャンプをするときはね、誰にも邪魔されず自由で、なんというか、救われてなきゃあダメなんだ。独りで静かで豊かで…」

富士山を遠望する朝霧高原での、初めてのグルキャン。
A5ランク肉のすき焼き、いいなあ。皆で鍋をつつきながら談笑する。まさに至福の時ですね。
鳥羽先生が本当にグビ呑みだけの役立たずだったのはご愛嬌ということでw

次回はもう、最終回。その後の人生を、どう生きればいいのか、途方にくれている視聴者も多いはず。
彼ら(私含む)の、悲痛な叫びが聞こえてくるようです。
いやだよ!リンちゃんやなでしこちゃんたちと、別れたくないよお!

あの、何やったら、エンドレスエイトでもかまへんよスタッフ?w

だがしかし2
駄菓子屋の息子ココノツは、実はマンガ家志望だったのです。
この設定、すっかり失念していましたw

入稿前の「手伝うよ!」エピソードでした。
ハジメさんみたく画が達者な人なら背景とかやれるのですが、素人さんの役割は難しいですよね。ベタやってもらっても、原稿むちゃくちゃに汚される確率高いし。
「わたし、コーヒーいれる」のサヤ師は定番。
「俺、ゲーム実況やってやる!」の豆くんも、意味不明ながら定番です。

宅配註文メールの送り主は果たして?
次回が気になります。

たくのみ。
オリオンビール。
沖縄には縁がないけど、オリオンは大好きです。
先ほどゴーヤを買ってきて、即席ゴーヤ卵炒め。苦くて美味しい!ビールが進む!

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ヴァイオレット・エヴァーガーデン第10話

孤独な娘

稚いアンは、大好きな母をじきに失うことを、既に理解していました。母が死ねば、このお屋敷で独りぼっちになってしまう。
そんな不安や恐怖を小さな体で受け止めて、せいいっぱい健気に「いい子」を演じ続けてきたアン。
それなのに、自分と母との貴重極まりない時間を奪うべく出現したヴァイオレットは、アンにとって文字どおり「善くないもの」だった。想像に難くありません。

アンの被害者的な視点からお話を進めて行き、意外な結末へと導く。まさに手練れの作劇です。
五十年分の手紙の束を前にして、ヴァイオレットが「孤独な娘」アンに、ギルベルト少佐を失った自分自身を重ね合せ、滂沱とそそぐ涙は、喩えようもなく美しいものでした。
「愛する人は、ずっと見守っている」
まさに、タイトルをきちんと墨守した、可憐愛すべきエピソードだったと云えます。

今回のエピソードは、アンの救済であると倶に、ヴァイオレットの救済へ向けられた物語。
死は、人と人とを無慈悲に引き裂く。死者と生者とは、幽明境を異にしてしまう。
けれど、手紙なら届く。記された言葉は、書き手の想いを乗せて、時を、空間を超えて届く。
「届かなくっていい手紙なんてない」
幽明境を異にしてしまったアンと母親とを繋ぐ手紙は、まさに「届くべき手紙」でした。
間然するところのない美しいストーリイであり、見事な作劇です。

さてここで、敢えて疑問符を提示します。またもや思考実験です。
アンと母親の場合はこれでいいとしても、ヴァイオレットと少佐の場合は、どうでしょうか?
「届かなくっていい手紙なんてない」という名言は、「生者から死者への手紙は届くのか」という反語へと直ちに繋がります。
むろん、死者へ手向ける鎮魂の手紙を書くことは可能ですが、意地悪くいえば、しょせん「想いの一方通行」。
そんなこと云ったって、愛する人はずっと見守っているのだから、きっと手紙は、想いは届くはず。そんな反論は可能かな。
私だって、希望的に考えたいのはやまやまなのですが…。

五十年間、届き続ける手紙。それも不思議な話です。ちょっと考えれば、いくらでも疑問は湧いてきます。
ホッジンズの郵便社が五十年続く保障はあるのか。
続いたとして、あるいは後継社が業務を引き継いだとして、捜査機関でもない民間の郵便会社が、アンの住所をどうやって追うのか。本人が申告すればいいのでしょうが、春秋に富む長い人生、それが可能なのか。
それよりも、アンは五十年生きられるのか。母が予測したとおりの人生五十年分を。

こんな野暮を敢えて羅列したのも実は、アンの子供らしい訴えに、大いに共感するところがあったためです。
稚いアンは、自分と過ごす現在の時間を何よりも大切にしてほしいと、母親に訴えました。
結果的に、自分宛の手紙のための時間だったと判明し、成長したアンも得心して、めでたしめでたしの結末を迎えました。
写真もそうですが、第三者に想い出を説明するには便利なツールです。自分の裡だけにある想いをどれ程熱く語っても、人には伝わりにくいですからね。手紙や写真という「かたち」があれば、他人に理解させやすいのは事実です。

ただ、当人にとっては、どうなのか
思うのですが、やはりアンの云うとおり、現実におけるふれ合いの時間は、母親とのぬくもりの記憶は、手紙でも埋められるかどうか分らない、唯一無二のものではなかったのでしょうか。
母親との「現実の」ふれ合いの映像は、心に深く深く焼きつけられ、アンの心に永遠に残るはず。それは、他人の容喙を許さない、本人だけの、一期一会の大事な記憶です。

「手紙」がテーマの物語に対して、無いものねだりの感想でしたね。これも思考実験の一つだとご寛恕いただければ幸いです。
繰り返しますが、今回のエピソードは、アンの救済であると倶に、ヴァイオレットの救済へ向けられた、一つのステップの物語。
だからこそ、些細な瑕瑾には眼を瞑って、きちんと墨守されたテーマに、物語の優しさに浸るのが正しい視聴態度と云えます。

残り三話。ヴァイオレット・エヴァーガーデンの物語は、どのような帰結を迎えるのか。鶴首して待ちたいと思います。

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2018年3月10日 (土)

2018冬期アニメ随感 木曜の深夜(9)

「ラーメン大好き小泉さん」
ここ暫く、なりを潜めていた悠ちゃんが、恐怖の復活。
全てのエピソードで、彼女のサイコっぷりが遺憾なく発揮されております。
彼女が、孜々営々(ししえいえい)と記していた小泉さんノート。負のオーラが堆積し過ぎて、デスノート級のヤバイ感が漂っています。

未知味の拉麺(ココアラーメンほか)
うーん。変わりラーメンは苦手かも。

まわるラーメン(「スシヤー」スシローがモデル?)
海鮮ダシが効いてるためでしょうか。回転寿司のサイドメニューのラーメンって、意外にいけますよね。
海の家で食べるラーメンが、潮風の風味も手伝って、結構食べられるのと同じ理屈かも。

挑戦受付中!!(「神楽坂飯店」)
一升チャーハンにジャンボ餃子。大食いバラエティで、よく紹介される町中華さんですね。
間口が狭いお店なので、反対側の歩道から見ると、あのド派手な看板ばかりが目立ちます。
小泉さんの底なし胃袋が、あらためて実証されたエピソードでした。

ゆるキャン△
ソロキャンガールのしまりん。寒風吹きすさぶなか、テントの設営に悪戦苦闘です。
状況によっては、ソロよりもグルキャン(グループキャンプ)の方が、いろいろ都合がいいことってありますよね。
今回、通行止め標識の件でも助けられたし、ソロ原理主義のリンちゃんも、認識を新たにしたかもしれません。
キャンプ食は、豚まんをホットサンドメーカーでプレスし、バター風味に餃子のタレをつけて、ほうじ茶で。
お餅もそうですが、バターに醤油って、ものすごく合うんですよね。美味しそう!

LINEでの愉しいやり取りが、アニメ「そろキャン△」の、大きな魅力です。
「もう布団と結婚してしまえ」
「だめよ私は既にこたつと結婚しているの。そんなコトいけないワ」
「斬新な昼ドラやめろ」
斬新な昼ドラ吹いたw

鳥羽先生も、はれて野クルの顧問に。
顧問っていえば、部員に指導とかするものだけど、この先生って大酒かっくらう以外に何か能力あるのか?
キャンプの先達ではあるけれど、弟さんに料理まで任せて泥酔していたし…。

やはりクリキャンが、全編のクライマックスということで。
場所は、富士山周辺の朝霧高原に決定しました。
「朝霧なら、ベーコンにビールね」って口をすべらせた鳥羽先生が、物の見事に素性バレ。それはそれで、野クルでの親睦が深まりそうな気がします。
あおいちゃんが歳末キャンペーンで当てた国産A5の極上お肉も、みんなの語らいに花を添えてくれそう!

だがしかし2
インターネッツ。懐かしき響き。
ネット強者のハジメさんが、JAVASCRIPT使いまくりのシカダ屋ホームページを開設!悪ノリも、ここまで行くと心地よい。

あずまんが大王のギャグを想い出しました。
大阪「ITって何なん?」
よみ「イ、インターネット・テクニック…」
一同「おー!」

ハジメさんの、眼モザおっぱい強調バージョンの宣伝画像、もはや風俗ですw
にしても、ハジメさんのおっぱいが、当初よりも成長してる気がします。当社比二割増し。
おっぱい強者ほたるちゃんの不在をリカバリーするのは、かくも難しき事なのですね。

たくのみ。
男梅サワー。まさに、男の味ですね。
下町酒場における「焼酎の梅割り」は、梅シロップで割った梅サワーとは全くの別物。ガチ焼酎のお湯割りにガチ梅干しをぶっこみ、ほぐしつつ酸っぱさを味わうという、男の飲み物です。男梅サワーには、その面影があります。

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2018年3月 8日 (木)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第9話

「してきた事は消せない。でも、君が自動手記人形としてやってきたことも消えないんだよ」
ヴァイオレット・エヴァーガーデン

タイトルの復活。それはそのまま、ヴァイオレット・エヴァーガーデンという美しき魂の再生、その象徴だったのです。

駆け抜けましたね。ヴァイオレットの再生までを、一気呵成に。
個人的には、Bパートの展開がアレグロ過ぎて、いま少し視聴者に情感をはぐくむ時間的余裕があればとも思ったのですが、前回でヴァイオレットの苦悩を描き切ったと判断したうえでの今話の速度だったのでしょう。いいと思います。

Aパート。
攻防戦の顛末を描き切り、ヴァイオレットと、そして視聴者の微かな希望も打ち砕きました。
撤退するガルダリク軍の砲撃により、全ての可能性は断たれたのです。
印象的な映像。少佐の軍服の裾をぎっと噛みしめて、引き摺って救おうとする、ヴァイオレットの修羅のような姿。
彼女のクセである、手袋を外すときに、ぎっと噛みしめるあの映像と、二重写しになりました。

ただ一人生き残ったヴァイオレットを迎えに来たホッジンズの慫慂に、彼女は答えます。
「わたしは、少佐のいらっしゃる処にしか行けません」
少佐のいる処。ここで既に、自殺が仄めかされています。用意周到な伏線です。

Bパートに至ってもなお、血みどろの少佐の幻影が、ディートフリートの言葉でヴァイオレットを責めます。
錯乱した彼女は、「少佐のいる処」へ行こうとして、チタンの義手で自ら縊れての自死を図りますが、未遂に終わります。
このシーンで脳裡に刻まれたのは、慟哭し続けるヴァイオレットの、溢れる涙の描写でした。文字どおり振り撒かれる涙は、映像効果から云えば、いささか過剰なほどです。これは何を意味するのか。
「人は、自分のために泣けるときは、死んだりしないものです」
アンデルセン「絵のない絵本」の一節です。
涙を流すこともできないほど感情が涸れつくしたとき、人は生の意味すら失って、自殺する。
心を持たなかった、すなわち涙というものを知らなかった頃のヴァイオレットなら、あるいは躊躇せず無機的に自殺してしまったかもしれません。
しかし、彼女の獲得した心が彼女に涙を流させ、結果的に死を思いとどまらせた。そうも云えます。
心を得るために彼女が積み重ねてきた努力の意味が、ここに至って顕かになったのです。

そして、懊悩する彼女を救ったのもまた、手紙の、すなわち人の心の力でした。
エリカやアイリス、ベネディクトなどの朋輩や、人生の大先輩であるローランド爺さんの助力。
ことに、ローランド爺さんは、癒しを齎すのに最適なサンタクロース的風貌の持ち主です。いつか何かやってくれると期待していたら、今回見事にやってくれましたね。
捨てられた手紙を救って届けるための、地味だけど大切な努力。ローランド爺さん。
ヴァイオレットに送られた初めての手紙。エリカとアイリス。
代筆を通して関わってきた人々。傷病兵のスペンサー、シャルロッテ姫と王子、劇作家ウェブスター、天文台のリオン。
花屋の店先にかざられた、ヴァイオレットの花。
その名に、ふさわしい その名が、似合う…」
少佐の最後の「命令」が、彼女の心に響き亙りました。彼女は、翻然決意します。
ブーツの踝を返す。
スカートが翩翻とひるがえる。
白い鳥が翔ぶ。
左から右へと、人々が橋を上っていく。それは、ヴァイオレットの「運命の橋」の表象。
そして、記事冒頭に掲げたホッジンズとのやり取りで、ヴァイオレットの再生が完結したのです。見事な流れであり、見事な映像美です。

今回が第9話。13話までの上映会が既に発表されているので、あと4話分の尺があるわけですが、その尺をどう使うのかが今後の焦点ですね。
ガルタリクの反攻が示されているので、舞台は再び硝煙の世界へと戻り、新生ヴァイオレットの生きざまを暗示して、感動の大団円を迎えるのかな。
いよいよ期待が高まります!

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2018年3月 2日 (金)

2018冬期アニメ随感 木曜の深夜(8)

ラーメン大好き小泉さん

(筑波山たかはたや)
「なぜ山に登るのか?」
「そこに山があるからだ」(ジョージ・マロリー)
いやカッコいいんだけどさ。
この名言を残した英国の名登山家マロリーは、エベレスト初登頂を目指して、ついに帰らぬ人となった悲劇の主でもあるんですよね。遭難後75年を経て、ようやく遺体が発見されたことでも有名です。
このうえは、小泉さんが「そこにラーメンがあるから」との名言を残したまま悲劇の人とならないことを祈るばかりです。
ともあれ、変なヨーデルBGMも含めて、こういうウンチクネタって大好きです。

にしても小泉さん、上手にラーメンつくれるようになったんだね。これも、ボクの愛情というか妄情あふれる指導の賜物かも。
コイズミ、先生は嬉しいぞ!これで日本も安心だ!さあ、全てを忘れて俺の胸に飛び込んでこい!
セクハラエロ劇画の王道パターンですなw

豚野郎(野郎ラーメン)
小泉さんに「この豚野郎」って罵られたい。その一点に尽きるエピソードでした。

背脂(ホープ軒ほか)
「やっちゃった。完食しちゃった。でも、もういいや…」
眼が完全に逝っちゃってますよミサちゃんw
シャブ漬けよりも怖ろしい背脂地獄。JKを背脂漬けにして、思うがままにマインドコントロールするとは。まったく合法なだけにタチが悪いです。ダルクでも治癒できそうもありません。

我が家の徒歩圏内にある背脂ギトギト系ラーメン店を思い出しました。
テーブルがギトギトなのはご愛嬌として、床までもが脂でギトギトなので、滑って転びかける客が続出という、酔い越しのラーメンを愛する人には鬼門なお店です。
いや、私じゃないですよ?

ゆるキャン△
本場のほうとうみたいに具だくさんの、素敵エピソード回でした。
毎回思うのですが、外見こそゆるふわでも、侮れない表現技術を秘めた実力派アニメです。

LINEを介してのJKたちの微笑ましい交情が、活き活きと描かれています。
ソースカツ丼もほうとうも実に美味しそうで、飯テロアニメとしても出色の演出です。
リンちゃんの入浴シーンも攻めてましたね。トップバストは見せないギリ演出。バスタオルで胸を隠すヤワな温泉番組など歯牙にもかけない潔さが心地よい。最近評判をとっているアド街ック天国の温泉回みたいw

クリスマスキャンプへ、斎藤さんが正式参加を表明。
リンちゃんの、野クルとのジョイントも、あらためて示唆されました。
この雰囲気を維持したまま、感動の大団円に持って行ってほしい!

だがしかし2
火花を散らしかけた、サヤ師とハジメさんの一触即発の攻防も、ロールキャンディで一気になごみました。
同じく、ハイエイトチョコを小道具とした一発芸で、取り立てヤクザごっこを挑んできた豆をも撃退。
ハジメさん、コミュ障かと思いきや、結構な芸達者さんだったんですね。
とはいえ、ロールキャンディって、本当はどういう食べ方が正しいのか。ロングポッキーみたいに、両側から食べるカップル仕様ってのとも違うしなあ。
うまい棒のヤオキンさんの製品とのことですが、教えてヤオキン!

たくのみ。
ハイ唐万歳!
ハイボールと唐揚げ。絶妙の組み合わせですね。唐揚げの脂に、ハイボールの辛口シュワシュワがよく合います。
サントリー角は、オールド(ダルマ)とともに、むかしの酒飲みの憧れでした。

私より上の世代の人なら、トリスのウイスキーかな。あのポケット瓶に憧れました。スーツの内ポケットにぴったり入る携帯サイズのウイスキーです。
子供の頃の事ですが、親と一緒に、都内から千葉へ向かう電車に乗っていたとき、鉄橋を渡って千葉県に入った瞬間、一人の老紳士が「そろそろいいかな」と呟いて、スーツのかくしからトリスのポケット瓶を取り出して口をつけ、ぐいっとひとくち。
いや、カッコいいなあと見とれました。自分も大人になったら是非やってみようと固く誓いましたね。
でも結局できなかったなあ。チバの人に怒られそうなのでw

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ヴァイオレット・エヴァーガーデン第8話

墓地へ行く道

「少佐の『愛してる』を知りたいのです」。
ヴァイオレットが育ててきた想いは、ギルベルト・ブーゲンビリアの銘が刻まれた墓石、という冷厳な事物によって、無慈悲に断ち切られました。
われわれ視聴者もまた、彼女が感情を獲得していく道程を倶に歩んできたのですが、その道はついに、「墓地へ行く道」でしかなかったのか。
そんな無常観が纏綿し、ヴァイオレットのみならず、われわれをも途方に暮れさせるのです。

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の物語においては、「倒叙形式」が採用されています。
まず、現在が描かれる。回想場面を点綴しつつ物語を進めていき、突然のカットバックによって過去へと引き戻してみせ、視聴者に「ヴァイオレットの想いの追体験」をさせる。見事な語りです。
彼女の努力も、畢竟、ギルベルトの墓へ行き着く道を歩んでいたに過ぎなかったのか?
語りの形式の工夫が、より痛烈な、生々しい効果を生むことに成功していると云えます。

過去回想エピソードである今回は、戦場の映像描写が過半を占めています。
美しい街や田園の映像描写だけでなく、重苦しく暗い戦場の描写においても、京アニの卓越した技術は力を発揮することが、あらためて確認できました。
描き出した事物を通じて豊かな感情移入をさせるのも、映像の力。一方で、感情移入を拒否する描写によって、視聴者に重い感動を与えるのもまた、映像の力です。

アパテイア。無感動。
アタラキシア。心の平静。
古代ギリシアの哲人たちが思い描いた、心の理想郷の二典型です。

こんなに苦しい想いをするのなら、感情なんか覚えるんじゃなかった。
少佐の墓に直面したヴァイオレットの、心の慟哭がきこえてくるようです。
もしかすると、ただ無感情に、少佐の命ずるままに行動していたときの方が、心は平和だったのかもしれません。
唯一の庇護者である少佐の命令を聞き、少佐のためだけに生きる。それこそが、至福の時だったのかも。
感情を獲得してしまったことが、彼女にとって「悲劇の誕生」にならなければいいのですが…。

戦場においては、無感情こそが最大の武器。
敵への憐憫など欠片もなく、自分が生き残ることさえも考えず、ただ眼の前の敵を淡々と殲滅していく。
「生きるのに執着する奴あ怯えが出る、眼が曇る。そんなものがハナからなけりゃな、地の果てまでも闘えるんだ」(広江礼威「ブラック・ラグーン」より)
人情派の少佐でさえも、ヴァイオレットの行く末を気にかけつつ、結局は戦闘人形としての彼女に頼らなければ、隊を維持することすらできない。
傷つき斃れていく小隊にあって、ヴァイオレットの班だけがほぼ無傷だった、というさりげない描写が、戦場における冷酷な論理を端的に示しており、戦争の無残さを巧みに演出しています。

余談ですが、「アタラキシア」で検索したら、オタ女のためのカフェ「アタラキシア・カフェ」がトップに。
オタ女以外、一般人および男子は禁制という、大阪の隠れ家カフェらしい。なるほど、そんなのもあるのかw

Aパートの掉尾で、ヴァイオレットの想いが断ち切られたように、Bパートでは、少佐が凶弾に斃れた瞬間で、映像は断ち切られています。
墓はあるけれど実は、という意外性の物語は枚挙にいとまがないので、ヴァイオレットをめぐる物語の趨勢は、未だ予断を許さないところです。

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2018年2月24日 (土)

2018冬期アニメ随感 木曜の深夜(7)

ラーメン大好き小泉さん

悠「潤からもらった袋麺、かすかに小泉さんの香りがしてるよ?」
あぶなーい(笑)

ビミョーに水着回。ミサちゃんのグラドル級ボディは満喫できたものの、それだけでした。
悠ちゃんならずとも、小泉さんのうるわしい水着姿は見てみたい。凡俗の徒なら、皆がそう思うはず。
ツウならきっと、潤ちゃんの貧弱ボディを愛でるのでしょうね。
貧しさの聖化。そんなかっこいいもんじゃないかw

ご当地袋麺
鬼(悠ちゃん)の居ぬ間の何とやら。潤ちゃんと小泉さんとの、ひそやかな交感が進んでおります。
小泉さんは料理が苦手。だから、インスタントラーメンも居酒屋イートインで。
完璧超人かと思ったのに、意外な弱点です。
コイズミ!キミのラーメン愛はそんなものだったのか!
愛するラーメンを自ら調理せずして何とする!
インスタントラーメンにはうるさいボクが教えてやんよ!手取り足取り鍛えてやる!
いや、手足どころか、胸とかお尻とか、全身くまなくいろいろと
おや、誰か来たようだ(たぶん悠ちゃんがw

家系
「家系、サイコー!」
家(イエ)ーイ!!(死

ラーメン男子を虜にする美の女神、小泉さんは、吉村家でも健在でした。家系で麺の海苔巻はお約束ですね。あと、落しライスで決め。
にしても、モブであるラーメン男子たちを演じる声優陣が、何気に豪華だったことよなあ。

次回は、野郎ラーメンやホープ軒が登場。愉しみです。

ゆるキャン△
「あの先生、うちのバイト先でグビねえってあだ名つけられてんだよ。毎日欠かさず夕方ふらっと現れ、ビールの6缶パックを買って帰るらしい!」

え?
それって、当たり前のことじゃなくない?
だって晩酌のビールだよ?ビールなら、そんな量、余裕ってもんでしょ?
それを、不当なあだ名までつけるなんて、誹謗中傷にも程がある。私が鳥羽先生なら、名誉棄損で訴えてるところです。
グビねえならぬグビおじさんが今ここにw

ゆるキャン△のキャンプ抜き。そういうのもあるのか。
キャンプ描写なしでも充分に一篇を支え切る映像技倆が、お見事の一言につきます。
カリブーからの、みのぶまんじゅう。甘党ではない私ですが、湖畔で熱いお茶と一緒に頬張るあったかまんじゅうは、きっと至極の味なのでしょうね。幸せそうなJKたちを愛でているだけでも、ほっこりしてきます。
ソロキャンの女王リンちゃんも、なでしこちゃんの料理に魅惑されつつあります。何だか餌付けっぽいです。いずれ、野クルにジョインしそうです。
斎藤さんも加わって、素敵なクリスマスキャンプになりそうな予感。

次回は温泉回かな。わくわく。

だがしかし2
眼鏡センパイキター!
いや、尾張ハジメさんのことです。

昨夜の、オリンピックカーリング女子韓国戦、惜しかったっすね。
韓国のリード選手、稲田法務大臣似の眼鏡女性ですが、韓国でのあだ名が「眼鏡先輩」。なるほど。
だとすれば、もう一人いるまんまる顔の典型的アニメ眼鏡女子は、さしずめ「眼鏡後輩」だッ!
(安易w

尾張一さん、芳紀二十歳。メガネ♀。
有名大学中退にしてタウンズマートをあっという間に馘首されたという、錚々たる経歴の持ち主です。
シカダ屋に住み込みバイトを始めたハジメさん。登校するココノツを優しく送り出す、甲斐甲斐しい姉さん女房ってオーラを醸しております。
事情を知らないサヤ師、心中穏やかじゃない模様。
ハジメさんって、典型的おたくメガネだけど、結構なナイスバディですもんね。
これは恋のバーニングの予感?

たくのみ。
カルーア。ミルク系のカクテル。

花の独身時代、若さに任せて、世界のお酒をいろいろ飲んだなあ。
専門店に通いつめ、ワインに始まって、ブランデーとかウイスキーとかラムとか、ついにはジンやウォッカ、ズブロウカなど超絶アルコール度数の高い蒸留酒までを生(き)で飲むという、キケンな状態まで逝っちゃってましたね。
そのツケが廻ってきて、今では温順しく、ひたすらビールです。

カルーアコーラ。
上戸で甘い物が苦手な私も、甘いカクテルならどんとこい!
当時、激甘のオレンジキュラソーやグリーンペパミントまで手を出したのが、今となっては懐かしい。
認めたくないものだな、若さゆえのあやまちはw

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2018年2月22日 (木)

ヴァイオレット・エヴァーガーデン第7話

奇跡と、その代償

ヴァイオレットは、劇作家ウェブスターが、苦吟しつつも生み出そうとしている物語に共感し、亡きオリビアが望んだ「湖の奇跡」を実現。ウェブスターの心を救いました。
彼女が、感情に目覚めたゆえの、喩えようもなく美しい奇跡。
しかし、彼女にとって、その代償はあまりにも大きかったのです。

劈頭いきなり、運命劇「赤い悪魔」の台詞が放たれました。
「ああ、私はこの罪を背負って生きるしかない。この先、一生」
この台詞こそは、ヴァイオレットを待ち受ける運命を暗示する、重要な伏線でした。京アニの心憎い演出です。

エリカさまが崇拝する劇作家、オスカー・ウェブスター。華麗な文藻を駆使する人気作家です。
しかし、現実の彼は、愛する妻と娘を失い、酒に溺れて執筆もままならないダメ作家でした。
俺は飲まなきゃ書けないんだ。
ウェブスター氏の言い分、分ります。私だって、飲まなきゃとてもブログ記事なんて(以下略

ここで刮目すべきは、京アニの映像演出。
まず、「低きもの」を徹底的に描写してみせる。酒瓶が転がる荒れ果てた家の描写、ヴァイオレットが繰り返し失敗する卵割り、塊と化した失敗作のカルボナーラ。
これら映像描写によって、視聴者に低回イメージを植えつけ、ある種のストレスを与えておいて。
一転、パラソル片手に湖上を飛翔するヴァイオレットの、美しい映像による奇跡を演出し、物語を一気にカタルシスの高みに導く。ドラマトゥルギーの要諦です。
「より高く跳ぶためには、より低く屈まねばならない」。そんな至言を自家薬篭中のものにしてみせた、あざやかな手際。
まさに、京アニ演出の独壇場ですね。

「ご覧になりましたか。三歩は歩いていたと思います」
ここは笑うところかな?(笑)
そう、湖上を歩くなんて、ニンジャかイエス・キリストでもなければ、とうてい不可能。常人では思いつきもしない、いわば愚行です。
しかし、いっけん愚かともいえる行動が、奇跡以上の奇跡を生む。
ヴァイオレットの行動が、ウェブスターとオリビアとの痛恨事だった「いつか、きっと」を叶えてくれた。
それは同時に、ヴァイオレットが豊かな感情を獲得した証しでもありました。

でも、感情は諸刃の剣。獲得した感情が、今度は彼女を苛み始めます。
戦闘人形だったころ、戦場で奪ってきた数々の命の幻像が脳裡に去来し、彼女を苦しめるのです。
いつかきっと、を実現した美しい奇跡が、いつの間にか諸刃の剣と化して、
「私は誰かの、いつかきっと、を奪ったのではないですか」という苦悩へと流れ込んでいきます。

そして、ヴァイオレットを打ちのめした、決定的な一言。
浮かばれるわね。亡くなったギルベルトも
視聴者も怖れていた一言が、ついに放たれました。
それも、通りすがりのエヴァーガーデン夫人の口から
まさに、リアリズムのお手本のようなシークエンスです。

もっとも決定的な言葉が、もっとも平凡な人から語られる
写実主義文学の開祖であるフローベールの世界的名作「ボヴァリー夫人」に、「悪の華」の詩人ボードレールが寄せた、有名な書評の一節です。
重要人物が重要な台詞を語っても、それは当たり前過ぎて、読者の心に響かない。
現実においてはむしろ、平凡な人物の何気ない言葉が、運命の歯車を変えてしまうことがある。そこに現実感が生まれる。
この手法こそがリアリズムの極意だと、批評の達人でもあるボードレールは云うのです。
(余談ですが、カトレアさんのフルネームって、カトレア・ボードレールなんですね)

衝撃さめやらぬまま、ホッジンズに詰め寄るヴァイオレット。沈痛な面持ちで、真実を重く語り始める彼。
「瓦礫の下に認識票があった。それで、未帰還扱いになって」
「少佐はきっとご無事です」
「ヴァイオレットちゃん…」
「ご無事です!」
郵便社を飛び出し、無我夢中で疾駆するヴァイオレット。
坂道を、息を切らせながら駆け下りて行くこのシーンに、「彼女を待ち受ける運命的な坂道」という象徴を読み取ることも可能ですが、さすがに穿ち過ぎかなw
ともあれ、ここに至って、タイトルの「      」が利いてくるのですね。
少佐の、かくも長き不在と、ヴァイオレットの抉られた心の空白とを倶に表象しており、巧みです。

構成と演出の妙とをつくした、序破急でいえば「破」にあたる、重大なエピソードでした。

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2018年2月18日 (日)

2018冬期アニメ随感 木曜の深夜(6)

ラーメン大好き小泉さん
悠ちゃんがめざす職業は、ズバリ「小泉」!
つまり、愛する小泉さんをあらゆるツールを駆使して露出発信させるという、世界で最も大事なお仕事なのです。悠ちゃん的にはw

浅草。すべての始まりの地。
まずは観光から。風やしきと表記されていますが、花やしきですね。日本最古の遊園地として有名です。

「与ろゐ屋」からは実名登場。

「伊藤」ここも有名。隅田川に近い方にあるんですね。
「つし馬」青森ラーメン。煮干しが効いていそうです。

再び「与ろゐ屋」。夜限定の富山ふうラーメン。北陸らしく、濃厚そうでいいですねえ。

博多ラーメン。久留米の味を受け継いでいるお店。検索したのですが、もしかして、現在閉店してしまったお店なのでしょうか?
思い出すなあ。久留米ラーメンといえば、むかし四谷三丁目にあった「南風」。
この店の丼顔も、久留米ラーメンの正統そのものでした。今回の「小泉さん」の映像にもありましたが、海苔に隠れた刻みキクラゲがポイントです。
南風ですが、ラーメンとライスしかないという潔さと、本格的な久留米ラーメンの味が懐かしくて通っていましたが、時の流れには勝てず、いつか閉店してしまいました。老店主が「以前はタクシーの運ちゃんたちが常連さんだったんだけど、最近はねえ…」と、ぼやいていたのが記憶に残っています。

「みどり」も佐賀ラーメン。
〆は「弁慶」ということで、醤油トンコツでした。

一気に駆け抜けましたね。まさに「全国」です。
「小泉さんと食べるラーメンは別腹!」と嘯く悠ちゃんが、いい感じに壊れております。

どなたか云ってたけど、ビミョーにラーメン店紹介アニメになりつつありますねw

ゆるキャン△
秘密結社ブランケット吹いたw

冬のキャンプは、寒さとの戦い。
私も、冬の上高地でキャンプして、しばれる寒さの真夜中、仲間とひそかに毛布をめぐる暗闘を繰り広げた切ない想い出が。そもそも、冬キャンにおいて二人で毛布一枚なんて無謀のきわみだったのですが、お互いド素人だったので、シュラフなんて気の利いた物など思いつきもしませんでしたよw
にしても、なでしこちゃんもリンちゃんもお料理上手。鍋とかバーベキューとか、ヴィジュアル的にも実に美味しそうで、これはもう飯テロアニメの極北です。

今回のベテランキャンパーさんは、姉と弟。バーベキューの備長炭の扱いとか、参考になるなあ。
飲んだくれのおねえさんの方は教職ということで、今後、なでしこちゃんたちと絡んできそうな予感です。

だがしかし2
コンビニの贋物ってw
ココノツの不審者そのもののリアクションに、いきなり吹きましたw
平和な田舎町に突如出現した、華麗なコンビニ「タウンズマート」。
砂漠に蜃気楼を見たような、それほどの衝撃だったのでしょうね。

新参コンビニ店の店長は、予想を裏切らず、ヘンな人でした。
紅豊。高飛車なのか素直なのか、切れ者なのかカオスなのか判然としない、謎の人格です。
仕方ないね、杉田智和だしねw
ココノツの駄菓子理論に感銘し、ヘッドハンティングを試みるとか、意外にいい人なのかもしれません。

それにしても、ほたるちゃんの消失が気になって気になって仕方ありません。
はやく彼女のおっぱい姿が見たいなあ…。
この心の隙間を埋めるには。
やはり、コンビニでエロ本を調達してくるしかあるまい!それも巨乳ピッチピチのおねえさんのを!
オラア、ダアッシュ(壊れてますw

たくのみ。
獺祭には焼き魚がよく似合う。
肉にはビール、和食には日本酒を合わせたいのが、酒飲みの人情というものです。分ります。

またまた余談ですが、先夜、魚が自慢で「小料理屋」を標榜するこじんまりしたお店を初訪問。内装は、気さくな下町居酒屋の雰囲気です。
久しぶりに熱燗を傾けながら、鰤の西京焼きやホウボウの煮つけなどで気持ち良く酔って、そろそろ生魚を、ということで鯵の刺身を註文。
こだわり強そうなあるじが魚を捌こうとして、ふと手を止めて暫し腕組みしていたと思ったら、いきなりの一喝。
やめましょう!とてもお出ししたい状態じゃない!」
どうやら、捌いてみたら鮮度に納得いかなかった模様。
お店側から「だが、断る」されたのは生まれて初めての経験でした。

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